







2022年12月3日0時11分にNHK NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2日午後10時すぎ、東急東横線の横浜駅の線路内で煙があがっていると警察に通報がありました。
警察によりますと、これまでにけが人などの情報はありませんが、地下のホームに煙が充満したため、駅員がホームにいた乗客などを一時的に避難させたということです。
現場では、改札口に降りる階段はカラーコーンで封鎖され、駅員が「警察が現場検証をしているため駅に入ることができません」と呼びかけていました。
階段の周囲には人だかりができ、駅員に状況を尋ねたり、携帯を操作する様子が見られました。
警察や消防が現在、詳しい状況や煙が出た原因を調べています。
この影響で東急東横線は、菊名駅と横浜駅の間の上下線で運転を見合わせています。
また、直通運転を行っているみなとみらい線も、全線で運転を見合わせています。
東急電鉄によりますと、運転再開の見通しは立っていないということです。
【横浜駅のホームで撮影された映像】
2日午後10時過ぎに東急東横線の横浜駅のホームで撮影された映像です。
線路の奥の部分で白い煙のようなものがあがっているのが確認できます。
また、駅員がホームにいる人たちにマイクを使って「安全のため改札の外に移動してください」と呼びかけています。
撮影した男性は、「線路の奥の方から煙が押し寄せてきて徐々に濃くなり、焦げ臭い匂いがしました。周囲の人たちは落ち着いた様子で駅員の指示に従って行動していました」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221202/k10013911881000.html
12月3日1時27分に毎日新聞からは、ブレーキ時の火花が線路脇のホコリに引火した可能性ありという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2日午後10時8分ごろ、横浜市西区の東急東横線横浜駅の線路内で煙が上がり、東横線全線で運転を見合わせた。
再開したのは0時10分ごろだった。
上下線合わせて55本が運休し、約1万4100人の乗客に影響が出た。
東急電鉄によると、電車がブレーキをかけた際に出た火花が線路脇のほこりに引火し、発煙した可能性があるという。
煙の影響で、ホームにいた乗客は一時避難した。
https://mainichi.jp/articles/20221203/k00/00m/040/001000c
12月3日1時29分に日本経済新聞からは、線路の切り替えポイント付近から出る火花が周囲のホコリに引火したらしいという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2日午後10時ごろ、横浜市西区の東急東横線横浜駅の線路から発煙していると110番があった。
神奈川県警戸部署によると、午後11時40分ごろに鎮火し、けが人はいなかった。
署によると、煙が出たのはホーム先端から反町駅方面へ約70メートル進んだ先の線路脇で、線路を切り替えるポイント付近から出る火花が周囲のほこりに引火したとみられる。
東急電鉄によると、東横線の菊名―横浜間と、直通するみなとみらい線横浜―元町・中華街間の上下線で一時運転を見合わせ、横浜駅にいた客らは地上に避難誘導したという。
東横線は上下計55本が運休し、約1万4千人に影響した。
〔共同〕
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE02DQN0S2A201C2000000/
2022年11月24日18時44分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR東日本は24日、東北新幹線の線路保守作業中の22日未明から行方不明となっていた男性作業員が24日未明に見つかったと明らかにした。
JR東は「本人から家族に連絡があった。発見場所は線路上ではない」と説明。
詳細は明らかにしていない。
JR東によると、22日午前3時25分ごろ、大宮―小山間で男性作業員と連絡が取れないことが判明。
線路内にいる可能性があったため、速度を落として運転するなどした。
東北と上越、北陸新幹線に運休や最大約1時間10分の遅れが出て、約2万3300人に影響した。
JR東は当初、現場で作業をしていたのは6人と説明していたが、7人だったと訂正した。
https://www.sankei.com/article/20221124-RGZXJNXNLFMTJFO2KF26S5KSAE/
(ブログ者コメント)
大勢の乗客に迷惑をかけた一時失踪事件。
大雑把でもいいから理由を明らかにすべきではないだろうか?
今後の他社労務管理に活かせる教訓があるかもしれないので。
2022年11月20日7時11分にYAHOOニュース(Merkmal;鉄道ライターの寄稿文)から、下記趣旨の記事が3枚の参考写真付きでネット配信されていた。
【ドアコックによる運行妨害は年数回】
東急の運転士が小田急の運行妨害の疑いで逮捕――。
そんな奇妙な事件が11月9日、報じられて話題となった。
報道によれば、この運行妨害は2022年7月に小田急電鉄の柿生駅で発生した。
当事者である東急電鉄の運転士は通勤中で、当日、遅刻しそうだったため、鉄道車両の外部にあった非常用ドアコック(以下、ドアコック)を使い、出発しそうだった電車のドアを開けて乗車した。
要は、運転士としての経験をうまく使ったわけだ。
結果、乗車できたものの、安全確認のため、電車の出発は5分ほど遅れ、運転士は威力業務妨害の疑いで逮捕された。
ドアコックは、鉄道車両の内外に設置されている。
操作するとドアを閉める空気圧が下がり、手で開けられるようになる。
安全装置として必須のものだ。
とりわけ、車内に設置されたものは、乗客にもわかりやすい形で掲示されている。
鉄道を使う大半の人は、「非常時になったら、ドアコックでドアを開ける」 と知っているだろう。
ただ、そのわかりやすさゆえに、「乗り間違えた」「降り損ねた」などのさまざまな理由で、乗客が勝手にドアを開ける事件が何度も起きているのだ。
全国の新聞過去記事を調べてみると、ドアコックの操作による運行妨害は、年に何度か、必ず報じられている。
かつては、「犯人」は見つからないことが多かったものの、近年は防犯カメラなどが整備されたためか、逮捕されることが多い。
報道では、「威力業務妨害の疑い」で逮捕されたものが多いが、このほかにも鉄道営業法違反、新幹線の場合は新幹線特例法違反などのさまざまな刑事罰に加えて、損害賠償を請求される可能性もある。
つまり、 「個人的理由でドアコックを操作する = 犯罪」 という考えは広く知られているが、それでも手を染める者は後を絶えないのだ。
【ドアコックが登場した理由】
2019年には、走行中の山陽新幹線で酒に酔った男が2度にわたってドアコックのふたを開け、列車を緊急停車させたとして逮捕されている。
また、新幹線では乗車後に乗り間違いに気づき、ドアコックを使って運行を妨害しただけでなく、転落死したり、大けがをしたりする事件も起きている。
そのため、新幹線車両では近年、列車が時速5km以上になるとドアコックをロックする機能を追加している。
こうした不用意な使用が絶えない背景には、ドアコックが安全装置、すなわち、手動で扉が開き、問題なく列車を乗り降りできるという 「素朴な思い込み」 があるようだ。
ドアコックは、1951(昭和26)年4月に神奈川県横浜市で発生した桜木町電車事故を契機として義務化された。
車両火災で多くの死傷者が出たこの事故では、ドアコックの表示が行われていなかったことが被害を拡大した原因のひとつとされた。
そのため、この事故以降、座席下のドアコック周りには赤ペンキが塗られ、「非常の時にはこのコックを開いて扉を手で開けてください」と表示されるようになった。
また、すべての車両に設置が義務化された。
ところが、1962年5月に発生した三河島事故では、脱線した貨物列車に衝突した電車から多数の乗客がドアコックを使って脱出。
線路を歩いて避難しようとしていたところに、事故を知らない後続の列車が進入し、大惨事となった。
この事例が示すように、ドアコックは万が一の時に欠かせない安全装置であるものの、決して万全なものではない。
これが改めて示されたのは、2021年10月に京王線で発生した、「ジョーカー」(米人気漫画『バットマン』の悪役)の衣装を着た男が車内に放火し、乗客を襲った京王線刺傷事件だった。
この事件では、乗客がドアコックを操作したことで、加速できなくなった車両が国領駅(東京都調布市)の所定位置から2mずれて停車。
国領駅にはホームドアが設置されているため、ドアを利用できず、多くの乗客が窓から脱出することになった。
線路側にあるホームドアの非常開閉ボタンも使用できなかった。
【国交省がガイドライン化】
この事件を受けて、国土交通省は2021年12月、鉄道会社に対して、新規に導入する車両に防犯カメラの設置を義務づけるとともに、非常通報装置やドアコックなどの操作方法について、ピクトグラム表示を共通化する方針を示している。
京王線の事件では、結果的に脱出が困難になったことから、これらの導入と並行して、ドアコックの是非や使用方法に関する議論も盛り上がった。
しかし現時点では、脱出時や、脱出後にさらなる事故を生む懸念はあるものの、必要な設備であることは一致している。
そこで、国土交通省が2022年6月、「車内用非常用設備等の表示に関するガイドライン」を発表し、各鉄道会社はこれに基づいた表示を実施している。
このガイドラインに基づく表示では、日英2か国語で、使用方法と危険性が記されている。
いざというとき、ドアコックは当然使われるべきものだが、それでみだりに車外から出るのは危険である。
また、車両から地面までの高さにも注意が必要だ。
改めて、ドアコックの適切な使い方が周知されなければならない。
最後に繰り返したい。
「個人的理由でドアコックを操作する = 犯罪」 である。
皆さん忘れないように。
弘中新一(鉄道ライター)
https://news.yahoo.co.jp/articles/30fa47873ae1a95c8887b9f38abc6e1e038c06c6
ちょっと前、11月9日17時50分にテレビ朝日からは、遅延証明書目的だった可能性もあるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
今年7月、小田急電鉄柿生駅で始発電車の出発が5分ほど遅れるトラブルがありました。
その理由は、なんと、出発しようとしていた電車のドアを乗客が外から無理やり開けたことでした。
果たして、そんなことができるのでしょうか。
鉄道ジャーナリスト・梅原淳さん:
「一般的に電車には、車両の外側からでも緊急時などに備えて扉を開けられるように、非常用のドアコックというのが設けられている。
こちらを操作すると、普段は自動で閉まっている扉が手で開けられるようになります」
乗客がなぜ、そんな知識を持っていたのか…。
実は、ドアを開けた乗客は東急電鉄の運転士で、勤務のために小田急電鉄を利用。
遅刻しそうだったため、運転士としての知識を使い、車体の外にある非常用装置を操作してドアを開け、車内に乗り込んだとみられています。
次の電車に乗れば済むのに、なぜ、こじ開けてまで乗ったのでしょうか。
鉄道の専門家は、ある可能性を指摘します。
鉄道ジャーナリスト・梅原淳さん:
「例えば、『電車が遅れました』という理由だと遅延証明書が出ますし、遅刻の言い訳にはなるのかなと思います。そういうことを考えたのかもしれない」
警察は8日、東急電鉄の運転士・保田容疑者(男性、43歳)を威力業務妨害の疑いで逮捕しました。
保田容疑者:
「やったことは間違いないが、妨害したつもりはない」
と容疑を一部、否認しています。
威力業務妨害罪は3年以下の懲役、または50万円の罰金が科せられます。
大澤孝征弁護士:
「そう軽い罪ではない。
『列車を妨害するつもりはなかった』と言っても、それは通用しない話。
5分間遅れるということは、かなり、場合によっては大きな影響を及ぼすことがある。
乗車している人にとっては、そのこと自体が大きな問題になることもあり得る」
被害を受けた小田急電鉄は、取材に対して「極めて遺憾、お客様の安全に関わるので、このような危険な行為はやめてほしい」とコメント。
一方、東急電鉄の担当者は「今後の警察の捜査に全面的に協力して参ります」と答えました。
https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000275095.html
(ブログ者コメント)
〇1951年の桜木町電車事故は、以下のようなものだった。
(失敗知識データベースより引用)
京浜東北線桜木町駅で、垂れた架線にモハ63が接触、ショートしたことから火災が発生し、逃げ場を失った乗客106名が焼死、92名が重軽傷という大惨事を起こした。
架線工事のミスが火災発生の直接の原因であったが、 多くの死傷者が出たのは、運転士が事故発生と同時にパンタグラフを下ろしてしまったため、自動扉が開かず、また窓が中段の開かない3段窓で乗客が脱出できなかったためである。
http://www.shippai.org/fkd/cf/CA0000603.html
〇外から操作できるコックがあるとは知らなかった。
テレビ朝日のイラストで画像をボカしてある、あの辺にあるのかもしれない。
2022年11月14日1時0分にYAHOOニュース(テレビ朝日)から、下記趣旨の記事が画像の写真付きでネット配信されていた。
