







2020年3月17日22時10分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
京都市伏見区の京都アニメーション第1スタジオで69人が死傷した放火殺人事件を受け、京都市消防局は17日、ガソリンをまかれる放火など大規模な火災を想定した「火災から命を守る避難の指針」を公表した。
生存者らへの聞き取りを基に、亡くなった人も含めた70人の避難行動の分析・検証を踏まえ、推奨する避難方法や注意点を7項目にまとめた。
事件は18日で発生から8カ月。
消防局は4月以降、査察やイベントなどを通じて事業所や市民へ周知・指導を行う。
火災の危険レベルを、
▽階段に煙がなく使用可能
▽階段が煙で使用できない
▽階段とフロア全体に煙が流入し、避難者が煙に覆われ危機的
の三つに分類。
火災の覚知、避難開始、限界的な状況などの段階ごとにも整理し、具体的な行動・対策を記している。
早期の避難行動のため、大きな物音を聞いたらすぐに確認するなどの行動を開始し、「火事だ」だけではなく、「消火は無理だ。今すぐ逃げろ」などの具体的な行動を示す声掛けが重要と指摘。
2階の窓際の人が開けたベランダの窓の光が追随する避難者に避難方向を示したとして、煙の排出のため、早期に窓を開放することを推奨した。
事件の生存者の多くは2階のベランダから飛び降りており、階段が使用できない際は、2階に限り、ベランダや窓にぶら下がって地上へ下りることも避難方法として挙げた。
また1階女子トイレに逃げ込み、煙の流入を遅らせて救出された人もいたことから、一時的な避難場所の確保も有効とした。
危機的な状況では、
▽身を低くして最小限の呼吸で避難すること
▽光や壁を頼りに窓やベランダなどを探すこと
▽窓から上体を出して「く」の字に曲げて煙を避けること
などを挙げている。
事件では、近隣住民がはしごを持って駆け付け、救出活動を行ったことから、避難後の行動として、建物内に戻らないことを前提に、ベランダにはしごを掛けるなど、屋外からの支援を可能な限り行うとした。
また、放火防止のため、事前の不審者情報の共有や警察との連携なども挙げている。
https://mainichi.jp/articles/20200317/k00/00m/040/310000c
3月17日17時3分に産経新聞からは、一般的な火災を上回るスピードと規模で燃え広がる火災への対策が示されたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
36人が死亡し、33人が負傷した京都市伏見区のアニメ制作会社「京都アニメーション」(京アニ、本社・京都府宇治市)第1スタジオ放火殺人事件の検証結果を踏まえ、京都市消防局は「火災から命を守る避難の指針」を策定した。
急激に広がる炎や煙から身を守るため、階段以外からの避難方法を複数確保することや、早期の火災把握と避難呼びかけの重要性などを指摘している。
京アニ事件当時に建物内にいた70人の避難行動と、負傷者らに聞き取った内容などをもとに作成。
一般的な火災を上回るスピードと規模で燃え広がる火災に遭遇した際に生じる課題と対策を示した。
指針では、一人一人の状況判断に基づく早期の行動開始と、迅速な避難行動が命を守るターニングポイントとなると指摘。
通常とは異なる大きな物音を聞いた際にすぐに確認することや、初期消火が困難な場合には「今すぐ逃げろ」など具体的な声掛けが有効だと記している。
また、階段から逃げられない場合、2階に限ってベランダや窓からぶら下がって避難することや、避難器具が設置されていない場合は、シーツや散水ホースなどを使って地上へ避難する方法もあると紹介している。
消防局は指針で「火災の痛みを忘れることなく、あらゆる火災から適切な避難行動が行われ、1人でも多くの命が守られるよう全力で取り組みたい」と述べている。
https://www.sankei.com/affairs/news/200317/afr2003170012-n1.html
3月24日10時31分に京都新聞からは、窓枠にぶらさがった後に飛び降りることで地面までの距離を短くするなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
第1スタジオは建築基準法の基準を満たし、避難訓練を行っていたにもかかわらず、らせん階段を通じて急激に煙が建物全体に蔓(まん)延し、死者36人を出す大惨事となった。
・・・・・
指針では、2階以上の階にはしごやロープの設置を推奨。
これらがない場合、窓枠などにぶら下がって地面までの距離を短くすることで、けがを最小限に抑える飛び降り方を示した。
濃煙が室内に蔓延した場合に顔を窓の外に出して「くの字」に腰を曲げる呼吸法を示し、「避難限界時間を延ばせる」とした。
煙で周りが見通せない環境下で、壁と床の隅に残る空気を吸いつつ、四つんばいで進む避難術も紹介した。
社員の中には、犯人への恐怖心からトイレに逃げ込んで扉を閉めたことで、結果的に煙の流入を防いだ例があったことから、煙から逃れるため扉などで区切られた場所の確保を求めた。
また京都市消防局は、聞き取りに応じた社員の思いを指針に掲載した。
その一部は以下の通り。
当日は、訓練でシミュレーションした以上に考えるゆとりもなく、想定通りにいきませんでした。
煙の勢いが速く、平常時から緊急時への心の切り替えもできない状態でした。
火災発生から自分が建物を脱出するまでは、1分ほど。
一刻も早く建物の外に出ることが大事だったと思います。
この事件をきっかけに、防災について考え、今後、人命が助かる対策がより進んでほしいと思います。
https://this.kiji.is/614957256043381857?c=39546741839462401
(ブログ者コメント)
京アニ放火事例は本ブログでも紹介スミ。
2020年3月17日17時15分にNHK四国から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
愛媛県伊方町にある伊方原子力発電所で、ことし1月以降に相次いだ重大なトラブルについて、四国電力はそれぞれの原因と再発防止対策を盛り込み、「基本ルールの徹底という原点に立ち返る」などとした報告書を17日、公表しました。
伊方原発では、3号機の定期検査中だったことし1月、重大なトラブルが3件、相次いだため、四国電力は定期検査を中断して進めてきた調査結果の内容を17日、公表しました。
このうち原子炉の核分裂反応を抑える制御棒を引き抜いたトラブルは、制御棒の上げ下げに使う金属製の軸=「駆動軸」の内側に鉄の酸化物がたまった影響で十分な動作ができなかった結果、発生したとしています。
また、保管プールのなかで核燃料が点検用のラックの枠に乗り上げたトラブルについて、報告書では操作の難しさを作業員全員で共有できていなかった、などとしています。
さらに、点検中の停電で電源を失ったことについては、遮断機に付属する装置=「断路器」の一部がショートして壊れたことが直接的な原因だったと説明しています。
一方、一連のトラブルに共通する要因は見当たらなかったとしながらも、総括的に改善が必要な点として、軽微な気づきなどを収集し、反映させることが不十分だったことなど5つをあげ、発電所で働く1人ひとりが基本ルールの徹底という原点に立ち返るとしています。
四国電力の長井啓介社長は17日、この報告書を愛媛県の中村知事に提出し、改めて陳謝しました。
長井社長は、はじめに、「連続したトラブルで愛媛県や地域の方々に大変な心配をおかけし、改めてお詫び申し上げます」と陳謝しました。
技術面や組織面などでの原因や再発防止策について説明を受けた中村知事は、今後について、「県の原子力専門部会の専門家に厳しく確認してもらう必要がある。追加の要請が出てきた場合はすみやかに対応してもらいたい」と述べました。
終了後、中村知事は、「定期検査の再開など、今後に向けては専門家の厳しいチェックが必要だ」と述べました。
一方、長井社長は、定期検査の再開について、「県や町に理解してもらった上でのことで、スケジュールは全くの白紙だ」と説明しています。
https://www3.nhk.or.jp/matsuyama-news/20200317/8000005946.html
3月18日5時41分にNHK四国からは、設備の持つリスクの評価などが不足していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・・・
四国電力は17日、原因などをまとめた報告書を公表し、4つのトラブルに共通する背景は見つからなかったものの、▽作業計画の確認や▽作業点検の振り返り、▽また、設備のもつリスクの評価などが不足していたと指摘しました。
