







2020年10月29日15時23分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
運輸安全委員会は29日、コンクリートの走行路をゴムタイヤの電車が走る埼玉新都市交通(ニューシャトル)で、昨年1月に列車が脱線した事故の調査報告書を公表した。
検査時にタイヤの摩耗を十分に確認せず運行を続け、走行中にパンクしたことが原因である可能性が高いとしている。
報告書によると、上り列車の最後尾車両のうち、左前輪が大きく破損し、右前輪もパンクしていた。
事故の9日前、走行時に異常音がしたため臨時でタイヤを検査した際、交換の対象とはならなかった。
タイヤの摩耗度合いを示す溝の深さも測定していなかった。
同社は事故後、タイヤの摩耗を確認する仕組みを強化。
タイヤの内圧と温度を監視する装置を列車に設置した。
装置は本年度中に全編成に導入する予定。
事故は昨年1月16日午前11時すぎ、さいたま市の加茂宮-鉄道博物館間で発生。
乗客ら約100人にけがはなかった。
https://www.sankei.com/affairs/news/201029/afr2010290020-n1.html
10月29日11時2分にYAHOOニュース(日テレNEWS24)からは、タイヤの磨耗が破裂につながったメカニズムなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
この鉄道はゴムタイヤで走行する仕組みですが、運輸安全委員会によると、タイヤの摩耗により内部の金属製のベルトが切れ、空気が漏れたため、極端な空気圧不足のまま走行し、タイヤが破損したと考えられるということです。
事故の2日前に社内で定められた検査が行われていましたが、タイヤの摩耗に関するチェック項目はなかったということです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/92f1acf23b5a08c163ddf71a87293f99e7de425a
10月29日10時4分にNHK埼玉からは、今後は8日に1度、全てのタイヤの磨耗状態を調べるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国の運輸安全委員会は29日、調査結果を公表し、それによりますと、車両の定期的な検査で、タイヤの摩耗具合を調べる方法が不十分で、空気が抜けて壊れたタイヤは9日前に行った検査で目視で問題ないと判断し、そのまま使い続けたことが事故につながったと考えられるなどと結論づけました。
また、事故があった別の車両のタイヤでも表面がひどく削れたものがあったということです。
これを受けて、埼玉新都市交通は、必ず8日に1度、すべてのタイヤの摩耗状態を調べる検査方法を見直したほか、タイヤの空気の圧力を監視できる装置を今年度末までにすべての車両に導入することを決めたということです。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/saitama/20201029/1100009965.html
2020年10月19日15時0分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
【JR東は専用回収機器】
鉄道の利用者が駅でワイヤレスイヤホンを線路上に落とすケースが増えており、鉄道会社が対応に苦慮している。
東京都内のJR線で今年判明しているだけでも3か月で約950件にのぼる。
回収するために電車を止める場合もあり、JR東日本は専用の回収機器を試験的に投入するなど、対策に力を入れる。
【終電後も…】
「サイズは数センチ。線路のバラスト(砕石)に紛れると、
捜し出すのは難しい」。
JR東の広報担当者は、こう訴える。
ワイヤレスイヤホンは、音楽プレーヤーなどから無線通信で音を受信する。
耳栓に似た完全独立型が人気を集める一方で、電車の乗降時に人と接触した弾みで耳から外れ、線路に落とすケースが増えているという。
主に東京都内を管轄するJR東の東京支社が初めて、線路に落としたという申告件数を集計したところ、7~9月だけで約950件にのぼり、同期間の線路への落とし物全体の4分の1を占めた。
ここ1~2年で増えている印象があるという。
JR西日本でも、ワイヤレスイヤホンの落とし物件数は昨年6~12月の半年で3964件にのぼり、今年は9月までで6644件に達した。
京王電鉄など私鉄でも同様の事態が起きている。
線路への落とし物を放置すると、落とし主が線路に取りに下りる恐れがあり、JR東は出来る限り回収する方針をとる。
ホーム上から見える場合は、約1メートル70まで伸びる「マジックハンド」で駅員が回収を試みる。
それでも取れないと、電車を止め、駅員が線路へ下りる。
朝夕のラッシュ時でも可能な範囲で同様の対応を行い、ホームから見えない時は、終電後に捜している。
しかし、ワイヤレスイヤホンは小さいためマジックハンドで取りづらいうえ、終電後の暗闇の中で見つけるのも容易ではないという。
【大手に依頼】
こうしたことから、JR東は対策に乗り出した。
利用者に目立つように「落としちゃイヤ~ホン」とダジャレを交えたポスターを作成して4月から各駅に掲示し、車内の動画広告でも放映した。
すでに別のポスターも用意し、11月4日から掲示する予定だ。
独自の対策を進める駅もある。
1日の乗車人数が約56万人(2019年度)でJR東で2位の池袋駅では、家電大手のパナソニックに依頼し、イヤホンの形状に近いものだけを吸い取る掃除機を開発。
今春から終電後の回収活動などに試験的に使用している。
JR東の広報担当者は、「落とし物としては小さいものですが、電車の運行や現場作業への影響が大きくなりつつある。落とさないよう注意してほしい」と話している。
【装着方法 確認を】
家電の販売動向を調査している「BCN」(東京)によると、2019年の国内の耳栓型のワイヤレスイヤホンの販売台数は前年比で90・3%増と、人気が続いている。
イヤホンなどの専門店「e☆イヤホン」の運営会社によると、周囲の騒音を消す「ノイズキャンセリング機能」などを備えた2万~3万円の比較的高価な製品がよく売れている。
多くの製品は、装着する向きや左右を間違えれば、脱落しやすくなる。
また、製品には耳の穴に入れる突起部分を覆うシリコーン製などのカバー(イヤーピース)が複数のサイズ(S、M、Lなど)ついており、自分の耳に合わないサイズを使うと落ちやすくなる。
運営会社の担当者は、「音が聞こえにくい時は装着方法が間違っている可能性が高い。説明書にも正しい付け方が書いてある場合が多く、事前に確認してほしい」と話している。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20201019-OYT1T50142/
2020年10月9日16時0分に朝日新聞から下記趣旨の記事が、グラフや写真付きでネット配信されていた。
鉄道の大幅な遅れや運休に動物が関連する例が急増している。
中でも全国的に目立つのが、シカが絡んだ事故だ。
運行への影響や犠牲になる動物を減らすためにどうすればよいのか。
シカ対策の最前線を見た。
国土交通省が毎年まとめている「鉄軌道輸送の安全に関わる情報」という資料がある。
運休や30分以上の遅れが出た例を「輸送障害」と位置づけ、年度ごとの推移を集計している。
これによると、2019年度の輸送障害は前の年より48件少ない5665件だったが、うち動物が原因となったものは822件と、逆に118件増えた。
年間の輸送障害は例年、4千から6千件の間で推移しているが、動物が絡むものは増加傾向が明らかだ。
09年度には224件だったが12年度に514件となり、最近は輸送障害全体の1割以上を占めるようになった。
なぜ増えたのか。
公益財団法人鉄道総合技術研究所(東京都)で生物工学を研究する志村稔さんは、「多くのケースで原因となっているシカの個体数が増えた」と、その理由を説明する。
環境省の推計では、ニホンジカの頭数(北海道を除く)は1989年度の31万頭程度(中央値)から年々増え続け、14年度には289万頭程度(同)にまでなった。
同省によると、明治時代に乱獲で激減したニホンジカは捕獲が規制されるようになり、戦後しばらくして減少に歯止めがかかった。
もともと繁殖力は高い動物だが、
▽中山間地の過疎化による耕作放棄地の拡大
▽積雪量の減少
▽造林などでエサとなる植物の増加▽狩猟者の減少
といった要因が重なり、増加に転じたと考えられている。
国は駆除などの対策を強化しており、ここ数年は、やや減る傾向にあるとされる。
志村さんは、「農村部の過疎化で人と野生動物がすむ区域の境目があいまいになり、シカの生息域が拡大して里に近づいている。頭数が減っても事故はなかなか減らない」とも指摘する。
その言葉を裏付けるように、環境省の14年の調査では、シカの生息域は36年前の2・5倍となったことがわかった。
【シカネット、害獣王…見つからぬ「決定打」】
シカ対策の現場はどうなっているのか。
7月上旬、岩手県釜石市を訪れた。
山あいを走るJR釜石線の線路脇には、体長1メートルに満たないシカの死骸があった。
「昨夜はねられたシカです」
同行したJR東日本盛岡支社の社員が説明してくれた。
シカは目を開き、青空をうつろに見やっていた。
毛並みは美しいままだったが、すでにたくさんのハエが集まっていた。
