







2024年7月22日21時19分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
22日午前3時35分頃、愛知県蒲郡市の東海道新幹線上り線で、線路のメンテナンスなどをしていた保守用車両2台が衝突し、いずれも脱線した。
この事故で、同線の浜松―名古屋間は22日の終日、上下線とも運転を見合わせた。
運休は上下線で計328本に上り、約25万人に影響が出る見込み。
23日は始発から一部の列車で運休や遅れが発生する可能性があるという。
22日夜、東京都内で記者会見したJR東海の川越施設部長は、「夏休みに入ったところで、始発からご迷惑をかけたことに深くおわび申し上げます」と謝罪。
復旧作業が遅れたことについては、「保守用車両の損傷が激しく、脱線に伴う線路設備の整備にも時間がかかった」と釈明した。
JR東海によると、保守用車両は21日の終電後、豊橋―三河安城間で線路上のバラスト(砕石)を固める作業を行った。
作業後に停車していたところに、名古屋市から愛知県豊橋市の保守基地に向けて時速約40キロで走行していた別の保守用車両が衝突し、2台とも脱線した。
この事故で男性作業員2人が首の骨を折るなどのけがを負った。
今回の事故を受け、国土交通省は22日、JR東海に対し、再発防止のための措置を講じた上で報告するよう指導した。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20240722-OYT1T50166/
7月22日23時51分にYAHOOニュース(テレビ朝日)からは、作業を終えた作業車が線路上に停まっていたところに回送中の作業車が40キロほどで突っ込んだ、ブレーキ操作したが利かなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・
立ち往生したのはひと繋ぎの列車ではなく、2つの保守用の車両でした。
2つの保守車両はセットで動くこともあるといいます。
まず、砕石を積んだ車両が先を走ってどんどん線路にまいていきます。
新たな石を追加しないと、振動による摩耗で小さくなっていくからです。
後ろに続く、もう1つの保守用の車両の役目は、砕石を突き固めてレールのゆがみを補正すること。
ただ今回、この2種類の車両は一緒に作業していたわけではないとみられます。
JR東海によると、実際に作業していたのは砕石を突き固める車両だけでした。
作業を終えて線路に止まっていたところ、豊橋の保守基地に戻っていた回送中の車両が衝突。
何らかの原因でブレーキが利かなかったということです。
衝突した車両の運転士ら2人が負傷し、1人は首の骨を折る重傷でした。
・・・
復旧に時間がかかった理由について、JR東海は…。
JR東海の会見 :
「40キロほどのスピードでぶつかっておりまして(車両を)切り離すのに慎重を期して、まず時間を要した。
衝突した結果、油等も漏れていたので、その処置も行わなければいけなかった。
搬送台車という車をつけて運搬するのですが、もう一度脱線すると大変なことになりますので、その辺りも慎重に慎重にということをやっていて、予想より時間を要してしまった」
事故の原因については調査中としています。
JR東海の会見 :
「(現場は)新幹線の中では比較的急な下り勾配になります。
勾配が起因したかどうかについては断定はできておりません。
それと運転者が居眠りだとかよそ見だとかということもなくて。
それぞれ係員2人おりますけれど、別々話を聞いても、きちんとブレーキ操作していたということですので。今
のところ、そちらの手順誤りみたいなことはない。
何らかの原因により減速ができなかったと思われます。
詳細については現在調査中です」
https://news.yahoo.co.jp/articles/f46a317a6dd3effbd1501d172c47f85c10d66cbd
7月22日19時24分に朝日新聞からは、新幹線にはATCなどが備えられているが保守用車は複数台が近接して作業する場面も多いなど、下記趣旨の記事が複数枚の写真付きでネット配信されていた。
・・・
なぜ復旧作業は長引いたのか。
JR東海によると、事故を起こした保守用車両は2台とも脱線し、自力走行できない状態となった。
このため、線路に戻しただけでは動かせず、いったん運搬用の台車を使い、別の車両で牽引(けんいん)する作業が必要となった。
これによって事故車の撤去作業に時間がかかり、復旧作業が長期化しているという。
東海道新幹線の線路は一般的な在来線と同様に、盛り土の上にバラスト(砕石)を敷き詰める構造。
山陽や東北などコンクリート板に直接線路を敷く「スラブ構造」の新幹線と比べ、乗り心地が快適となる半面、バラストの突き固めなどの保線作業が必要となる。
新幹線の保守作業は終電後の午前0時から、始発前の午前6時までの間に行われる。
ある新幹線技術者は、「基地からの保守用車の出し入れや、始発前の安全確認に必要となる時間を除けば、実質的に作業できるのは数時間が限度」と話す。
作業の遅れは始発の遅れに直結するため、現場はかなり慌ただしい雰囲気だという。
新幹線の営業列車は追突を防ぐため、先行列車との距離に応じて自動ブレーキがかかる自動列車制御装置(ATC)など手厚い安全システムを備えている。
一方、保守用車は複数台が近接して作業する場面も多く、運転士らの注意力に頼ることも多いという。
東海道新幹線では1993年と2015年にも、保守用車同士の追突、脱線事故でダイヤが混乱する事故が発生。
JR東海は再発防止策として、保守用車同士の接近警報装置の改良などを続けてきた。
https://www.asahi.com/articles/ASS7Q2H86S7QUTIL01RM.html?iref=pc_national_$PAGE_TYPE_EN_list_n
・・・
復旧作業が完了したのは発生から18時間半後です。
時間を要した理由について、JR東海は下記の3点をあげています。
・ぶつかった車両を切り離すのにまず時間がかかった。
・衝突での油もれの処置や損傷した枕木の交換も必要だった。
・保守用車両の運搬も時速10kmを想定していたものの半分の時速5kmでしか動かせていない。
・・・
https://news.yahoo.co.jp/articles/2f633d29677c4c449ddc4bd3a7454237e672e34e
7月26日10時41分にYAHOOニュース(共同通信)からは、追突された作業車に乗っていた2人もけがしていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR東海は26日、負傷した作業員が4人になったと明らかにした。
当初は2人としていたが、追突された車両に乗っていた2人も24日に医療機関を受診し、首や腰を捻挫していることが判明したという。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e21b772042867e5abe341e2a2cc9fcc67027fa50
(2024年8月8日 修正1 ;追記)
2024年8月5日15時29分にYAHOOニュース(テレビ静岡)からは、ブレーキ力の確認を、メーカー想定の最大圧力で行っていなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR東海は8月5日、衝突した保守用車について、軌道モーターカーに牽引された6両の砕石運搬散布車のうち、少なくとも3両はブレーキ力が大きく低下した状態で走行していたと発表しました。
一方、軌道モーターカーのブレーキ力に異常はなかったということです。
また、残る3両の砕石運搬散布車は衝突の影響で破損していたため、ブレーキ力の確認が出来ていません。
JR東海によると、ブレーキ力が適正であるか確認するための指標が、本来ならば使用停止とすべき値となっていたものの、メーカーが想定する確認方法を採っていなかったことなどから、この点を認識できていませんでした。
具体的にはブレーキシリンダーのストローク量を確認する際、メーカーが最大圧力でブレーキをかけた状態で行うことを想定していた一方、JR東海は最大圧力でブレーキをかけていなかったということです。
このため、今後は適正かつ適切な方法で確認するよう社内教育を徹底する方針です。
https://news.yahoo.co.jp/articles/41058f45d039ab6db950b186778a38fea7702030
8月5日16時42分にYAHOOニュース(静岡放送)からは、衝突した車は9両編成で、うち6両が動力のない砕石運搬車だった、現場は東海道新幹線の中で最も下り坂が急な区間だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR東海によりますと、停車していた車両にぶつかった車両は9両編成で、3両が動力車、6両が動力のない砕石運搬車でした。
事故があったのは東海道新幹線の管内で最も下り坂が急な区間で、時速46キロで坂を下っていたところ、砕石運搬車のブレーキに異常があったことから十分に減速できず、衝突したということです。
・・・
https://news.yahoo.co.jp/articles/f2ec8b7fce41bc5e21cd73fc87461c4965c0d111
8月5日20時37分に朝日新聞からは、車両を導入した2010年から誤った方法でブレーキ装置を点検していた、運搬車30両のうち、ほかの5両でもブレーキ力不足だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR東海は5日、ブレーキ装置の点検方法を誤っており、一部の車両のブレーキがほぼ利かない状態だったと発表した。
点検方法の誤りは、車両を導入した2010年から続いていたという。
・・・
運転士がブレーキを操作すると、ブレーキシリンダー内に空気が送り込まれ、車輪に制動力が伝わる仕組み。
作業前の点検でシリンダーの可動部を確認していたが、ブレーキの強さや目盛りの判定位置を誤っていたため、装置の摩耗が進み、ブレーキを掛ける力が低下していたという。
同社には運搬車が計30両あるが、ほか5両でもブレーキ力不足を確認。
事故車を含め、約3分の1に問題があった。
同社は正しい点検方法をマニュアル化し、再発を防ぐとしている。
https://www.asahi.com/articles/ASS853PTYS85UTIL004M.html?iref=pc_national_$PAGE_TYPE_EN_list_n
8月5日20時45分に毎日新聞からは、誤った方法で点検していたためブレーキ部品の磨耗に気が付かなかった、点検時、メーカー想定より低い圧力をかけていた、普段と違い、この日は作業前にブレーキ力確認作業を省略していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR東海は5日、追突した保守用車両のブレーキ部品の一部が摩耗し、使用停止すべき状態に達していたことが事故原因だと明らかにした。
点検時にメーカーの想定と異なる誤った方法でブレーキ力を確認していたため、不具合に気付かなかったという。
JR東海によると、追突したのは線路下に敷き詰める砂利を運ぶ「砕石運搬散布車」(6両)。
ブレーキ力を点検する際、メーカーが想定するよりも低い圧力をかけて点検を行っていたため、ブレーキ力の低下に気付かなかったという。
また、普段は作業前にブレーキ力の数値の確認をしているが、この日は作業員が確認作業を省略していたという。
事故後にこの車両を調べたところ、車輪にブレーキをかける制輪子の摩耗が進んでおり、使用停止すべき状態だった。
このため、急勾配で非常ブレーキがきかず、停車していた別の保守用車両に衝突したという。
https://mainichi.jp/articles/20240805/k00/00m/040/267000c
8月5日付で同社HPには、ブレーキシリンダーのストローク調整判定方法についてメーカーに確認していなかったなど、下記趣旨のニュースリリースが掲載されていた。(ストローク検査などの図解付き)
・・・
2.原 因
・・・
砕石運搬散布車のブレーキ力が大きく低下した状態で走行していたのは、ブレーキ力が適正か否かを確認するための指標となるブレーキシリンダーのストローク量(以下、ストローク量という。)が、本来ならば使用停止すべき値となっていた(※2)にもかかわらず、使用前にそのことを認識できなかったためです【別紙2】。
その理由は、以下のとおりです。
(1)ストローク量を確認する際、最大圧力でブレーキをかけた状態で行うという保守用車メーカー想定の確認方法を採っていなかったこと【別紙3】。
(2)ストローク量の調整要否の判定について、当社から保守用車メーカーに対して判定方法の確認を行わず、両者の認識が異なり、結果的に誤った方法で判定していたこと【別紙4】。
その結果、使用停止とすべき砕石運搬散布車を「使用可能」と誤った判断をするに至りました。
なお、本来は当該保守用車の作業者が夜間作業の前にストローク量の確認を行うべきところ、7月20日の作業者は、確認を行ったものの、7月21日の作業者は前日のストローク量をふまえ、確認を省略していました(※3)。
・・・
https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000043732.pdf
(ブログ者コメント)
〇メーカーから装置を購入した際は、メーカーの取説に従って自社の運転・保守マニュアルを作成すると思うのだが、なぜ、メーカーが想定した方法で点検しなかったのだろうか?