その上で、現場の作業が適切に管理されているか、独立してチェックする新しいチームを品質保証部に設置するほか、教育訓練の強化など、あわせて5項目の再発防止策を示しました。
・・・・・
https://www3.nhk.or.jp/matsuyama-news/20200318/8000005951.html
3月17日19時42分に日本経済新聞からは、再発防止策の詳細について、下記趣旨の記事が改善策のポイント一覧表付きでネット配信されていた。
・・・・・
再発防止策は5項目ある。
具体的には、協力会社が定検の作業手順をまとめた作業要領書について、伊方3号機に関する約1100件を総点検した。
その上で144件426カ所について、記載内容の充実などの修正を実施した。
伊方原発の品質保証課には4月、作業要領の内容や作業時期の妥当性を確認する専任のプロジェクトチームを設ける。
4人体制で効果を検証した上で、将来的な恒常化も見据える。
このほか、軽微な気づきなどを幅広く収集し、改善につなげるプログラムの本格運用を4月に開始する。
伊方原発では1月以降、3件のトラブルが相次いで発生した。
12日には3号機の原子炉容器で燃料を固定している装置をクレーンで引き上げようとした際、制御棒を誤ってつり上げた。
25日午後には送電線の不具合で停電が発生し、一時的に電源が喪失した。
今回の報告書では、これらの原因と再発防止策を盛り込んだ。
四国電は愛媛県の求めに応じ、副社長が務める原子力本部長を同原発に常駐させ、陣頭指揮に当たっている。
副社長の常駐については、当面の間、継続する方針だ。
トラブル続発を受けた社長を含めた責任者の処分については、今後の公開会合での議論結果などを踏まえて検討するとしている。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO56906320X10C20A3LA0000/
3月17日20時56分に読売新聞からは、全電源一時喪失トラブルの対応策など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・・・
このうち1月12日、定期検査中の3号機で核分裂反応を抑える制御棒1本を誤って抜いた事案は、制御棒を引き上げる軸に鉄の酸化物が付着して滑り落ちた結果、誤作動が起きたと推定した。
規制委は、近く、同型の全国の原子炉で起きる可能性などを審査する。
同25日には、廃炉を決めた1、2号機で電気系統の試験中にショートし、定期検査中の3号機を含めた全電源を一時的に喪失した。
今後は、1、2号機の電気試験中、3号機と電気系統を分ける対策を行うという。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20200317-OYT1T50306/
(ブログ者コメント)
各トラブルの内容は本ブログでも紹介スミ。
2020年3月17日10時4分に神戸新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、品薄状態にあるアルコール消毒液の代用品として、自治体庁舎や福祉施設の除菌に「酸性電解水」を活用する動きが広がっている。
電解水は食品添加物として認められているため安全で、製造する兵庫県内の事業所には全国各地から問い合わせが寄せられている。
食塩水などを電気分解して作る酸性電解水は、カット野菜など食品の洗浄・除菌に利用される。
新型コロナウイルスへの除菌効果は検証されていないが、大腸菌やサルモネラ菌のほか、インフルエンザウイルスやノロウイルスにも効くことから、にわかに注目を浴び始めた。
新型コロナウイルスの感染者が150人を超えた北海道では、岩見沢市が酸性電解水の生成装置を導入。
市庁舎や市立病院の除菌に使っている。
長野県東御市は、生成装置を製造する地元業者の協力を得て、住民に無料で配布している。
介護施設の衛生管理などを手掛ける兵庫県市川町の「アミューズ24」も生成装置を持ち、酸性電解水を製造している。
県内初の感染者が確認された3月1日以降、問い合わせが連日10件以上あり、これまでに地元の町役場や姫路市の福祉施設、神戸市の大手予備校などから電解水を受注した。
東京、広島、福岡などからも注文が入ったという。
学校の休校に合わせて休業していた兵庫県福崎町の学習塾「エフゼミ」では、同社からレンタルした専用の加湿器で電解水を噴霧し、ドアノブや机を常時除菌。
保護者の理解も得て、16日に授業を再開した。
代表の藤原さん(男性、65歳)は、「いつまでも休めない。できる限りの対策をして理解を得たかった」と話す。
同社環境衛生部の仕立さん(男性、33歳)は、「『消毒液が調達できない』という相談が増えている。火急の対策として電解水を生かしてもらえれば」としている。
専用加湿器のレンタルと酸性電解水20リットルのセットで月額4900円(税別)。
アミューズ24TEL0790・26・3009
https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202003/0013199012.shtml
3月18日15時37分にNHK茨城からは、常陸大宮市で高齢者施設などに次亜塩素酸水が配布されたという。下記趣旨の記事がネット配信されていた。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で消毒用のアルコールが不足していることを受け、常陸太田市では施設の消毒に使ってもらおうと、児童クラブや高齢者施設などに次亜塩素酸水の配付を行いました。
次亜塩素酸水は調理器具や野菜などの食品を消毒する際にも使われるもので、常陸太田市では消毒用のアルコールが不足していることを受け、施設のドアノブやテーブルなど人が触る場所の消毒に役立ててもらおうと、配付することにしました。
18日は、市内の山吹運動公園と3つの支所で配付が行われ、対象となっている児童クラブや高齢者施設などの職員が容器を持って訪れ、次亜塩素酸水を受け取っていました。
市の職員は、直射日光や高温の場所を避けるなどといった保存の方法や使い方の説明を行っていました。
市内で高齢者施設を運営する60代の女性は、「徐々にアルコールが少なくなっているので、とても助かります。ドアノブなど施設の消毒に使っていきたい」と話していました。
常陸太田市健康づくり推進課の中嶋課長は、「アルコールの代わりとして役立てていただければと思います。今後も要望に応じて、できるだけ対応できるように検討していきたい」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/mito/20200318/1070009141.html
3月20日23時40分に京都新聞からは、滋賀県の2つの企業が自社所有の製造機で作った次亜塩素酸水を無償配布し始めたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
新型コロナウイルスの感染拡大でアルコール消毒液が品薄となる中、除菌効果がある次亜塩素酸水が注目されている。
生成機を所有する湖南市と甲賀市の2企業がこのほど、県内の関係先で同水の無償配布をそれぞれ始めた。
関係者たちは、「店舗でアルコール消毒液が入手しづらいので、地域に役立ちたい」と思いを語る。
「管材技研」(湖南市)は草津市の南草津事務所で提供。
また、建材卸売業「秀熊電建工業」(甲賀市水口町)は本社で配っている。
次亜塩素酸水は、インフルエンザウイルスやノロウイルスで除菌効果が確認されているという。
市販もされ、福祉施設や飲食店などで使われている。
生成機があれば、水と食塩、少量の塩酸で作ることができる。
管材技研が運営するデイサービス事業所「だんらんの家南草津」などでは、2014年から次亜塩素酸水をキッチン用品やドアノブの消毒に使い始めた。
その後、利用者がインフルエンザを患っても事業所内で流行しなくなり、「効果的なので使用範囲を拡大したい」(奥村社長)と、20年1月に約50万円で生成機を購入した。
今回の無償提供は、奥村さんが「社会全体が混乱している中、自分たちができることをしたい」と決断。
同水を受け取った草津市のデイサービス事業所運営、米村さん(35)は、「消毒液を業者に発注しても品薄で2週間後にしか届かず、本当に助かる」と喜んだ。
一方、秀熊電建工業は昨年10月、創業60年を機に新規事業として生成機販売に乗りだし、今回、次亜塩素酸水提供を始めた。
秀熊社長(55)は、「長年お世話になった地域への恩返し」と話す。