盛岡支社によると、前夜にワンマン運行の1両編成がシカとぶつかった。
運転士がすぐに死骸を線路脇に寄せ、運行を再開した。
遅れは6分だったという。
シカの体を列車下に巻き込んでしまったような場合は、引っ張り出すなどの手間がかかる。
保線作業員が昼夜を問わず現場に出動するが、遅れはそれだけ大きくなる。
死骸は産業廃棄物として処理されるという。
シカ以外の動物では、違った手順が必要になる場合もある。
衝突したのがクマの場合、運転士らに危険が伴うため、地元の猟友会に連絡して駆除してもらう。
深夜でハンターが駆けつけられなければ、JRの社員が保線車で見回り、周囲にクマが潜んでいないかを確認することもある。
ニホンカモシカは特別天然記念物のため、死骸は自治体へ引き渡す手続きが必要となる。
盛岡支社は、岩手県や青森県の山間部を走る路線などを管轄。
JR東日本の中でも動物と列車の衝突などによる遅れが最も多い。
19年度は、30分未満の遅れも含め、前の年より6件多い523件の輸送障害が発生。
うち8割の原因となったのがシカだった。
「対策をして、横ばいにとどまっているという認識だ」と支社の担当者は話す。
どうやって事故を防いでいるのか。
シカが出没するのは夜間が多い。
運転士は経験から出没しやすい場所を把握している。
シカを見かけると、徐行してライトで照らしたり警笛を鳴らしたりしているという。
「避けられるかは運転士の反射神経次第だ」。
社員の一人は苦笑いを浮かべて語った。
時間に正確な運行が求められ、運行ダイヤを「商品」と捉える鉄道会社にとって、運休や遅れが日常的に生じる事態は極力避けたい。
各社はシカ対策で試行錯誤している。
盛岡支社では、シカとの衝突が多発する地点の線路脇に、侵入を防ぐための高さ約2メートルの「シカネット」を設けた。
シカがにおいを嫌がるというライオンのふんを混ぜた薬剤もまき、苦手とされる赤と緑の光を点滅させる機械「クルナレーザー」も導入している。
宮城県内などを管轄する仙台支社は、青色の発光と超音波を発する「害獣王」という装置を採用した。
JR西日本は、シカが鉄分をとるために鉄製のレールをなめにくることに着目。
線路から離れた場所に鉄分とミネラルを配合した固形の誘引材を置き、一定の効果を上げたという。
大型のエゾシカが多い北海道では、JR北海道が約100キロにわたり柵を設けている。
ただ、沿線は約2500キロと長大で、カバーするにも限界がある。鉄道総研もこうした状況に対応するため、シカが仲間に危険を知らせる声と犬のほえ声を組み合わせた手法の開発を進めている。
様々な対策を打ち出しても、決定打は見つかっていない。
費用やメンテナンスに加え、効果が持続する期間なども課題となる。
JR西の広報担当者は、「動物側に慣れがあったり、地域によって効果があったりなかったりもするが、努力を重ねている」と話す。
【輸送障害、カラスやネズミ原因も】
動物が絡む輸送障害の内訳はどうなっているのか。
全国の鉄道会社からの報告を国がまとめた「運転事故等整理表」を分析した。
18年度の704件を見ると、動物別ではシカ(ニホンジカ、エゾシカ)が374件(53・1%)と過半数を占め、次いでイノシシが123件(17・5%)。カラスなどの鳥類49件(7・0%)、カモシカ44件(6・3%)、クマ23件(3・3%)と続いた。
地域では、東北が149件で最多だった。
近畿(121件)、北海道(115件)も100件を超え、中部92件、関東70件、中国66件、九州50件、北信越36件となっていた。
5件だった四国と、モノレールしかなくゼロだった沖縄を除けば、地域に極端な偏りは見られなかった。
前年度も傾向はほぼ同じだ。
輸送障害の原因には、衝突以外に「動物が斜面を踏み荒らしたことによる落石」、「カラスの置き石」なども含まれる。
ネズミが原因で大幅なダイヤの乱れにつながった例もしばしばあった。
18年6月、JR高槻駅(大阪府高槻市)構内でポイントが切り替わらなくなるトラブルが起きた。
124本が運休し、最大約5時間の遅れが出た。
ポイントを切り替える機器の電源ケーブルをネズミがかじり、傷つけたことが原因と判明。
JR西日本はケーブルを取り換え、運行を再開した。
JR黒井村駅(山口県下関市)構内でも翌月、ポイントが切り替わらなくなった。
原因はカメ。
ポイントに挟まると工具を使ってもなかなか取れず、列車に遅れが出た。
同様の事例はしばしば起きており、JR西日本は須磨海浜水族園(神戸市)の協力を得て、再発防止策を考案した。
ポイントの手前の地点にU字溝を設け、カメを落下させるという方法だ。
効果も上がっているという。
https://www.asahi.com/articles/ASNB86TZXNB5UTIL031.html
2020年9月9日22時51分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9日午後2時ごろ、千葉市若葉区殿台町にある千葉都市モノレールの変電所付近で、工事中のケーブルから出火した。
消防によると、約30分後に消し止め、けが人はいなかった。
火災で変電所の設備が一部損傷し、モノレールは全線で運行を停止した。
千葉都市モノレールによると、社員らがケーブルを別の場所に運ぶ作業中に火花や炎が上がった。
作業手順に何らかの不備があった可能性があり、原因を調べている。
出火当時運行中だった車両は最寄り駅まで走行し、乗客を降ろした。
https://www.sankei.com/affairs/news/200909/afr2009090050-n1.html
9月11日付で該社HPに、作業中に重機のキャタピラーでケーブルを踏みつぶしたという、下記趣旨のお詫び記事が掲載されていた。
1. 火災発生日時
令和2年9月9日(水)午後1 時55分頃
※消防により午後2時33分鎮火
2. 火災発生場所
千葉都市モノレール車両基地 殿台変電所付近(千葉市若葉区殿台町)
3. 火災原因
殿台変電所更新工事において、ケーブル移設作業中、誤って作業用重機のキャタピラでケーブルを踏みつぶしたことにより、当該部分から火花が出て、火災となった。
4. 被害概要
ケーブルの一部焼失
変電所設備の一部損傷
死傷者なし
https://chiba-monorail.co.jp/index.php/20200911owabi_kasai/
2020年9月3日19時18分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR西日本は3日、山陽新幹線の広島―博多間にある高架橋の柱で、耐震補強が不十分なものが69本見つかったと発表した。
1995年の阪神・淡路大震災後の耐震診断で、柱の太さを実際より太く記録していたミスが原因という。
2021年度末までに補強する。
JR西によると、当時の耐震診断で、担当社員が柱の太さのデータ入力をうっかり誤ったという。
69本は、耐震性に問題があったため優先的に補強しなければいけなかったが、優先度の低いものに分類していた。
JR東日本が今年1月に東北、上越新幹線の耐震診断でミスがあったと発表し、8月には在来線でも不備があったと公表。
これを受けて、JR西も管内の高架橋を調査した結果、今回のミスが見つかった。
JR西によると、補強が間に合っていない柱は1カ所に集中しておらず、大地震が起きても直ちに橋が落ちる危険性はないと説明している。
北陸新幹線や在来線の高架橋では、ミスは見つかっていないという。
https://www.asahi.com/articles/ASN936CZ4N93PTIL00T.html
9月3日17時13分にNHK関西からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
JR西日本が山陽新幹線の高架橋の耐震診断を誤り、広島県内などであわせて69本の柱が補強工事が行われないままになっていることがわかりました。
JR西日本は、来年度末までに補強工事を終えるとしています。
JR西日本によりますと、耐震診断に誤りがあったのは広島県と山口県、それに福岡県内にあるあわせて69本の山陽新幹線の高架橋の柱です。
JR西日本は、25年前の阪神・淡路大震災をきっかけに、すべての新幹線の高架橋の柱について耐震診断を行い、地震の揺れで大きく壊れるおそれがある、およそ3万2500本の補強工事を優先的に進め、平成24年までに完了したと発表していました。
しかし、ことし1月にJR東日本の新幹線の高架橋で見つかった耐震診断のミスを受けて、JR西日本が改めて調べたところ、耐震診断に同様のミスが見つかり、本来、優先的に補強工事を行うべきだった柱が、69本残されていることがわかったということです。
これまでに地震などによる被害は出ていないということで、JR西日本は、来年度末までに補強工事を終えるとしています。
JR西日本は、「ご迷惑とご心配をおかけし、深くおわび申し上げます。速やかに耐震補強を実施いたします」としています。
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20200903/2000034514.html
(ブログ者コメント)
JR東の事例は本ブログでも紹介しているが、西と東で会社が違っても、同じようなデータ入力ミスが起きていた。
両社とも、なぜ、ごく一部の柱だけに同じような入力ミスが起きたのだろう?