〇新幹線本体の整備マニュアルはしっかりしているが、付帯設備関係のマニュアルはそうでもなかった・・・といったことはなかったのだろうか?
なにせ、そういった事故が結構起きているようなので・・・。
2024年7月10日19時55分にNHK青森から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
10日午後2時半ごろ、青森駅から八戸駅へ乗客を乗せて走行中の電車が、青森市の古川跨線橋内で塗装工事をしていた作業員の男性の肩に接触しました。
現場の責任者が男性が倒れているのを発見して通報したということで、男性は意識のある状態で青森市内の病院に搬送されました。
発見時、男性は自分で歩ける状態だったということです。
乗客にけがはなく、この事故による遅れも確認されていないということで、警察が運転士などに話を聞くなどして事故の詳しい状況を調べています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/aomori/20240710/6080023082.html
(ブログ者コメント)
詳細不明だが、いろんな意味で珍しい事故だと感じたので紹介する。
2024年5月3日23時22分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR西日本は3日、大阪発敦賀行きの特急「サンダーバード89号」(12両編成、乗客約180人)が乗客用ドアの下に車いす用のスロープ板を挟んだまま新大阪駅を発車し、京都駅まで走行していたと発表した。
ホームにいた係員の確認不足が原因という。
けが人はなかったという。
JR西によると、新大阪駅の係員が同日午後2時45分頃、特急車両の4両目のドアとホームの間に折りたたみ式のスロープ板(縦約75センチ、横約80センチ、厚さ2・5センチ)を設置し、車いすの利用者を車内に誘導。
ホームにいた別の係員は乗客の誘導後、スロープ板の撤去終了を無線などで確認して特急の車掌に発車の合図を出すべきだったのに、応答がないまま終了したと判断し、合図を送っていた。
特急はドアの下に板を挟んだ状態で発車。
一部が折れて線路脇に落下したが、残った板(縦約40センチ)がホーム側にはみ出た状態で次の停車駅の京都駅まで走行した。
同駅で係員が気付き、板を撤去した。
通過駅などでスロープ板が人と接触すれば大きな事故につながっていた恐れがあり、同社は「スロープ板撤去の完了確認を徹底し、再発防止に努める」としている。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20240503-OYT1T50112/
5月3日21時56分に産経新聞からは、3枚折り畳み式のうち2枚は発車直後に柵に接触して壊れていた、京都駅到着時に別列車の車掌が気付いたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3日午後2時45分ごろ、大阪市淀川区のJR新大阪駅の下り線ホームで、大阪発敦賀行き特急「サンダーバード」が車椅子の乗客が乗り降りするためのスロープをドアに挟んだまま発車した。
一部は損壊して直後に落下したが、残った部分をドアに挟んだまま次の京都駅(京都市下京区)まで走行した。
JR西日本によると、新大阪駅で係員がスロープを撤去する前、車掌に乗降完了の合図を送るミスがあったのが原因としている。
JR西では駅員らに再発防止策を徹底するとしている。
スロープは3枚の折りたたみ式で、縦75センチ、横80センチ、厚さ2・5センチ。
2枚分は新大阪駅を発車直後に柵に接触して壊れ、線路脇に落下していた。
途中、ホームを通過したのは高槻駅のみだったが、京都駅も含め乗客らにけがはなかった。
京都駅に到着した際、別の列車の車掌が残ったスロープに気づいたという。
撤去して車両に異常がないことなどを確認し、17分遅れで京都駅を発車した。
https://www.sankei.com/article/20240503-7IWZ5GEG4BOB3HJWHPUI35RSPA/
2024年4月22日18時43分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
札幌市営地下鉄の南北線で22日、タイヤがパンクするトラブルがあった。
けが人はいなかったが、一部区間が午後2時すぎから終日運休するなど混乱した。
市交通局によると、午前11時すぎ、南北線の麻生発真駒内行き(6両編成)が北24条駅を過ぎたところで、線路の「パンク検知装置」が作動。
徐行運転をして終点まで向かった。
車両基地で点検したところ、前から5両目のタイヤ1本のパンクが判明した。
交通局によると、パンクは珍しいという。
タイヤホイールの変形も確認された。
また、麻生―北24条駅間での点検も実施。
更新工事中の麻生駅南側のポイントの不具合がパンクの原因とわかった。
当該区間は午後2時15分から終日運休し、代行バスで乗客を輸送した。
北24条―真駒内間は折り返し運転となった。
札幌の地下鉄は、日本の地下鉄で唯一、「ゴム製のタイヤ」を使っている。
札幌市交通局はゴムタイヤを採用している理由について、2023年の朝日新聞の取材に以下のように答えている。
「ゴムタイヤは粘着性が良く、加速性や制動性に優れています。
南北線の平岸―南平岸間が急勾配になっているのですが、それに対応できます」
「ほかにも、かつての交通局長が視察先であるパリのゴムタイヤ式地下鉄を見学して感動したというのも、理由として挙げられます」
ゴム製のタイヤを使っていることに起因して、駅構内で待っていると「チュンチュン音」が響くことでも知られている。
https://www.asahi.com/articles/ASS4Q30RKS4QIIPE011M.html?iref=pc_national_$PAGE_TYPE_EN_list_n
4月22日20時35分にNHK北海道からは、老朽化のため使われていなかったポイントの不具合でパンクしたらしいなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
札幌市営地下鉄を運行する市交通局が調べたところ、麻生駅の南側にある走行路を切り替えるポイントに不具合が見つかり、これがパンクの原因だと見られるということです。
公開された写真ではタイヤの側面に大きな亀裂が入り、ホイールが変形している様子が確認できます。
ただ、このポイント部分は老朽化のために今月1日から使われておらず、パンクがどのようにして起きたのかは分かっていないとしています。
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20240422/7000066472.html
4月23日16時23分にYAHOOニュース(STV)からは、浮き出る仕組みのポイントが何らかの原因で浮き出てしまった、当時麻生駅周辺では古くなった設備の更新工事が行われていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
札幌市交通局によりますと、パンクの原因は車両の進路を切り替えるポイントの不具合にありました。
地下鉄は、進行方向を決める際に線路中央にある「ポイント」が浮き出る仕組みです。
麻生駅付近には2本の線路が合流する地点があり、事故はこの合流地点で発生しました。
事故当時、使わないポイントが何らかの原因で浮き出てしまったため、進行方向右側のタイヤと接触し、パンクにつながったとみられています。
当時、麻生駅周辺では古くなった設備を更新する工事が行われていました。
札幌市は引き続き、なぜ使わないポイントが浮き出たのか調べていて、再発防止に努めたいとしています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/d7ce727eb6cf8e3e7317ef2ab41e042c5fec2d08
4月24日21時20分に朝日新聞からは、ポイント更新工事にあたり固定していた部材の一部が車両の振動などでずれたらしい、ポイント更新工事は昨年度も同様な方法で行っていたがトラブルはなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
今回の事故は、列車の進路を変更するための装置「ポイント」のうち、麻生駅南側に設置されていたものの不具合が原因。
1978年の南北線延長時から使っており、事故当時、更新工事を実施していた。
ポイントは通常、走行路に埋め込まれ、必要な時にモーターなどでせりあがる仕組み。
更新工事にあたり、3分割してせりあがらないように固定する措置をしていたが、部材の一部が車両の振動などでずれ、路面の上に突出したとみられる。
そこに車両のタイヤが接触し、パンクしたと推測されるという。
パンクが見つかった車両は6両編成で、タイヤは96本ついていた。
1本がパンクしても運行に直ちに支障は出ないという。
運転手はパンクを検知後、規則に沿って徐行運転で終点まで向かった。
後続車両の運転手も速度を落とした上で、当該ポイント付近を目視で確認。
異状は確認されなかったため、その後は通常運行を続けた。
市交通局はすでに原因となったポイントの部材を撤去し、新しいものに取りかえた。
更新工事は来年度以降も続くといい、今後、撤去したポイントを調べ、工事の設計図や構造に問題がなかったか詳しく検証する。
昨年度も同様の手法で更新工事をしていたが、トラブルはなかったという。
https://www.asahi.com/articles/ASS4S3WJQS4SIIPE001M.html?iref=pc_national_$PAGE_TYPE_EN_list_n
4月24日18時56分にYAHOOニュース(HTB)からは、転てつ器交換工事で取り外した部材を線路の隙間を埋めるため再利用していたが、その部材が飛び出したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
札幌市交通局は24日、原因を発表しました。
札幌市交通局 池田・技術担当部長:
「旧案内軌条を3分割にし、そのうちの1つを走行面を埋めるために(部材を)設置。
車両の振動等によりずれて走行路面より上に突出したため、車両のタイヤと接触」
麻生駅と北34条駅の間では、50年近く経過した転てつ器の交換工事が2年前から行われていました。
市交通局は線路の隙間を埋めるため、取り外した転てつ器の部材を再利用していましたが、その部材が何らかの原因で線路の上に飛び出し、タイヤにあたったことがパンクの原因だったと明らかにしました。
しかし、部材が飛び出した理由はわかっていないということです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/81b34527fc5d373fbe339bba6fe7734103e3a76d
(2024年6月11日 修正1 ;追記)