https://this.kiji.is/613716637577823329?c=39546741839462401
(ブログ者コメント)
〇神戸新聞掲載写真によれば、市川町の役場では、使用中の除湿器に「次亜塩素酸水を使用しています」と表示している。
調べてみると、記事中の「酸性電解水」と同じものだった。
〇以下は、NHK映像の1コマ。
(トラック積載タンクから容器への小分け配布シーン)
2020年3月17日9時0分に朝日新聞から、下記趣旨の記事が図解付きでネット配信されていた。
9年前の東日本大震災は津波の脅威を見せつけました。
ただ、大津波の前に必ず大地震が起きるとは限りません。
火山の噴火や崩落、海底の地滑りでも津波が起きます。
こうした津波は警報が出ない恐れもあり、独自に訓練を始めた地域もあります。
2018年12月22日、インドネシア・ジャワ島の人気バンドのライブ会場に突然、巨大な津波が押し寄せました。
火山噴火と山体崩壊に伴う津波で、前触れとなる大地震や津波警報はなく、演奏者や観客が次々にのみ込まれる映像に世界が衝撃を受けました。
鹿児島県姶良市に住む石堂さん(男性、68歳)もその一人。
「避難訓練をしておいてよかった。やっぱり他人事じゃない」
石堂さんの住む地区では、この2週間前、鹿児島湾を挟んだ対岸にそびえる桜島の噴火に伴う津波を想定して、避難訓練を初めて実施しました。
桜島の活動が激しかった江戸時代の「安永噴火」では、海底噴火で津波が繰り返し発生。
最大で高さ十数メートルに及び、約20人が犠牲になった歴史が残ります。
鹿児島県は、今後も同じような津波が起きうるとして、14年に津波想定を公表。
石堂さんの地区には7メートルの津波が海底噴火から最短4分で到達する想定です。
しかし、訓練参加者の半数近くが、小学校までの避難に5分以上かかりました。
「桜島の噴火に慣れきって、津波は十分に意識できていません。何度も訓練をしなければ」と不安を明かします。
火山津波に詳しい山梨県富士山科学研究所の石峯康浩・主任研究員によると、詳しい記録が残る16世紀以降の国内の火山災害の犠牲者2万3千人のうち、8割は津波が原因といいます。
最大は1792年の「島原大変肥後迷惑」と呼ばれる災害です。
長崎県の雲仙火山の一部が崩壊し、有明海に土砂が流れ込んで津波が発生。
対岸の熊本も合わせて、約1万5千人が亡くなりました。
1741年の北海道沖・渡島大島の山体崩壊でも、津波で約1500人が亡くなっています。
石峯さんは、「海に近い火山や海底火山の多い日本は火山津波のリスクが高く、陸上でも火口湖は津波の危険があります。噴火や山体崩壊は大きな地震を伴うとは限らず、火山で何か起きれば『津波が来るかも』と想定するしかありません。近くの火山で津波が起きた歴史がないか、調べておいたほうがよいでしょう」と話します。
海底の地滑りでも大きな津波が発生します。
沖縄県の石垣島などでは1771年、八重山津波(明和の大津波)によって、約1万2千人の犠牲者が出ました。
石垣島では住民の約半数が亡くなる惨事でした。
直前に起きたマグニチュード7級の地震は、直接の被害は出ない程度の揺れだったにもかかわらず、巨大な津波が起きたのはなぜか。
産業技術総合研究所などは2018年、太平洋の海底で東京都の面積に匹敵する巨大な地滑りが起きたと考えられると発表しました。
産総研の岡村行信・特命上席研究員によると、この海底には地滑りを起こす地形が今も残り、今後も同様の大津波が起きうるといいます。
「もし津波が来ればどう逃げるか、事前に考えておく必要がある」と話します。
こうした津波について、気象庁の津波警報は出るのでしょうか。
福岡管区気象台によると、現在の津波警報は、地震で海底の地盤が上下に動くことを想定し、事前に作成した津波予報データベースをもとに、実際に発生した地震と照合して、津波の高さや沿岸への到達時間を発表しています。
一方、海底噴火や山体崩壊、海底地滑りによる津波の予測は研究途上のため、事前の予測に基づいてすぐに警報を出すのは難しいと言います。
その代わり、火山の監視映像や、潮位の変動などで津波の発生を確認でき次第、警報を出すことを想定しているそうです。
担当者は、「沿岸部で揺れなど異常を感じたら津波を想定し、高い所に逃げてください」と話しています。
【これから】
山体崩壊や海底地滑りによる津波が起きる頻度は高くなく、事例も多くないため、予測は簡単でないようです。
とはいえ、いつ起きるかわかりません。
避難訓練を手がける石堂さんは、「夜間なら、誰も気づかないまま、大津波にのみ込まれるかもしれない。なんとか警報システムを作ってほしい」と訴えています。
https://digital.asahi.com/articles/ASN3C3VTSN2PTIPE014.html?pn=5
(ブログ者コメント)
インドネシアで起きた山体崩壊津波事例については、本ブログでも紹介スミ。
2020年3月17日付で毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
人工的な香りを加えた化粧品や柔軟剤などが増えるのに伴い、香りに含まれる化学物質によって頭痛や吐き気、めまいなどの症状を起こす人が少なくない。
日常生活が送れず、健康被害をもたらすケースがあることから、公害をもじって「香害」と呼ばれる。
まだ認知度は低く、症状を訴えても周囲から理解されず、独りで悩む人も多い。
【柔軟剤の成分で】
宮城県多賀城市で昨年末、地域の憩いの場として人気があり、経営も順調だったカフェが閉店した。
理由は、店主だった庄司さん(49)と妻(51)が、それぞれ化学物質過敏症を発症したためだ。
2人は、2018年夏ごろから倦怠(けんたい)感などを覚えるようになった。
全身にだるさや痛みを感じた時に共通していたのは、良い香りのする客が来店した時だった。
19年6月になって、専門医が2人に診断を下した。
香害による健康被害だと分かり、その後、店の入り口に柔軟剤を使用した衣服での入店を控えるように求める張り紙をした。
さらに、店を香害を広く知ってもらうための啓発拠点にしようと、関心のある人を集めて勉強会を開いたり、交流サイト(SNS)で情報発信をしたりした。
反応は、はかばかしくなかった。
「客のせいにするな」、「精神障害だ」などと悪意のある書き込みも相次いだ。
閉店後の今でも、庄司さんは「大好きな店だったが、体が持たなかった。(周囲の無理解で)精神的にも追い詰められた」と、悔しそうに話す。
【自粛要請の動きも】
認知度を高める動きも出ている。
無添加のせっけんや洗剤づくりにこだわる「シャボン玉石けん」(北九州市)は18年、新聞に「香害を知っていますか」と問題提起する広告を出し、反響を呼んだ。
「友だちの柔軟剤のにおいで学校に行けない」と訴える子どもの手紙がきっかけだった。
一部自治体では、子どもを香害から守るという観点から、対応に乗り出した。
多賀城市や長野県安曇野市、茨城県つくば市の教育委員会が、保護者宛てに、家庭での柔軟剤などの使用自粛を求める文書を出した。
埼玉県は、香害に関するポスターを制作した。
ちまたには香料を使用した商品があふれかえり、香害対策には限界もある。
東京都内で専門クリニックを開く宮田幹夫・北里大名誉教授は、「現時点で(香料の)規制は現実的ではない」と指摘した上で、こう呼び掛ける。
「認知度が低く、外見上の特徴もないため、理解されづらい。まずは患者の存在を知ってほしい」
【化学物質過敏症】
何かの化学物質を、大量にまたは繰り返し触ったり吸い込んだりすることで、頭痛やせきなどさまざまな症状が出るアレルギー疾患。
同じ環境下でも、発症するかどうかは個人差が大きく、患者の実態はよく分かっていないが、国内で100万人超との推計もある。
建材や防虫剤などが原因で室内の空気に反応する「シックハウス症候群」は化学物質過敏症の一つ。
https://mainichi.jp/articles/20200317/ddm/013/100/028000c
(ブログ者コメント)
〇香害については、本ブログでも過去に紹介したことがある。
(2018年7月22日)
『2018年7月15日報道 「香害」という名の新しい公害 ; 北海道倶知安町の菓子店代表の女性が夫の発症を機に「香害」について調べ、患者を支援するための団体を立ち上げた』
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/8603/
〇今回の報道を機に調べ直したところ、香害を無くす運動は全国の自治体にも広がっている。
(消費者庁HP;各自治体のポスター付き)
『「全国に広がる 香害なくす運動」』
