







2019年8月7日12時53分に北海道新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
観光客が運転する車が7月末、一般の立ち入りを制限している新千歳空港の滑走路付近に誤って進入したことが7日、分かった。
滑走路の補修をしていた工事関係者が見つけ、制限区域進入から数分後に退去させた。
国交省新千歳空港事務所は、運航に影響はなかったとしている。
同事務所によると、山梨県の50代女性が運転するレンタカーが7月30日午後11時ごろ、制限区域に進入。
滑走路2本は6月10日から11月末までの午後11時~翌午前6時半、老朽化の補修と滑走路端安全区域の拡張工事をしている。
進入当時は、警備員が通行許可証を十分確認しないまま、工事関係者用のゲートから入れたとみられる。
航空機は、隣接する航空自衛隊千歳飛行場の滑走路を使っていたため、運航に影響はなかった。
女性は、翌31日に空港周辺の商業施設であった人気ロックバンドのライブを見るため現地を訪れ、道に迷ってゲートから進入。
不審に思った工事関係者が気づき、ゲートから出したという。
新千歳空港では7月24日、機内持ち込み禁止の多目的ナイフとガスボンベを持った男性が保安検査場を通過する問題も起きている。
同事務所の四渕次長は、「保安関連のトラブルが続き、大変重く受け止めている。空港関係者に対策を徹底するよう周知したい」と話した。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/332840?rct=n_hokkaido
(ブログ者コメント)
7~8年前になろうか、ブログ者も同じような経験をしたことがある。
某ビルの中に地方紙閲覧コーナーがあるとの情報を得、当該ビルを訪れた時のことだ。
玄関正面には警備員がいる。
当方、初めてにつき、「地方紙閲覧コーナーがあると聞いてきたのですが・・・」と聞けば、その警備員、そんなコーナーがあるとは知らない様子で、何回かやりとりした後、「じゃあ、こちらから入ってください」と、ビルの内部に入れてくれた。
中に入ってみると、どうも様子がおかしい。
普通のオフィスみたいだ。
確認しようと思っても、誰もいない。
数分滞留した後、そこから出た。
聞けば、その日は、全国各地から会議に集まっているとのことで、警備員の方、その会議に遅れてきた人間だと勘違いしたようだった。
2019年8月2日11時10分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
熊本県天草市の天草空港で1日、駐機していた天草エアラインの機体の燃料が高温になったため、午後の天草~熊本便と天草~福岡便の計3往復6便が欠航した。
空港周辺の気温は午前9時前に30℃を超えていた。
1日からのダイヤ変更で、駐機時間が従来の約30分から約3時間に延びたことなども影響したという。
同社によると、1日午後0時55分発熊本行きの201便(乗客13人)で、機体内の燃料が高温になっていることを示す警告灯が点灯。
消防車で放水したが、温度は下がらず、同日午後の全便を欠航し、計117人に影響が出た。
熊本地方気象台によると、空港周辺の気温は午前9時前には30℃を超え、午後1時の気温は32.7℃だった。
同社では、機長1人が体調不良のため欠航や運休が相次いでおり、1日から熊本~大阪(伊丹)便で日本航空の機体を使う共同運航を開始。
共同運航便との乗り継ぎをしやすくするため、201便のダイヤを変更。
空港での駐機時間が、従来の約30分から約3時間に延びていた。
天草空港は格納庫がなく、機体の日よけができない。
給油施設もないため、離陸直前に給油することもできない。
このため天草エアラインは、燃料の温度上昇を回避する対策として、2日から福岡発天草行きの102便が到着後、次の離陸前までに、乗客を乗せずに天草~熊本間を往復する「フェリー(回航)便」を運航する。
8月2日9時53分に読売新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
機体内の燃料が基準の51℃を超える高温になったことを知らせる警告灯が点灯。
消防車で放水したが温度は下がらず、運航を中止した。
この日の天草市の最高気温は34.4℃。
同社は、同日からのダイヤ変更で、同空港での駐機時間が従来の約40分から約3時間に延びたことが原因とみている。
この機体を使用する予定だった別の5便も運航を取りやめ、計117人に影響した。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20190802-OYT1T50178/
8月4日7時0分に産経新聞からは、同じ理由による欠航がう3日間続いているという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
天草エアラインは3日、炎天下により機体の燃料が高温となったことの影響で機材繰りがつかなくなったとして、天草~福岡など、天草空港(熊本県天草市)発着の計3便を欠航とした。