1社だけなら、単純ミスということで納得もできるのだが・・。
調べた範囲では、その点に言及している記事は見つからなかった。
2020年8月11日23時49分にNHK北海道から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11日夜、道南の森町のJR函館線で、普通列車が車輪の“空転”で坂を上れなくなり、勾配の緩やかな別のルートを通って終点に向かいました。
JRによりますと、雨でレールがぬれていたため、坂を上れず空転したとみられるということです。
JR函館線の森駅と大沼駅の間は、▽特急列車が通る北海道駒ヶ岳西側の内陸ルートと、▽北海道駒ヶ岳東側を遠回りする海側のルートがあります。
JRによりますと、11日午後8時半ごろ、森町内の内陸ルートを走っていた長万部発・函館行きの普通列車が車輪の“空転”で坂を上れなくなり、森駅までいったん戻って、勾配が緩やかな海側のルートで運行しました。
この列車は遠回りの結果、2時間近く遅れたということです。
また、函館発・札幌行きの特急北斗23号が1時間近く遅れたということです。
2本の列車の遅れで、およそ50人に影響が出たということです。
JRによりますと、雨でレールがぬれていたことに加え、普通列車は1両での運転で「馬力が足りなかった」ため、上り坂で空転が起きたとみられるということです。
JR北海道函館支社は「こうしたケースはよくあることではない」としています。
JRは12日も“空転”のおそれがあるとして、森と大沼を結ぶ朝の普通列車上下それぞれ1本、あわせて2本の運休を決めました。
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20200811/7000023777.html
(ブログ者コメント)
本ブログでは昨年、車輪が空転しやすい条件を調べる実験についても紹介している。
2019年8月28日掲載
『2019年8月21日報道 JR西日本岡山支社は草を敷いた上り坂レールに列車を走らせ、車輪が空転しにくい回転数を調べる実験を行った、将来は自動回転数制御を目指す』
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/9935/
2020年7月24日18時47分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2014年4月から昨年1月末までに死亡事故が起きた「遮断機のない踏切」38か所のうち、15か所が廃止または遮断機が設置されたことが、運輸安全委員会の調査でわかった。
安全委によると、廃止されたのは、16年に小学4年の男児が電車にはねられて死亡した関東鉄道の踏切(茨城県筑西市)や、軽トラックと電車の衝突事故が起きたJR陸羽東線の踏切(宮城県美里町)など8か所。
残り7か所は遮断機が設置された。
全国の踏切の約1割にあたる3350か所は遮断機が設置されていない。
運輸安全委員会は14年4月から、遮断機のない踏切での死亡事故に調査官を必ず派遣し、原因を調べている。
対応状況を追跡調査したのは初めて。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20200724-OYT1T50134/
2020年5月23日10時17分にNHK千葉から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
22日、千葉県船橋市のJR京葉線の高架橋から線路に敷かれている石、あわせておよそ90キロが下を走る県道に落下しているのが見つかりました。
けがをした人はいませんでしたが、JR東日本は、落下防止用の鉄板の腐食などが原因とみて調べています。
JR東日本千葉支社によりますと、22日午後6時ごろ、JR京葉線の二俣新町駅と南船橋駅の間にある高架橋から石がおよそ10メートル下を走る県道に落下していると、トラックの運転手から警察に通報があったということです。
現場を調べたところ、落ちていたのは線路に敷かれている「バラスト」と呼ばれる石で、1個30グラムほどですが、今回落下したのはあわせておよそ90キロに上るということです。
けが人や鉄道の運行への影響はありませんでした。
高架橋では、石が落下しないよう、下に鉄板が敷かれていますが、腐食した部分から落下し、さらにその下に設置してある板も、たまった石の重さに耐えきれずに破損したとみられるということです。
JRは現場に落下防止ネットを設置する工事を終え、今後、類似した高架橋についても目視点検を行うとしています。
構造物の点検は2年に1回行うことになっていて、この場所は去年8月に実施しましたが、異常はなかったということです。
JR東日本千葉支社は、「ご迷惑をおかけして申し訳ございません。今後、再発防止に努めていきたい」とコメントしています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/chiba/20200523/1080011021.html
5月23日17時30分に日テレNEWS24からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
通行中のトラックの荷台に敷石の一部が当たりましたが、運転手や通行人などにケガはありませんでした。
https://www.news24.jp/articles/2020/05/23/07648772.html
(ブログ者コメント)
あまり聞いたことのない珍しい事例だ。
以下は、日テレNEWS24映像の3コマ。
応急措置として高架下に設置されたネット?や、あらかた片付け終えたが若干残っていた小さめの敷石が映っている。
2020年5月22日19時36分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
22日午後5時ごろ、山陽新幹線のぞみ35号(新大阪発博多行き)が広島駅に到着した際、ドアの戸袋に乗客の携帯電話が挟まるトラブルがあった。
JR西日本によると、携帯電話はその場で取り出せず、挟まったまま扉を閉めて16分遅れで広島駅を出発した。
後続の下り新幹線1本も遅れ、約100人に影響が出た。
携帯電話は広島駅で降りようとした乗客が落とした。
ドアが開く際に一緒に戸袋に引き込まれたという。
https://www.asahi.com/articles/ASN5Q6G4CN5QPTIL026.html
(ブログ者コメント)
今年1月には名古屋市の地下鉄で、スマホが戸袋に引き込まれ電車2本が運休するというトラブルが起きている。(本ブログ紹介スミ)
2020年5月13日9時58分にNHK岡山から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR西日本岡山支社は、これまで真夜中に線路の整備などを行っていた作業員の働き方改革の一環として、備前市内の赤穂線の一部の区間で、初めて日中に列車の運行を取りやめ、工事の時間を設けています。
列車の運行を取りやめて工事が行われているのは、備前市の備前片上駅と兵庫県の播州赤穂駅の間のおよそ20キロの区間です。
作業初日の12日は、備前市日生町の寒河駅の近くで、作業員10人あまりが列車に電気を送る架線の張り替えなどを行いました。
JR西日本岡山支社によりますと、こうした工事は、通常、終電後の真夜中に行われていますが、作業員の働き方改革を進めるため、初めて日中に工事の時間を設けたということです。
工事の期間中はJRが代替バスを運行するということで、作業は14日まで行われます。
JR西日本岡山支社の高須電気課長は、「お客様には迷惑をおかけするが、鉄道の安全確保のため力を尽くしたい」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/okayama/20200513/4020005449.html
(ブログ者コメント)
〇以下は、日中に行われた工事映像の2コマ。
〇関連情報調査結果、JR西では働き方改革の一環として、夜間保守作業の時間を延ばすため終電を早める検討も行っているなど、下記趣旨の記事も昨年末にネット配信されていた。
(2019年12月18日15時0分 プレジデント オンライン ; 鉄道ジャーナリストの寄稿文?)