CS や香料、シックハウスについてのHP 記載とポスターを導入した自治体数
香害をなくす運動が広がるにつれ、 全国の自治体でホームページ(HP)に化学物質過敏症(CS) の説明や香料自粛を求める記載が増え、 自治体独自のポスターが作成されています。
※香害とは 柔軟剤、消臭除菌スプレー、制汗剤、芳香剤、合成洗剤などの強い香りを伴う製品による健康被害のこと。
体臭は含まれない。
http://nishoren.net/flash/12417
2020年3月17日17時42分にNHK鹿児島から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
17日午前10時半ごろ、霧島市牧園町三体堂で「作業員がガスを吸い込んで倒れた」と消防に通報がありました。
倒れていたのは、ボーリング調査をしていた男性作業員2人のうちの1人で、意識不明の状態で病院に運ばれ、手当てを受けています。
もう1人の作業員の男性も、めまいなどの体調不良を訴えて病院に運ばれましたが、意識はあるということです。
ボーリング調査は、東京に本社がある「N鉱業」が地熱発電のために温泉施設の敷地内で行っていたもので、近くの作業員が温水が噴き出していたのが見え、駆けつけたところ、作業員が倒れていたということです。
N鉱業によりますと、作業員2人は40代だということです。
N鉱業は、「1人の作業員は現在、病院で眠っていて、命に別状はないようだ。もう1人は意識がはっきりしていて、近く退院予定だ」と話しています。
警察によりますと、現場では硫化水素を検知していたということで、事故の詳しい状況を調べています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kagoshima/20200317/5050009639.html
3月17日21時55分に毎日新聞からは、2人は噴き出し口を閉じる作業をしていたらしいという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
17日午前10時15分ごろ、鹿児島県霧島市牧園町三体堂の地熱発電工事現場で、ボーリング作業中の作業員2人が倒れているのを他の作業員が見つけて119番した。
2人はドクターヘリなどで搬送されたが、鹿児島市の40代男性が意識不明の重体、霧島市の40代男性が吐き気とめまいを訴えている。
県警横川署によると、ボーリング中に温水が噴き出した際、2人は噴き出し口を閉じる作業をしていたとみられるという。
現場で有毒ガスの硫化水素が検出されており、同署は2人がガスを吸って倒れたとみて事故原因を調べている。
https://mainichi.jp/articles/20200317/k00/00m/040/304000c
(ブログ者コメント)
以下は、NHK映像の2コマ。
2020年3月16日付で労働新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
島根・浜田労働基準監督署は、令和元年11月に発生した死亡労働災害に関連して、元請事業者のH工務所(島根県江津市)と同社監理技術者を、労働安全衛生法第31条(注文者の講ずべき措置)違反の容疑で松江地検浜田支部に書類送検した。
併せて、2次下請のK建設工業(島根県松江市)と同社常務を、同法第21条(事業者の講ずべき措置等)違反の容疑で書類送検している。
労災は、江津市内の橋梁補修工事現場で発生した。
K建設工業の労働者が水面からの高さ約5メートルの位置にある吊り足場の作業床の端から川に墜落している。
被災した労働者は、投光器で周囲を照らす作業に従事していた。
2社は、墜落による危険を防ぐために作業床の端に囲いや手すりを設けなければならなかったにもかかわらず、これを怠っていた疑い。
https://www.rodo.co.jp/column/89204/
2020年3月17日15時56分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
群馬県大泉町の村山俊明町長は15日、新型コロナウイルス感染者の情報提供について、「県は遅すぎる。1分でも早く対策を取らないといけない市町村の立場を理解せず、町と町民を軽視したのではないか」と述べ、群馬県の対応を強く批判した。
村山町長は、町内の医師夫婦の感染が前日確認されたのを受け、町役場で記者会見を開いた。
医師夫婦の感染は、山本一太知事が14日午後9時からの記者会見で発表した。
村山町長によると、県からは「町内在住の2人感染」と同3時頃に伝えられたが、医師夫婦だったことは知事の会見直前まで知らされていなかった。
さらに、防災行政無線による注意喚起の放送も「知事の会見まで待ってくれとストップがかかった」(村山町長)といい、20人以上の職員が待機を強いられたという。
町内には外国人の住民も多く、ポルトガル語などに翻訳して啓発チラシを作るのには時間がかかる。
村山町長は会見で、「こうした事情を県はまるきり理解していない。非常に不愉快だ」とも話した。
町は無線やチラシを使い、手洗いの徹底、ハグやキスを控えることなどを呼びかけている。
医師が勤める診療所近くの児童館では、放課後児童クラブを閉鎖した。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20200317-OYT1T50210/
3月17日付で毎日新聞群馬版からも同趣旨の、より詳細な記事がネット配信されていた。
大泉町の村山俊明町長は15日の記者会見で、県が14日に同町に住む70代の医師とその妻の新型コロナウイルス感染を発表したことに関して、「町への情報提供が遅すぎる」と県の姿勢を厳しく非難した。
「情報は、判明した時点でホットラインで町に知らせてほしい。正直に言って非常に不愉快だ」。
村山町長は記者会見で、今回の県の情報提供のあり方に不快感をあらわにした。
町によると、県から2人のPCR検査(遺伝子検査)実施の連絡があったのは13日午後6時ごろ。
翌14日午後3時ごろ、2人が「陽性」だったとの報告があった。
さらに、2人が12日に感染が発表された女性看護師の勤務先医院の医師とその妻との連絡が県からあったのは、14日の知事の記者会見のわずか10分前の午後8時50分ごろだった。
村山町長は、「1分でも早く対策を取らねばならない自治体の立場を、県はまったく理解していない」と語気を強めた。
この間、大泉町は14日午後4時に防災無線で、町内で感染者2人が出たことを伝えようとした。
ところが、館林保健福祉事務所から「午後9時の知事の記者会見まで、町からは情報を出さないように」と指示されたという。
飯田健副町長は、「県の対策本部の指示が保健福祉事務所を通じて来たという理解だ。何のため、誰のための指示なのか、まったく分からない」と話した。
また、女性看護師の勤務先が大泉町内の医院であるとの連絡も、13日午後9時の知事の記者会見の2時間前に初めて伝えられたといいう。
町幹部は、「県に対する不信感は募るばかり。知事は自分のツイッターで感染者が出たと情報発信しているようだが、最前線のわれわれが欲しいのは正確な情報だ」と憤る。
村山町長は、「知事の記者会見が常に午後9時というのもおかしい。発表終了が深夜にさしかかっており、何もできない時間だ。危機感が欠けているといいたい」と指摘した。
【大泉の医院、女性職員も 県内6人目 県、「院内感染」の見方】
県は16日、大泉町の医院「M内科・胃腸科」に勤務する県内在住の50代女性職員が新型コロナウイルスに感染したと発表した。
12日以降に感染が確認された60代の女性看護師と70代の男性医師の濃厚接触者だった。
女性職員の感染確認で、県内の感染者は6人となった。
県によると、女性職員は15日までに症状がみられ、16日のPCR検査(遺伝子検査)で、陽性反応が出た。
山本一太知事は4人目と5人目の感染者を発表した14日の記者会見で、70代の男性医師について、4日から微熱などの症状があったが、軽症だったとして、11日まで外来診療や館林保健福祉事務所管内での往診を行っていたと説明。
12日に60代の女性看護師の感染が確認され、濃厚接触者として健康観察を始めたところ、13日に息切れなどの症状が表れたため、14日にPCR検査した。
会見時点では集中治療室(ICU)に収容され、重症という。
県は、医師は4日、看護師は7日に症状が表れたとして、「院内感染」との見方を示している。
また、男性医師の70代妻も14日に検査を受けた結果、陽性と判明した。
入院しているが、容体は落ち着いているという。
【感染者情報を巡る県と大泉町の動き】
12日