西武鉄道は、遮断機が下りた踏切内に取り残された人を検知するため、AI(人工知能)や3D画像解析による「踏切異常検知システム」を開発し、14日から本格的な運用を始めました。
西武鉄道沿線の約7割の踏切には「踏切支障検知装置」が設置されています。
この装置は自動車の検知がメインとなっているため、人が踏切内に取り残された場合、誰かが非常ボタンを押して列車に異常を知らせる必要がありました。
西武鉄道では、人が鉄道と衝突する事故を防ぐため、踏切監視カメラ映像をAIで画像処理したり、3Dカメラ映像を解析したりして線路内に取り残された人を検知し、接近する列車に知らせる踏切異常検知システムを開発しました。
14日から池袋線や新宿線の踏切、合わせて3カ所で本格的な運用が始まりました。
AIは人を骨格で検知しますが、このシステムでは雨の日などに傘を差して骨格が隠れている場合でも検知できるということです。
今後、車が通れない踏切を中心に設置される予定です。
https://news.yahoo.co.jp/articles/be23bf7dc6888cbe19fc5f93742fa64fb375fb07
2022年11月5日付で毎日新聞大分版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
運輸安全委員会は4日、JR九州の列車9両で走行中のドア開閉を防ぐ保安回路が作動しない不備があったと発表した。
豊肥線で10月、走行中にドアが開いたとみられるトラブルがあり、調査の過程で判明。
他の鉄道事業者でも同様の不備がありうるとして、国土交通省に情報提供した。
安全委によると、豊肥線でトラブルのあった車両は、スイッチを誤操作しても走行中はドアが開閉しないよう制御する回路の一部が動かなかった。
JR九州が保有する他の同型車全26両を調べたところ、8両で同じ不備が見つかった。
回路内のリレーと呼ばれる装置で、誤って隣の端子にケーブルが接続されていたのが原因としている。
トラブルは10月17日朝に発生。
竹田市を走行していた下り列車が豊後竹田駅に到着後、乗客が「ドアが開いたり閉まったりしていた」と運転士に連絡した。
けが人はなかった。
安全委は、事故につながりかねない重大インシデントとして、さらに詳しく調べる。
https://mainichi.jp/articles/20221105/ddl/k44/040/366000c
11月4日19時9分にYAHOOニュース(テレビ大分)からは、ドアは走行中に2回開閉したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR豊肥本線で走行中の列車のドアが開き、国が重大インシデントと認定した問題について、トラブルが起きた車両の安全装置に配線ミスがあったことが分かりました。
この車両以外にも、JR九州のあわせて8両で同様の配線ミスが見つかったということです。
この問題は10月17日、JR豊肥本線の普通列車のドアが走行中に2回、開閉したとみられるものです。
これについて国の運輸安全委員会は事故につながりかねない重大インシデントと認定し、原因を調査しています。
こうした中、運輸安全委員会は4日、トラブルが起きた車両の安全装置に配線ミスがあったと公表しました。
本来接続するべき場所とは異なる場所にケーブルがつながれていたということです。
このほか、同様の配線ミスがJR九州に26両ある同じ型の車両のうち8両でも確認されたということです。
運輸安全委員会では、配線ミスがトラブルの原因となった可能性があるとみて、さらに調査を進める方針です。
https://news.yahoo.co.jp/articles/96d5d80cd3e69c3d9ed733db7edca3eb4f026c26
※トラブル発生当時、10月17日22時34分に産経新聞からは、車両右後方のドアに開く指令が
出ていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
17日午前6時35分ごろ、大分県竹田市を走行していたJR豊肥線の下り列車(1両編成)が豊後竹田駅に到着した後、乗客が「ドアが開いたり、閉まったりしていた」と運転士に連絡した。
運転士が確認した結果、走行中に開いていたとみられる。
乗客約20人にけがはなかった。
運輸安全委員会は17日、事故につながりかねない重大インシデントに認定。
鉄道事故調査官2人を指名した。
国土交通省によると、到着時は閉まっていたが、運転士が記録装置を確認したところ、車両右後方のドアに開く指令が出ており、走行中は開いていたとみられる。
JR九州によると、豊肥線は宮地(熊本)―豊後竹田間で6時間以上運転を見合わせた。
同社は「ご迷惑をおかけして申し訳ありません。原因究明に努めてまいります」とコメントしている。
https://www.sankei.com/article/20221017-F2OMGFC3BJMNVBSOIEHSMTYFJM/
2022年11月2日10時32分にNHK首都圏から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
1日午後11時50分すぎ、茨城県日立市にあるJR常磐線の日立駅で、出発した下りの普通電車が夜間作業のために線路上に置かれていた赤色の表示灯に衝突しました。
表示灯はポイントの状態を確認する作業のためのもので、本来は最終電車の運行が終わっていた上り線に設置される予定でしたが、作業員が誤って下り線に置いたということです。
誤って置かれた表示灯は電車の進行方向とは反対向きに点灯していたため、運転士が気づいたのは衝突の直前で、急ブレーキをかけても間に合わなかったということです。
電車の乗客およそ10人と乗務員、それに近くにいた作業員にけがはありませんでしたが、この事故で電車はおよそ30分遅れました。
JR東日本水戸支社は「ご迷惑をおかけしたことを深くおわびします。社員に対し注意喚起を徹底してまいります」としています。
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20221102/1000086370.html
(2022年11月24日 修正1 ;追記)
2022年11月3日付の茨城新聞紙面には、赤色表示灯の大きさなど、下記趣旨の記事が掲載されていた。
赤色表示灯は幅約80センチ、高さ約110センチ、重さ約1.2キロ。
いわき駅方面に向かって置かれていたため、運転士の発見が遅れ、非常ブレーキをかけたものの、衝突してしまったという。
2022年6月17日19時28分にYAHOOニュース(読売テレビ)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
17日正午前、大阪府島本町で、高齢の男性が長さが20m以上ある踏切を渡り切れず、電車にはねられ死亡しました。
事故があったのは大阪府島本町にあるJR京都線の堂の後踏切で、午前11時40分ごろ、大阪駅方面に向かう新快速電車が高齢の男性をはねました。
男性は持っていた身分証から近くに住む70代とみられ、全身を強く打ち、死亡しました。
府警が防犯カメラを調べたところ、男性は杖などは持たず一人で歩いていて、警報機が鳴り始める前に踏切を渡り始めました。
しかし、この踏切は長さが約21mあり、男性が渡っている間に警報機が鳴って遮断棒が降り、渡り終える直前に電車にはねられたということです。
府警は、男性が踏切を渡り切れずにはねられたとみて調べています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/2bda81a1170d8a29d7aa0a78be19843d166d462e
2022年5月2日に掲載した元記事がブログ運営会社の字数制限に抵触しましたので、ここに新情報を第2報修正2として掲載します。
第1報は下記参照。
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/12454/
(2022年6月1日 修正2 ;追記)
2022年5月25日15時9分に毎日新聞からは、現場に新しい点字ブロックが設置されたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
事故を受け、市は24日、現場に新たな点字ブロックを設置した。
古いものは設置から年月が過ぎて摩耗するなどし、視覚障害者に情報が伝わりにくくなっていた。
踏切を通る市道にある点字ブロックは15、16年前に市が設けたが、事故後の調査で、摩耗したり、一部がはがれたりしていたことが判明していた。
24日は、作業員らが踏切の入り口に計4カ所ある点字ブロックを、真新しいものに交換した。
線状の突起で進む方向を示す誘導用のほか、点状の突起で踏切などの危険な場所があることを知らせる警告用のブロックを、1カ所あたり10~11枚設置した。
前回より耐久性があるものに替えたという。
市によると、市内には近鉄とJRの踏切が計49カ所ある。
市の担当者は、「要望があれば設置を検討し、事故を無くせるような対策をしていきたい」と話している。
https://news.yahoo.co.jp/articles/08ab8b54be5dcb9b596156156a34854c8e5cf518
5月24日12時21分にNHK奈良からは、点字ブロックの面積も増やした、しかし踏切の内部に点字ブロックがないので視覚障害者側は納得していないなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
4月25日、大和郡山市の近鉄橿原線の踏切で、近くに住む目の不自由な女性が列車に接触して死亡し、警察は、女性が踏切の中で自分の立ち位置が分からなくなってしまい、事故に遭ったとみて調べています。
この事故を受け、24日朝、市の担当者と委託業者らが、現場の踏切の手前で注意を促す点字ブロックを設置し直す作業を行いました。
本来、踏切手前の道路の両側の、左右あわせて4か所に、点字ブロックが4枚ずつ設置されているはずでしたが、市によると、事故当時は、劣化するなどして一部が剥がれていました。
作業員は、古い点字ブロックを剥がしたあと、道路に塗料を塗る剥がれにくいタイプの点字ブロックに設置し直していきました。
目の不自由な人により注意を促し、道路の方向を示せるように、点字ブロックの種類や面積を増やしたということです。
大和郡山市管理課の佐野課長補佐は、「関係団体と協力しながら、事故がなくなるよう、これからも対策を進めていきたい」と話していました。
市では今後、市内にあるほかの踏切についても点検を進め、点字ブロックの設置が必要かどうかを、検討していきたいとしています。
【辰巳会長コメント】
点字ブロックが設置し直されたことについて、奈良県視覚障害者福祉協会の辰巳会長は、迅速に修復されたことはありがたいとしたうえで、「踏切の内側には点字ブロックがないことなど、修復の内容についてはまだ納得がいくものではない。安心して踏切を渡れるように、引き続き、検討を続けてほしい」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/nara/20220524/2050010463.html
・・・
【手前と勘違いか】
奈良県警郡山署によると、白杖を持った高垣さんは、踏切(幅約4メートル、長さ約9メートル)に入った後、警報音が鳴り、2本目の線路を過ぎた付近で立ち止まった。
あと少しで踏切の外に出られる位置だったが、後ろに戻ろうとしたところをはねられた。
同署は、高垣さんが踏切の手前にいると勘違いし、踏切から離れようとして後方に引き返したとみている。
現場の踏切内に点字ブロックはなかった。
踏切手前の道路の両端計4か所に点字ブロックはあったが、高垣さんは存在に気付いていなかったとみられる。
静岡県三島市でも昨年8月、目の不自由な男性(当時26歳)が電車にはねられて死亡。
国土交通省中部運輸局によると、男性も同様に踏切の外にいると勘違いしたとみられる。
踏切内や付近の道路に点字ブロックはなかった。
「足裏でわかる」
点字ブロックは踏切事故防止の有効策とされる。
踏切内にある点字ブロックは「エスコートゾーン」と呼ばれ、道路管理者の自治体が設置する。
踏切外側の道路の点字ブロックとは突起の配列や形状が違っており、奈良県視覚障害者福祉協会の辰己会長は、「足裏の感触で踏切の内か外かがわかる。設置されていたら、事故を防げたかもしれない」と話す。
しかし、JR西日本、阪急、阪神、南海、京阪、近鉄の6社の踏切計7669か所のうち、踏切内に点字ブロックがあるのは大阪府内の4か所(阪急2、南海2)しかない。
近畿地方整備局によると、管内(近畿2府4県と福井県、三重県の一部)でもこの4か所だけ。
日本視覚障害者団体連合(東京)は「関東でも確認されておらず、設置は大阪の事例だけとみられる」としている。
【基準なし】
求められる対策が、なぜ遅れているのか。
国交省によると、2006年施行のバリアフリー法により、障害者らの利用が多い道路の横断歩道や踏切付近などは点字ブロックの設置は努力義務とされているが、踏切内に基準はない。
大阪のエスコートゾーンは、府が11年以降、視覚障害者団体の要望を受け、豊中市の阪急宝塚線など、障害者がよく通行する踏切に試験的に導入。
しかし、近年、設置がストップしており、府の担当者は「明確なルールがないことが大きく、進んでいない」と明かす。
一方、ある鉄道会社の担当者は、「踏切だけでなく、周辺道路との一体整備でないと効果が薄い。まずは道路管理者の自治体に動いてほしい」と話す。
国交省は、「設置が好ましいが、基準策定まで至っていない。要望が少ないことが要因とみられる」とする。