JR西日本は、関西圏の通勤路線で終電を30分程度早める検討を始めた。
早ければ2021年春のダイヤ改正から実施されるが、都市部では異例の取り組みだ。
同社のねらいはどこにあるのか。
鉄道ジャーナリストの枝久保達也氏が解説する——。
【各社の終電が延びるなか、都市部で異例の前倒し】
大手コンビニチェーンで深夜営業の見直しが進む中、鉄道にも「働き方改革」の波が押し寄せるかもしれない。
旗振り役は、2014年に計画運休を導入して災害時の人々の動き方を変えた実績のあるJR西日本だ。
同社は10月24日、夜間に線路などの点検作業の時間を確保するために、関西圏の通勤路線で最終電車の時間を30分程度早めたい意向を示した。
1年間かけて検討を進め、早ければ2021年春のダイヤ改正で実施するという。
しかし、これまで鉄道業界では、サービス向上のため終電を繰り下げてきた。
例えば大阪市営地下鉄(当時)は、2013年のダイヤ改正で各路線の終電を最大30分繰り下げた。
東京メトロも2013年から2015年にかけて、丸ノ内線や東西線などで終電を延長した。
私鉄でも近畿日本鉄道が2018年、各路線で終電を10~20分繰り下げるダイヤ改正を実施。
東武鉄道も2020年3月14日のダイヤ改正で、東武野田線(アーバンパークライン)の最終電車を、大宮、柏、船橋などの乗換駅で最大33分繰り下げる。
深夜時間帯の利便性を向上することで、沿線住宅地の開発に弾みをつけたい考えだ。
その他、期間限定の措置ではあるが、東京都はオリンピック期間中、首都圏のJR・私鉄・地下鉄各線の終電を最大90分程度延長し、深夜時間帯の観客輸送を行う計画がある。
それだけに、利用者の減少が進むローカル線であればまだしも、都市部での終電繰り上げはめったに聞かない大ニュースである。
今年の春先、品川駅に到着する山手線内回りの最終電車が27分も早まると話題になったことを覚えているだろうか。
品川駅改良工事の都合で、品川行き最終電車が一つ手前の大崎止まりに変更されたのだが、1本の列車の運行距離が2km短縮されただけで大騒ぎになるのが最終電車の存在感というものだ。
【保守作業は毎晩100カ所以上、その数1500人】
JR西日本は2009年のダイヤ改正でも終電を最大20分早めているが、これは2005年に発生した福知山線脱線事故の反省を踏まえ、乗務員の労働環境を見直すために行われた「働き方改革」であった。
ところが今回は、運転士の勤務時間を減らすためではなく、夜間保守の作業時間を延ばすために終電を繰り上げたいという。
鉄道は終電後も、線路や電線の修繕や点検、車両の整備など、鉄道を安全に運行するための準備や作業が一晩中行われている。
列車本数の多い都市部では日中に作業を行うことができないため、深夜の限られた時間に集中して作業する必要があり、特に線路保守作業は人海戦術で行われる。
JR西日本の場合、近畿エリアの在来線では毎晩、100カ所以上で、およそ1500人が保線作業に従事しているという。
ところが、近年の働き手不足により、将来的に夜間の保守作業をこのままの形で継続することが難しくなっているというのだ。
JRが人手不足とは大げさだと思うかもしれないが、工事に従事するのはJRの社員だけではない。
彼らの業務は工事の管理監督が中心であり、人手を必要とする実作業は下請け会社の社員によって行われているからだ。
JR西日本の協力会社の中には、2008年から2018年の10年間で線路保守に従事する従業員が23%減少した例もあるという。
【終電を早める以外の方法はないのだろうか】
実際、大阪労働局と東京労働局の「求人・求職バランスシート(2019年4月)※」を比較すると、専門技術職の「建築・土木技術者等」の有効求人倍率は、大阪の5.5倍に対して東京が8.2倍だが、鉄道線路工事作業員を含む「土木の職業」では、東京の6.97倍に対して大阪は8.32倍と上回っている。
ちなみに「電気工事の職業」は東京が5.13倍、大阪が4.85倍。
いずれも深刻な人手不足であるものの、特に関西では一般土木作業員の確保に苦労していることが読み取れる。
※大阪労働局「求人・求職バランスシート(2019年4月)」
※東京労働局「求人・求職バランスシート(2019年4月)」
特に深夜の重労働が中心で、土休日の休みが取りにくい鉄道線路工事作業員は、働き手が急速に減少しているのが実情だ。
JR西日本は、将来の鉄道を担う若い世代が働きやすい環境を整えることは喫緊の課題であるという認識から、まずは深夜作業の日数を減らし、土休日に休みを取りやすい体制に改めるため、今回の深夜帯ダイヤ見直しの検討に至ったと説明する。
安全運行のためのメンテナンスの必要性、重要性や、作業員の労働環境改善に異議を唱える人はいないだろう。
しかし、終電繰り上げ以外の方法で解決することはできないのだろうか。
・・・・・
https://president.jp/articles/-/31497?page=2
2020年5月11日1時14分に日本経済新聞電子版から下記趣旨の記事が、踏切写真と同種踏切数の棒グラフ付きでネット配信されていた。
遮断機も警報機もない踏切で、歩行者や通行車両が巻き込まれる事故が後を絶たない。
踏切の廃止や遮断機の整備などの対策には多額の費用がかかる。
利便性の面から廃止に反対する住民も多く、問題の解消が進んでいない。
2019年3月、神奈川県逗子市のJR逗子駅近くの踏切で、走行中の電車が線路を横断していた90代男性をはねる死亡事故が起きた。
踏切の長さは35メートルと通常よりも長いが、遮断機も警報機も設置されていなかった。
事故を調査した国の運輸安全委員会は20年3月、「横断前の確認だけでは安全に渡りきるのは困難」と指摘した。
JR東日本横浜支社の担当者は、「逗子市に踏切の廃止を求めてきたが、議論が進まなかった」と明かす。
同社は、警報機や遮断機のスペースが確保できないため設置が難しく、約300メートル離れた歩道橋や別の踏切で代替できるとして、07年に市側に廃止の方針を伝えていた。
廃止できない背景には住民の反対がある。
生活道路として利用する住民からは、迂回するのは不便との声が上がった。
近所の男性(78)は、「買い物や市役所に行く際に渡っており、廃止は困る」と語る。
10年以上住んでいて事故を見たのは初めてといい、「通り慣れた近隣住民しか使わないし、危険だとは感じない」。
同社や市などは歩道橋へ誘導する看板も設けたが、日中は数百人が踏切を通行する。
事故後も住民説明会などを続けるものの、廃止のめどは立っていないという。
国土交通省によると、遮断機も警報機もない踏切は全国に2652カ所(18年度末時点)あり、廃止されたのは18年度までの5年間で329カ所にとどまる。
全国にある踏切全体に占める割合は1割以下だが、安全委によると、同じ5年間で34件の死亡事故が発生している。
18年6月には、佐賀県小城市の踏切に進入した自動車と電車が衝突。
車を運転していた同市の女性(当時29)が亡くなった。
安全委によると、女性は普段、この道とは違う田園地帯を通る道路を使っていたが、農繁期となり、農業用の車両の行き来が増えたために迂回し、踏切を渡ったとみられている。
この踏切では1日に約180本の列車が通行し、最高速度は時速115キロに上る。
1997年以降、ほかにも自動車が接触するなどの事故が3件発生した。
管轄するJR九州は15年以降、同市に廃止や保安設備の設置を要望していた。
死亡事故の後、同社や小城市は急きょ、踏切の自動車の通行を禁止し、道路にポールを設置。
廃止に向けた協議を続けている。
国交省鉄道局によると、安全確保や渋滞解消を目的として、50年間で半数の踏切が廃止され、大半には遮断機などの保安設備が設けられた。
しかし、歩行者や通行車両が少ない踏切では、鉄道会社側も対策に及び腰だ。
「遮断機や警報機の設置には少なくとも1千万円はかかるうえ、点検や補修などの維持費も必要」と大手鉄道会社の担当者は語る。
関西大の安部誠治教授(交通政策)は、「利用者が多ければ歩道橋の設置や線路の高架化も選択肢となるが、保安設備のない踏切は地方に多く、コストのかかる対策は難しい。生活道路として維持するのであれば、まずは過去に事故が起きたことを示す掲示板や警報を設置するなど、すぐにできる対策を急ぐべきだ」と指摘する。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58805790X00C20A5SHJ000/?n_cid=NMAIL007_20200511_A
(ブログ者コメント)
遮断機と警報機がない第4種踏切の問題については、過去にも本ブログで、事例を含め、紹介している。