2024年6月11日5時0分にYAHOOニュース(STV)からは、タイヤ採用理由とされる急勾配は旧定山渓鉄道線路跡地を利用することで建設費を抑えたからなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・
なぜタイヤなのか、STVはかつて、その理由を取材していました。
(札幌市交通局 大谷地検修係 阿部さん):
「こちらが地下鉄では日本唯一となるゴムタイヤになります。
鉄輪に比べて粘着性が非常にいいので、鉄輪ではスリップするような場合でも、急発進や急減速ができる」
ゴムタイヤは、加速や減速をしやすいといったメリットに加え、もう1つ大きな理由がありました。
それは、傾斜に強いという点です。
札幌市の地下鉄は1971年に南北線が開通しました。
当時は北24条駅から真駒内までの12.1キロ。
平岸駅を越えたあたりから地上のシェルターへと上がります。
これは、旧定山渓鉄道の線路跡地を利用していたからです。
なぜ地上に出たのかというと、地下を通すよりも建設費を低く抑えられるためでした。
車両が地下から地上にのぼる平岸駅から南平岸駅にかけて急こう配となっているため、傾斜を上りやすいゴムタイヤが採用されたのです。
さらにもうひとつ、特徴的なことがあります。
南北線や東西線、東豊線でも、車両が走るときに「チュンチュン」と音が鳴ります。
その原因となっているのが、車両からの電気を外に逃がす部品です。
鉄の車輪は電気をそのまま外に逃がせますが、電気を通さないゴムタイヤの場合は、電気を逃がすための特別な部品が必要なんです。
この部品とレールがこすれることで、特徴的な「チュンチュン」という音が出るのです。
まさに、ゴムタイヤを採用している札幌の地下鉄でしか聞くことができない音です。
専門家は地下鉄のタイヤ走行をこう分析しています。
(江戸川大学 大塚良治教授)
「スピードは鉄輪に比べて出ない。
あれだけ大きな車体をゴムタイヤで支えるわけですから、どうしても鉄道車両に比べるとスピードは劣る。
他の鉄道との乗り入れが事実上、不可能になる。
東京や大阪では地下鉄は他の路線に乗り入れているが、札幌では不可能なので、閉じた空間で路線が運営せざるを得ない。
ただレールだと、脱線事故もあります。そういう心配はないので走行は安定する。
トータルで考えれば、(ゴムタイヤの)メリットは小さくない」
大塚教授は、今回の事故原因の調査をしっかりと行うことが重要だと指摘した上で、独立採算制を採っている札幌市営地下鉄が、今後の人口減少社会を迎えるなか、東豊線の赤字を抱えながらも安全性を担保していけるのか考えていくべきだと話していました。
札幌市営地下鉄は独自の路線を貫いているということがわかりましたが、開業から半世紀で、更新やメンテナンスは欠かせません。
今後も、南北線さっぽろ駅のホーム増設工事など、再開発が予定されています。
利便性の向上や収支への向き合いなど、重要な視点ですが、そのベースに「安全」が求められることは言うまでもありません。
https://news.yahoo.co.jp/articles/fc12322744f1509f8d9ecc7495616f2e1d74da7e
2024年4月21日11時0分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
京急電鉄(横浜市西区)は19日、運転士(48)が列車を運転中、急病などでハンドルから手が離れた際に非常ブレーキがかかる保安装置に細工をし、作動しないようにしていたと発表した。
同社の聞き取りに運転士は、「運転中に眠気をもよおし手が離れて非常ブレーキがかからないようにしたかった。1年ほど前から繰り返していた」と話しているという。
同社によると、運転士は今月5日午後、両手で握るT字形のハンドルにヘアゴムを巻き付け、保安装置が作動しないようにして運転していた。
乗務経験17年で、体調不良や病気などはないという。
定期巡回していた運転業務指導担当者が見つけ、発覚した。
同社は運転士を業務から外し、処分を検討しているといい、「お客様に深くおわび申し上げます。本件を厳粛に受け止め、再発防止に取り組んでまいります」とコメントした。
https://www.asahi.com/articles/ASS4N4H4NS4NULOB00KM.html?iref=pc_national_$PAGE_TYPE_EN_list_n
4月19日19時57分に読売新聞からは、運転士は眠気がつらくなった時に非常ブレーキがかかることで乗客に迷惑をかけたくなかったと話している、抜き打ち巡回時に発覚したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
京急電鉄は19日、運転士(48)が列車を運転中、急病などでハンドルから手を離すと非常ブレーキがかかる保安装置「デッドマン装置」が作動しないよう細工をしていたと発表した。
事故などのトラブルは起きていない。
運転士は同社の聞き取りに対し、「1年ほど前から眠気がつらくなったときにやっていた。非常ブレーキがかかってお客様に迷惑をかけたくなかった」と説明しているという。
運転士はすでに運転業務から離れている。同社は運転士の処分を検討している。
同社によると、運転中はハンドルに付いたスイッチを指で押している必要があるが、運転士はヘアゴムを巻き付け、押しているように偽装していた。
今月5日の抜き打ち巡回で発覚した。
同社は「お客様に深くおわびする。再発防止を徹底する」としている。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20240419-OYT1T50135/
2024年4月17日17時19分にYAHOOニュース(CBCテレビ)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3月12日、西区のJR東海道線近くにあるのり面が崩れ、JR東海道線は一部の区間で約6時間にわたって運転を見合わせました。
そばでは名鉄が発注し、安藤・間(あんどう・はざま)が信号設備などを入れる建物の新設工事を進めていました。
その後の調査で、掘削工事によって擁壁の安定性が低下し、JR側ののり面に複数のひび割れが発生し、そこに強い雨が降ったことで水圧がかかって崩壊したとみられることが分かったということです。
安藤・間は、事前にひび割れを把握していて、事故当日は対策を検討するため工事を中断していたということです。
安藤・間は、すでに崩れた箇所の応急処置を終えていますが、工事自体は今も中断していて、再開のめどは立っていません。
【写真を見る】JR東海道線近くののり面が崩れた事故 “名鉄側”の工事が直接の原因だった 工事は中断し再開のめど立たず
https://news.yahoo.co.jp/articles/6f758c55ee432e49719f5464e1ee6f3587d6957d
4月17日19時18分にYAHOOニュース(メーテレ)からは、地表から1.8m掘削する工事の影響でひび割れが発生したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3月12日、名古屋駅から500m北でJR東海道線の線路脇の「のり面」が16.5mに渡り崩れました。
JR東海道線は約6時間、名古屋駅と岐阜駅の上下線で運転を見合わせました。
17日、名鉄の工事を担当していた安藤・間は、現場近くで行っていた工事が原因だったと発表しました。
信号設備などの工事で、2月に行った地表から1.8m掘削する工事の影響で、のり面に複数のひび割れが発生しました。
そこに当日の雨が浸み込んで、のり面が崩れたとみられるということです。
安藤・間は、ひび割れについて事前に把握していたと言うことです。
今後は、工事の影響予測を十分に行い、必要な対策をとっていくとしています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/939e4dfdb058fbc2d8e2b6bc21e693e010e38b59
2024年4月16日12時5分にNHK群馬から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
今月6日、高崎市にある上信電鉄の踏切で、近くに住む9歳の女の子が列車にはねられて亡くなりました。
現場の踏切は遮断機と警報機が共に設置されていない「第4種踏切」で、上信電鉄によりますと、高崎駅と下仁田駅の間の路線に45か所あり、このうち、半分近い21か所が高崎市内にあります。
事故を受け、高崎市は21か所の「第4種踏切」をすべて廃止する方針を決め、来年度以降、5年かけて必要な予算を確保することにしています。
具体的には、地元から廃止の合意が得られれば、踏切自体をなくして通行できなくする一方、合意が得られなければ、遮断機と警報機が共に設置されている「第1種踏切」に変更することにしています。
高崎市は踏切を「第1種」に切り替える費用について、上信電鉄には求めず、国の補助金を使い市が負担することにしています。
高崎市の富岡賢治市長は、「命に関わることなので、速やかに対応することを決めた」とコメントしています。
【斉藤国交相 県内の第4種踏切の統廃合など検討へ】
斉藤国土交通大臣は16日の閣議の後の記者会見で、「お亡くなりになった方のご冥福をお祈りするとともにご家族の皆様にお悔やみを申し上げます」と述べました。
そのうえで、「国土交通省としても第4種踏切は安全性の向上が重要な課題であると認識している。これまで全国的に第4種踏切の統廃合の促進、遮断機警報機の整備の支援による第1種踏切化の促進などを関係者と共に進めてきている」と述べました。
そして17日、関東運輸局と関係自治体、鉄道事業者などでつくる協議会を開催し、群馬県内の「第4種踏切」の統廃合や遮断機と警報機の設置を進めるための検討を行う考えを明らかにしました。
斉藤大臣は、「事故原因は調査中ではあるが、運輸安全委員会の報告を待たず事故の概要を共有し、検討を行いたい。引き続き踏切の安全対策を着実に進めていきたい」と話しました。
【踏切は4種類 現場の「第4種踏切」 全国に2408か所】
国土交通省によりますと、踏切は去年3月末の時点で全国で3万2000か所余りあり、設備によって4種類に分けられています。
このうち、事故があった群馬県高崎市の踏切は遮断機と警報機が共にない「第4種踏切」で、全国に2408か所あります。
また、警報機が設置されているものの、遮断機がない踏切は「第3種踏切」と呼ばれ、592か所あります。
「第2種踏切」は、配置された人が遮断機を操作するもので、現在は設けられていません。
そして「第1種踏切」は、遮断機と警報機が共に設置されている踏切です。
「第4種踏切」から「第1種踏切」に切り替えるには多額の費用がかかり、高崎市は1か所当たり1500万円から3000万円程度かかると見込んでいます。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/maebashi/20240416/1060016778.html