筑波大の徳田克己教授(バリアフリー論)は、「国は踏切内の設置について早急にルールをつくるべきだ。自治体は視覚障害者から要望を聞きながら、障害者がよく通行するなど、必要とされる踏切から優先的に導入を進めていくことが求められている」と指摘する。
【障害物検知装置は作動せず】
奈良の事故現場の踏切には障害物検知装置はあったが、作動しなかった。
主に自動車を想定した装置だったためで、人も検知できる装置があれば防げた可能性があるが、導入は遅れている。
国土交通省によると、大きな障害物だけでなく、取り残された人を面的、立体的に高い精度で検知する装置は2019年度、全国の踏切約3万3000か所のうち、5%にあたる1800か所にとどまる。
同省の担当者は、「設置費用が高く、ネックとなっている。補助制度を活用して導入を進めてほしい」と話す。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20220530-OYT1T50164/
(2022年6月7日 修正3 ;追記)
2022年6月6日17時21分に毎日新聞からは、市は踏切内に県内初のエスコートゾーンを設置するなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
奈良県大和郡山市の近鉄踏切で4月、全盲の女性が特急電車と接触して死亡した事故で、市は踏切内で視覚障害者を誘導する「エスコートゾーン」を設置すると明らかにした。
障害者団体からの要望を受けて近鉄側と協議し、設置に合意。
鉄道各社によると、県内の踏切にゾーンが設けられるのは初めてという。
エスコートゾーンは点字ブロックに似た突起が付いた通行帯で、視覚障害者が進行方向などを把握しやすいようにする設備。
現場の踏切を通る市道は道幅が狭く、市などは安全確保が必要と判断した。
市は7日深夜から設置工事をする予定で、「敷設後は視覚障害者団体に利用しやすさを検証してもらう」としている。
ゾーンは踏切手前の点字ブロックと形状や幅を変える。
近鉄の広報担当者も「安全対策について行政や警察と協力し、何ができるか考えていく」と話した。
事故を巡っては、国土交通省も踏切内の安全確保強化を検討しており、踏切手前と踏切内に点字ブロックの設置を求めていく方針。
踏切に入ったことが分かるよう、踏切内のブロックは、手前のものと突起のパターンが違うものが望ましいとしている。
https://mainichi.jp/articles/20220606/k00/00m/040/166000c
(2022年6月11日 修正4 ;追記)
2022年6月8日15時35分にNHK奈良からは、踏切内に点字ブロックが設置されたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大和郡山市は、踏切の中に点字ブロックを設置することを決め、8日未明から作業が行われました。
設置されたのは、すでに踏切の外に設置されている点字ブロックより、突起の形が少しとがっていて、1枚あたりの突起の数も多いことなどから、足で踏むと踏切の中と外を区別できるようになっています。
踏切内への点字ブロックの設置については、これまで、どのような形状のものを設置すればよいかなどについて、国のガイドラインがありませんでした。
こうしたことなどから、これまで設置された踏切は、関西でも4か所にとどまっており、奈良県内では、これが初めてとなりました。
完成したあと、踏切内への点字ブロック設置を要望してきた、視覚障害者の団体の関係者が現地を訪れ、足で踏んだり、手で触ったりして、ブロックの感触を確認していました。
国は、今回の事故を受けて、踏切の手前の点字ブロックや、踏切内で立ち位置を認識するためのブロックの設置を、自治体などの道路管理者に求めていく方針を決め、今月中にも関連するガイドラインを改定することにしています。
今回の設置は、事故のあと、大和郡山市と警察、視覚障害者の団体、それに近鉄が協議して設置を決めたもので、国のガイドライン策定を待たずに実施されました。
奈良県視覚障害者福祉協会の辰巳会長は、「設置されてうれしいです。事故で亡くなった女性の思いや私たちの活動が実ったのだと思います」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/nara/20220608/2050010573.html
6月8日22時44分に読売新聞からは、国交省は踏切内にも点字ブロックを設置するよう運用指針を改める方針だが、義務化は見送る方針など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国土交通省は、道路のバリアフリーに関する運用指針を改定し、視覚障害者が鉄道の踏切の位置を把握できるように点字ブロックを整備することを道路管理者に求める方針を決めた。
近く、全国の自治体などに通知する。
国交省によると、運用指針はバリアフリー法に基づき作成され、点字ブロックの整備が必要な場所を定めている。
これまで踏切については記載がなく、道路管理者の判断に任されていた。
改定後の指針では、点字ブロックを「踏切の手前」だけでなく「踏切内」にも設置し、判別できるようにすることを求める。
このうち踏切内のブロックのデザインは、既存のものがないため、今後検討する。
ただ、国交省では、設置の義務化は見送る方針だ。
指針では整備を「義務」「標準的」「望ましい」の3段階で分類しており、手前のブロックは「標準的」、踏切内は「望ましい」という位置づけにとどめる。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20220608-OYT1T50196/
6月11日0時19分にNHK関西からは、国交省は交通環境のバリアフリー化を進めるためのガイドラインを改定したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
事故を受け、国土交通省は交通環境のバリアフリー化を進めるためのガイドラインを改定しました。
この中で、踏切の手前については、目の不自由な人などに注意を促す点字ブロックや、適切に踏切まで誘導する線状のブロックを設置することを「標準的な整備内容」としています。
さらに、踏切内についても、立ち位置を認識し、誤って車道や線路にそれずに進むためのブロックを設置し、その形状は踏切手前のものとは異なるようにすることを「望ましい整備内容」として盛り込んでいて、国土交通省は、自治体などの道路管理者に通知しました。
ただ、これらの設置は国が指定する主要な箇所以外は「努力義務」にとどまり、歩道がない狭い踏切での設置方法は決まっていないなど、生活に密着した道路にまで広げるには課題もあり、ブロックの設置方法などについて有識者による検討を進めることにしています。
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20220611/2000062197.html
2022年4月29日19時3分にYAHOOニュース(読売テレビ)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
奈良県の近鉄橿原線の踏切で、全盲の女性が列車に接触し死亡した事故で、女性が「点字ブロック」に気づかず踏切に進入していたことがわかりました。
点字ブロックが一部破損していたことが影響した可能性もあります。
事故直前の防犯カメラの映像です。
白杖を持った女性が、点字ブロックに気づかず踏切に進入します。
渡り終える直前に警報機が鳴りますが、女性は踏切に“入る前”と錯覚したのか、立ち止まり、事故は起きました。
4月25日午後6時過ぎ、奈良県大和郡山市の近鉄橿原線の踏切内で、近くに住む高垣さん(当時50)が列車と接触し、死亡しました。
高垣さんは全盲の女性でした。
藤本記者:
「事故に遭った女性は、踏切前にある点字ブロックに気づかずに踏切を渡ろうとしました。その後、警報機が鳴り、踏切内だと気づかなかった女性が立ち止まった後、電車に接触したとみられています」。
事故はなぜ、防げなかったのでしょうか。
高垣さんを古くから知る、視覚障害のある岩さん(男性)が28日、事故現場を訪れました。
岩さんと同じく視覚障害のある花田さん(女性):
「あんまり(道路の)端に行くと線路に落ちるので、やっぱりこう(真ん中)歩きます。真ん中へんを」
視覚障害のある人が現場の踏切を渡る場合、道が狭いことから、線路側に落ちないように、少し、道の真ん中の方を歩くといいます。
現場の点字ブロックは踏み切りの四隅にだけ設置されていますが、事故当時、点字ブロックは経年劣化によって一部破損していたことがわかりました。
視覚障害者は、白杖と、足の裏の感覚を頼りに道を歩きます。
そのため、点字ブロックが正確な役割を果たさなければ、命の危険に繋がります。
花田さん:
「たまたま、そこ(点字ブロック)を踏んだら分かるけど、踏まなければ分からないという位置に置かれると、見えていない者にとっては、どこを踏んで良いのかがわからない」。
岩さん:
「全体的に(点字ブロックを)張ってもらうということが、これからの要望になる」
現場近くの他の踏切では、点字ブロックそのものが設置されていないところも数多くありました。
今回の事故を受け、奈良県視覚障害者福祉協会の辰巳会長は、「自ら命を守るため、危機意識を高める必要もある」といいます。
「レールから遮断機までは何十センチあるとか、踏切内の行動の研修を当事者がやって把握しておくということが必要だと思う」
藤本記者:
「人や車の多く行き来う踏切で、誰かひとりでも女性の異変に気づいていれば、事故は防げたかもしれません。私たちが目の不自由な方々に寄り添い、困っていれば声をかけ、危険があれば知らるなど心がけることが大切です」
https://news.yahoo.co.jp/articles/61390486b910c4677b5ed382baa03cc056d1eb39
4月28日19時50分にNHK奈良からは、1週間前に引っ越してきたばかりだったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・
高垣さんは、糖尿病をわずらったあと、21歳の時、目が見えなくなりました。
1人で旅行に行くほど活発だったということで、鍼灸師の資格を取り、1週間前には、現場近くに引っ越したばかりでした。
【点字ブロックなく 位置を把握するのが難しい】
事故の翌日の26日、奈良県の視覚障害者でつくる団体の辰巳会長が現場を視察し、花を手向けました。
団体はこれまで、視覚障害者が踏切の中か外かを把握できる点字ブロックの設置を求めてきましたが、団体によりますと、奈良県内ではまだ、どこにも設置されていないということです。
辰巳会長は今回の事故を踏まえて、改めて国などに対して踏切内の点字ブロックの設置を求めていく考えを示した上で、「事故に遭いそうな視覚障害者を見かけた場合は、すぐに声をかけて危険を知らせてほしい」と話していました。
【立ち位置を把握できる 豊中市の踏切は】
大阪・豊中市にある阪急宝塚線の服部天神駅近くの踏切では、中に点字ブロックが設置されています。
ここでは、踏切の中と外で、点字ブロックの突起の形や配置が異なり、視覚障害者が自分の立ち位置が把握できるようになっています。
大阪府では、近くの福祉施設を利用する視覚障害者の要望を受け、警察、鉄道会社などと協議したうえで、平成22年に設置しました。
設置後も、視覚障害者の意見を取り入れて点字ブロックの位置を変更するなど、調整を続けているということです。
設置費用はおよそ20万円でした。
大阪府池田土木事務所の山口主査は、「安心して渡ってほしいと設置しました。鉄道会社などとの調整のためにも、全国的な基準の整備が必要だと思います」と話していました。
【点字ブロックの設置基準は】
点字ブロックの設置基準は、国の省令やガイドラインで示されています。
国土交通省によりますと、点字ブロックは省令で「必要な場所に設置する」と定められていて、「必要な場所」がどこかは、関係者が協議して個別に判断するということです。
設置は、その道路の管理者が行います。
ただ、踏切内については、ガイドラインなどはないということで、「自治体が地域の状況に応じて個別に判断していほしい」としています。
このため、踏切内に点字ブロックが設置されているのは、関西では阪急電鉄の2か所と南海電鉄の2か所の、あわせて4か所に留まっています。
JR、近鉄、京阪電鉄、それに阪神電鉄には、踏切内に点字ブロックが設置されている場所はないということです。
【バリアフリーに詳しい専門家は】
踏切内の点字ブロックの設置が進んでいない現状について、バリアフリーに詳しい筑波大学の徳田克己教授は、「点字ブロックがあれば、その上に乗っていれば踏切の中にいて危険だとわかるので、命を守るために必要だ。国や自治体は優先度を高く考え導入を進めてほしい」と話していました。
そのうえで、視覚障害者側の対策としては、「踏切内に取り残された場合の避難のしかたなどを学ぶ勉強会を福祉関係者や障害者団体が開いて、知識を得てほしい」と話していました。
・・・
https://www3.nhk.or.jp/lnews/nara/20220428/2050010291.html
(ブログ者コメント)
道路の端は落ちるかもしれないので歩かないとのこと。
映像を見ても、実際、高垣さんは道路端から距離をとって歩いており、仮に点字ブロックが破損していなくても、その上は通っていなかったように見えた。
この点字ブロックを設置した際、設置位置について視覚障碍者の方の意見を聞いたのだろうか?