2020年4月30日10時55分にNHK関西から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
29日夜、奈良県内を走る近鉄の普通電車で運転士が、駅のトイレに行った車掌を乗せないまま発車させ、次の駅まで運行していたことがわかりました。
近鉄によりますと29日午後11時55分ごろ、近鉄大阪線の普通電車で車掌が乗らないまま、奈良県の築山駅から五位堂駅までの1駅の間を運行していたということです。
車掌は乗務中に腹痛を感じ、運転士に連絡して築山駅のトイレに行きましたが、運転士は電車の中のトイレに行っていると思いこみ、発車させたということです。
その際、運転士は社内規則に違反して、車掌が乗務員室にいることを確認しないまま、みずから操作して電車の扉を閉めていましたが、五位堂駅で扉が開かなかったことから、車掌が乗車していないことに気づいたということです。
電車は、代わりの車掌が乗車して、およそ9分遅れで運行され、近鉄は「お客様にご迷惑をおかけしたことを深くおわび申し上げます。このような事態を再発させないよう指導教育を徹底いたします」としています。
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20200430/2000029104.html
4月30日10時6分に朝日新聞からは、次の駅の助役が車掌として乗務したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
近鉄大阪線築山駅(奈良県大和高田市)で29日午後11時55分ごろ、名張発高安行きの上り普通電車(6両編成)が、ホームに車掌(29)を残したまま発車した。
約2キロ先にある次の五位堂駅(同県香芝市)で運転士(56)が車掌の不在に気づき、同駅の助役が車掌業務を代行。
約9分遅れで出発した。
近鉄によると、車掌は腹痛のために、運転士に連絡して築山駅ホームのトイレを利用。
列車内のトイレにいると勘違いした運転士が自らドアを閉めて発車し、五位堂駅でドアが開かなかったために気づいた。
乗客は4人だった。
https://www.asahi.com/articles/ASN4Z35VLN4ZPTFC002.html
※キーワード;ヒューマンエラー、人的エラー、報連相不足、コミュニケーション不足
2020年4月30日0時9分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
西日本鉄道は29日、福岡県久留米市宮ノ陣4の甘木線の踏切で、警報機と遮断機が作動しないまま列車が通過するトラブルがあったと発表した。
乗客と通行人にけが人はなかった。
西鉄によると、29日午後2時ごろ、同市宮ノ陣5の宮の陣駅で、大牟田発甘木行き普通列車(2両編成)の男性運転士(56)が、列車専用の赤信号を見落として運行を開始。
19メートル進んだところで自動列車停止装置により非常ブレーキが作動して急停止したが、運転士は非常ブレーキを解除してそのまま運行を再開した。
その後、列車は、異常に気付いた運転指令からの連絡で停車するまで計9カ所の踏切を通過し、そのうちの1カ所で警報機と遮断機が作動していなかった。
当時、列車には乗客約10人が乗っていた。
男性運転士は「気が動転した」などと話しているという。
西鉄広報課は「全乗務員に安全輸送についての教育を徹底する」としている。
https://mainichi.jp/articles/20200429/k00/00m/040/177000c
4月30日6時2分に西日本新聞からは、運転指令に報告せず運行を再開したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
29日午後2時ごろ、福岡県久留米市宮ノ陣4丁目の西鉄甘木線宮の陣-五郎丸間の踏切で、大牟田発甘木行き普通電車が遮断機が下りないまま通過した。
警報機も鳴っていなかった。
西鉄によると、男性運転士(56)が宮の陣駅の赤信号を見落として発車。
自動列車停止装置(ATS)が作動し、いったん電車は止まったが、運転士は運転指令に報告することなく非常ブレーキを解除し、運行を再開した。
運転士は「気が動転した」と話しているという。
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/604726/
4月30日7時31分にNHK福岡からは、システム上、手前の駅で停車したままになっていたため遮断機などが作動しなかったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
西鉄によりますと、この電車の男性運転士は踏切の手前の駅で赤信号を見落として発車したうえ、ATS=自動列車停止装置が作動して非常ブレーキがかかったにも関わらず指令に報告せず、みずからの判断で運行を再開したということです。
このため、運行システム上は、電車は手前の駅で停車したままになっていて、遮断機や警報機が作動しなかったということです。
https://www3.nhk.or.jp/fukuoka-news/20200430/5010007759.html
キーワード;ヒューマンエラー、人的エラー
2020年4月22日13時6分に長崎放送から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
きのう長崎市市民会館付近で起きた路面電車の脱線事故について、原因は運転士の操作ミスだったことが分かりました。
きのう午後3時15分ごろ、長崎市市民会館付近で長崎電気軌道の3号系統蛍茶屋発赤迫行の路面電車が右カーブを曲がる際、脱線しました。
乗員乗客6人にケガはありませんでした。
長崎電気軌道によりますと、調査の結果、運転士がカーブに差し掛かって信号停止した際、直線に進む路面電車のために、一旦、線路の分岐をリセットし、再び発進するときに、運転士が分岐の操作を忘れていたため、前方の車輪はカーブし、後方の車輪は直進して脱線事故が起きたということです。
長崎電気軌道は、レールや分岐器などの設備に異常がなかったことを確認したとして、きょう始発から通常ダイヤでの運行を行っています。
長崎電気軌道コメント「再発防止につとめたい」。
何人に影響が出たかは調査中。
https://www.nbc-nagasaki.co.jp/nbcnews/detail/3711/
4月21日19時13分に日テレNEWS24からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3両編成の路面電車が右折する際、最後尾の左の車輪が脱線した。
現場では脱線事故が2007年以降、4回発生し、今回5回目。
2016年の事故では、カーブを緩やかにするためレールを敷設し直したほか、曲がる際はスピードを「時速10キロ以下」にする社内マニュアルを作成してた。
https://www.news24.jp/nnn/news87410146.html
4月22日14時56分にNHK長崎からは、レールを手作業で切り替えた際、カーブではなく直進にしたのが原因という、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
この場所では脱線事故が相次ぎ、平成29年11月にレールが改良されたばかりで、警察と会社はドライブレコーダーや監視カメラの映像などから詳しい状況を調べていました。
その結果、運転士が「分岐器」と呼ばれるレールの切り替え装置を手作業で操作した際に、カーブに切り替えないといけないのに誤って直進にしてしまい、それに気づかずに曲がろうとしたことが原因だったということです。
長崎電気軌道は、脱線の原因は「操作ミス」と結論づけました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagasaki/20200422/5030007387.html
4月23日0時18分に長崎新聞からは、車両後方の台車を直進のレールに進めたのが原因という、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
同社によると、脱線は、運転士がカーブ地点で車両後方の台車を誤って直進のレールに進めたのが原因。
レールなどの設備に異常はなく、22日始発から通常運転を再開した。
https://this.kiji.is/625710475051435105?c=174761113988793844
(ブログ者コメント)
以下は、日テレNEWS24映像の1コマ。
報道を読んでも原因はイマイチ不明だ。
思うに、電車がレールの切り替えポイント上にいたということだろうか?