※今月6日の事故の状況については、4月7日10時10分に毎日新聞から、犬を走って追いかけて踏切に入るのに気付いた運転士がブレーキをかけたが間に合わなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6日午前8時50分ごろ、群馬県高崎市吉井町小暮の上信電鉄馬庭―西山名間にある天水踏切で、同市山名町の小学4年、渋沢さん(9)が下仁田発高崎行きの普通電車(2両編成)にはねられ、死亡した。
県警高崎署によると、事故現場は遮断機と警報機がない「第4種踏切」だった。
上信電鉄によると、運転士は渋沢さんが犬を走って追いかけて踏切に入ったのに気づいてブレーキをかけたが、間に合わなかったという。
電車に乗っていた約50人にけがはなく、事故の影響で上下線8本を運休するなど約600人に影響が出た。
国の運輸安全委員会は鉄道事故調査官を派遣し、詳しい事故原因を調べる。
踏切の近くに住む女性(27)は、「この踏切は遮断機がなく、危ないので、子どもの頃は、どうしても渡らないといけないときは大人と一緒に渡っていた。本当にびっくりしている」と話した。
https://mainichi.jp/articles/20240406/k00/00m/040/072000c
(2024年4月26日 修正1 ;追記)
2024年4月25日20時56分に毎日新聞からは、群馬県は第4種踏切を2029年度までに廃止または第1種踏切に転換すべく、鉄道事業者と道路を管理する市町村に調整を要請したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
群馬県高崎市の踏切で女児が電車にはねられ死亡した事故を受け、県は25日、2029年度末までに県内74カ所全てで遮断機と警報機がない第4種踏切を解消するとの工程表を発表した。
廃止か遮断機と警報機のある第1種踏切への転換で対応する方針で、期限を設定して対策を急ぐ狙いがある。
県は、まず、上信電鉄など鉄道事業者と道路を管理する13市町村に、対応の協議や地元との調整を要請。
検討結果を把握した上で、今年7月末までに74カ所の個別の対策案をまとめ、9月末までに最終決定・公表する。
廃止が決定した踏切は工事などに着手し、第1種踏切に転換する踏切は24年度中に国の補助金指定を目指す。
27~29年度の完了を目指すが、地元住民との協議で遅れる踏切が出る可能性もある。
第4種踏切の数は、高崎21▽富岡20▽桐生・みどり各8▽前橋3▽渋川・下仁田・甘楽・東吾妻・みなかみ・嬬恋各2▽藤岡・長野原各1。
みどり市の須藤昭男市長は25日の記者会見で、市内に8カ所ある第4種踏切について基本的に廃止する方向で協議し、住民に理解を求める方針を明らかにした。
https://mainichi.jp/articles/20240425/k00/00m/040/321000c
4月25日19時43分に産経新聞からは、第4種踏切の数が私鉄では最多の秩父鉄道も第4種踏切を廃止する方針だという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
秩父鉄道(埼玉県熊谷市)は25日、群馬県高崎市の上信電鉄踏切で女児(9)が電車にはねられ死亡した事故を受け、警報機や遮断機のない「第4種踏切」を廃止する方針を明らかにした。
同社によると85カ所あり、私鉄では最多という。
地域からの要望に応じ、警報機や遮断機のある「第1種踏切」への切り替えも検討。
費用負担は、埼玉県や沿線自治体、関東運輸局と協議する。
同社は第4種踏切で、人が近づくと音で左右確認を促す機器の設置を進めており、配備の完了を急ぐ。
担当者は「事故を未然に防止するため、対策を早急に進めたい」と話した。
https://www.sankei.com/article/20240425-K5NIFZ4A45KI7ES3JAV75NBJJA/
(ブログ者コメント)
今後、第4種踏切廃止に向けた動きが広がって行くかもしれないが、特別なものを除き、本ブログでは紹介を割愛する。
2024年4月16日19時0分にYAHOOニュース(テレビ熊本)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
南阿蘇鉄道は、列車が阿蘇村の立野駅のホームに停車できず、約380メートル先に進んで停止したと明らかにしました。
国の運輸安全委員会は重大インシデントに認定し、事故調査官2人を16日、現地に派遣しました。
南阿蘇鉄道によりますと、15日午前9時40分ごろ、JR豊肥線に乗り入れている肥後大津駅を出発した1両編成の列車が南阿蘇村の立野駅に進入した際、運転士がブレーキ操作を行ったものの、減速せずに、停止位置から約380メートル先で自然に止まったということです。
列車には乗客・乗員あわせて約20人が乗車していましたが、けが人はいませんでした。
南阿蘇鉄道によりますと、沿線のカズラがブレーキのコックに巻きついていてブレーキが利かない状態だったということです。
立野駅の一つ前のJR豊肥線の瀬田駅までは、異常はありませんでした。
その後、まきついたカズラは取り除かれ、列車は約1時間半後に運行を再開しました。
国の運輸安全委員会は『重大インシデント』に認定。
16日午後から事故調査官2人を現地に派遣しました。
事故調査官:
「記録を見せてもらって、事故原因が何か、先々解析していきたい」
また、JR九州によりますと、事案の発生を受けて15日、肥後大津-立野間の線路の巡回を行いましたが、異常は見つからず、列車の運行に支障は出ていないということです。
https://www.tku.co.jp/news/?news_id=20240416-00000011
4月17日18時57分にYAHOOニュース(熊本県民テレビ)からは、毎日、運行前に運転士が車両点検しているなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
南阿蘇鉄道によりますと、16日に車両を立野駅に戻し点検したところ、ブレーキを作動させる装置にツタがからまっていたのが見つかり、取り除いた後は正常に作動することを確認したということです。
また、車両の点検は毎日、運行前に運転士が点検をしていて、当日、立野駅の前の瀬田駅まではブレーキは正常に作動していたということです。
このため、南阿蘇鉄道は調査に対し、「ブレーキを作動させる装置にツタがからまったことが原因となった可能性がある」と説明しているということです。
運輸安全員会は、1年をめどに報告書をまとめる予定です。
https://news.yahoo.co.jp/articles/dcb5bdb545c8c7215707b413ef1302df08f2c985
思うに、車体と平行になるうような向きでコックハンドルが設置されていて、車体の外からハンドルを手前に引くとブレーキ作動エアが遮断される・・・そんなコックハンドルだったのかもしれない。
2024年4月2日22時44分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2日午後5時25分ごろ、JR鹿児島線の天拝山(てんぱいざん)駅(福岡県筑紫野市)のホームで「コンクリートのような物が飛んできた」と、複数の乗客から駅員に申し出があった。
JR九州によると、渡線橋の外壁の一部が落下して飛散したとみられ、ホームにいた乗客の男女4人が首や足に擦り傷などを負った。
JR九州によると、落下した外壁は長さ90センチ、幅182センチ、厚さ5ミリのセメント板(重さ約12・5キロ)。
博多発鳥栖行きの下り快速列車が同駅を通過中にはがれ落ちて車両に衝突し、ホーム上に飛び散ったとみられる。
渡線橋は1989年に建てられ、2023年7月末に点検した際に異常は確認されなかったという。
この影響でJR鹿児島線は博多―久留米間の上下線で約1時間にわたり、運転を見合わせた。
同区間の後続列車で最大63分の遅れも生じ、約1万人に影響した。
https://mainichi.jp/articles/20240402/k00/00m/040/267000c
(2024年5月1日 修正1 ;追記)
2024年4月25日19時26分にNHK北九州からは、下地の木材がボロボロに腐食していてビスが効かない状態になっていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
この事故について、JR九州の古宮社長は、25日の記者会見で「大変なご迷惑をおかけした」と陳謝しました。
その上で、事故のあとの点検で外壁の下地の木材が腐食しているのが確認されたことを明らかにし、「腐食によって外壁をとめるビスが効いていなかったことが原因とみられる」と述べました。
JR九州では23日も、JR鹿児島本線の大牟田駅でセメントの破片がホームに落下するトラブルが起きていて、古宮社長は、建設から一定の年数がたった駅を中心に再発防止に向けた点検を進める方針を示しました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kitakyushu/20240425/5020015550.html
2024年2月9日12時55分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9日午前6時40分頃、山口県周南市のJR山陽線新南陽―福川駅間を走行していた普通列車の窓ガラスが割れ、乗客の女性1人が擦り傷を負った。
この時間帯に線路沿いの工業用水管から大量の水が噴き出しており、JR西日本中国統括本部は「水の影響で窓ガラスが割れた可能性がある」としている。
同本部によると、窓が割れたのは柳井(山口県柳井市)発下関(同県下関市)行き普通列車(4両編成)で、約100人が乗車。
乗客が窓ガラスが破損しているのを見つけ、運転士に届け出た。
列車は、割れた窓に段ボールを貼った状態で新山口駅(山口市)まで運行した。
トラブルの影響で午前11時現在、徳山(山口県周南市)―新山口(山口市)駅間の上下線で運転を見合わせている。
県周南工業用水道事務所によると、管は直径45センチの鋳鉄製で1960~70年代に地下2、3メートルに埋設。
2021年8月には今回の現場近くで破損が見つかった。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20240209-OYT1T50092/
2024年2月6日18時52分にYAHOOニュース(関西テレビ)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
午前6時半過ぎの大阪市西成区の踏切で一台の車が待っていました。
遮断機が上がると、ゆっくりと踏切内に進みます。
すると…そこに電車が。
踏切内に入っていた車に接触して緊急停止しました。
この事故で車を運転していた50代の男性にケガはなく、電車の乗客にもケガ人はいなかったということです。
【事故を目撃した近隣住民】:
「朝の6時半ごろに警笛が鳴った、
滅多にこんな所で警笛鳴るのは、よっぽどなのでびっくりして飛び起きた。
(Q.運転手の方は?)
