2017年1月17日付で中日新聞夕刊から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
愛知県内の公道にある横断歩道や停止線などの道路標示の6割が、県公安委員会の更新基準である4年を超えても引き直されないままになっていることが分かった。
昨年の県内の交通事故死者数は212人に上り、14年連続で全国ワースト。
道路施設の整備は急務だが、維持管理には多額の費用がかかり、予算が慢性的に不足していることが背景にある。
このため、場所によっては、薄れてほとんど見えない標示も出ている。
名古屋市千種区の若宮大通(通称:100メートル道路)にかかる横断歩道。
ところどころが消えかかり、見にくくなった白線の上を自転車や歩行者が頻繁に行き交う。
2008年1月に引き直されて以来、丸9年が経過しており、予定より5年遅れで、3月までに引き直されることになった。
センターラインなどの白線や黄線のほか、進行方向を示す矢印、最高速度など、約40種類ある道路標示のうち、愛知県警は、横断歩道の引き直しを最も優先的に進めている。
例年、歩行者の死亡事故は多発しており、昨年も県内の交通事故死者のうち、歩行者が全体の約4割の82人を占めたためだ。
県警の担当者は、「歩行者の安全確保に横断歩道は重要」と説明する。
県内の道路の総延長は約5万kmで、北海道、茨城に次いで全国3位。
横断歩道8万3000本は、東京都の10万5000本に次いで全国で2番目に多く、維持管理には毎年、多額の整備費がかかっているのが現状という。
県は、道路標示を引き直す予算を15年度から11億円超に増額し、横断歩道については、18年度末までの4年間で、県内のすべての横断歩道を引き直す計画だ。
その一方で、横断歩道以外の停止線やセンターラインなどは予算が上積みされず、引き直しが後回しになっている。
愛知県警によると、県内の道路標示を15cm幅の直線に換算すると、総延長は2万6600km(16年3月末)。
このうち、更新基準の4年を超えても引き直しがされていない標示の距離は1万6000kmで、全体の約6割に上る。
道路標示の管理を担当する県警交通規制課の森次長は、「信号機や道路標識の更新もあり、限られた予算の中で優先順位を付けながら効率的に整備していくしかない」と説明。
県警交通事故対策室の飯田室長は、「事故防止に道路標示は欠かせないが、それだけに頼ることなく、取り締まりや啓発を徹底していく」と話している。
横断歩道やセンターラインなどの道路標示について、岐阜県は更新期間は定めておらず、摩耗が激しい場所を調べ、重点的に予算配分している。
2015年度は1万3572カ所の引き直しに2億5175万円を費やした。
ただ、愛知と同様、予算の制約があり、「必要な場所すべてを更新できているわけではない」(県警交通規制課)という。
三重県も、更新年数は定めていない。
15年度、白線が薄くなった横断歩道は1727本に上ったものの、引き直しができたのは半数以下の778本にとどまった。
17年度は、横断歩道の更新費用として、16年度の4倍近い8600万円を予算要求する方針だ。
出典
『消える白線、補修予算不足 愛知の道路6割手つかず』
http://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2017011702000247.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
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