(2022年5月20日 修正1 ;追記)
2022年5月18日15時31分に毎日新聞からは、踏切内はゴム鋪装かつ傾斜もあるので道路との違いは分かるなど、全盲の記者?が現場に行っての感想などが、下記趣旨でネット配信されていた。
事故の状況や考えられる原因は何か。
再発防止策はあるのか。
全盲の私自ら体験して確かめるべく、白杖(はくじょう)を手に、日本歩行訓練士会事務局長で日本ライトハウス養成部部長代理の堀内K子さん(59)と共に現場に立った。
【点字ブロック、かなり摩耗】
「かなり危険な踏切」。
私が現場で最初に感じた印象だ。
踏切は幅4・7メートル、奥行き8・2メートル。
電車が南北に走り、1車線一方通行の道路が東西に横切る。
車はひっきりなしに通る。
踏切につながる道に歩道はなく、白線で区切られた路側帯だけ。
しかし、踏切から2歩ほど手前の白線上には,黄色い警告用の点字ブロックが敷かれている。
堀内さんから「点字ブロックがかなり摩耗している」と教えられ、手を伸ばす。
縦横2枚ずつ並ぶ点字ブロックのうち、右上の1枚が完全にはがれていた。
道路と踏切の違いは、私にはよく分かった。
踏切の手前には上りの傾斜があり、踏切内の路面は硬いゴム製でつるつるしていて、渡り終えると下りの傾斜になるからだ。
近鉄によると、2005年にアスファルトからゴム製舗装への改良工事を行ったという。
点字ブロックの敷設も,この時期のようだ。
視覚障害者団体が2、3年要望して実現した。
【カメラに残る事故状況】
亡くなったのは、近くで治療院を営む高垣Y子さん(50)。
近鉄によると、運転士が踏切内にいる人に気づき、急ブレーキをかけたが、間に合わなかった。
踏切には「障害物検知装置」が設置されている。
装置から出た光線が踏切内で立ち往生した車などで4秒以上遮られると、運転士に知らせるシステムだ。
しかし、今回は検知できる状況ではなかったため、作動しなかった。
事故の状況は、警察が入手した監視カメラに残っていた。
高垣さんは踏切の西側から道路左端の白線付近を歩いていく。
右手に白杖を持ち、路面をたたいて進む。
やがて白杖を左手に持ち替え、右のポケットから取り出したスマートフォンのようなものを胸のあたりに構え、うつむいたまま歩く。
踏切内の中央を越え、2本目の線路を過ぎたあたりで足を止める。
遮断機が下りる警報音が鳴ったようだ。
その後、スマホのようなものを右ポケットにしまい、白杖を右手に持ち替え、車から身を守るように左に1歩動く。
あと少しで踏切の外に出る位置だ。
しばらく立ち止まっているが、急に回れ右をして戻ろうとし、南から走ってきた電車にはねられる。
奈良県警郡山署によると、目撃者は、高垣さんとすれ違った人が1人、踏切近くから見た人が1人。
事故そのものを見た人はいない。
同署は、高垣さんが立ち止まったのは踏切の手前と勘違いしていた恐れがあると考えている。
電車の警笛で踏切に近づきすぎていると思い、離れようとしたのではないかとみる。
映像を見た堀内さんは、「警報音を聞き立ち止まった時点では踏切の手前にいると判断したかもしれないが、電車の警笛で踏切の中にいると思い、慌てて外に出ようとしたのでは」と推測する。
私も、踏切の手前の傾斜は緩やかで、終わる直前は平たんなうえ、足裏の感覚も似ていると感じた。
急に鳴り出す警報音は、初めかなり大きく、びくっとする。
そのうえ電車の警笛を聞けば、相当動転するだろう。
【迂回路あったが…】
事故現場には、迂回(うかい)路がある。
約66メートル南にある踏切を通るルートだ。
この踏切の幅は事故現場の半分ほどで、車は通らない。
視覚障害者からの要望で、手前の中央には13年、4枚の黄色い警告用点字ブロックがT字形に付いた。
だが、高垣さんの治療院からは遠くなり、そもそも、この迂回路を知らなかった可能性もある。
【再発防止へ提案】
現場を歩いたという奈良県視覚障害者福祉協会の会長で全盲の辰巳さん(男性、64歳)は、次の三つを提案する。
①踏切内のエスコートゾーン(点字ブロックのように足裏で分かる突起)の設置
②踏切内の様子を確かめ、危険回避の行動を学ぶ研修会
③踏切での街行く人からの声かけの啓発
事故後、大和郡山市や障害者団体、近鉄、警察による話し合いも持たれている。
そこでは、踏切の中にいるのか外にいるのかが、遮断機に触ったり警報音を聞いたりして分かるような工夫を求める声も出たという。
市は、「早期に改善したい」と話す。
まずは、はがれた点字ブロックの早急な修復など、考えうる限りの手立てで再発防止に全力を尽くしてほしい。
https://mainichi.jp/articles/20220518/k00/00m/040/083000c
2022年4月18日19時49分にYAHOOニュース(くまもと県民テレビ)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
18日朝、熊本市交通局の車庫で、市電が無人で走り出し車道の真ん中で停車した。
あわや大事故につながるトラブル。
その原因とは?