「いてましたよ。(運転手は)茫然としていた感じで」
南海電鉄によると、電車は当時踏切の約200m先にある、西天下茶屋駅で停まるため、ブレーキをかけて時速約35キロで走行していました。
【近隣住民】:
「今まで見たことがない。50年以上、何十年ここに住んでるけど」
「ひとごととは思えないというか。(踏切が)上がったら安全やと思うので、子どもが先にぱっと行っちゃったりすることもあるので」
「しょっちゅう通る。そういうのは怖いわね。やっぱりきちっと直していただかないと」
午後4時40分、南海電鉄は全線で運転を再開しました。
■原因はレールとボルトの接触
南海電鉄によると、事故の原因は「レールとボルトの接触」。
枕木に取り付けられたボルトが、1~2センチ離れたレールに、電車の振動等により接触し、システムの電気信号にトラブルが生じたということです。
このトラブルで、遮断機の開閉を行う装置が「電車が線路上にない状態」と判断してしまう状態ができ、遮断機が上がってしまったと説明しています。
■このような事例は他にもある
交通運輸の安全に詳しい専門家は、「実はこういった事例は他にもある」と話します。
【関西大学 安部誠治名誉教授】:
「無遮断状態で列車が通過する事例というのは、年間20件前後は起こっている。
ドライバー側も、踏切というのはリスクの高いところだと認識して、たとえ遮断機が上がっても注意をしながら運転をする心構えを持つ必要があると思います」
南海電鉄は今回の事故を受けて、「同様の条件が考えられる箇所についても早急に確認作業を進める」とコメントしています。
(関西テレビ「newsランナー」2024年2月6日放送)
https://news.yahoo.co.jp/articles/8cdda937ea507346d83756b799efbff357ecaf7d
2月6日18時54分にYAHOOニュース(ABCテレビ)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。(本文は転載省略)
https://news.yahoo.co.jp/articles/7a8616d1ebb5a331807f09dfef78d05c1dee40c6
2月7日20時4分に也(テレビ朝日)からは、枕木ボルトに電流が流れたため、そちらのセンサーが作動したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
今回の機械の誤認。
そのメカニズムとは…。
鉄道ジャーナリスト 梅原淳さん :
「レールに踏切を作動させるためのセンサーの仕組みがあるが、(枕木の)ボルトに電気が流れてしまって、そちらのセンサーが働いてしまった。
つまり、『電車が通り過ぎたと判断してしまった』ので遮断機が開いてしまった」
幸い、けが人はいませんでした。
南海電鉄は当該のボルトを撤去していて、今後、枕木交換を実施する予定で、他の場所についても確認を進めています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e8925fedd3dfc56801df76de10f374685eec024b
2月7日12時18分にYAHOOニュース(読売新聞)からは、枕木などの劣化でボルトが緩んでいたらしい、1月31日の目視点検でチェック漏れだった可能性もあるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
南海電鉄によりますと、レールと枕木を固定するボルトが、電車の振動などにより、レールと接触し、電気回路に不具合が生じたことで、電車が近付いていることが把握できず、遮断機が開いてしまったということです。
枕木や部品などが劣化し、ボルトが緩んでいたとみられています。
1月31日の目視による点検では異常はありませんでしたが、チェックが漏れていた可能性もあり、南海電鉄は、早急に確認作業を進めるとしています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/ec9a6abf0938e4261b804ae1f186d6250ac0cd48
2月6日20時30分にNHK関西からは、南海電鉄の踏切では線路に設置している箱型の装置で列車を検知している、過去10年間に電車通過の直前に遮断機が上がったトラブルが2回あったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
南海電鉄によりますと、南海高野線では電車が通過する直前に踏切の遮断機が上がるトラブルが過去10年間でほかにも2件起きているということです。
このうち、大阪・住吉区の沢ノ町4号踏切では2019年5月、作業用の車両が通過する直前に遮断機が上がりました。
この時は、車両と踏切を渡ろうとしたタクシーが衝突し、タクシーの運転手が軽いけがをしたということです。
南海電鉄の踏切は、線路に設置されている箱形の装置で電車の接近や通過を検知し、遮断機が下りたり上がったりする仕組みです。
この時は、車両側の電気系統の不具合で装置が車両が通過したと誤って認識し、遮断機が上がったということです。
また、堺市堺区の三国ヶ丘1号踏切でも2021年5月、電車が通過する直前に遮断機が上がりました。
事故はありませんでしたが、原因を調べた結果、線路の装置の部品を交換した際に設定のミスがあったことが分かったということです。
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20240206/2000081836.html
2月7日9時12分にYAHOOニュース(読売新聞)からは、棒が上がったことに気づいた運転士が非常ブレーキをかけ警笛も鳴らしたが間に合わなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
電車は約110メートル先の西天下茶屋駅に停車するため減速していた。
遮断棒が上がったことに気づいた運転士が非常ブレーキをかけて警笛を鳴らしたが、間に合わなかったという。
https://news.yahoo.co.jp/articles/3818cd8161309b58f07307037e552738a56d0abe
(ブログ者コメント)
車も気付いて急ブレーキをかけたらしく、動画では前につんのめっているように見えた。
2024年2月6日13時55分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5日午後9時55分ごろ、千葉市若葉区都賀3のJR総武線都賀駅で、久里浜発佐倉行き下り快速列車(15両編成)がドアの開閉を行わずに発車するミスがあった。
都賀駅で降りる予定だった約50人の乗客が降りられず、乗ろうとした客1人とホームに降りていた車掌が取り残された。
JR東日本千葉支社によると、同列車は駅に到着後、最後尾の乗務員室にいた車掌がホーム上の停止位置目標を車内から目視で確認しようとしたが、積雪で見えなかったため、乗客のドアを開ける前に降車して雪をどけていた。
この際、一番前の車両にいた運転士がドアの開閉ランプの確認をし損ねたまま、乗客の乗り降りが完了したと思い込み、発車してしまったという。
当時、同列車には約260人が乗車していた。
都賀駅で降り損ねた約50人は次の四街道駅で降りて上り列車に乗り換えて戻り、都賀駅で乗車予定だった1人は後続列車に乗車した。
このミスで上下計3本の列車に遅れが出て、約830人に影響が出た。
千葉支社は「ご迷惑とご心配をおかけして深くおわびを申し上げます。乗務員に厳しく指導しました。再発防止に努めていきます」とコメントした。
https://mainichi.jp/articles/20240206/k00/00m/040/070000c
2024年1月29日19時19分にYAHOOニュース(RSK山陽放送)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR西日本は、警報機や遮断機のない踏切の安全性の向上を図ろうと、岡山県内に、新たに開発した「踏切ゲート」を導入することを決めました。
【写真を見る】警報機や遮断機のない踏切通行者に一旦停止促す仕組み JR西日本が「踏切ゲート」導入で事故防止【岡山】
岡山県内の踏切に初めて設置される「踏切ゲート‐Lite(ライト)」です。
歩行者などが通行する「第4種踏切」に導入されるもので、一旦停止や左右確認を促し踏切事故を防ごうと開発されました。
JR西日本によりますと、警報機や遮断機のない踏切は管内に330か所あり、 歩行者が誤って線路内に進入してしまうケースもあるといいます。
すでに導入しているエリアでは、通行者の約9割が一旦停止をしているということで、安全性の向上が期待されます。
(JR西日本岡山支社 藤原支社長):
「この一旦停止を促すようなゲートを設置することで、少しでも安全度を高めたいということで今回導入しました」
設置コストも低いという「踏切ゲート‐Lite」は、今年3月までに県内7か所に導入される予定です。
https://news.yahoo.co.jp/articles/be52ea16e147e9bf83fab96c1f7c68d191f30353
1月29日19時52分にYAHOOニュース(テレビせとうち)からは、岡山県には第4種踏切が76ケ所あり、本年度は7ケ所、来年度は20ケ所に取り付け予定など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR西日本は、遮断機も警報器もない踏切での事故を防ごうと、通行人に一時停止を促す新型の踏切ゲートと呼ばれる装置を岡山県内で導入することになりました。
装置が設置されるのは、第4種踏切と呼ばれる、遮断機も警報器もない踏切です。
新型の「踏切ゲートLite」は、従来型より低コストで素早く設置できるのが特長です。
歩行者や自転車が踏切に入る時には、上に持ち上げて通行し、踏切から出る時には、前に押すもしくは上に持ち上げて通行します。
歩行者らに一旦停止と左右確認を促すことで事故の防止が期待されます。
第4種踏切は岡山県内に76カ所あり、JR西日本は本年度中に県内7カ所、新年度中にはおよそ20カ所へ「踏切ゲートLite」を導入する予定です。
https://news.yahoo.co.jp/articles/4a9fdd8e20b0db5b77e8a720e5b08c3a32f9bb2c
2月4日13時0分に毎日新聞からは、中国地方にはJR西の管内にある第4種踏切の9割近くがある、21年度から「踏切ゲート」を設置してきたが今回公開されたのは更に狭い場所にも設置できる簡易型など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR西日本中国統括本部は、警報機も遮断機もない「第4種踏切」での事故を防止するため、歩行者や自転車などの利用者が自分でバーを持ち上げて通行する新型の「踏切ゲート―Lite(ライト)」を開発した。
2023年度、山口県と広島県で先行導入しており、3月末までに岡山県内の伯備線や姫新線など7カ所と、島根、鳥取両県の各1カ所に設置。順次増やしていく。
中国地区にはJR西管内にある第4種踏切の9割にあたる330カ所が集中する。
通行者に一旦停止や左右の安全確認を促し、列車通過直前の横断を防ぐため、21年度からバーが横方向にのみ開閉する「踏切ゲート」を設置してきた。
今回、さらに狭い場所にも設置できる簡易型の「Lite」を開発した。
バーは繊維強化プラスチック製で、持ち上げるとゆっくりと自動で閉じる。