暑さによる欠航は3日連続で、計247人に影響が出た。
https://www.sankei.com/region/news/190804/rgn1908040016-n1.html
2019年7月7日23時34分に北海道新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
7日午後1時45分ごろ、北見市の上空約900mで、小型プロペラ機と、えい航されて飛行していたグライダーをつなぐナイロン製ロープ(直径約6mm、約50m)が切れ、約40m分が落下した。
両機は約30分後までに、同市豊田の北見地区農道離着陸場(農道空港)に着陸し、けが人はなかった。
警察によると、ロープが落下したとみられる現場は、同市東相内と美園にまたがる山林で、ロープは見つかっておらず、地上での被害も確認されていない。
国交省は、事故につながりかねない重大インシデントと認定。
運輸安全委員会は8日以降、航空事故調査官2人を派遣し、原因を調べる。
警察によると、グライダーには所有者である滋賀県の男性会社員(53)が搭乗。
小型機を別の1人が操縦し、午後1時40分ごろに農道空港を離陸。
上空でロープが切れ、グライダー側に約40m分が残り、飛行に危険が生じたとして、男性がロープを落下させる操作をしたという。
出典
『グライダーからロープ落下 北見上空 小型機でえい航中』
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/322940/
7月8日18時36分にNHK北海道からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
グライダーは、先端側についていた長さ40mのロープを切り離して落下させた。
国の運輸安全委員会は、事故につながりかねない重大インシデントとして、8日午後4時ごろ航空事故調査官2人を現地に派遣し、飛行場の管理者などから当時のフライトの様子や天候などを聞き取った。
同委員会事務局の逸見航空事故調査官は、「グライダーの教本には、けん引ロープが切れた場合はすぐに切り離さず、飛行場に戻ると書いてある。今後、機体を調べたり、操縦者から話を聴いたりして、原因の調査を進めていきたい」と話していた。
出典
『グライダー牽引ロープ落下で調査』
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20190708/7000011722.html
7月8日22時0分に北海道新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国交省は、落ちたロープが1kg以上あるとみられることなどから、今回の事案を事故につながりかねない重大インシデントと認定し、調査官を派遣した。
出典
『グライダーからロープ落下 調査官2人が北見入り』
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/323273/
(ブログ者コメント)
以下は、NHK解説映像の1コマ。
(2019年7月27日 修正1 ;追記)
2019年7月26日20時22分にNHK北海道から、ロープが見つかったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
25日、離陸した場所からおよそ3km離れた訓子府町のタマネギ畑にロープが落ちているのを農作業中の人が発見し、警察に通報した。
ロープは長さおよそ49m、重さおよそ1.5kgで、切れた断面の形や太さが一致したため、警察が落下したロープだと判断した。
出典
『グライダーから落下のロープ発見』
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20190726/7000012235.html
2019年6月9日13時38分に琉球新報から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9日午前6時56分ごろから同8時20分ごろの間、那覇空港で停電が発生した。
那覇空港事務所によると、航空会社のパソコンが使用できず搭乗手続きができなくなり、欠航や遅延が発生した。
少なくとも数100人の乗客に影響が出た。
9日は1日通して運航ダイヤに乱れが出る見通し。
原因は調査中。
同事務所によると、全日空(ANA)が運航する那覇から新石垣間の往復便1762便と1763便の2便が欠航した。
那覇から出発する国内線と国際線双方の18便と那覇着の4便で遅延が発生した。
日本航空(JAL)900便の那覇発羽田行きの便が、この日最長の1時間49分の遅れを記録した。
国内線旅客ターミナルビルのインフォメーションで働く女性によると、突然停電し、トイレも使用できなくなった。
「パソコンも消えて、客から問い合わせがあっても運航状況が分からなくて答えられなかった。大変だった」と話した。