もしそうだったなら、ポイント切り替えミスで前の車両と後ろの車両が違う方向に進んだ・・・という点にも合点がいく。
2019年9月21日に掲載した元記事がブログサイト運営会社の字数制限に抵触しましたので、ここに新情報を第2報修正2として掲載します。
第1報は下記参照。
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/10012/
(2020年4月6日 修正2 ;追記)
2020年3月29日付で大阪日日新聞から、JR西はサングラス貸与対象を保線作業員を含む全在来線に適用するという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR西日本は、昨年9月から試験的に一部の路線で行っていた運転士へのサングラスの貸与を、同社管内の全ての在来線運転士に拡大する。
試行により、直射日光を軽減して運転士の視認性向上や疲労軽減の効果が確認されたため、取り組みを広げる。
山陰線など近畿エリアの五つの在来線の運転士が使用していた。
フレームとレンズが一体となった「オーバーグラス」と、普段のメガネにレンズを取り付ける「クリップオン」の2種類がある。
色覚に影響を及ぼさない、偏光レンズの特許を持つ大阪市内のメーカーのサングラスが採用されている。
運転資格のある内勤者を含めて約4千人を対象としており、3月下旬以降に希望者に貸与する。
併せて、保線作業や業務用自動車の運転などを担う工務系社員にも貸与する。
https://www.nnn.co.jp/dainichi/news/200329/20200329024.html
(2021年5月28日 修正3 ;追記)
2021年5月28日6時1分にYAHOOニュース(東洋経済オンライン)からは、JR西はエリア内を走る新幹線の運転士にも対象を拡げた、現場は大絶賛など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
新大阪駅から博多駅まで、西日本の瀬戸内海側を通る山陽新幹線。
その名称からは、いかにも晴れの日に恵まれたエリアを走るイメージが伝わってくるが、降り注ぐ太陽光のまぶしさは、時に安全運行の妨げとなり、運転士を悩ませてきた。
JR西日本は3月30日、同社エリア内の新幹線運転士にサングラス(保護メガネ)の貸与を始めた。
すでにその1年前から在来線で順次展開しており、山陽・北陸新幹線を含むすべての路線の運転士に対象を拡大した格好だ。
【新幹線にも導入拡大】
同社はまず2019年9月、近畿エリアの在来線の運転士約75人を対象に試行を始めた。
サングラスは大阪市に本社を置くタレックスの製品。
余分な光だけを取り除く「トゥルービュー」という偏光レンズで、直射日光や反射光を和らげるだけでなく、疲労軽減の効果が期待される。
とくに信号機の色や運転台のモニター表示の見え方に影響を及ぼさない点が評価された。
その後、「試行結果が良好だった」として、2020年3月以降、運転資格のある内勤者を含む同社エリア内の在来線運転士(約4000人)のうち、希望者に貸与することに決めた。
工務系社員についても、現場巡回などの業務で実施。
そして今回、約500人いる新幹線の運転士も対象に加わった。
全社での希望者は9割を超えるという。
サングラスには、メガネの上からかける「オーバーグラス」とレンズに取り付ける「クリップオン」の2種類があり、各自どちらかを選択する。
接客する際は着用しないことになっている。
山陽新幹線には大阪、広島、博多に乗務員区所があるが、乗務する区間は新大阪―博多間、博多南線で共通している。
大阪新幹線運転所で約200人の運転士を束ねる金本所長は、「以前からまぶしさで疲労を感じたり、視認性が悪かったり、という声が運転士から上がっていたので、サングラスの評判はすこぶるいい。大絶賛という言葉を使っていいくらいだ」と歓迎する。
着脱のしやすさも好評で、ほぼすべての運転士が貸与を希望したようだ。
【停止位置目標が見やすく】
新幹線の運転士にとってサングラスがとくに役に立つのは、駅で列車を停止させるときだ。
新幹線は車内信号方式で、在来線のように前方の信号機を見るわけではないが、駅到着時のブレーキ操作は手動でするため、ホームにある停止位置目標を確認する際に逆光だと見づらくなっていた。
新幹線運輸部乗務員課の山崎課長は、「福知山線の列車事故以降、現場社員の声がたくさん上がってくるようになり、我々もスピーディーに対応したいと考えた。サングラス導入の目的は安全性向上と疲労軽減だが、運転士のストレスを減らして運転に集中できるようにしたいと検討していた」ときっかけを語る。
季節にもよるが、大阪の区所に所属する運転士は、泊まり勤務の早朝に博多を出発する上り列車が広島駅に到着するときに朝日がまぶしく感じるという。
新幹線運転士の小野さんは、「広島駅ではのぞみ号・ひかり号の16両編成の場合、停止位置はホームの屋根が途切れていて、日差しが当たる。サングラスがあると停止目標にきれいに合わせやすい」と話す。
また、下り列車(博多方面)の場合は、西明石に16両編成で停車する際、夕日が視界を妨げる場合がある。
秋の夕方の下り列車はずっと西日に向かって走行することになり、運転士の疲労の原因になりやすかった。
従来は、運転席のサンバイザーを活用するほか、日が差す時間帯に停車する際はあらかじめ早めに走って速度を落とす時間を長めに確保したり、目を細めたりしてそれぞれ対策をしていたそうだ。
山崎課長は、「まぶしくて目標物が確認できないときは速度を落としなさいと指導している」と話す。
こうした場面でサングラスがあれば、列車の遅れにつながる心配の種が減らせることになる。
【出番は朝夕だけでない】
日中も、トンネルから抜け出るときや、ホーム上の安全や線路の飛来物をチェックするときなど、サングラスの出番が多い。
それぞれの運転士が、次の駅に定時で到着するため、駅間に目印を持っているが、そうした目標物を確認するのにも役立つ。
小野さんは「運転台に置いて、いつでもかけられるようにしている」といい、運転士の間で早くも必需品として重宝されていることがうかがえる。
加えて、北陸新幹線では冬の晴天時にありがちな雪の照り返し対策にもサングラスが効果を発揮しそうだ。
これまでも太陽光の問題は、新幹線の運転士から重大なリスクの要因として認識が共有されていた。
岡山駅のホームでは、停止目標に太陽光線が重ならないように、窓にフィルムを貼る工夫がなされている。
金本所長は「私が本社勤務だったときに広島の区所の運転士から要望があって取り付けた」と説明する。
また、広島の運転士区所では「太陽光等によるリスクマップ」を作成。
たとえば、小倉駅については「春頃(朝日)ホーム全体が見えづらい」、「秋頃(西日)8両停目注意!」などと、新大阪―博多間の各駅での運転時の注意点を挙げている。
JR西日本では今回、在来線・新幹線のすべての運転士が貸与されたサングラスを着用して乗務できるようになった。
だが、ほかの鉄道会社に目を向ければ、「利用者に威圧感を与える」といった懸念やコスト面の理由から、導入に及び腰の印象だ。
運転士のサングラス着用について、ファッションの問題でなく、安全面での有効性が認識されるようになるには、まだまだ時間がかかりそうだ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/edd11e83327efe378926fdeaf5c5a74a3274839e
2020年3月24日9時0分に朝日新聞から、下記趣旨の記事が写真付きでネット配信されていた。
春は旅立ちの季節――。
駅のホームには、家族や恋人をあふれる思いで見送る人たちがいる。
一方で、駅員にとっては「動き出した車両に近づくことはないか」と、神経を使う光景でもある。
山陽新幹線の小倉駅(北九州市)では、独自の「仕掛け」が効果を発揮している。
「ここは見送りのお客さんが多いな」。
小倉駅の新幹線ホームで運転係員を務める久保川さん(女性、30歳)は、3年前に博多駅から転任してそう思った。