横方向は線路の外側にのみ動き、踏切を出る際は持ち上げることも、前に押し開くこともできる。
中国統括本部の担当者は「短時間で設置できるので、事故防止のため増やしていきたい」と話している。
https://mainichi.jp/articles/20240204/k00/00m/040/045000c
2024年1月17日7時24分に読売新聞から、下記趣旨の記事が図解付きでネット配信されていた。
国土交通省は15日、踏切内に点字ブロック設置を進めるため「道路のバリアフリーに関する指針」を改定した。
設置について「望ましい」から、積極的な対応を求める「標準的」に引き上げて、これまで指針で定めていなかった設置方法やブロックの形状も示した。
改定は、2022年4月に奈良県大和郡山市の点字ブロックのなかった踏切の中で、全盲女性(当時50歳)が列車にはねられ死亡した事故を受けたもの。
国交省は同年6月に指針を改定し、従来は明記されていなかった踏切内の点字ブロック設置について、設置が「望ましい」と記載した上で、さらに踏み込んだ対応について当事者団体などと協議していた。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20240117-OYT1T50039/
(ブログ者コメント)
大和郡山市の事例は本ブログでも紹介スミ。
2023年12月26日23時21分にYAHOOニュース(ABCテレビ)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR東海は、26日午後5時半すぎに東海道新幹線の京都~岐阜羽島間で発生した停電について、「車掌のスイッチの誤操作が原因だった」と発表しました。
博多発東京行きの「のぞみ38号」の車内で、車掌が急病の乗客に対応する際に誤って、路線の一定の区間の送電を停止させる「保護接地スイッチ」を操作してしまったということです。
車掌は、車内に設置されているAEDを使おうとして、取り外す際に鳴るブザーを切ろうとしていました。
東海道新幹線は、この停電の影響で、京都~岐阜羽島間を走る上下線の10本の列車に最大28分の遅れが発生し、約7000人に影響が出ました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/d6eaba5ba2d2596986f88bb37aeeb8fa6c537865
12月26日23時40分に産経新聞からは、緊急時の安全確認に使うスイッチを誤って操作したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR東海は26日、東海道新幹線岐阜羽島-京都間で発生した停電の原因について、車掌の操作ミスだったと発表した。
車内に急病人がおり、停電の影響で搬送が20分ほど遅れたとみられる。
JR東海によると、午後5時25分ごろ、博多発東京行き「のぞみ38号」の7号車トイレで急病人が発生。
同35分ごろに意識不明になり、救命のため、車内のAED(自動体外式除細動器)が使われた。
AEDを収納場所から取り出した際にブザーが鳴り、止めようとした車掌が緊急時の安全確認に使うスイッチを誤って操作したことで同区間の送電が停止したという。
送電再開後、列車は米原駅に停車して急病人を搬送した。
このトラブルの影響で、東海道新幹線は上下計10本に最大28分の遅れが生じ、約6900人に影響した。
JR東海は「遅れが生じ、ご迷惑をおかけした。おわび申し上げます」とコメントした。
https://www.sankei.com/article/20231226-R4X5JK4KQNKVXCWQLKQDNZWFLU/
(ブログ者コメント)
両スイッチの位置関係、形状、色合いについて調べてみたが、情報は見つからなかった。
2023年12月12日7時0分に産経新聞から下記趣旨の記事が、写真と解説図付きでネット配信されていた。
神戸市灘区の阪急電鉄踏切で10月、手押し車を利用していた女性(94)が電車にはねられ死亡する事故があり、手押し車のタイヤがレールに挟まって女性が転倒し、踏切内に取り残されたとみられることが11日、捜査関係者への取材で分かった。
遮断機が下りた後に女性の転倒に気づいた目撃者の男性が非常停止ボタンを押そうとしたが、男性の側にはなく、約15メートル離れた反対側のボタンを押すまで数秒かかっていたことも判明した。
現場は、踏切内の線路に対し道路が斜めに交差する構造。
兵庫県警は、女性が方向を見失って斜めに延びていく道路から外れ、軌道との境界付近で転倒したとみている。
こうした構造の踏切は事故の危険性が高いとされ、阪急電鉄は新たな事故防止装置の設置を決定。
道路を管理する神戸市も通行環境の改善を検討している。
事故は10月24日午前7時15分ごろ、神戸市灘区篠原中町の阪急神戸線「篠原第二踏切」で発生。
近くに住む女性が通勤急行にはねられて死亡し、現場には手押し車のものとみられる部品が落ちていた。
県警灘署は周辺の防犯カメラなどを解析し、事故の経緯を特定した。
捜査関係者らによると、女性が踏切に到着した際、すでに遮断機が下りていたため、道路の左端付近で待機。
電車の通過を待って線路に対して直進した。
右手で小型の手押し車を押しながら左手にも荷物を持ち、かなり前かがみの状態だった。
道路は女性の進行方向に対して右斜めに延びて線路と交差しているが、女性は直進を続けて道から外れ、軌道との境界付近で転倒した。
その後、遮断機が作動。
女性はいったん起き上がりかけたが、再び転び、電車にはねられた。
同署は女性がかなり前かがみの姿勢で視野が狭くなっていたため、進路が道路からそれていることに気付かなかったとみている。
踏切には障害物検知装置があったが、主に車が対象となるため、倒れた女性には反応しなかった。
阪急は今回の事故を受け、現場に、取り残された人を検知できるシステムの設置を決めた。
神戸市は、道路に色を付けるなど、注意喚起のための対策を検討している。
【非常ボタン間に合わず…反対側のみ】
今回の事故では、踏切内で女性が転倒するのを目撃した男性が非常停止ボタンを押していた。
しかし目撃場所からボタンの場所まで距離があり、結果的に間に合わなかった。
件数自体は減少傾向にある踏切事故だが、危険性は構造によって異なる。
専門家は、それぞれの踏切の特徴に合った対策が必要だと指摘する。
捜査関係者らによると、目撃者の男性は踏切の北西角付近で踏切内に女性が倒れているのを発見。
すでに遮断機は下りており、非常ボタンを押そうとした。
しかし、現場で非常ボタンがあるのは南西と北東の2カ所。
男性は約15メートル離れた北東まで走ってボタンを押したが、ほぼ同時に電車が踏切を通過した。
ボタンを押せば自動的に電車のブレーキがかかる仕組みだが、運転士が女性の存在に気づき、ブレーキをかけた方が先だったとみられる。
非常ボタンは踏切を横断する自動車ドライバーらの使用を想定し、進行方向左手前に設置されているのが一般的という。
鉄道の安全対策に詳しい関西大の安部誠治名誉教授は、非常ボタンは通常2カ所としつつ「道幅が広いなど状況に応じて4カ所設置すれば、目撃者がすぐ押せるようになる」と指摘する。
【踏切「個性」に合わせた対策を】
今回の事故を受け、阪急電鉄は現場踏切に新たな事故防止装置を導入する方針だ。
同社によると、これまでも踏切内に照射されたレーザーが障害物で一定時間遮られると、接近する電車に自動ブレーキがかかる装置があった。
しかし、ある程度の高さや大きさがないものは検知できず、今回は作動しなかった。
来年度には、踏切内の障害物を高精度で検知する装置を導入するという。
安部氏は、こうした対策を評価した上で、「そもそも、転倒して人が取り残されないように、歩行環境を整備するなどの対策も重要だ」と指摘。
「踏切には個性があり、それぞれが抱えるリスクに合わせて対策を取る必要がある」と強調した。
https://www.sankei.com/article/20231212-3AJVLPFKBFLKHA4O54XMV5NH5U/
12月19日19時00分にYAHOOニュース(産経新聞)からは、記者が死亡した女性と同じように腰を曲げ前かがみで踏切に入ってみると、視覚上、道路から徐々に外れていくのもやむなしと感じたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
事故の背景として浮上したのは、線路に対し道路が斜めに交差するなどの現場の構造。
なぜ、女性は亡くなったのか。
現場を歩き、探った。
先月下旬、女性と同じように南西側から踏切に入った。
道路は進行方向右斜めに線路と交差しているが、軌道との境界に沿って黄色のラインが引かれている。
「これなら道路から外れることはないのではないか」。
そんな印象を抱いた。
ところが、腰を曲げて前かがみになってみると、考えは一変した。
踏切内には線路に対し直角に、舗装のつなぎ目のような線がある。
視野が極端に狭く、踏切全体の構造を把握できない中、こうした線や「線路に対して直進」という感覚に頼って歩くと、徐々に道路から外れていく。
女性は当時、右手で小型の手押し車を押し、左手に荷物を持っていた。
周辺の防犯カメラの映像などによると、進路が道路から外れ、軌道との境付近でレールに手押し車のタイヤが挟まって転倒した。
年齢などを合わせて考えると、こうなってしまうことは十分あり得ると感じた。
・・・
この踏切のように、線路と道路が斜めに交差する構造は珍しくなく、より急角度で交差する踏切も多い。
それでも、現場ではこれまで、ベビーカーのタイヤが挟まるなどのトラブルも起きていたという。
現場では速度を上げて横断する車を警戒し、道路の端を歩く人も多かった。
しかし、軌道との境に引かれた黄色のラインを越えると、すぐに段差になっていたり、道路の端がくぼみのようになっていたりもする。
こうした点にも危険を感じた。
道路を拡幅する、分かりやすいよう色分けする-。
電車に関する事故には駅ホームの転落防止など取り組むべき課題が多いのは理解するが、今回の現場でも、できる対策はいろいろとあるのではないか。
同じような悲劇が起きてほしくないと切に願う。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e85397fdff0d7a2cb4f3292c3456cc47c6bceadf
2023年12月5日20時0分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
地震の本格的な揺れが来る前に新幹線を止める「早期地震検知システム」について、JR東日本と鉄道総合技術研究所は5日、最初の揺れの検知から送電を停止して非常ブレーキを作動させるまでの時間を従来の約3分の1に縮めることに成功したと発表した。
2024年3月から新システムを導入するという。
早期地震検知システムは、伝わる速度の速い初期微動(P波)を検知して震源地や地震規模を推定。
主要動(S波)が到達する前に影響が予測される沿線の送電を止め、走行中の新幹線に非常ブレーキをかける仕組み。
JR東によると、今回は、P波を検知した際にその振幅から地震規模を推定する方法を改善。
より早く送電停止が必要かどうかを判断できるようになった。
過去3年間に起きた13地震をみると、P波検知から送電停止までに平均3・9秒かかっていたが、新たな方法ならば3分の1の平均1・3秒に縮まるという。
その結果、時速320キロで走行中の新幹線が止まるために必要な距離も約230メートル短くなった。