那覇空港ビルディング(NABCO)によると、停電した施設は国内線と国際線エリア、連結施設、P3駐車場だった。
国内線には予備の発電機もあるが、国内線エリアでは作動しなかった。
NABCOの兼島社長は、「みなさまに大変なご心配とご迷惑をお掛けしましたことを深くおわび申し上げます」と謝罪するコメントを発表した。
出典
『那覇空港の一時停電で数百人に影響 1日中運航ダイヤに乱れも 予備の発電機も作動せず』
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-933401.html
6月9日19時53分に琉球放送からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9日午前6時56分ごろから同8時20分ごろの間、那覇空港が停電し、国内線と国際線の計24便に欠航や遅延が発生した問題で、NABCOは同日夜、停電の原因について、「店舗の開店準備や空調などで早朝の時間帯の電力需要が想定を超えたため、ブレーカーが落ちてしまったとみている」と本紙の取材に回答した。
より詳細な原因を調査している。
那覇空港は、国内線と国際線の間の連結施設が3月に供用開始となった。
連結施設内には航空会社のチェックインカウンターのほか、飲食店や土産物店なども多数入居する。
NABCOの担当者は、「連結施設ができたため、電力需要の予測を超えてしまったと考えられる。より詳しい原因を調べて対応を考えたい」と話した。
約1時間20分の停電により、搭乗手続きができなくなり、少なくとも数100人に影響が出た。
国内線の発電機は作動しなかったが、連結施設と国際線の発電機は稼働したという。
出典
『那覇空港停電の原因は予測以上の電力需要か 連結施設新設で』
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-933593.html
2019年5月22日5時14分に日本経済新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は21日、米ボーイングが新型機「737MAX」の2018年10月に発生した最初の墜落事故の一因がバードストライク(鳥の衝突)だった可能性に気づいていながら、対策を怠っていたと報じた。
同様のケースが再発する可能性を軽視していたという。
737MAXの2度の墜落事故は、機体の傾きを測るセンサーの故障によって自動制御システムが誤作動を起こしたことが原因と考えられている。
センサーの故障理由は明らかになっていない。
同紙によると、ボーイングは18年10月のインドネシアでの最初の事故について、バードストライクによってセンサーが故障した可能性があると、11月の時点で米航空会社に説明していた。
一方、同じ事故が起こる可能性は低いと考え、再発防止策を取っていなかったという。
同紙は、「米航空当局は、バードストライクによってセンサーが故障した可能性が高いと考え始めている」と指摘した。
一方、今年3月のエチオピアでの2度目の事故について同国の航空当局は、「センサーが異物によって損傷した証拠はない」と説明している。
出典
『ボーイング、鳥衝突への対策怠る 墜落事故で 米紙報道』
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45104340S9A520C1000000/?n_cid=NMAIL007
5月22日5時43分に時事ドットコムからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
米航空機大手ボーイングの新型旅客機「737MAX」墜落事故をめぐり、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は21日、連邦航空局(FAA)が、鳥の衝突により機体の角度を計測するセンサーに不具合が生じたとの見方を強めていると報じた。
センサーからの誤ったデータを基に自動飛行制御システムが作動して機首が下がり過ぎ、墜落を招いた可能性があるという。
同紙によると、FAAは今年3月にエチオピアで起きた2件目の墜落事故について、1羽または複数の鳥の衝突がセンサーの不具合を引き起こした可能性が高いとみている。
エチオピア当局は「(センサーに)異物による損傷の証拠は見つかっていない」と否定的な見解を示しているが、一般的に、衝突の証拠を見つけるのは困難という。
出典
『ボーイング機事故、鳥衝突しセンサー故障か=当局が見立てと米紙報道』
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019052200127&g=int
2019年5月18日8時7分にNHK首都圏から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
今月5日、モスクワの空港で、ロシアの航空会社の旅客機が着陸に失敗して機体が激しく炎上し、乗客乗員78人のうち41人が死亡した。