北九州空港は福岡空港よりも街の中心部から遠く、小倉駅では東京や大阪などへの遠距離の新幹線利用が多いとされ、そのため見送り客も多いとみられる。
昨年1月のある日の小倉駅の改札通過人員は2万1027人で、うち入場券利用は約11%の2258人。
博多駅は4万6478人中3245人で約7%、岡山駅は5%だった。
見送り方も熱がこもっていて、孫の門出を見守ろうという祖父母らが発車の1、2時間前に駅に来て、弁当を持たせているのを見かける。
祖父母に限らないが、見送る相手しか目に入らなくなり、発車間際でも車両から離れなかったり、動き出した後に窓に手を伸ばしたりする人もいる。
緊急停止のスイッチを押すような大事に至らないように、笛やアナウンスで鋭く注意喚起するが、せっかくのはなむけに水を差すことになるし、駅員の側も後味が悪いという。
「安全な見送り」を、どうやって促すか。
昨夏、駅員たちで話し合い、このスペースから見送ってほしいという「立ち位置」をホームに示すことにした。
折しもお盆前。
善は急げと、新幹線の運行が終わった夜間、駅員が自ら作業した。
黄色い点字ブロックの内側に空色のペンキを塗り、白字で「お見送(みおく)りエリア」と描いた。
立ち位置を示す足跡は裸足。
動物や鳥の足跡は「描いているうちに思い付いた」という。
描いたのは、見送り客が多い東京・大阪方面のホームで、のぞみ号が出発する13番線。
効果を検証するため、まずは11~16号車の指定席側の乗降口そばに青い四角を描いた。
手作り感が目を引いたのか、結果は大成功。
直後に調べると、お見送りエリアを設けた指定席側の「危険な見送り」は、計4時間で122人中わずか2人だったのに対し、描いていない自由席側の1~5号車は98人の見送り客のうち26人だった。
「こんなにうまくいくとは」と、駅長の池山さん(49)も驚いた。
「もう少し下がったほうがいいですよ」と客同士で促す様子も見られたといい、青い四角は今年になって自由席側にも設けられた。
ひとつ面白いことがあった。
夜の作業を終えた駅員が朝になって見ると、白のペンキを踏んだらしい本物の鳥の足跡が、2カ所に付いていたのだ。
見つけられたら、別れの悲しみが少し癒やされるかもしれない。
https://digital.asahi.com/articles/ASN3R5WP4N3BTIPE026.html?pn=7
2020年3月10日付で毎日新聞東京版から、下記趣旨の記事が模擬ホームの写真付きでネット配信されていた。
視覚障害者が駅のホームから転落する事故が跡を絶たない。
国土交通省によると、2010~17年度に605件に上った。
転落した経験のある視覚障害者に1980年代から聞き取り調査して、分析結果を公開している人間工学専攻の大倉元宏・成蹊大名誉教授(67)は、視覚障害者のためにホーム上に進路を示すマーカーの設置などを提言している。
――2019年10月に京成立石駅、20年1月にはJR日暮里駅と、視覚障害者の転落死亡事故が相次ぎました。
何が問題でしょうか。
◆事故の原因を徹底的に究明せず、再発防止に生かしてこなかった
ことだ。
警察は事件性がなければ、「なぜ落ちたか」はあまり追及しない。
視覚障害者団体などは事故のたびにホームドアの早期設置や駅員の声掛けなどを求めるが、取り組みはそこで終わってしまう。
国や第三者機関がなぜ落ちたのかを調べ、公表することが必要だ。
――大倉先生が調査・作成している事故原因データベースは、その先駆けですね。
◆国がやらないからやっています。
1980年代から今まで、ホームから転落した視覚障害者に状況を聞き取り、詳細を記録、公開している(https://omresearch.jp/fall/browse/)。
基本的に、視覚障害者が聞き取りを拒んだ場合や、亡くなった事故は聞き取りができないので載せていない。
パラリンピックを前に、去年の9月から英語でも読めるようにした。
視覚障害者は、さまざまな事故データを読むことで同じ目に遭わないでほしい。
見えている人も原因を知り、駅で視覚障害者を見かけたら積極的に支援をして。
――事故原因はどのようなものが多いのでしょうか。
◆25件しか集まっていないので一般化できないが、多くはホームの両端を列車が通る「島式」で起きている。
白杖(はくじょう)を使う視覚障害者の大きな特徴は真っすぐ歩けないこと。
いつのまにか横にそれ、ホームの端に寄ってしまう。
混雑した駅では白杖が人に当たりやすいので左右に振れず、杖を時々路面に触れるだけの人も多い。
そんな時に杖が点字ブロックを飛び越え、ブロックやホーム端を検知できないと落ちることがある。
――どうすればよいでしょうか。
◆ホームドア設置が一番良い。
だが、全駅設置はなかなか進まず、まずはできる対策をするしかない。
視覚障害者が白杖でたどりながらホームを階段や改札まで進むためのガイドとなる「触覚マーカー」をホーム中央に設置するのが有効だ。
ホーム端の点字ブロックに沿って歩くと、ブロック上にスーツケースなどがあった時、避けようとして転落することがあるからだ。
実際、大学内に設置した模擬ホームで実験をした際、触覚マーカーがある方が安定して歩くことができた。
警告用点字ブロックを隙間(すきま)なくホームの端まで敷き詰めるのも一つの手だ。
白杖や足で線路の近くにいることを認知しやすくなるし、比較的安価で設置できる。
――ソフト面の取り組みはなんですか。
◆駅員に手助けをお願いしても時間がかかることがあり、「急いでいると頼まない」という視覚障害者もいる。
駅員の数を増やすのが難しければ、駅にボランティアを配置することも一つだ。
視覚障害者自身も歩行訓練を受け、白杖をなるべく地面から離さず使用することが大事だ。
私は、師事していた視覚障害者の先生と転落事故の研究をしていたが、その先生も転落死した。
未然防止には強い思い入れがある。
少しでも事故がなくなるよう、それぞれができることをすべきだ。
https://mainichi.jp/articles/20200310/ddl/k13/040/007000c
2020年1月23日12時56分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
23日午前8時半ごろ、名古屋市営地下鉄桜通線の車道駅(同市東区)で列車のドアが閉まらなくなり、列車2本が運休するトラブルが起きた。
通勤ラッシュで混み合う地下鉄を止めたのは、1台のスマートフォンだった。
市交通局によると、車道駅で徳重発中村区役所行きの列車(5両)が停車中にドアが閉まらなくなった。
ドア付近にいた女性のスマホが戸袋に引き込まれたためで、運転士がドアを手動扱いにして取り出そうとしたものの、取り出せなかったという。
そのため列車は運転を取りやめ、乗客約700人には後続の列車を利用してもらったという。
このトラブルで後続列車などが最大約13分遅れた。
交通局は、「キーホルダーや小さな子どもの手が戸袋に引き込まれたケースはあるが、スマホは非常に珍しい。ドアの開閉時には十分に気をつけてほしい」と話す。
スマホが戸袋に引き込まれる事例は、昨年4月、大阪メトロ御堂筋線本町駅でも発生し、列車に遅延が生じた。
列車のドアや戸袋にはさまれて指を骨折するなどの事例もあり、東京消防庁の調べでは、2014年から18年までに400人が救急搬送されたという。
https://www.asahi.com/articles/ASN1R45KLN1ROIPE00L.html
※大阪市の事例は下記記事参照。
(2019年4月 9日 14:03 Jタウンネット)
2019年4月8日、1台のスマートフォンが大阪の大動脈を麻痺させる珍事が発生した。
大阪メトロ御堂筋線で、8日夜に一時全線が運転を見合わせるトラブルがあったが、その原因となったのがスマホだったのだ。
いったい、現場では何が起きていたのか、詳細を大阪メトロに取材した。
【広報担当者「経験上初めてです」】
大阪メトロによると、トラブルが起きたのは御堂筋線本町駅で、発生時刻は8日18時28分頃。
発端は、乗客のスマホが戸袋に引き込まれてしまったこと。
これを戸袋から取り出すことができず、やむなく本町駅でこの列車の運転を打ち切って車庫に回送。