熊本市交通局によると、18日朝7時半すぎ、熊本市中央区の大江車庫で出発前に停車していた無人の車両が動き出すトラブルが発生した。
■KKT松本記者:
「無人の車両は約2分かけてゆっくりと進み、道路の真ん中付近で停車したということです」
車両は電車通りまで約40メートル進み、停止。
直後に別の職員が発見して、営業所の敷地内に車両を戻したという。
車や歩行者との接触はなく、けが人はいなかった。
熊本市交通局によると、出発の10分前、運転士がトイレに行くため車両を離れる際にブレーキのレバーを最後までかけていなかったため、徐々にブレーキが解除されたとみられている。
車両を離れる際に車輪の前に置く車止めも置いていなかったという。
熊本市交通局は、「大きな事故になりかねないトラブルで大変反省している。研修など再発防止に努める」とコメントしている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/2fcfaf9ece978d75e1eacb5a1ce6186a5c8db788
2022年4月5日6時31分にYAHOOニュース(東洋経済オンライン)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3月16日に発生した地震により東北新幹線が被災し、「やまびこ223号」のE6系7両とH5系10両の17両編成のうち、13号車を除く16両が脱線した。
地震による新幹線の脱線は今回が4回目。
営業列車としては2回目となる。
今回は、時速150kmで走行中の22時34分に1度目の地震(M6.1)の揺れを検知して、22時35分に非常停止した直後、22時36分に発生した2度目の地震(M7.4)による突き上げにより脱線したという。
つまり、現状の地震対策は機能していると考えられ、けが人が3人出たものの、車両が横転することもなく、被害を最小限に食い止めることに成功したのではないだろうか。
脱線の復旧作業は3月20日から始まった。
車両を1両ずつ切り離して復旧させ、その後白石蔵王駅に収容する計画で、全車が復線するためには2週間程度かかると見られている。
3月20~28日までに1~4・8~12・14~17号車を脱線復旧機材(ジャッキ)により復旧させ、29日からはクレーンを使用して5~7号車を復旧。
全車両が白石蔵王駅に収容されるのは4月2日を見込んでいる。
ここでは、この脱線復旧機材に注目したい。
【脱線復旧機材の仕組み】
脱線復旧機材は司機工(ドイツ・ヘーゲンシャイト社製)、伊岳商事(ドイツ・ルーカス社製)やユニバーサル機器が扱っている。
基本的な構造は同じで、車体を持ち上げるための油圧ジャッキと、油圧ジャッキを横方向に移動させるためのレールと油圧ピストン(またはモーター)からなる横送り機構と、動力源となる油圧ポンプやコントローラー等で構成している。
持ち運びを容易にするため、ジャッキ本体やレールにはアルミ合金やジュラルミンなどの軽合金を採用して軽量化している。
ユニバーサル機器のKU-ULR-40JⅢA型の重量を例に挙げると、ジュラルミン製のジャッキ本体が27kg、台座となるキャリッジが9kg、ジャッキ用電動油圧ポンプが67kg、ジュラルミン製の横送り用レールが46kg(従動側)/53kg(駆動側)となっている。
脱線復旧機材のメリットは、軽量かつコンパクトであることだ。
そのため、現場への持ち運びをスピーディーに行うことができる。
架線などの構造物を撤去せずに復旧作業を行うことができるほか、橋梁上やトンネル内など作業空間が制限される場所でも使用することができる。
そのため、小規模の脱線復旧作業に向いている。
【東日本大震災でも活躍】
この脱線復旧機材は、2011年の東日本大震災で脱線した東北新幹線E2系の回送列車の復旧作業で活躍した。
この脱線復旧機材はヘーゲンシャイト社製で、脱線現場付近にある新幹線総合車両センターに配備していたものだ。
今回の脱線復旧の様子を公開したJR東日本の写真にも、さまざまなサイズのヘーゲンシャイト社製ジャッキや、台車をジャッキアップさせて横送りする様子が写っている。
近年は各事業者の非常時訓練で脱線復旧機材を使用し、その様子が報道公開されることも多くなっており、脱線復旧機材を見る機会も増えている。
JR東海は2020年に総合事故対応訓練で新型の脱線復旧機材を公開した。
従来は台車をジャッキアップして浮かせた後、横送り用のジャッキに架け替えていた。
新型では車体をジャッキアップしてそのまま横送りを行い、その際に新開発の台車回転補正治具を併用して、従来のほぼ半分の30分~1時間程度で載線が可能となったという。
台車回転補正治具は現場の社員が考案したということで、今後はそれぞれの事業者で独自の進化が見られるようになるのかもしれない。
https://news.yahoo.co.jp/articles/d18e1bdbfe42900f667d54d8da4f58b452493778
2022年4月4日18時21分にYAHOOニュース(FNN PRIME)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
駅のホームに響き渡る警報音。
線路にいる1人の男性が自力でホームに上がろうとするが、高さもあって、なかなか上がることができない。
ホームで多くの人がいる中、駅員が3人がかりで引き上げる事態に。
これは2日午前10時ごろ、東京・八王子駅で撮影された映像。
多くの人がホームに押し寄せたため、男性は押し出されたとみられる。
なぜこんなにも多くの人が詰めかけたのだろうか。
その理由は、ホームに止まるこの列車にあった。
ホームに詰めかけたのは、いわゆる“撮り鉄”と呼ばれる鉄道ファン。
そのお目当ては、旧国鉄時代の赤とクリーム色が懐かしいE653系の特急「いわき」。
八王子駅から福島のいわき駅までを走る臨時列車で、多くの鉄道ファンがカメラを向けていた。
撮影者:
「先頭車両付近は30人くらいいて、その向かい側のホームにもファンが同様に30人とか、そのくらいはいたんじゃないですかね。結構ぎゅうぎゅう詰めで、押し合っているという状況でしたね」
撮り鉄の一部が、黄色い点字ブロックを越えて列車を撮影していたその時、男性が転落したという。
JR東日本によると、転落した男性も身を乗り出して、列車を撮影しようとしていたという。
転落はホームがかなり狭くなった場所で起きていた。
撮影者:
「転落するほどファンが集まっているというのは、ちょっとこれは異常事態だなというか」
一歩間違えば大事故につながりかねない行為。
JR東日本は、「警察とも連携を取りながら、引き続き、警戒や警備の強化に努めていく」としている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/3d10f326bcee7a7458eccd56c6f22d1d06914717
4月6日17時15分にYAHOOニュース(ENCOUNT)からは、JR東は現時点ではホームでの撮影を禁止することは検討していないなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR八王子駅で2日、電車の撮影を趣味とする鉄道ファン、いわゆる「撮り鉄」の男性がホームから線路に転落。
在来線の運行に数分の遅れが生じた。
撮り鉄のマナーをめぐっては以前から度々問題となっており、一歩間違えば重大な事故にもつながりかねなかった今回のケース。
ホームでの撮影を規制することはできないのか。
JR東日本に聞いた。
今回、撮り鉄が集まったのは2日午前10時4分JR八王子駅発のE653系特急「いわき」。
春の臨時列車としてJR東日本のホームページや時刻表でも運転時刻が公表されている。
JR東日本によると、「いわき」の撮影を目当てに集まった撮り鉄でホームが混雑するなか、男性がホームから身を乗り出す形で誤って線路内に落下。
すぐに非常停止ボタンが押され、駅員が男性をホームへ引き上げた。
男性にけがなどはなく、その後、すぐにその場を立ち去ったという。
以前から度々問題視される撮り鉄のマナー。
撮影が予想される日時に警備員を配置したり、ホームでの撮影行為を禁止することはできないのだろうか。
JR東日本の担当者は、ENCOUNTの取材に、「多くのお客さまがいらっしゃることが想定される場合は、駅係員等による巡回を強化するとともに、放送による注意喚起を行っております。当日は、当該列車の運転により多くのお客さまがいらっしゃることが想定されたため、列車の前方及び後方を中心に社員を配置し警戒にあたっておりました」と文書で回答。
ホーム上での撮影禁止については、「現時点では検討しておりませんが、安全確保のため係員が撮影についての制限や注意をする場合がございます。撮影を行う際は列車との接触事故やホームからの転落事故等が起きないように安全な場所で撮影をするとともに、他のお客さまのご迷惑とならないよう十分にご注意いただくよう、ご協力をお願しております」としている。
個々人の良識に委ねられている電車撮影の現状。
今後、重大な事故が起こったり、規制が進まないためにも、撮り鉄全体によるマナー向上が望まれる。
https://news.yahoo.co.jp/articles/ce5df3faecf9b522f09282ad38ae46afa0339fd5
022年2月22日7時1分にNHK関西から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR西日本は、運行前に遅刻などのミスをした社員に科してきた処分を3月からは行わないよう、懲戒の基準を変えることになりました。
17年前の福知山線の脱線事故では、会社による懲罰的な指導が事故の背景にあったと指摘され、ミスを報告しやすい雰囲気作りをさらに進め、安全への取り組みを推し進めたい考えです。
JR西日本は、運行に関わる社員が出勤後、仮眠室で寝過ごしたり、整備士が作業開始の時間を間違えたりするなどの人為的なミスについては、これまで懲戒の対象としてきました。
これについて会社は、責任追及よりもミスの原因究明がより重要だとして、3月1日からは懲戒の対象としないよう、基準を見直します。
107人が死亡した17年前の福知山線の脱線事故では、ミスに対する会社の懲罰的な指導が事故の背景にあったと指摘され、会社はその後、速度超過や信号機の見落としといった運行上のミスについては、原因究明を優先し、ミスを報告しやすくするため、懲戒の対象から外していました。
ただ、運行中以外のミスは懲戒の対象のままで、主要な労働組合からは依然、ミスへの責任追及に重きを置く企業風土が残っているとの声が寄せられていたということです。
会社は今回、運行中以外の人為的なミスについても懲戒の対象から外して報告を徹底させることで、ミスを繰り返さないための原因究明をより重視する方針を鮮明にし、安全への取り組みを推し進めたい考えです。
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20220222/2000058074.html
2月22日5時30分に神戸新聞からは、場所を間違え発車が1分遅れたため賃金56円が支払われなかった事例もあったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR西日本は21日までに、乗務時間の勘違いや宿直勤務で仮眠を取った際の寝過ごしといったミスが運行の遅れなどにつながった場合、その分を欠勤扱いとし処分の対象にしてきた運用の見直しを決めた。
3月から適用する。
故意と認められるものは、従来通りの扱いとする。
この運用を巡っては、50代男性運転士がJR岡山駅のホームで回送列車を待つ場所を間違え、発車が遅れた1分間分の賃金など56円が支払われないのは不当として、未払い分と慰謝料など計約220万円を求めて昨年3月に岡山地裁へ提訴し、今月21日に結審。
JR西は同日、運転士側へ、未払い賃金分とその遅延損害金のみを支払う内容で和解を提案した。
JR西によると、これまでの運用で同様のケースは、「労働時間として取り扱わない」とした上で、「処分およびマイナス評価の検討対象とする」としていた。
同社は、運用の見直しは以前から検討していたとして、訴訟の影響を否定している。
JR西は、尼崎市で2005年4月に乗客と運転士計107人が死亡した脱線事故後、乗務員管理の在り方を段階的に見直している。
事故につながる事象を積極的に報告する態勢を進めるとしており、16年4月には、乗務員の人為的ミスを懲戒処分の対象外とする制度がスタートした。
訴状などによると、岡山地裁に提訴した運転士は20年6月、回送列車の車庫入れを指示された際、列車を待つホームを勘違いした影響で乗り継ぎの開始が約2分遅れ、列車のホーム出発は約1分遅れた。
JR西は当初、乗り継ぎが遅れた2分間分の賃金85円を減額。
労基署が是正勧告を出したが、同社はホーム出発が遅れた1分間分を減額した。
運転士側弁護士によれば、和解提案をしたJR西側に対し、謝罪や慰謝料を改めて求めるなどした。
運転士は結審後、取材に「形の残る謝罪が必要。運用見直しは当然」と述べるにとどめた。
和解が成立しなければ、今年4月にも判決が言い渡される見通し。
https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202202/0015082458.shtml
カットされた1分間分の未払い賃金56円のほか、慰謝料など約220万円の支払いを同社に求めた訴訟で同社側は、遅刻や欠勤による賃金カットと同様に「ノーワーク・ノーペイの原則」を適用したと主張している。
関係者によると、同社は21日、未払い分の賃金を支払うとした和解案を提案したという。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20220223-OYT1T50110/
2022年2月3日17時47分にNHK山形から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3日午後4時前、山形市で線路脇にあった木造の小屋1棟が横倒しとなり、山形新幹線や奥羽本線などが走る線路をふさぎました。
警察やJRによりますと、小屋に衝突した列車はなく、午後5時現在、けが人は確認されていないということです。
JRの作業員およそ20人が撤去作業を行い、午後5時ごろに作業は終わりましたが、この影響で、山形新幹線は午後4時10分過ぎから1時間余りにわたって、山形駅と天童駅の間で上下線とも運転見合わせとなりました。
現場は、霞城公園のすぐ東側です。
★
https://www3.nhk.or.jp/lnews/yamagata/20220203/6020012881.html
2月3日21時59分に河北新報からは、小屋は滑り落ちたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3日午後4時ごろ、山形市の山形新幹線山形-北山形間で、線路上に近くの住宅敷地から無人の小屋(高さ2メートル超)が滑り落ちていると、山形県警がJR東日本に連絡した。
同社は一時同区間で運転を見合わせた。
付近を走行中の列車はなく、けが人もなかった。
JR東の作業員ら約20人で持ち上げ、午後4時40分ごろ、線路脇に撤去した。
JR東山形支店によると、山形新幹線と奥羽線、仙山線、左沢線の上下計7本が最大約1時間10分遅れ、仙山線の計2本が運休。
乗客計約1660人に影響した。
現場は山形駅から北東約450メートルの市中心部で、線路沿いに住宅が並ぶ。
線路との境界に柵や塀はなく、小屋が滑り落ちたとみられる。
山形新幹線は、在来線と同じ区間を走る「ミニ新幹線」。
https://kahoku.news/articles/20220203khn000048.html
2月3日19時52分に山形新聞からは、小屋のあった民家は空家だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3日午後3時55分ごろ、山形市桜町のJR線路上に、沿線にある民家から小屋が転落していると110番通報があった。
近所の人などによると、民家は空き家で、不動産会社が管理している。
数十年前からあるという小屋は木造で、高さは2メートルほど。
https://www.yamagata-np.jp/news/202202/03/kj_2022020300092.php
2022年1月19日4時31分にYAHOOニュース(YAHOOニュース;東洋経済ONLINE)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京メトロ東西線の茅場町―門前仲町駅間で、開いた側窓から飛び込んだとみられる異物で乗客が目を負傷するというトラブルがあった。
このような場合、どのような対応が必要なのか。
また駅係員には、どのような支援を受けられるのか。
負傷者の方と東京メトロに聞いた。
このトラブルは2021年9月6日に起きた。
茅場町駅を出発し、門前仲町駅に向かう電車に乗車していた青年I氏が、側窓から飛び込んだ異物で目を負傷したのである。
新型コロナウイルス対策で、通勤電車の側窓は基本的に、換気のために開けてある。
鉄道会社はトンネルを定期的に点検しているとはいえ、パンタグラフと架線がこすれた際に鉄粉が撒き散らされ、それが窓から車内に飛び込むことはありうるだろう。
筆者は、負傷したIさんに状況をインタビューした。
■普段より大きく開かれた側窓
Q.トラブル発生時はどのような状況でしたか。
A.時刻は18時半頃。茅場町駅を出てすぐだったと記憶しています。
普段の地下鉄では、側窓が10cmほど開いていたのですが、その日は、30cm近く開いていました。
恐らく、乗客が新型コロナウイルスを恐れて「換気をもっとしたい」と考えて、開けたのだと思います。
この事件以降、余計に開かれた側窓を見たら、他の側窓と同じくらいまで閉めるようになりました。
私は大き目のメガネをしていたのですが、それでも左目に異物が入りました。
何かが刺さったような感触があり、激痛が走りました。
反射的に目をぬぐおうとしたのですが、同行者のCさんが「こすると目の傷が広がるから、触ってはいけない」と強く制止してくれました。
門前仲町駅に至る車内で、一刻も早く目の洗浄をしようという話になりました。
そこで、次の停車駅である門前仲町駅で電車を降りました。
僕は目があまり開かなかったので、Cさんが駅構内図を確認してくれ、トイレまで導いてくれました。
トイレで目を洗うと、異物のようなものが流れ落ちたのがわかりましたが、そのまま流れてしまったので、どのようなものかはわかりません。
Q.駅係員には、どのような協力を求めたのですか?