ロシア国営テレビの映像には、脱出した多くの乗客が大きなスーツケースやカバンを持っている様子が映されていて、現地では、手荷物の持ち出しが脱出の遅れにつながったという指摘が出ている。
これを受けて国交省は、旅客機から緊急脱出する時の注意点を改めてホームページに掲載し、手荷物を持つと自分の脱出の遅れだけでなく、ほかの乗客の妨げになるとして、荷物の持ち出しをしないよう呼びかけている。
緊急時の脱出をめぐっては、日本でも平成28年に新千歳空港や羽田空港で起きた事故の際、客室乗務員が手荷物を持たないよう繰り返し指示したにも関わらず、多くの乗客が荷物を持ち出し、避難・誘導に支障が出た。
運輸安全委員会によると、平成28年2月、新千歳空港で日本航空の旅客機のエンジンから火が出て、乗客らが緊急脱出した。
客室乗務員が手荷物を持たないよう指示したにも関わらず、多くの乗客が荷物を持ち出そうとしたため、置いてから脱出するよう指示し、操縦室の扉の前に荷物が積み上げられる結果となった。
このため、パイロット自身が客室に出られなくなり、避難・誘導に支障が出た。
また、同じ年の5月に、羽田空港で大韓航空の旅客機のエンジンから火が出て緊急脱出が行われた際も、多くの乗客が荷物を持ち出していたことが問題点として指摘された。
運輸安全委員会の前身の航空事故調査委員会が発足した昭和49年以降、脱出スライドを使った緊急脱出は15件行われ、中には、ほかの乗客が持ち出したスーツケースが手に当たって骨折する事故も起きている。
旅客機は、緊急時に、乗客が座席に座った状態から90秒以内に全員脱出できるよう設計されているが、手荷物を持たないことが前提となっている。
ヨーロッパの航空機メーカーのエアバスが行った緊急脱出の試験の映像では、乗客役の人たちが狭い通路を通って非常口に殺到したあと、脱出用のスライドから次々と滑り降りている。
このとき、荷物を持ち出そうとするとどのような影響が出るのか、全日空の訓練施設で再現してもらった。
座席の上の棚から荷物を取り出すためには、通路上に立たなければならず、ほかの乗客の妨げになる。
また、肩掛けカバンのような荷物も、ベルトが座席の手すりなどに引っかかり、避難に支障が出るおそれがある。
このほか、ハイヒールを履いたまま避難すると、脱出用のスライドを傷つけて中のガスが抜けてしまうおそれがあるため、必ず脱ぐよう求めている。
全日空は、こうした注意点が乗客の印象に残るよう、機内で上映する安全ビデオの内容を刷新するなどの取り組みを進めている。
全日空客室基準チームの西村リーダー(女性)は、「一刻も早く脱出する必要があり、手荷物は持たず、客室乗務員の指示に従ってほしい」と話している。
出典
『緊急脱出時は荷物持たないで!』
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20190518/0029824.html
事故報道初期の5月8日13時10分に産経新聞からは、避難時の機内の様子などに関し、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
生存者37人が、いずれも機体前方の乗客らで、犠牲者は機体後部に集中していたことが分かった。
ロシアのメディアが7日、報じた。
前方の一部乗客が棚の荷物を取り出し、後部乗客の逃げ遅れにつながった可能性が高まっている。
地元メディアが伝えた女性客室乗務員の話によると、アエロフロート機は緊急着陸の際に後部が炎上したが、停止した段階で機内に延焼はなかった。
この乗務員は同僚と前方にある左右の扉を蹴り開け、それぞれの緊急脱出シューターが避難経路となった。
通路は1本で、別の乗務員が機体後部のシューターを開こうとしたが、失敗した。
搭乗していたセベロモルスク市のエフメニコフ市長(47)は、「機内にパニックはなく、乗客は列になって前方の脱出口に進めるのを待っていた」と語った。
しかし、搭乗客によると、前方の複数の乗客が棚のスーツケースなどを取り出した上で機外に脱出したことが明らかになっており、犠牲拡大の一因ではないかと議論になっている。
航空燃料が炎上し高熱で窓が溶け出す中、機内の温度は一気に上昇していたという。
インタファクス通信は、捜査関係者の話として、機体が滑走路に着地した際に破損した車輪が左側の燃料タンクを直撃し、燃料に引火して火災が起きたとの見方を伝えた。
ロシア連邦捜査委員会によると、事故機のスホイ・スーパージェット100には乗客73人、乗員5人の計78人が乗っていた。
乗員の中で犠牲になったのは1人で、後部ドアを開けようとした男性乗務員(22)だった。
出典
『荷物取り出しで犠牲拡大か ロシア旅客機の炎上事故』
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO44513160Y9A500C1CR0000/