深沢社長は、「被害軽減には、走行中の新幹線を1秒でも早く止めることが重要。今回の改良は非常に大きな効果を持つと考える」と話した。
https://www.asahi.com/articles/ASRD562RYRD5UTIL021.html
2023年11月26日16時4分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR東日本山形支店は23日、山形県の米沢駅構内で分岐器の検査をした作業員が、分岐器を同駅構内に列車が入れない状態のままにし、山形新幹線や奥羽線に運休や遅れが生じ、約1400人に影響が出たと発表した。
発表によると、同日朝、作業員3人は分岐器を同駅構内に列車が入れない状態にし、測定器でゆがみやずれを確認していた。
その後、測定器を線路の外に運び出すのに気を取られ、元に戻すのを忘れたという。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20231123-OYT1T50178/
2023年10月9日20時1分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9日正午ごろ、JR仙台駅で「(東北新幹線の車内で)薬品のようなものに触れ、子どもがけがをした」と119番通報があった。
宮城県警仙台中央署によると、東京都内の40代の男性のバッグから薬品が漏れ、この男性や乗客の男児(5)ら計4人が足や手、尻をやけどする軽傷を負った。
署によると、他に30~40代の男児の両親がやけどを負い、発生した気体を吸い込んだ乗客の30代女性とJR職員の20代男性が体調不良を訴えた。
薬品は地質調査で使うものとみられ、ペットボトルのような容器で持ち運ばれており、署は業務上過失致傷容疑も視野に、運搬方法が適切だったかどうか調べる。
騒動は新青森発東京行きの東北新幹線はやぶさ52号で起きた。
仙台駅に停車する直前、都内の男性は、足元の黒いバッグから薬品が漏れていると他の乗客から指摘され、バッグを持ってデッキに移動。
その際、薬品が通路にこぼれ、自身の両足にもかかってやけどを負った。
さらにその後、トイレに行こうとした男児が薬品で足を滑らせて転倒し、尻をやけど。
助けようとした両親も足首や手にやけどを負った。
ホームで新幹線を待っていた男性によると、新幹線がホームに停車した後、駅員が「煙!」と叫ぶのが聞こえた。
近づくと、ドア付近に置かれたバッグから白い煙のようなものが出ていたという。
JR東日本によると、はやぶさ52号は乗客全員を降ろして運休となった。
東北新幹線の上り12本にも最大55分の遅れが生じるなど、約7300人に影響が出たという。
https://www.asahi.com/articles/ASRB94CH3RB9UTIL009.html
10月9日19時46分に朝日新聞からは、男性は試薬の硫酸が爆発したと話していたなど、発生直後の車内の様子が下記趣旨でネット配信されていた。
・・・
8号車に乗車していた男性会社員(37)は、この日正午前、仙台駅で降車しようとデッキに向かうと、「駅員さんを呼んでください」と言うスーツ姿の男性を目撃した。
トイレから出たばかりで、足元は大きくところどころに穴が開き、足首が見えていたという。
ほかの乗客が乗務員を呼びにいく間、この男性は「試薬の酸が爆発してしまった」と話し、「危ないものではないです。試薬の硫酸なので大丈夫です」「ご迷惑をおかけしてすみません。大丈夫なので」などと繰り返していたという。
別の30代の会社員女性は、帰省先から戻るために新幹線に乗り、座席で寝込んでいるところだった。
見知らぬ乗客から急に起こされ、車外に避難するよう言われた。
乗っていたのは10両編成の6号車。
車内に目をやると、床に液体が広がっているのが見えた。
そのすぐ後に、7号車につながる通路のドアを乗務員が封鎖した。
ドア向こうの通路では、煙のようなものが充満しているのがガラス越しに見えた。
車内には異臭も漂っていた。
「何かが燃えるような、たばこの煙のような臭い。少し刺激があるような感じだった」。
車内を行き来する乗務員はせきこんでいる様子だった。
7号車の方からは、「子どもがやけどした」と叫ぶ女性の声が聞こえた。
他の乗客が「トイレで酸性の薬品の入れ物が破裂し、中身が漏れ出したようだ」と話しているのも聞こえ、すぐに車両から避難した。
・・・
https://www.asahi.com/articles/ASRB953JGRB9OXIE00G.html
10月10日21時35分に朝日新聞からは、男児は尻に「3度」の大やけどを負ったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
仙台中央署によると、男児は尻や右手首、右足首に大やけどを負った。
尻のやけどは皮下組織まで達する「3度」と診断された。
30~40代の男児の両親もやけどを負ったほか、発生した気体を吸い込んだ乗客の30代女性とJR職員の20代男性が腕のしびれやのどの痛みを訴えた。
薬品を持っていた男性は入院しており、任意の聴取に「青森県内から薬品を新幹線で運んだ」と説明しているという。
https://www.asahi.com/articles/ASRBB74L8RBBOXIE02S.html
10月9日16時19分にNHK宮城からは、0.5ℓ以内の密閉容器に入れて破損しないよう荷造りした硫酸であれば列車内に持ち込むことができるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR東日本は「旅客営業規則」の中で、手回り品として列車の車内に原則持ち込むことができない危険品をまとめています。
危険品に指定されているのは13の品目で、
▼火薬類
▼高圧ガス
▼マッチと軽火工品
▼油紙など
▼ガソリンや軽油などの「可燃性液体」
▼マグネシウムや硝石などの「可燃性固体」
▼リン化カルシウムなどの「吸湿発熱物」
▼硫酸や塩酸などの「酸類」
▼過酸化ナトリウムなどの「酸化腐しょく剤」
▼クロロホルムやホルマリンなどの「揮発性毒物」
▼放射性物質
▼セルロイド類
▼農薬
となっています。
このうち、ガソリンや灯油、軽油、ベンゼンやメタノール、アルコールといった可燃性の液体そのものは、量に関係なく、車内に持ち込むことはできないとしています。
一方、「酸類」「酸化腐しょく剤」、それにクロロホルムとホルマリンなどは、密閉した容器に入れた上で破損するおそれがないよう荷造りした0.5リットル以内のものは、手回り品として持ち込むことができるとしています。
https://www3.nhk.or.jp/tohoku-news/20231009/6000025227.html
10月10日17時34分にYAHOOニュース(東北放送)からは、漏れたのは濃硫酸だった模様、専門家はペットボトルで運ぶのは考えられないと述べたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
「報道であったいろいろな事象を見てみると、いずれも濃硫酸で矛盾はない」
こう指摘するのは、東北医科薬科大学の薬学部長・吉村祐一教授です。
吉村教授:
「煙が出ている。
服がぼろぼろになったという話しがありますが、腐食性が非常に強いので、洋服とかにかけると綿製品などは簡単に穴が開いてしまいます。
逆に言うと、薄い硫酸だったら、なかなかそうはならない。
ちょっとかけても穴が開く程度なんですけど、ぼろぼろになるというのは、かなり濃い硫酸がかからないと、そういう現象はおこらない」
「通常、硫酸と何かを一緒に運ぶっていうことは、同じかばんの中にというのは危険なのでやらないです。
そもそも、報道であったペットボトルを使ってというのは、我々の中では考えられないやり方です」
https://news.yahoo.co.jp/articles/338c8decdf27548acde44ae3eb39b30719ea3939
10月12日11時51分にYAHOOニュース(Merkmal)からは、危険物車内持ち込み規則が制定された背景は不明、昔は3kg以内なら車内持ち込み可能だったガソリンも車内放火事件を受け持ち込み禁止になったように規則は必要の都度制改定されるなど、下記趣旨のルポライター寄稿記事がネット配信されていた。
・・・
いったいなぜ、多くの人が利用する鉄道で劇薬の持ち込みが許されているのだろうか。
今回の事故原因とされる硫酸を含む、酸類の持ち込み条件は以下のとおりだ。
1.酸類で、密閉した容器に収納し、且つ、破損するおそれのないよう荷造した0.5リットル以内のもの。
2.薬液を入れた鉛蓄電池で、堅固な木箱に入れ、且つ、端子が外部に露出しないように荷造したもの。
このように条件を守れば、火薬や硫酸を車内に持ち込める。
しかし、この規則が制定された背景や理由は明確ではない。
JR各社の営業規則は、1942(昭和17)年に当時の鉄道省が定めた「鉄道運輸規程」を基に戦後の国鉄が定め、それが受け継がれている。
また、火薬や硫酸は、規程を順守すれば車内に持ち込める一方、ガソリンの持ち込み自体は禁止されている。
以前は、ガソリンも3kg以内ならば“手回り品”として車内に持ち込めるとされていた。
しかし、2015年6月に東海道新幹線「のぞみ225号」で発生した車内放火事件を受けて、ガソリンなど一部の危険物に関する持ち込み規程が見直され、禁止となった。
【持ち込みできるワケ】
そもそも、鉄道運輸規程は危険物の持ち込みをなぜ許容し、国鉄もそれを受け継いだのか――。
この経緯も、今となってはわからない。
国土交通省鉄道局にも聞いてみたが 「今となっては、当時、なぜ一定の条件下でこれらの危険物の車内持ち込みを認めたかは、わからない」 という。
さらに担当者は、現在でもさまざまな危険物が持ち込み可能になっている理由をこう語る。
「規則というものは、必要があって制定されたり、変更されたりするものです。
これまで規程を変更する機会がなかったため、現在まで残ってきたのでしょう。
ですので、今回の事件を受けて、硫酸などの劇物に関する規則が変更される可能性はあります」
今回の事故において 「車内に危険物を持ち込むのは許されない」 との声が、SNSなどでは多く見られた。
だが、この考えが常識となるまでは、長い時間を要している。
かつての日本人は、車内に危険物を持ち込むことにためらいがなく、それが原因で事故が発生していた。
しかも、事故の多くは、持ち込まれた火薬やガソリンに 「たばこの火が引火する」 ケースだった。
車内でのポイ捨て、混雑する車内での喫煙など、モラルのなさと複数の不注意が組み合わさり、事故を引き起こしていたのだ。
【過去の持ち込み事故】
・・・
【個人のモラル頼みは危険】
その後、昭和30年代までは、車内に持ち込まれたガソリンや花火などの危険物にたばこの火が引火した事故が幾度も報じられている。
しかし、その後は、このような事故はまったく姿を消している。
意図的に爆発物を仕掛けた事件は、その後も発生している。
同様の事故が繰り返し発生するなかで、その危険性が周知され、「電車やバスには危険物を持ち込まない」 というモラルが形成されていったと考えられる。
結果、事故がないため、規則を変更する機会は訪れなかったわけだ。
実際、現代では、多くの人は 「たとえ規則で許可されていても、危険物を車内に持ち込まない」 と考えている。
しかし、今回の事故は、そのような“常識”が通用しないことを明らかにした。
これまで、個人のモラル形成が事故を未然に防いできた。
しかし、それに頼るだけでは事故を完全に防げないということも広く認識された。