午後9時 :県が女性看護師の感染を発表
13日
午後6時ごろ :県が町に感染可能性のある町民2人がいると連絡
午後7時ごろ :県が町に女性看護師勤務先が町内医院だと連絡
午後9時 :山本知事が記者会見で町内医院名を公表
14日
午後3時ごろ :県が町に町民2人の検査結果が「陽性」と連絡
午後8時50分ごろ:県が町に2人が町内医院の医師夫婦と連絡
午後9時 :山本知事が記者会見で医師夫婦2人の感染を発表
15日
午前11時 :町が記者会見で県の対応を非難
https://mainichi.jp/articles/20200317/ddl/k10/040/226000c
3月19日付で上毛新聞からは、知事が町長におわびを伝えたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
山本一太知事は18日の定例会見で、「市町村への配慮が欠けていた。こういうことがないように気を付けたい」と述べ、村山町長におわびを伝えたと明らかにした。
山本知事は、「自分が町長の立場なら、いらだったと思う。コミュニケーションの大切さをあらためて認識した」と説明。
「原則は(感染に関する調査を行っている)県からまとめて発表するが、その中で何ができるか考えたい」と述べ、市町村に配慮した情報提供を検討する考えを示した。
https://www.jomo-news.co.jp/news/gunma/society/200829
3月19日11時17分に読売新聞からは、知事は県がまとめるまで情報発信を待ってもらうことはあると述べたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
山本知事は同日の定例記者会見で、「政治家として配慮が欠けていた」と述べた。
村山町長にも謝罪したという。
医師の感染が判明した14日、防災行政無線を使った町の注意喚起を知事の会見まで待つよう求めたことには、「柔軟に判断する。県がまとめるまで、情報発信を待ってもらうことはある」とした。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20200319-OYT1T50158/
2020年3月15日17時11分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
15日午前2時15分ごろ、広島県大竹市栗谷町大栗林の小瀬川で、同県東広島市の会社員・冨永さん(男性、29歳)の姿が見えなくなったと110番通報があった。
同日午前7時15分ごろ、現場から約25メートル下流の川底で発見され、間もなく死亡が確認された。
県警大竹署によると、冨永さんは男女6人で小瀬川を訪れており、メンバーは署に対し、「修行サークルの集まりで、修行のために入水した」と説明しているという。
当時、辺りは暗く、一行は川の中で立ったり座ったりしており、同日午前1時ごろ、冨永さんの姿が見えなくなったことに気付いたメンバーが付近をしばらく捜索し、110番通報したという。
川幅は約25メートルで、冨永さんが発見された場所の水深は1・5メートルだった。
同署は死因などを捜査している。
https://www.asahi.com/articles/ASN3H5KBJN3HPITB002.html
3月15日18時45分にFNN PRIME(テレビ新広島)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
きょう未明、大竹市の川で仲間と一緒に修行を行っていた男性が行方不明となりました。
男性はその後、川底に沈んでいる状態で発見されましたが、死亡が確認されました。
警察によりますと、きょう午前1時ごろ、大竹市栗谷町大栗林の小瀬川で同じ修行サークルに所属する男女6人が川に入っていたところ、東広島市の会社員冨永さんの行方が分からなくなりました。
通報を受けた警察と消防が捜索したところ、午前7時過ぎ、川に沈んでいる富永さんを発見しましたが、現場で死亡が確認されました。
冨永さんたち6人は水深およそ80センチメートルのところで修行していたとみられ、警察は事故の経緯について詳しく調べています。
https://www.fnn.jp/posts/2020031500000004TSS
(ブログ者コメント)
以下は、テレビ新広島映像の2コマ。
流れは結構早そうだ。
2020年3月14日6時0分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大手機械メーカー「クボタ」旧神崎工場(兵庫県尼崎市)から3キロ以上のところに住んでいた元社員の妻が、アスベスト(石綿)関連がん「中皮腫」で死亡し、クボタが遺族に対し、労災補償に上積みされる企業補償に相当する解決金を支払った。
石綿公害の被害者にクボタが支払う救済金の対象(工場から1・5キロ以内)を外れているが、石綿にまみれた夫の作業着の洗濯が原因として否定できなかったためだ。
同社との補償交渉に当たった尼崎労働者安全衛生センターが明らかにした。
同工場の石綿公害発覚から6月で15年になるが、被害の広がりと深刻さが改めて浮き彫りになった。
センターによると、夫は1958年から約30年、石綿使用の水道管を製造していた旧神崎工場で働き、肺が硬くなって呼吸困難になる石綿肺を発症し、後に別の病気で死亡した。
妻は結婚した62年から85年まで、夫が手提げ袋で持ち帰った作業着を自宅の二槽式洗濯機で洗っていた。
洗濯後には洗濯機の内側が真っ黒になっていたという。
妻は2017年ごろに中皮腫を発症し、18年に亡くなった。
クボタは洗濯と発症の関連性を否定できず、遺族に解決金を支払った。
両者は補償額を明らかにしていないが、元従業員が石綿疾患で亡くなった場合、労災補償に加えて支払われる数千万円の上積み補償と同等額とみられる。
05年に明らかになった旧神崎工場の石綿被害は周辺住民にも及び、クボタは患者1人当たり最高4600万円を支払う救済金制度を創設。
19年末現在、中皮腫患者ら341人に支払われた。
今回の件の夫婦は自宅を4カ所移ったが、工場から最も近い場所でも3キロ以上離れ、制度の対象外だった。
政府が石綿関連工場の外に作業着の持ち出しを禁止したのは、旧神崎工場内外の石綿被害が発覚した直後の05年7月。
クボタ広報室は「当社としては(コメントなどの)回答は控えさせていただく」としている。
同センター(06・4950・6653)は、旧神崎工場と接点がある被害者からの相談に応じている。
https://mainichi.jp/articles/20200314/k00/00m/040/010000c
2020年3月13日21時11分に神奈川新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2016年に葉山町立葉山保育園(同町堀内)に通う男児=当時(6)=が同園で死亡した事故を巡り、同町議会は13日の本会議で、町が遺族に計約5900万円の損害賠償を支払う和解議案を、全会一致で可決した。
町によると、3月中に和解が正式に成立する。
男児は16年12月、園庭に面した木製デッキに置かれていたサッカーゴールのネットに足をとられ、転倒。
帰宅後に病院へ搬送されたが、翌日に亡くなった。
園長が業務上過失致死の容疑で書類送検されたが、横浜地検横須賀支部は17年12月に不起訴処分とした。
町と同園は、遺族の意向や、検証委員会が18年3月にまとめた報告書の提言を踏まえ、緊急時の対応マニュアル改訂や職員研修、防犯カメラ設置などを実施。
町と遺族は面談を重ね、2月末に和解することで合意したという。
山梨崇仁町長は本会議後、取材に対し、「和解は成立するが、亡くなった園児が帰ってくるわけではない。改めてご冥福をお祈りするとともに、二度と同じ事故が起きないよう、保育園の安全な運営に努めたい」と話した。
https://www.kanaloco.jp/article/entry-298708.html
※園長が書類送検された当時の報道は下記。
(2017年12月28日11時36分 産経新聞)
神奈川県葉山町立葉山保育園で昨年12月に男児=当時(6)=が転倒し死亡した事故で、県警葉山署は、業務上過失致死容疑で女性園長(60)を書類送検した。
捜査関係者や町への取材で分かった。
書類送検容疑は、昨年12月13日、園庭に面した木製デッキに子供用のサッカーゴールを置いたままにして安全確保を怠り、ネットに足を引っ掛けて転んだ男児を死亡させたとしている。
町によると、男児はすぐに立ち上がり「大丈夫」と話していたが、帰宅後に体調が悪化し、搬送先の病院で同14日朝に死亡した。