A.Cさんが「後々で、治療が必要になった場合なども考えられるので、『事故が起こった』という記録を残してほしい」と要求し、駅係員は記録を残してくれました。
また、駅係員は乗車していた列車に連絡を取り、状況を確認した後で「過度な窓開けはおやめください」という車内アナウンスを流したとのことです。
Q.その後、どのような治療を受けたのですか。
A.目を洗ったものの、痛みと違和感が取れなかったこともあり、Cさんが東陽町駅近くの眼科をスマートフォンで調べて、連れて行ってくれました。
診断を受けたのですが、「角膜が傷ついていて、すでに細菌の感染が始まっている可能性が高い」とのことでした。
医師は、「地下鉄のトンネル内は、ネズミなどが生息しているなど、衛生的な環境ではありません。そこから何か落ちてくるとしたら、油で固まったホコリや、錆びた鉄片など、細菌感染を引き起こすことも考えられます」として、角膜を保護する薬と、強力な抗菌剤を処方されました。
医師に、今回の対応はどうだったのでしょうかと聞いたところ、「こうした事例で『単に目にゴミが入っただけ』と放置すれば、失明する可能性もあります。速やかに眼科を受診すべきケースで、今回の受診は正しい処置です」と言われました。
Q.対応を間違えたらと思うと、ぞっとしますね。
A.はい。
「処方した目薬を2時間間隔で、今日中に最低でも3回点眼してください」と言われました。
その通りにしましたが、3日は痛みが引きませんでした。
1週間後に再び眼科に行きましたが、「完治していないので、点眼をあと2日続けてください。角膜は損傷しているので、コンタクトレンズは使わないでください」という指示を受けました。
Cさんのおかげで対応が速かったこともあり、今では元通りになっています。
■東京メトロに聞いてみた
では、東京メトロは今回の事例をどう見ているのか。
広報部に聞いてみた。
そのやりとりは以下のとおりだ。
Q.今回の事例をどのように考えますか。
A.お申し出の後にトンネル内および当該車両を確認しましたが、目に見えるような異物を見つけることはできませんでした。
車内窓開けにおいては、コロナ対策の車内換気のために、窓開け開口が10㎝程度となるよう、東京メトロ保有全車両に窓開け開口目安のお知らせステッカーを貼り付けてご案内しており、今後も、窓開けのご協力に関するご案内の強化に努めてまいります。
Q.こうした「開口した側窓から異物が飛び込む」事例は、年間でどの程度発生しているのでしょうか。
A.今回の事例以外では、同様の事例のお申し出はいただいておりません。
Q.今回のように負傷した事例が起こった場合、負傷者は、駅係員にどのような対応を求めれば(求めても)いいのでしょうか。
A.負傷事例が起こった場合は、お客様の安全を第一に考え、また、お客様に寄り添った対応を行えるように努めます。
駅係員へお申し出をいただいた場合は、まず、おけがの具合をお聞きし、状況にもよりますが、救急車を要請するか、お客様に確認させていただきます。
お客様から救急車を呼んでほしい旨、ご要望があれば、119番いたします。
もちろん、切迫した状況であれば、速やかに救急車の手配をいたします。
また、お客様から近場に医療機関がないかお問い合わせいただいた場合は、医療機関をお調べすることも可能です。
■窓開け幅を増やすのは無意味
側窓から異物が飛び込む事例は、レアケースのようだが、どこでも起こりうることではある。
国土交通省「コロナ禍に鉄道を安心してご利用いただくために」によると、「10cm程度の窓開けと空調施設を併用すれば、列車内の空気は2~3分で入れ替わり、乗車率が上がっても、換気量はほぼ変わらない」とのことである。
つまり、「新型コロナウイルス怖さに、窓開け幅を増やす」ことは、ほとんど意味がないということだ。
異物の車内侵入を防ぐためにも、過度な窓開けは慎む必要があると感じた。
(安藤 昌季 :乗り物ライター)
https://news.yahoo.co.jp/articles/68315c9da04ae1d196d9f5665392d88dded9ec6a
2022年1月8日10時30分にYAHOOニュース(京都新聞)から下記趣旨の記事が、複数枚の対策写真付きでネット配信されていた。
今回の事故は決して人ごとではない―。
栃木県那須町の「那須サファリパーク」で飼育員3人がトラにかまれるなどして負傷した事故を受け、14年前に飼育員がトラに襲われて死亡する事故が発生した京都市動物園(左京区)では、安全対策に万全を期す決意を新たにしている。
■脳裏によみがえった事故
那須サファリパークで今月5日、飼育員3人がトラにかまれるなどし、1人は右手首を失う重傷を負い、他の2人も負傷した。
トラは、柵が付いた飼育スペースではなく、展示スペースに向かう通路にいて、飼育員を襲ったとみられる。
那須サファリパークは6日夜のツイッターで、「原因などは現在調査中ではありますが、少なくともトラに責任がある事故ではないことは事実です」としている。
京都市動物園の坂本園長は5日午前に報道で事故を知ったといい、昼休みに園職員を集め、事故の状況や安全対策の徹底を伝えた。
翌日の朝会でも、重ねて注意を呼び掛けた。
脳裏によみがえったのは、2008年6月7日に京都市動物園で発生した事故だ。
飼育員の男性(当時40)がアムールトラ(11歳、雄)に襲われ、死亡した。
男性がトラの寝室(飼育室)を掃除しようとした際、トラがいた部屋との仕切り扉が閉まっていなかったために被害に遭ったという。
■「なぜ彼が…」今も苦しみ
当時、園側は「通常なら扉が閉まったことを確認した上で、寝室(飼育室)に入ることになっている。確認が不十分で、事故が起きたのでは」と説明している(京都新聞2008年6月8日)。
100年以上の歴史がある園で、職員が動物に襲われて死亡したのは初めてだった。
飼育課係長だった坂本園長は「(亡くなった飼育員は)とても優秀で人格的にも素晴らしかった。『まさか』『なぜ彼が…』という思いが強かった。今でも当時のことを思い出すと、感情を抑えきれず苦しくなる」と漏らす。
「どれだけ気を付けていても人は必ずミスをするし、思い込みがあることを前提に再発防止に努めなければならない」。
つらい経験を教訓として、京都市動物園はソフト、ハード両面でさまざまな安全対策を講じ、実行してきた。
■ダブルチェック、猛獣舎のリニューアル
事故を起こしたトラは2010年、繁殖のため浜松市動物園(浜松市)に転園した。
現在、猛獣舎では、アムールトラ2頭、ヨーロッパオオヤマネコ2頭、ジャガー1頭などを飼育している。
朝夕にトラなどが屋外展示場と寝室を行き来する時は、飼育員とは別に係長級以上の職員が立ち会い、施錠確認などのダブルチェックをしている。
ダブルチェックはゾウやゴリラ、ツキノワグマやチンパンジーも対象にしている。
猛獣舎では事故後、飼育員が動物エリアで作業を始める際、他の仕切り扉が閉まっていないと中に入れない電磁錠も導入した。
猛獣舎は2012年にリニューアルされ、床面積は従来の1・5倍の広さに。
狭く死角が多かった飼育員の作業エリアも広くなり、見通しが良くなった。
動物エリアにはカメラが設置され、飼育員はおりに囲まれた安全な場所から各部屋を監視できるようになった。
また事故当時は、異常が起きても飼育員自身が電話などで知らせるしか伝達手段がなかった。
各動物舎では、その後、体の傾きを感知できる機器を飼育員が身に付けて作業するように。
機器のボタンを押したり、事故などで倒れて一定の時間が経過したりすれば事務所などでサイレンが鳴る仕組みだ。
■風化を防ぐために…
2008年の死亡事故以来、京都市動物園では大きな事故は起きていない。
だが、鍵や無線の置き忘れ、一部のかんぬきの閉め忘れといった、各動物舎での「ヒヤリ・ハット事例」の報告が寄せられており、ミーティングや月1回の園内の安全衛生委員会で情報を共有している。
事故を忘れないために、全職員が安全対策を学び直す研修も毎年実施。
事故が発生した6月7日には、園内の慰霊碑前で黙とうをささげ、再発防止を誓っている。
坂本園長は、「死亡事故を直接経験していない若い職員も増えているが、ここで起きたことを風化させず、安全対策も形骸化させてはならない」と強調。
坂本さんは全国の動物園や水族館が加盟する日本動物園水族館協会(東京)の安全対策部長も務めており、「事故で大きな痛みを受けた園として、各園で人身事故が二度と起きないことを強く願っている。現場にいる一人一人の安全への意識付けが最も大切になる」と思いを込める。
https://news.yahoo.co.jp/articles/60be76daca72ab5635a235d5cd4afb57a288aebc
(2023年5月21日 修正1 ;追記)
2023年5月20日16時0分にYAHOOニュース(まいどなニュース)からは、京都市動物園では3年前の事故を踏まえダブルチェックするようにしていたが、その頻度は今回の事故までは週に1回だけだった、監視役は作業を手伝わないなど、より詳しい下記趣旨の記事がネット配信されていた。
京都市動物園(左京区)の一角に「偲(しの)び繋(つな)ぐ」と刻まれた石碑がある。
アムールトラに襲われて死亡した飼育員の男性(当時40)を追悼するため、職員有志が建てたものだ。
発生からまもなく15年となる悲劇はなぜ起きたのか?