これを機に、鉄道会社の危険物持ち込みに関するルールが大きく見直されることになりそうだ。
昼間たかし(ルポライター)
https://news.yahoo.co.jp/articles/842aa29372dd6d16dc3bb65e5424ea8c1ae67fae
(2023年10月29日 修正1 ;追記)
2023年10月26日18時5分に読売新聞からは、容器は溶けて原型をとどめていなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
男性は仕事で鉱物を採取するため、薬品を青森県十和田市の倉庫からペットボトルのような容器に入れて持ち出したが、容器は溶けて原型をとどめておらず、かばんの一部も溶けていた。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20231026-OYT1T50193/
10月26日18時34分にYAHOOニュース(東北放送)からは、硫酸と硝酸が検出されたが濃度や量はわからなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察は26日、鑑定の結果、薬品から硫酸と硝酸が検出されたことを明らかにしました。
濃度や量はわからなかったということです。
警察によりますと、薬品を持ち運んでいた40代の男性は東京都の地質調査会社の社長で、自らが管理する青森県十和田市内の倉庫から薬品を運んでいました。
男性は「薬品をペットボトルに入れて運んでいた」と話していて、硫酸と硝酸は鉱物の採取の際に使うものだと説明しているということです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/bb4c16b8138ee6adb9563ea5440aafa249c50a39
10月27日18時27分にYAHOOニュース(東北放送)からは、耐薬品性表によればPETは濃硫酸に不適、硝酸に含まれている水分も影響した可能性ありなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東北大学大学院の上田実教授は、「状況から判断すると、硫酸は濃硫酸」と推測したうえで、「強い酸をペットボトルに入れるのはありえない」と話します。
東北大学大学院有機化学第一研究室 上田実教授:
「PETは「ポリエチレンテレフタラート」と言うが、最も酸とかアルカリといった薬品、有機溶媒に弱いプラスチック。
酸を持ち運ぶ時にPETに入れるのはまずありえない」
こちらはプラスチック製品の薬品への耐性を示した表です。
濃硫酸の場合、PET=ポリエチレンテレフタラートは「大きく影響があるため使用に適さない」と評価されています。
上田教授:
「PETはエステルという系統の化合物。
エステルは酸で加水分解という反応が起こって、分解してしまう」
さらに、新幹線の車内には煙が発生していたという情報もあり、これについて上田教授は「硝酸」の中の水分にも注目します。
上田教授:
「硝酸は、濃硝酸であっても「水」を含んでいる。
濃硫酸は水と混合すると熱を発する。
硫酸のペットボトルが溶けて、漏れてきた濃硫酸と(硝酸が)混合することで熱が出たことは考えられる。
漏れてきた濃硫酸が紙とか布のバッグなどと反応すると「脱水作用」が起きるので、それで煙や熱が出たと、一つの仮説として考えられる」
https://news.yahoo.co.jp/articles/fae1907032c6c75ed0921fb702c7c9577322f4b4
(ブログ者コメント)
耐薬品性表は多数、ネットに掲示されているが、表にPETが含まれているものは少なかった。
以下は、少ない中の一点。
PETは10%、50%硫酸には使用可だが、98%硫酸には使用不可と書かれている。
https://www.himac-science.jp/rotor/pdf/chemical_chart.pdf
2023年10月5日20時50分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
神奈川県鎌倉市のJR東海道線で8月、電車が線路脇の電柱と衝突した事故で、JR東日本は5日、電柱の根元部分のひびから雨水が入って内部の鉄筋の腐食が進み、折れて線路側に傾いたことが原因と発表した。
渡利副社長は記者会見で、「多くのお客さまにご迷惑をおかけしたことを改めて深くおわび申し上げる」と謝罪した。
JR東によると、1980年の設置後、何らかの原因でひびが発生。
架線の引っ張る力で割れ目が開いたままの状態となり、雨水が内部に入り込んだ。
その結果、鉄筋の腐食が徐々に進んで10本中4本が破断するなどし、最終的に線路側に傾いて電車と衝突したと推定した。
昨年5月にこの電柱を検査した際、異常は確認されなかった。
再発防止策として、ひび割れ検査や設計方法を見直すほか、同種電柱の補強工事を実施することを決めた。
JR東はこれまで、設置状況などが似た電柱約8700本を点検。
このうち特に類似する99本を重点的に管理することとし、追加点検で千葉県内と東京都内の計2本にひびを確認した。
既に補強しており、残りも2カ月程度で順次補強する。
けがを申告した乗客が7人に上ったことも明らかにした。
(共同)
https://mainichi.jp/articles/20231005/k00/00m/040/299000c
10月5日18時28分に読売新聞からは、昨年5月の目視点検で細かいヒビ割れを見逃していた可能性ありなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR東によると、ひび割れができた時期や原因は不明。
同社では3年に1回、目視で電柱の定期点検を実施しており、今回倒れた電柱は昨年5月に点検していたが、ひび割れは確認できていなかった。
細かいひび割れは目視ではわかりにくく、見逃していた可能性があり、同社はひび割れを見つけやすいよう、水などを吹き付けるなど点検方法を見直す。
事故は8月5日夜に発生。
小田原発横浜行き臨時電車が大船駅構内を走行中に電柱に衝突し、運転士1人と乗客7人がけがをしたほか、乗客12人が熱中症の症状など体調不良を訴えた。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20231005-OYT1T50250/
10月5日15時38分に産経新聞からは、一時的に大きな荷重が加わり、根元に微小なヒビ割れが発生していた、ヒビ割れが閉じない可能性がある99本を重点管理柱に定めたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR東によると、折れたコンクリート製の電柱は、何らかの原因で一時的に大きな荷重が加わり、根本に微小なひび割れが発生していた。
ひび割れは荷重がなくなると閉じるが、折れた電柱は常時荷重が加わっていたため、ひび割れが閉じない状態が続いていた。
ひび割れから雨水が浸入し、柱内部の鉄筋が腐食しやすくなったとみられ、鉄筋10本のうち3本が破断していた。
さらにもう1本の鉄筋も腐食が進展していた。
その結果、電柱が折れ、線路側に傾いたと推定している。
JR東は対策として、ひび割れの閉じない可能性のあるコンクリート製の電柱99本を「重点管理柱」と定め、今後、補強工事などを実施する。
https://www.sankei.com/article/20231005-AHQHZ2H3WRKBRLVEQ5JKW4WEH4/
(2024年11月29日 修正1 ;追記)
2024年11月28日13時21分に朝日新聞からは、調査報告書が公表された、倒れた電柱は走行中の電車の数m先に突然現れた、電柱の直撃を受けた車両は天井部が先につぶれて衝撃を吸収する構造を取り入れていたため被害軽減に寄与した可能性ありなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
あわや電柱が客席部を直撃するところだったことが、国の運輸安運輸安全委員会が28日に公表した調査報告書で明らかになった。
事故は昨年8月5日夜に発生。
乗客約1500人を乗せた小田原発横浜行きの臨時列車(15両編成)に倒れてきた電柱が衝突し、運転士1人と乗客4人の計5人が打撲などの軽傷を負った。
調査報告書で明らかになった運転士の証言などによると、走行中、2~3メートル前方に電柱が突如現れ、先頭車両前面の左脇部分に衝突した。
1両目に座っていた乗客は、衝撃の際、火花が飛んできて背中に当たり、軽いやけどを負った。
車内は一時白く煙ったという。
運転士や乗客が乗っていた1両目は、天井部が先につぶれて衝撃を吸収するクラッシャブルゾーンと呼ばれる構造を採り入れており、報告書では、クラッシャブルゾーンが「被害軽減に一定程度寄与した可能性がある」と指摘している。
報告書によると、電柱を支える10本の鉄筋がいずれも事故後に折れており、断面がさびていたという。
腐食の状況などから、このうち3本は事故発生前に折れてから「相当の時間が経過した」とし、もう1本も事故発生前には亀裂ができていたとしている。
電柱は架線を引き留めるため常に一定方向に強い力がかかる構造で、風速40メートルの風圧下では設計上の許容値を超える力がかかっていた。
風や地震などの影響で電柱にひび割れが発生し、割れ目が閉じない状態が続くなかで雨水などが入ったため、鉄筋が腐食したとしている。
運輸安全委は、電柱の根本に生じたひび割れから雨水が浸入し、鉄筋が腐食したため電柱が倒れたと結論づけた。
電柱の定期検査は2022年5月に行われていたが、目視での確認だったことから、「検査で横ひび割れが発生していたが発見できなかった可能性がある」と指摘した。
JR東日本は事故後、再発防止策として折れた電柱と同様に、架線を引き留めるために一定方向に強い力がかかる構造の電柱100本を「重点管理柱」に指定。
強度の高い鋼管柱への交換や補強などを今年9月までに終えているという。
https://www.asahi.com/articles/ASSCX1CSTSCXUTIL023M.html?iref=pc_national_$PAGE_TYPE_EN_list_n
11月28日10時0分にYAHOOニュース(TBS NEWS )からは、電柱は衝突3分半前に電車とぶつかる角度まで傾いた、根元のヒビ割れは線路に敷かれた小石に隠れた部分にあったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
傾いた電柱は事故発生前に風や地震などの影響で、架線から一時的に強い力で引っ張られ、電柱の根元部分にひび割れが起きていました。
そのひびから雨水が入り電柱の中の鉄筋が腐食したため、10本ある鉄筋のうち3本が折れたほか、1本の腐食が進んだ結果、衝突するおよそ3分半前に電柱が電車とぶつかる角度にまで傾いたということです。
また根元部分のひび割れは、線路に敷かれている小さな石に隠れた部分にあり、事故のおよそ1年2か月前に行われた定期検査では、発見できなかったとしています。
運輸安全委員会は、▼電柱の補強や建て替えなどの実施、▼検査方法の見直しなどの再発防止策が必要だとしています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e4ca6a9be0bbee9daaaa74cb7121a6f936ea9612


















その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。