男児の救急搬送要請はなかった。
https://www.sankei.com/affairs/news/171228/afr1712280017-n1.html
(ブログ者コメント)
以下は、事故検証委員会報告書から抜粋した事故の経緯など。
ただ、保育園の見取り図は掲載されているものの、肝心のネットの写真は掲載されていない。
・・・・・
(2)経緯
〇平成28年12月13日(火)16時頃、園庭で追いかけっこをしていた6歳男児が園庭と保育室の間にあるデッキの通路上を走り、デッキに置いてあるサッカーゴールの網に足をとられ転倒した。
転倒後、保育士が駆け寄り、怪我がないか全身の状態を確認した。
本児は意識、受け答えもハッキリしていたが、転倒直後のため、室内で安静にして いた。
〇児童の様子を伝えるために保育士が保護者に連絡したが、繋がらなかったため、 留守番電話に折り返しの連絡を伝言し、保護者の迎えを待つ間、検温や水分補給を行い、見守りを続けた。
18時過ぎ、保護者(祖母)に引渡しを行った。
〇19時過ぎ、容態が悪くなり自宅より救急搬送されたが、翌14日(水)5時12分に搬送先の病院で死亡が確認された。
(3)死因
〇後日、遺族からのヒアリングで、死因が腹部打撲による「臓器損傷による出血性 ショック」ということを知った。
・・・・・
https://www.town.hayama.lg.jp/material/files/group/9/houkoku.pdf
この報告書については、これまで本ブログで紹介したいくつかの記事にも名前が見られる小児科医の山中氏が、以下のような意見を述べていた。
その中で、ブログ者が違和感を覚えた写真掲載ゼロについても言及されている。
(2018年8月30日18時0分 YAHOOニュース)
・・・・・
・・・ 保育現場等で死亡事故が起こった場合には検証委員会を設置して検討し、その報告書を国に提出するよう求めている。
・・・・・
これまでに公表された検証報告書を読んで、「予防につなげる」という観点から問題点を指摘したい。
・・・・・
◆事故の概要
2016年12月13日午後4時ころ、神奈川県葉山町の公立保育園の園庭で追いかけっこをしていて、園庭と保育室のあいだにあるデッキの通路上を走っていたところ、デッキに置いてあったサッカーゴールの網に足を取られ転倒した。
・・・・・
◆事故の発生状況を推測すると
報告書の4ページには、死因として「腹部打撲による臓器損傷による出血性ショック」と記されている。
推測ではあるが、この事例の場合、おなかを打ってから比較的短時間で死亡しているので、肝臓か脾臓からの大量出血によって死亡したと思われる。
尖ったものが腹部に当たれば何らかの傷が皮膚についているはずであるが、子どものおなかの皮膚には傷は認められていない。
そこで、おなかにぶつかったものは、直径が3cmくらいの棒(クッキー作りやパン作りなどに使う麺棒)状のものの先端部分ではないかと推測される。
走って転んだとき、その麺棒の先端部がおなかにぶつかり、皮膚直下の肝臓か脾臓に当たった。
麺棒の先と背骨のあいだに臓器が挟まれ、臓器が裂けたのではないかと推測される。
すなわち、子どもが転倒した現場の写真、とりわけ、おなかがぶつかったと思われる場所の写真や、麺棒のようなものの写真やその計測値(直径や長さ)を知ることが死因を考える上で不可欠である。
この報告書には、写真は何も収載されていない。
現場の見取り図、たとえばサッカーゴールの絵と、転んだと思われる場所の見取り図、おなかがぶつかったと思われるものの絵があれば理解しやすい。
・・・・・
◆この報告書の問題点
1 死因の情報がない
・・・・・
2 検証委員メンバーの問題
‥・・・
3 医療体制の問題
・・・・・
◆今後の課題
・・・・・
国からの通知には具体的な検証の進め方が細かく記載され、どのような情報を収集したらよいかの項目については下記のように挙げられている。
・・・・・
これらの項目をすべて網羅するにはたいへんな作業量が必要となる。
報告書を読むと、ほぼ全ての項目について記載されているが、何が予防につながるポイントなのかがわかりにくい。
今回のケースでは、「健康な子どもが転んでおなかを打ち、約半日後に死亡した」ので、2と5と9について詳しく調査して、そこを中心にした記録とすべきである。
・・・・・
https://news.yahoo.co.jp/byline/yamanakatatsuhiro/20180830-00095009/
2020年3月13日11時50分に朝日新聞から、下記趣旨の記事が写真付きでネット配信されていた。
昨年9月に台風15号が千葉県内を直撃してから半年が過ぎた。
県内では約7万4400棟の住宅が損壊し、今でも屋根を吹き飛ばされるなどした多くの家がブルーシートで覆われている。
業者不足で、まだ修理が手つかずの住宅もある中で、「シュリンクフィルム」という、耐久性のある特殊なフィルムで屋根をすっぽり覆う技術が注目を集めている。
「シュリンク」は英語で「縮む」という意味で、「シュリンクフィルム」は熱を加えると収縮する特性がある。
様々な素材のものがあるが、建物を保護できるフィルムは厚さ0・15ミリ~約0・22ミリの難燃性ポリエステル製。
大きいものでは1辺の長さが90メートルのものもあり、フィルムを接着していけば、巨大な建造物などもすっぽりと覆うことができる。
覆った後にバーナーで熱すると対象物の形に密着。
船や車、大型機械の梱包(こんぽう)や保護、ビル解体時にアスベストの飛散防止などに使われている。
シュリンクフィルムを施工するプロテクションサービス(川崎市)の津野健司社長(45)は、2016年4月の熊本地震や、18年の西日本豪雨で崩れた建物の応急処置にブルーシートが使われているのを見て、「シュリンクフィルムの方が、有効に使える」と思っていた。
だが、社員は自分を含めて3人しかおらず、遠くの被災地に行く余裕はなかった。
千葉県内では、昨年9月9日に上陸した台風15号の強風により、多くの家の屋根が損壊した。
津野さんが「技術を役立てたい」と思っていたところ、屋根を吹き飛ばされた同県富津市にある築230年の古民家カフェ「えどもんず」の報道を見た。
店主の青山清和さん(62)がブルーシートで応急処置をしたものの、すぐに強風などではがれ、その後の台風19号や21号に伴う豪雨で、家の中は「プールのような状態になった」という。
津野さんは「大きな建物ほどシュリンクフィルムの出番だ」と、ボランティアで施工に駆けつけた。
岐阜県の白川郷から60年ほど前に移築された合掌造りは、高さが約12メートルあり、屋根が大きい特殊な構造。
早く処置するために、フィルムを張るためのハリを屋根の構造の外側に木材でつくり、上辺約15メートル、底辺約20メートル、高さ約9メートルの屋根を、約1週間かけて白いフィルムで覆った。
青山さんは、「屋根の修理は数カ月待ちと言われていた。台風後の強風や雨にも耐えてくれて、一息つけた」と喜ぶ。
今月上旬に本格修理を始めるために撤去するまで、安心して雨風をしのげたという。
フィルムは、飛散物などで傷がつかない限り、破れる心配は少なく、約2年はもつ。
工費は1平方メートル1500円ほどで、一般的な家屋であれば、工事は半日ほどで終わるという。
「ブルーシートを張り替える手間や費用を考えれば、フィルムの方が安上がりだし、安心感が違う」と津野さん。
今後は、自治体や団体などに周知して災害への活用を働きかけ、施工技術者の育成に力を入れたいという。
津野さんは、「技術が広がり、多くの家に施工できれば、安心が広がる」と話す。
https://www.asahi.com/articles/ASN3D74ZWN3CUDCB005.html
2020年3月14日16時8分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
13日午前10時半頃、山形県酒田市黒森の畑で、所有者の三川町成田新田、農業・斎藤さん(男性、78歳)が、農業用トラクター後部の回転部分(ロータリー)に下半身を挟まれた状態で倒れているのを、40歳代の長男が発見した。
斎藤さんは搬送先の病院で死亡が確認された。
酒田署の発表によると、斎藤さんは午前10時頃から1人で、畑の土おこし作業をしていたという。
長男が最後に見かけた時、斎藤さんは、エンジンがかかったままのトラクターから降りて、回転部分を足で蹴っていたという。
同署で事故原因を調べている。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20200314-OYT1T50122/