その教訓をどう生かしているのか?
この4月に開園120年を迎えた市動物園で、職員が動物に襲われて死亡した唯一の事故を振り返る。
【写真】トラを寝室からグラウンドに移動させる飼育員(左)。後方で別の園職員が動作をチェックしている
事故は2008年6月7日に起きた。
男性がトラの飼育室を掃除しようとした際、本来閉まっているべき扉が開いていて、被害に遭った。
確認が不十分だったとみられる。
【あの時に根本的な対策をしていれば…】
実は同園では、その3年前にも別の飼育員がホッキョクグマにかまれる事故が発生していた。
この時も、飼育員が作業手順を誤っておりに入ってしまい、頭を負傷し、肋骨(ろっこつ)を折るなどした。
ホッキョクグマが高齢で犬歯の先が欠損していたことや、発見が早かったことなどが幸いして命は無事だったが、ホッキョクグマがおりから出る可能性もあったという。
この事故後、猛獣舎での施錠作業などは単独で行わず、複数人によるダブルチェックを取り入れた。
悔やまれるのは、そのダブルチェック体制が週1回のみだったことだ。
坂本園長は、「あの時に根本的な対策をしていれば、死亡事故は防げていたかもしれない」と肩を落とす。
飼育員は、ともにベテラン。
亡くなった男性について、「とても優秀で人格的にも素晴らしかった。『まさか』『なぜ彼が…』という思いが強かった」と坂本園長は言う。
トラはその後、繁殖のため浜松市動物園に移された。
どちらの事故にも共通し、大きな教訓となったのは「人は必ずミスをする」(坂本園長)ということ。
「同じ事故がまた起これば、この動物園はつぶれてしまう」。
そんな強い危機感も胸に、再発防止に取り組んできた。
【ダブルチェックを毎日徹底】
死亡事故を受け、週1回だったダブルチェックを毎日するようになった。
対象はトラやジャガー、ゴリラやゾウなど、特に危険な9種類。
朝夕に寝室とグラウンドなどを行き来する時は、必ず、飼育員に係長級以上の職員が付き添う。
きちんと施錠されているか、作業マニュアルの手順を間違えていないか。
係長級以上の職員は飼育員を手伝わず、その動作が正しいか注意深く監視する。
「(ジャガーの)アサヒ出しまーす」。
トラやジャガーなどを担当する飼育員の河村さん(43)が声を上げた。
施錠時などは、駅員のように、声を出したり指を差したりして確認する「指差喚呼(しさかんこ)」を徹底している。
河村さんは「初めてトラを担当した時は手が震えるくらい緊張した。1人だとどうしても間違いが起きるが、ダブルチェック体制だと安心できるし、声を出すことで自分にも言い聞かせて作業に集中できる」と、効果を実感する。
ただ、ダブルチェックのためには、その分、職員が多く必要になる。
他の仕事をいったん中断して立ち会う場合も珍しくなく、他園での導入例は少ないという。
京都市動物園も人的余裕がある訳ではなく、持続可能な仕組みにするため、現行の係長級以上から、主任級以上まで「監視役」を増やす検討もしている。
リスクの高い動物の移動時などは、動物の所在の確認が基本だ。
動物がいる部屋の扉には、動物の写真と名前の付いたプレートを貼り付けて目印としている。
河村さんは、「ちょっとしたことかもれしれないが、意識付けにつながる」と指摘する。
【「ヒヤリ・ハット事例」収集も】
サルに帽子を取られたり、トランシーバーを置き忘れたり…。
事故後、日々のミスなど「ヒヤリ・ハット事例」の収集も始めた。
小さなミスを放置すれば、やがて大きな事故を招く恐れがあるからだ。
ヒヤリ・ハットは2022年度に70件、21年度は76件集まった。
月1回、管理職の安全対策委員会や、飼育員らが集う安全衛生委員会でミス情報を共有し、再発防止に生かしている。
ハード面も大きく変わった。
高リスクの9種類の動物舎では年2回、施設に不具合がないか点検している。
特に、トラなどがいる猛獣舎では電気錠を導入。
飼育員が動物の飼育室で作業を始める際には、他の仕切り扉が完全に閉まっていないと中に入れない仕組みに改良された。
12年の猛獣舎のリニューアルで、死角が多かった飼育員の作業エリアも改善。
カメラを設置して、入り口のおりに囲まれた安全な場所から監視できるようになった。
また、飼育員は異常が発生した時に備え、緊急通報ボタンを備えた無線機を携帯している。
各動物舎では体の傾きを感知できる機器を飼育員が身に付けて作業するようになった。
機器のボタンを押したり、事故などで倒れて一定の時間が経過すれば、事務所などでもサイレンが鳴る。
【職員の半数以上が事故を知らない世代に】
惨事から15年。
職員の半数以上が事故を直接知らない世代になった。
記憶の風化や対策の形骸化を防ごうと、新人職員も事故について細かく学ぶ。
飼育員4年目でサル舎を担当する櫻井(25)は、新人研修を受け、「事故を目の当たりにした人の生の声が胸に刺さり、あらためて気を付けなければならないと考えるようになった」と振り返る。
「動物を毎日世話をしていると『慣れ』が生まれやすいが、ペットとは違う。新人の頃に柵越しに感じた動物の『怖さ』も忘れてはいけないと思う」
同様の安全研修は、全職員が2年ごとに受けるほか、命日の6月7日には全職員が慰霊碑の前で黙とうをささげ、安全への思いを新たにしている。
「非常に高いレベルの安全対策ができており、個人的には日本一だと自負している」と坂本園長が話すように、同園では、その後、大きな事故は起こっていない。
【他園で相次ぐ飼育員の死傷事故】
だが、18年に鹿児島市平川動物公園でトラに、19年には多摩動物公園(東京)でサイに襲われたとみられる飼育員が死亡するなど、近年も各地で死傷事故が相次ぐ。
その多くがヒューマンエラーに起因するという。
多発する事故を受け、全国の動物園や水族館が加盟する日本動物園水族館協会(東京)は今年、初めて安全対策のガイドラインを策定する予定だ。
協会の安全対策部長も務める坂本園長は、「どの園でも事故は人ごとではなく、現場にいる一人一人の安全への意識付けが大事。ミスを犯した時に補える仕組みづくりも欠かせない」と強調する。
楽しい動物園は、安心安全に支えられてこそ。
過去の悲劇を忘れず、重い教訓をつないでいく。
https://news.yahoo.co.jp/articles/33e43b5e0341c50e5282c7273b685bd5c6745162
2022年1月4日19時20分にNHK広島から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12月28日、JR山陽本線を走行していた貨物列車が脱線し、広島市安芸区の安芸中野駅と東広島市の西条駅の間の上下線が3日間にわたって運転を見合わせ、帰省客などおよそ10万人に影響が出ました。
JR貨物が脱線した列車の複数のコンテナについて調べたところ、積み荷が偏り、コンテナの左右の重さのバランスが崩れ、安全を確保するために内規で定められた数値の上限を超えていたことがわかりました。
JR貨物は、この積み荷の偏りが事故の原因かどうかはわからないとしていて、国の運輸安全委員会などが調査を進めています。
JR貨物は今後、積荷の偏りが起きないよう、運送事業者が提出する積荷のバランスについての書類の確認を徹底するとともに、左右の車輪の重さを計測出来る装置の導入を検討するとしています。
https://www3.nhk.or.jp/hiroshima-news/20220104/4000015736.html
12月30日7時33分に中国新聞からは、25両編成の12両目が脱線したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
広島市安芸区上瀬野町のJR山陽線八本松―瀬野間で28日夜に発生した貨物列車の脱線事故で、30日早朝、現場から車両の撤去が完了した。
今後、レールのゆがみを直すなどの復旧作業に取りかかる。
列車は25両編成で、12両目が脱線。
先頭から11両目までは29日夜に東京貨物ターミナル駅(品川区)へ向けて出発している。
JR西日本広島支社によると、12両目以降は30日午前5時20分ごろ、広島貨物ターミナル駅(広島市南区)に向けて時速5キロの徐行で出発した。
JR西は30日も、西条―安芸中野間で運転を見合わせる。
同区間でのバスの代行輸送と山陽新幹線三原―広島間の代替輸送を実施する。
山陽線三原―西条間、安芸中野―岩国間での列車の減便も継続する。
31日以降の運行予定は未定としている
JR貨物によると、脱線した車両のコンテナに、許容値を上回る積み荷の偏りが見つかったという。
積み荷は紙製品で、脱線した車両に載っていた5つのコンテナ全てが、進行方向右側に偏っていた。
一方、事故原因については国の運輸安全委員会が調査を進めている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/7cd20751417a5c5b23ddbc349be233c5ff60a688
(2023年4月2日 修正1 ;追記)
2023年3月30日14時16分にNHK広島からは、事故報告書が公表された、荷主や積み込み会社などの間で情報が共有されていなかったこと、積み込み終了後の偏り確認体制が不十分だったことなどが原因など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
事故について、国の運輸安全委員会は30日、調査報告書を公表しました。
それによりますと、複数のコンテナの積み荷が目標の数値を超えるほど片方に偏っていたため、車両のバランスが悪くなり、カーブを曲がる際に外側の車輪にかかる重みが減ってレールに乗り上げ、脱線した可能性が高いということです。
左右のバランスに偏りが生じた理由については、運送事業者や荷主、積み込み会社など、関係する会社の間で情報が共有されておらず、コンテナに積み込んだあとで偏りを確認する体制が不十分だったことなどが原因だと考えられると指摘しています。
事故のあと、JR貨物などは再発防止策を講じたということです。
https://www3.nhk.or.jp/hiroshima-news/20230330/4000021765.html
(ブログ者コメント)
情報が共有されていなかったという件、事故報告書には以下のように記されていた。
(p58/85)
3.5.1偏積の認識に関する分析
2.6.2 に記述したように、JR貨物は、江差線列車脱線事故の教訓として偏積の防止等のガイドラインを発行し、通運連盟を通じて利用運送事業者である日通本社に、その周知及び偏積防止の要請をしていた。
しかしながら、
(1) 2.6.2 に記述したように、日通本社は偏積防止について社内で定期的に教育を実施してきたが、日通大竹支店を含む各支店に対して、関係会社に周知徹底するようには要請していなかったこと
(2) 2.6.5 に記述したように、日通大竹支店は、定期的に情報を共有できる荷傷会議という場があったにもかかわらず、2.6.2 に記述したように、積込会社である大竹運送等の関係会社はガイドラインの存在を知らなかったこと、
(3) 2.6.5 に記述したように、JR貨物は荷傷会議に参加し、偏積防止に関する資料を配付し説明したとのことであるが、出席した関係会社は、会議を通じて偏積に関する話題はなかったと認識していること
から、ガイドラインの内容が、利用運送事業者である日通大竹支店から日物中国営業部、日本製紙大竹工場及び大竹運送へ伝わっていなかった可能性があるものと考えられる。