この影響で、14分ほど全線で運転を見合わせる事態になった。
なお、肝心のスマホについては9日13時の取材時点でもなお、「取り出せていません」とのことである。
取材に応じてくれた担当者も、「お客様の手が引き込まれたりや、カバンが扉に引き込まれたということはありますが、スマホが引き込まれたというのは経験上初めてです。異動して8年になりますが」と、困惑と驚きを露わにしていた。
大阪の地下鉄ナンバーワンの輸送人員の御堂筋線、その帰宅ラッシュを1個のスマホが麻痺させた。
・・・・・
御堂筋線を止めたスマホは、事故から丸1日近く経っても戸袋から取り出せていない。
注意すべきは「歩きスマホ」だけではないようだ。
皆さんも電車に乗る時は、くれぐれもスマホの扱いに気を付けられたい。
https://j-town.net/tokyo/news/localnews/278231.html?p=all
2020年1月21日7時25分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
兵庫県明石市内の山陽電鉄で20日朝、警報音が鳴らず、遮断棒も下りていない5カ所の踏切を電車が通過するトラブルがあった。
駅の設備工事のために止めていた警報装置を、工事担当の社員が作動させ忘れたのが原因という。
同社は「初歩的なミス」と謝罪。
再発防止に努めるとしている。
山陽電鉄によると同日午前5時17分ごろ、東二見駅―山陽魚住駅間の約1・7キロに設置された踏切が閉まらない状態のまま、東二見駅発の回送電車(3両編成)が通過。
その直後に後続の普通電車の運転士が異状に気づき、最初の踏切の手前で止まって運転指令に連絡した。
同25分に警報装置を作動させた。
いずれの電車にも乗客はおらず、けが人はいなかった。
上下線の特急と普通電車計23本が運行を取りやめ、約5千人に影響が出た。
同社によると19日深夜の終電後、東二見駅で6人の社員が設備工事を開始。
両駅間にある踏切8カ所の警報装置を止めたという。
20日の始発までに終わるはずの工事が遅れ、社員がうち5カ所の警報装置を元に戻すことを忘れたという。
本来の作業手順では、少なくとも2人の社員で警報装置を元に戻した後、踏切が正常に作動するか確認して工事を終了する。
担当社員の一人は「焦っていた」と話しているという。
両駅間の踏切周辺には住宅街が広がり、小学校や国立明石高専などもある。
国道2号や同250号につながる踏切も含まれていた。
同社経営統括本部の担当者は取材に、「踏切を横切る人や車がなかったのは偶然で、危険な状態だった」とした上で、作業手順の順守と確認の徹底を図るとともに、警報装置が作動していないことを作業員が発見しやすくするハード対策も検討していくとした。
https://digital.asahi.com/articles/ASN1P2D0BN1NPTIL020.html?pn=6
1月20日20時6分に神戸新聞からは、信号制御ケーブルの更新工事だったなど、同趣旨の記事がネット配信されていた。
山陽電鉄によると、20日未明の終電後、東二見駅構内で、信号などを制御するケーブルの更新工事を実施。
連動する踏切で人や車の通行を妨げないよう、遮断機の下降や警報機を止める処置をした。
工事が遅れたことに係員が焦り、処置の解除を忘れたまま、始発電車が出てしまったという。
この始発電車は、工事の遅れにより、定刻より約15分遅れて出発。
運転士は遮断機が下りていないことに気付かずに走行していた。
後続電車の運転士が気付いて運転指令に連絡し、同5時25分に係員が処置を解除した。
https://www.kobe-np.co.jp/news/jiken/202001/0013049753.shtml
キーワード;ヒューマンエラー、人的エラー
2019年12月29日6時0分に西日本新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
「量販店で買ったライターオイルを新幹線に持ち込んだら、車掌に注意され『罰金』約6万円を取られた」。
あなたの特命取材班に疑問の声が寄せられた。
JRグループは2016年から危険物としてガソリンや灯油の持ち込みを禁止しており、手に載るサイズのオイル缶もそれに含まれるとの解釈だ。
一方でJRのチラシでは「日用品として小売店等で購入できる可燃性液体や高圧ガスを含む製品」は、制限内の量なら持ち込み可能としている。
新幹線の利用が増える年末年始。真相を調べた。
「罰金」を払ったのは関東の20代男性会社員。
8月、出張で東海道新幹線を利用した。
席に着き、かばんの中身を整理しようとオイル小缶を取り出したところ、車掌に呼び止められた。
「危険物の可能性がある」。
重さ140グラム、133ミリリットル入りの缶1個を没収された。
罰金を求められたが納得できず、電話でやりとりを続けた。
約2週間後、JR東海から請求書が届いた。
乗車券などとは別に「基本運賃」名目の5360円、さらに「危険物持ち込みによる増運賃」として5万円以上が上乗せされ、合計請求金額は5万9260円。
仕方なく全額を支払った。
「オイルが禁止だと明示したものはない。往復の飛行機代より高い額を請求されるなんて」。
男性の声が弱々しく響いた。
【高額請求に疑問も】
近年、新幹線車内での事件が相次ぐ。
15年6月には、東海道新幹線車内で男が焼身自殺を図り、巻き添えで死亡者が出た。
JRグループは翌年、規約を一部改正。
それまで3キロ以内であれば持ち込み可能だったガソリンや灯油、軽油を全面禁止にした。
国土交通省やJR各社が今春作成した新幹線車内に持ち込めない危険物のチラシには
(1)ガソリンや灯油などの可燃性液体、高圧ガスは量に関係なく禁止
(2)酒類やライター、カセットボンベなど小売店で購入できる「日用品」は、2キロまたは2リットル以内で中身が漏れないよう保護されているならば可能
とある。
オイル缶は量販店で買った日用品で、量や中身漏れの問題もクリアしているというのが男性の主張だ。
国交省に問い合わせると、当初は「日用品で持ち込み可能」との答えだったが、2週間ほどたって訂正の連絡が来た。
「鉄道運輸規定には細かな商品名まではないが、引火しやすいため日用品ではない」との説明だった。
ただ、細かい点については鉄道事業者それぞれの約款によるという。
JR東海は、「オイルは可燃性液体そのもので、持ち込みは禁止。罰金も規則にのっとった」とする。
JR九州とJR東日本も、当初は持ち込み可能と回答したが、後日、「禁止だった」と訂正。
他のJR各社は「日用品ではなく持ち込み禁止」。
とはいえ、各社とも罰金を請求した例は聞いたことがないという。
高額な請求の根拠は何か。
国交省やJR東海によると、旅客営業規則に「禁止の物品を車内に持ち込んだ場合、小荷物運賃およびその10倍に相当する増運賃を収受する」とある。
国交省の担当者は、「この規則が適用されたのだろうが、分かりにくいという主張も理解できる」と話した。
国やJR2社も判断に迷ったライターオイルの扱いについて、鉄道ジャーナリストの梅原淳さんは、「小売店で販売しており、規則にも(具体例を示して)危険物との記載はない。そもそも規則は『車内の安全を守る』ためにあり、意味不明な高額請求はおかしい。周知してこなかったことも問題だ」と指摘した。
具体的な注意喚起がないとトラブルを招きかねないのでは-。
国交省、JR東海とも周知の予定は「ない」と答えた。
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/572257/
(ブログ者コメント)
以下は、上記記事に書かれているものと同じかどうかは不明だが、JRから出されている持ち込み禁止物品のチラシ。
東海とも西日本とも書かれていないので、各JR共通のチラシかもしれない。
https://railway.jr-central.co.jp/ticket-rule/_pdf/kiken.pdf


















その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。