2020年3月12日11時32分に産経新聞westから、下記趣旨の記事が飛沫距離の目安図付きでネット配信されていた。
感染拡大が続く新型コロナウイルスは、接触感染のほか、飛沫(ひまつ)感染が主な感染経路とされている。
感染者のくしゃみやせきと一緒にウイルスが放出され、周囲が吸い込むことでうつる。
飛沫はどこまで飛び、何に気を付けるべきか。
【せき・くしゃみの場合】
「新型は、人が密集した環境で注意を怠ってしまうと容易に飛沫・接触感染が起きるのが特徴」
新潟大の斎藤玲子教授(公衆衛生・ウイルス学)は、こう語る。
飛沫感染は、感染者がくしゃみやせきをすることでウイルスを含んだつばが飛び散り、ごく小さな水滴を近くにいる人が口や鼻で吸い込んだりすることで起こる。
新型について政府の専門家会議は「空気感染は起きていない」としており、屋外で感染者と黙ってすれ違う程度であれば、感染の危険性は低い。
また、同会議は「手を伸ばして相手に届かない程度の距離をとって会話をすることなどは感染リスクが低い」とも呼びかける。
注意が必要なのは、
▽歌を歌う
▽大声を出す
▽討論する
といった行為。
これらは普通の会話と違い、強い呼吸を伴うため、ウイルスが増殖する部位の肺胞などからウイルス濃度の高い飛沫が大量に出やすい。
その結果、カラオケボックスなど密閉空間を感染者を含む多人数で共有すれば、患者集団(クラスター)が発生するリスクが高まる。
では、飛沫は具体的にはどのくらい飛ぶのか。
一般的な距離とされているのが、1~2メートル程度。
斎藤氏は、「会話では約1メートル、せきで約3メートル、くしゃみで約5メートル飛ぶこともある」と説明する。
【目や鼻露出なら「マスク効果なし」】
「患者から約2~3メートル以内や患者の部屋に入ったときなどには、マスク着用が賢明」。
こう指摘するのは、クルーズ船のダイヤモンド・プリンセスに政府の依頼で日本環境感染学会のチームを率いて乗船し、感染制御に関する助言を行った岩手医大の櫻井滋教授だ。
ただ、飛沫感染を防ぐには顔全体を覆う必要があり、目や鼻を露出している場合、マスクの効果はないという。
櫻井氏は、「むしろ、手が顔に触れてウイルスが付く可能性が増えるため、直接飛沫が飛ばない距離を保っている場合などは、マスクを着けない方が安全。不特定多数が集合する場所に行かない方が重要だ」と指摘する。
近畿大の吉田耕一郎教授(感染症学)は、「マスクで100%予防はできないが、自分が感染者の場合には、飛沫の飛散を一定軽減することはできる」とし、せきエチケットの大切さを強調する。
「べからず行動を」
櫻井氏は、飛沫感染だけでなく、接触感染の予防も重要とし、日常生活で、
(1)集合しない
(2)密集しない
(3)飛沫を発生させない
(4)食器などを共有しない
(5)接触しない
(6)狭小な場所を時間的に共有しない
の「べからず行動集」の実行を提唱。
「『完璧にできない』と言う前に、感染連鎖を防ぐため、一人一人が努力をするときだ」と話している。
https://www.sankei.com/west/news/200312/wst2003120012-n1.html
2020年3月12日10時58分に朝日新聞から、下記趣旨の記事が写真付きでネット配信されていた。
雪解けが進み、春の気配が届き始めている北海道。
歩道に積もった真っ白な雪に、ときおり米粒くらいの大きさの黒い粒が交じっている。
滑り止め用にまかれた「砂」だ。
見た目はよくないけれど、道民や観光客をけがや事故から守る、大事な「砂」。
その正体を、札幌生活3年の記者(29)が探った。
道内各地の交差点などには、滑り止め材の入った「砂箱」が置いてある。
2月下旬、札幌市北区の地下鉄駅前の砂箱から、重さ1.5キロの滑り止め材入りの袋を取り出した。
踏み固められた雪道に少しずつまいてみると、靴がしっかりと止まるのを感じた。
北海道の冬は、気象条件によって道の歩きやすさが変わる。
大雪のすぐ後は「ふかふか」、零下を下回る気温では「サクサク」、気温が高ければ雪が解けて「べちゃべちゃ」。
特に歩きにくいのは、一度解けた雪が凍った「つるつる」の道だ。
記者は、この冬、ジョギング中に角を曲がろうとして、思い切り転んでしまった。
右ひざを打ち、その後数日、ジンジンと痛んだ。
1シーズンに3~5回は、雪道で滑ってしまう。
【もったいない? いいえ「どんどん使って」】
札幌市消防局によると、少雪暖冬といわれる今シーズンでも、雪道で転び救急車で運ばれた人は、3月9日現在で774人もいるという。
記者が滑り止め砂をまいたのは、実は今回が初めて。
自分のために使うのはもったいない気がしていたからだ。
でも、「そんなことは言わずにどんどん使って」と、寒冷地の課題解決に取り組む北海道開発技術センター研究員の永田泰浩(やすひろ)さん(46)に言われた。
同センターは、市内で雪道転倒防止を呼びかけている団体「ウィンターライフ推進協議会」を運営している。
会では、毎年60~70回ほど「砂」をまく。
硬い雪や氷の上で転ぶと、年齢を重ねるにつれ、骨折などの大けがを負いやすくなるという。
永田さんは、「自分の後に歩く人を守るためにも『砂』は大事。『今日は滑るな』と思ったら、ためらわずにまいてほしい」と話す。
【「砂」の正体、実は安山岩の砕石】
ところで、一般的な呼び名ということで、これまで「砂」と紹介してきたが、この滑り止め材、厳密に言えば砂ではない。
その正体は、暗灰色の安山岩を細かく砕いた「砕石」だ。
コンクリートの原料にもなる。
粒径は2.5~5ミリメートル。
地質学の分類では、粒径が0.0625~2ミリの岩石の粒を砂、2ミリより大きいものは礫(れき)と呼ぶ。
分類上は「砂」ではない。
なぜ「砂」と呼ばれているのだろうか。
札幌市によると、かつては山から採ってきた本物の砂を滑り止め用に使っていたという。
だが、車が通ると風圧ですぐに飛び散ってしまい、効果が長続きしなかった。
現在の大きさに改良したところ、滑り止め効果が長時間続いたので、1997年ごろから定着したそうだ。
今も「砂」と呼ばれているのは、昔の名残なのだろう。
【記録的少雪で赤字、でも「事故起こさず済む」】
どうやって作っているのだろうか。
札幌市から滑り止め材の製造を請け負っている同市南区の工場を訪ねた。
工場では、近くの山から仕入れた砕石を使う。
安山岩は表面が粗くざらざらしているため、滑り止めの効果が高いそうだ。
6メートルほどの長さの筒に砕石を入れ、約3分間、筒を回転させながら直火で焼いて、しっかり乾燥させる。
水分が含まれていると、寒い日は石が凍り付いて袋の中で固まり、使いものにならなくなってしまうからだ。
記録的な少雪の影響で、この工場では今シーズンの「砂」の出荷量は、2月末の時点で例年の6割ほどにとどまった。
使われる量が少なければ、当然、収入にも響く。
この会社を経営する男性は「赤字だ」と嘆く。
それでも、工場に仕事で立ち寄る運送業者の運転手らが笑顔でかけてくれる言葉に心が安らぐ。
「助かります」
「おかげで事故をしないで済むよ」
男性は身内を車のスリップ事故で亡くした経験があり、「いっぱい使ってほしい」と話していた。
札幌市は、勾配のある車道沿いを中心に冬季限定で置いていた「砂箱」を、1994年ごろから歩道用にも設置。
今年度は市内3935カ所に置いた。
このうち歩行者用は1684カ所。
市民の要望もあり、設置箇所は年々増えている。
1シーズンで使われる量は7千~8千トンにもなるという。
「砂」をまくのは日本だけではない。
永田さんが15年ほど前に訪れた北欧にも、道に滑り止め用の「砂」があった。
「砂」をまくことで守れるのは、自分だけではない。
そんな学びを得た取材だった。
道民の皆さん、観光で北海道を訪れる皆さん。
つるつる路面に遭遇したら、どんどん「砂」をまきましょう。
https://digital.asahi.com/articles/ASN3C5QKKN3BIIPE00M.html?pn=5
2019年11月2日に掲載した元記事がブログサイト運営会社の字数制限に抵触しましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。
第1報は下記参照。
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/10140/
(2020年3月20日 修正1 ;追記)
2020年3月12日付で茨城新聞から、1つの筒で4号玉と2.5号玉を同時に打ち上げたことなどが原因だったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