そのため、日通大竹支店以外の関係会社は偏積に関する認識が低かったと考えられる。
https://www.mlit.go.jp/jtsb/railway/rep-acci/RA2023-3-1.pdf
2021年11月26日20時50分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR東日本は26日、視覚障害者を誘導するために駅のホームに設置している音声案内スピーカーについて、東京や神奈川、宮城、福島など11都県の59駅、計112台が不適切な向きに付けられていたと発表した。
毎日新聞がJR渋谷駅の埼京線ホームの音声案内が不適切な向きに設置されていると報道したのを受け、国土交通省が全国の運輸局を通じて各鉄道会社に注意喚起していた。
JR東は不適切な向きのスピーカーの使用を停止し、整備がすみ次第、順次使用を再開しているという。
音声案内による誘導は、視覚障害者にとって改札口や階段の位置などを知らせる重要な情報の一つで、改札や地下鉄の地上出入り口では「ピーンポーン」という音で案内したり、ホームの階段では鳥のさえずりを模した音を使ったりしている。
国交省によると、ホーム上でスピーカーが線路と直角の方向を向いていると、隣のホームにいる視覚障害者が誤って線路方向に歩いてしまう恐れがあるなどの理由で、国のガイドラインではスピーカーは線路と平行に向けることが望ましいとしている。
JR渋谷駅埼京線ホームの音声案内の不適切設置は、読者からの投稿フォーム「つながる毎日新聞」に10月に寄せられた情報を基にした取材で発覚した。
スピーカー5台が線路と直角の向きに設置され、最悪の場合、視覚障害者が線路に転落する恐れがあった。
東京都内で26日会見したJR東の富川・営業部次長らによると、毎日新聞からの問い合わせを受け、11月に管内で音声案内を設置している637駅を調査したところ、59駅の112台で不適切な向きの設置が判明した。
そのうち、渋谷駅と田町駅の計6台は既に向きを修正したが、「今年度中にすべてのスピーカーを適切な状態に直すのは難しい」としている。
調査では、線路と平行に設置しているものの、利用者が音声を聞き取りにくい方向に取り付けられているなど、音声案内の本来の趣旨に反しているとみられる事例も15都県の68駅141台で確認された。
順次修正していくという。
JR東は不適切設置の原因について「ガイドラインの趣旨にのっとった向きに関する配慮が不足していたため」とし、「該当する装置については使用を停止のうえ、順次、適切な状態に是正してまいります。ご心配をおかけしたことを深くおわび申し上げます」とした。
◇
不適切な向きにスピーカーを設置していた駅は以下の通り。
【青森県】 浪岡
【宮城県】 くりこま高原・下馬・白石蔵王・仙台・古川・
陸前落合・涌谷
【秋田県】 秋田・追分・大館・大曲・象潟・能代・東能代
【山形県】 芦沢・羽前長崎・羽前中山・大石田・
かみのやま温泉・天童南・舟形・山形・米沢
【福島県】 植田・郡山・新白河・新地・ 福島
【茨城県】 日立
【埼玉県】 籠原・北朝霞・深谷・武蔵高萩
【千葉県】 小林・ 布佐
【東京都】 上野・神田・北千住・渋谷・新橋・立川・
田町・東京・西国分寺・東中神・谷保・ 代々木
【神奈川県】海老名・大磯・小机・尻手・社家・登戸・
東戸塚・武蔵溝ノ口・矢向・洋光台
【山梨県】 酒折
11月26日19時47分に産経新聞からは、視覚障碍者は音の聞こえる方向に沿って歩けば階段にたどり着くと判断するなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR東によると、装置はホームから出口に通じる階段の位置を案内するため、階段の開始部分の上に設置され、鳥の鳴き声を模した音などを流している。
視覚障害者は、音の聞こえる方向に沿って歩けば階段にたどり着くと判断する。
このため、線路と直角の方向に設置すると、線路に向かって歩きだしてしまう危険性がある。
https://www.sankei.com/article/20211126-26WF6J53VZPNDLJ4BU3LLGKUO4/
(2022年1月30日 修正1 ;追記)
2022年1月28日20時36分に毎日新聞からは、国交省が全国の鉄道会社を調べた結果、11社113駅で不適切設置があった、その一方で未設置駅も数多くあるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国土交通省は28日、視覚障害者を誘導するために駅のホームに設置された音声案内スピーカーについて、JR東日本など全国の鉄道会社11社の113駅、238台が不適切な方法で設置されていたと発表した。
昨年12月末までに166台は改修済みで、残る72台は今年度内に改修予定という。
毎日新聞が昨年11月、JR渋谷駅の埼京線ホームの音声案内スピーカーが国のガイドラインに反する不適切な向きに設置され、視覚障害者が線路に転落する恐れがあると報道したのを受け、国交省が全国の各鉄道会社を調査していた。
国交省の調査に先んじて、JR東日本が東京や神奈川、宮城、福島など11都県の59駅、計112台が不適切だったと発表していた。
国交省によると、JR東日本やJR東海、東武鉄道などで不適切な設置があったが、駅名や台数は公表していない。
同省技術企画課は「駅の構造上の問題などがあったが、調査を機に適切に設置してもらいたい」としている。
東武鉄道は毎日新聞の取材に、「音声案内を設置していた39駅のうち21駅で不適切設置があった」と答えた。
既に改修を終えたという。
相模鉄道によると、横浜駅と和田町駅で計5台が不適切だったという。
相模鉄道の担当者は「構造上の問題があったが、ガイドラインを優先した。既に改修している」と話した。
一方、鉄道会社への取材では、そもそも音声案内を設置していない駅もある。
東武鉄道は全205駅のうち39駅(約19%)にとどまる。
同社は整備について、「現在、検討している」と説明する。
東急電鉄は全98駅のうち31駅(約32%)で設置している。
未設置駅については、「状況を鑑みながら、設置を検討する」としている。
駅のバリアフリーに詳しい近畿大学理工学部の柳原崇男准教授(交通計画)は、「ホームに音声案内が流れていると、視覚障害者以外の人から苦情が来ることがある。そのため、ホームとは別の方向に向けたり、そもそも設置しない駅があったりすると考えられる」と指摘する。
都営地下鉄の担当者は取材に、「(案内に使われる)『鳥のさえずり(を模した音)が耳障りだ』という苦情があった」という。
柳原准教授は、「視覚障害者にとって、階段などの場所を把握し、そこまで行く上で音声案内は非常に大切だ。バリアフリー法では、障害者の気持ちを理解する『心のバリアフリー』は国民の責務とされている。視覚障害者を安全に誘導する大切さを理解してほしい」と話す。
JR渋谷駅埼京線ホームの音声案内の不適切設置は、読者からの投稿フォーム「つながる毎日新聞」(https://mainichi.jp/tsunagaru/)に昨年10月に寄せられた情報を基にした取材で発覚した。
【不適切設置があった鉄道会社
JR北海道、JR東日本、JR東海、JR四国、東武鉄道、相模鉄道、名古屋鉄道、新京成電鉄、千葉都市モノレール、えちごトキめき鉄道、京阪電鉄
https://mainichi.jp/articles/20220128/k00/00m/040/375000c
2021年11月9日15時0分に朝日新聞から下記趣旨の記事が、写真5枚付きでネット配信されていた。
内陸の盛岡駅から山々を抜け、沿岸の宮古駅までを結ぶJR山田線。
毎年、秋が深まるにつれてJRが頭を悩ませていることがある。
落ち葉による車輪の空転だ。
列車の遅れにもつながるため、対策に力を入れている。
JR東日本盛岡支社によると、昨年9~12月に発生した空転は管内で計200件あり、そのうち116件が山田線だった。
山田線では、30分以上の大きな遅れが昨年は10月末までに11件起き、今年の同時期は2件多い13件だった。
路線別の遅延時間をみると、山田線の計2594分に対して、2番目に多かった花輪線と大船渡線は計160分にとどまっており、山田線の遅れが際立つ。
空転の主な原因は、落ち葉による化学反応だ。
レールに付いた落ち葉が車輪に踏みつぶされると、葉に含まれるタンニンとレールの鉄が反応して黒い被膜が作られる。
朝露や霜の水分で被膜が湿った状態になり、車輪が滑りやすくなって空転が起きるという。
空転は、落葉の多い10、11月に集中している。
特に山田線は山間部を通るため、落ち葉がたまりやすい環境にある。
さらに路線の勾配がきついことから車輪が滑りやすく、空転による遅延が長引く傾向にあるという。
空転を食い止めるために、JRはレールに対策を施している。
一つは、専用の装置に着けた砥石(といし)で磨き、被膜そのものを取り除くことだ。
山田線では昨年度、全約102キロのうち約26キロを、鉄道が運行していない夜間に10回にわけて磨いた。
また、滑り止めをレールと車輪に噴射する装置を列車に取り付けている。
他にも、線路脇の木を伐採したり、被膜を中和する成分を散布したり、様々な対策を取っているが、空転の発生件数はほぼ横ばいだという。
担当者は「試行錯誤しながら対策し続けるしかない」と、この秋も落ち葉と格闘中だ。
https://digital.asahi.com/articles/ASPC8733ZPC5ULUC02D.html
2021年11月7日18時16分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
九州新幹線の新大牟田駅(福岡県大牟田市)で7日朝、泊まり勤務の駅員が寝過ごして駅の出入り口を開けるのが遅れ、13人の客が6時19分発の上り始発列車(新大阪行き)に乗れなかった。
JR九州が発表した。
JR九州によると、泊まり勤務の駅員は午前5時半までに久留米駅(福岡県久留米市)にある運輸センターに起床を報告し、5時50分ごろに改札外にある駅の出入り口の鍵を開けることになっている。
この日は起床報告がなく、電話にも出なかったため、JR熊本駅(熊本市)から社員が始発の新幹線で新大牟田駅に向かい、駅員を起こして出入り口を午前6時20分ごろに開けたという。
始発に乗れなかった13人の客は、後続列車で目的地に向かった。
泊まりの駅員は、二つある目覚まし時計と、時間が来ると背中が起き上がる自動起床装置のいずれもタイマーをセットし忘れていたという。
JR九州では、駅員の寝過ごしによる駅の開扉遅れは昨年度、在来線の駅で2回あり、今年度は初めて。
新幹線の駅では、近年は例がないという。
https://www.asahi.com/articles/ASPC75X2BPC7TIPE00N.html
(ブログ者コメント)
ブログ者が勤務していた工場では、宿直が就寝する際、事務所の電話を宿直室に切り替えるようになっていた。
新大牟田駅ではどうだったのだろうか?
宿直室に電話がなかったとは思えないので、同じシステムだったとすれば、宿直室?への電話切り替えも失念?


















その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。