土浦市で昨年10月に開かれた「土浦全国花火競技大会」で打ち上げ花火の一部が地上で破裂し見物客がけがをした事故を巡り、市などでつくる大会実行委員会は11日、原因について「導火線が不良のまま、大小の花火玉が重なり安全距離外まで飛んだ後に破裂したと推定される」とする最終報告を公表した。
同日の市議会全員協議会で報告した。
再発防止策として、打ち上げ場所の変更も検討する。
実行委は原因について、
(1)花火玉の導火線部分に不良があった
(2)4号玉(直径12センチ)と2・5号玉(同7・5センチ)を一つの筒の中で重ねて打ち上げたため、2・5号玉が安全距離外まで飛び破裂した
の2点が重なった可能性があるとしている。
2・5号玉は本来、約80メートルしか飛ばないが、約160メートル飛ぶ4号玉と合わせて打ち上げたため、4号玉に押し上げられて立ち入り禁止区域外の260メートル先の道路上に落下し破裂。
見物客がやけどなどの軽傷を負った。
市商工観光課は「非常にまれな原因による事故」と説明した。
再発防止策として、大会開催基準を見直し、4号玉を筒内に他の玉と重ねて打ち上げることを禁じるほか、導火線不良を防ぐため、自社製造の花火玉を使うよう業者に求める。
打ち上げ場所も東に移動し、安全距離を現在の半径160メートルから200メートル以上に広げる。
昨年は、2018年大会で風に流された花火で11人がけがをした事故を受け、花火数を減らして実施していた。
桟敷席券の払い戻しや次年度の優先販売は行わない予定。
今年は天候が安定する11月7日に開く。
1972年以降続いた10月開催を48年ぶりに見直す。
https://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=15839343050543
2020年3月12日21時20分に神奈川新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12日午後3時ごろ、横浜市旭区鶴ケ峰1丁目の商業施設のエスカレーターで、点検していたメンテナンス業者の男性(42)がエスカレーターに巻き込まれ、死亡する事故が起きた。
旭署が詳しい原因を調べている。
署によると、現場は施設1階と2階の間のエスカレーターで、男性は点検作業のため停止させた上で、一人で作業中だった。
エスカレーターが何らかの原因で動き出し、男性が巻き込まれたとみられるという。
https://www.kanaloco.jp/article/entry-297447.html
3月13日0時39分にFNN PRIMEからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
午後3時ごろ、横浜市旭区の商業施設の1階と2階の間にあるエスカレーターで点検作業を行っていた藤沢市の会社員・高橋さん(男性、42歳)が、足から腹部付近までを巻き込まれ、その後、死亡が確認された。
警察によると、点検作業は高橋さん1人で行っていて、事故が起きる直前、高橋さんは2階で作業をしていたという。
https://www.fnn.jp/posts/00433772CX/202003130039_CX_CX
(ブログ者コメント)
以下は、FNN PRIME映像の1コマ。
事故が起きたエスカレーターだと思われる。
2020年3月13日8時35分に福島民友から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12日午後2時50分ごろ、いわき市の磐越道下り線で、県警高速隊の覆面パトカーと大型トラックが衝突した。
けが人はいなかった。
同隊によると、パトカーが走行車線を走行している乗用車を誘導しようと指示を出したところ、乗用車が速度を落としたため、乗用車の後ろを走っていた大型トラックがよけようとして右ハンドルを切り、パトカーに追突したという。
同隊が事故の状況を詳しく調べている。
https://this.kiji.is/610980298969908321?c=39546741839462401
(ブログ者コメント)
単なる大型トラックの前方不注意and or車間距離不足による事故だと思われるが、こういったタイプの事故も起きるのだという、一つの事例として紹介する。
2020年3月12日17時55分に神戸新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12日午前0時50分ごろ、兵庫県豊岡市城崎町上山のJR山陰線城崎温泉-玄武洞間で、枕木の交換作業をしていた重機がバランスを崩し、運搬中の枕木16本(約500キロ)が線路の約2メートル下をくぐる道路に落下した。
道路に歩行者や車の通行はなかった。
JR西日本福知山支社によると、重機を操作していた下請け業者の男性作業員が病院に搬送され、むち打ちの軽症。
終電後のため、ダイヤへの影響はなかった。
https://www.kobe-np.co.jp/news/jiken/202003/0013187869.shtml
2020年3月11日14時23分に長崎新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
佐世保市東消防署の救急救命士が昨年12月、心肺停止の70代男性を病院に搬送中、心拍の回復を促すアドレナリンの投与を忘れ、その後、男性が死亡した問題で、医師などでつくる協議会が、医療ミスと男性の死亡との間に因果関係はなかったと判断していたことが10日、分かった。
市消防局によると昨年12月24日、心肺停止の男性を救急車で搬送する際、50代男性の救急救命士が、医師から4分間隔でアドレナリンを投与するように指示を受けたにもかかわらず、失念して14分間投与しなかった。
医師や消防関係者でつくる「県北地域メディカルコントロール協議会」が、死亡との因果関係を検証していた。
遺族によると、2月下旬に市消防局の職員から、「検証の結果、アドレナリンを投与しても、蘇生することはなかったという見解だった」と説明を受けたという。
遺族の男性は、「こういう結果になると思っていた。消防局に対する不信感は残っている。今後、このようなミスがないようにしてほしい」と話した。
市消防局は13日の市議会総務委員会で検証結果について報告する。
https://this.kiji.is/610280430047020129?c=39546741839462401
※トラブル発生時の報道は下記。
(2019年12月28日16時33分 長崎新聞)
佐世保市消防局は27日、市東消防署の50代男性の救急救命士が、心肺停止の70代男性を病院に搬送中、医師から心拍の回復を促すアドレナリンを投与するよう指示されていたにもかかわらず、失念して処置をしなかった、と明らかにした。
男性はその後、死亡した。
死亡との因果関係について検証する。
市消防局によると、24日午前9時10分、男性の家族から「食事中に意識を失った」と119番通報があった。
消防局は救急隊を出動。
ドクターヘリの出動も要請した。
救急隊は18分に到着。
男性は心肺停止で、先に到着していたかかりつけ医が心臓マッサージなどをしていた。
救急隊は自動体外式除細動器(AED)を使った救命処置をしながら31分にドクターヘリとの合流場所に出発。
40分にフライトドクターと接触した。
フライトドクターは救急車内でアドレナリンを3~4分間隔で4回投与。
しかし回復せず、救急車で嬉野医療センター(佐賀県嬉野市)に搬送することになった。
フライトドクターは救急救命士に対し、搬送中にも4分間隔でアドレナリンを投与するよう指示。
しかし、医療センターに到着するまでの14分間、投与しなかった。
医療センターの指摘で発覚。
救急救命士は当初、「指示を受けたかどうかの記憶がない」と話していたが、その後の調査で指示を忘れていたことが明らかになった。
市消防局は26日、遺族に対し救命処置にミスがあったことを報告し、謝罪した。
遺族は、「死亡との因果関係の結果で、対応は変わってくる。1日、2日でも持ちこたえてくれたら、きちんとお別れを言えたのに」と悔しさと無念の表情だったという。
27日に市役所で開いた記者会見で西﨑局長は、「市民の生命を預かり、守る立場にある消防局として、このような事態を招いたことを深くおわび申し上げる」と陳謝。
「再発防止策を徹底して検討する」と述べた。
https://this.kiji.is/583310361318261857?c=174761113988793844
キーワード;ヒューマンエラー、人的エラー


















その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。