5月18日10時36分に産経新聞からは、機体の重量が過多だったため足回り部品が破損し火災につながった可能性ありという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国営ロシア通信は17日、事故原因を調査している露航空当局の文書を基に、着陸時の機体が重量過多だったことが事故の要因となった可能性があると伝えた。
ロシア通信が入手した文書によると、事故を起こしたロシア製旅客機「スホイ・スーパージェット100」の緊急着陸時の重量は42.6トンで、着陸許容重量を1.6トン上回っていた。
一方、着陸時の速度には問題はなかったという。
燃料が多く残った状態で緊急着陸を行う場合、機体重量を軽くするため,燃料投棄を行うのが一般的。
しかし,事故を起こした機体は燃料投棄を行わなかったとみられている。
この事故では、着陸時にシャーシやタイヤなど足回り部分が破損。
飛び散った部品が燃料タンクを損傷させ、燃料に引火したとされる。
足回り部分が破損した原因は、重量過多のためだった可能性が強まった。
事故は5日夕に発生。
同機は落雷で通信機器が故障し、離陸から約30分後に同空港に引き返したが、着陸に失敗。
乗客・乗員78人のうち41人が死亡した。
出典
『重量過多が要因か モスクワ旅客機着陸失敗事故』
https://www.sankei.com/affairs/news/190518/afr1905180008-n1.html
(ブログ者コメント)
〇以下は、NHK映像の1コマ。
荷物を持って逃げてきた複数の乗客が映っている。
〇平成28年の新千歳空港事例は、本ブログでも紹介スミ。
2019年4月24日13時40分にNHK沖縄から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
去年、沖縄県沖の海上にアメリカ軍のF15戦闘機が墜落した事故について、アメリカ軍は、パイロットが機体の姿勢を正しく認識できなくなり、誤った操作を行ったことが原因だとする調査結果をまとめた。
去年6月、那覇市の南の海上でアメリカ軍嘉手納基地に所属するF15戦闘機1機が墜落し、パイロット1人が足の骨を折るなどの大けがを負った事故について、アメリカ軍は調査結果をまとめ、防衛省に報告した。
それによると、当時は事故機とほかの戦闘機が攻撃と防御の二手にわかれて訓練を行っていたが、事故機のパイロットが相手の機体の動きに気を取られるうちに、自らの機体の姿勢や高度を正しく認識できなくなる「空間識失調」に陥ったとしている。
その結果、機首が下を向いていたにもかかわらず、パイロットは上を向いていると錯覚して、機首をさらに下げる誤った操作を行い、結果的に墜落したと結論づけている。
アメリカ軍は、機体の不具合や整備不良の問題は確認されなかったとした上で、今回の事故を受けて、パイロットの教育や訓練を強化したとしている。
出典
『米軍F15墜落 誤操作が原因』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/okinawa/20190424/5090006350.html
4月24日15時42分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
米空軍嘉手納基地(沖縄県嘉手納町など)所属のF15戦闘機が昨年6月、那覇市の南120km沖で墜落した事故について、米空軍は操縦ミスが原因だったとする調査結果をまとめた。
米政府から情報提供を受けた防衛省が24日、発表した。
防衛省によると、事故機は訓練中、垂直上昇を始めたものの推進力が足りず、機首が下降。
姿勢を立て直すべきところ、操縦桿を前へ押して、機首をさらに下げる誤った操作をした。
機体が制御不能になり、操縦士は緊急脱出した。
敵役のF22の動きに集中するあまり、上下左右の感覚を失う空間識失調に陥っていたとみられるという。
米軍は、機首が下がった状況下での対処訓練を追加するなど、再発防止策を取ったという。
出典
『沖縄沖のF15墜落、操縦ミスが原因 米空軍の調査結果』
https://www.asahi.com/articles/ASM4S4R12M4SUTIL02D.html
2019年3月28日18時30分にチューリップテレビから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
去年7月、富山空港で滑走路を点検中の車がいるのにヘリコプターが滑走路に着陸した問題で、国の運輸安全委員会が28日、調査結果を公表した。
原因は、富山空港の管制官が車の存在を忘れて着陸許可を出したことなどが考えられるとしている。
この問題は、去年7月9日午後2時ごろ、富山空港で、滑走路を点検作業中の車がいるのにヘリコプターが誤って滑走路に着陸したもの。
けが人はいなかった。
国の運輸安全委員会は、事故につながりかねない『重大インシデント』として原因を調査し、報告書をまとめた。
報告書によると、原因は、富山空港の管制官が滑走路を点検していた車の存在を忘れ、ヘリコプターに着陸許可を出したことと、ヘリコプターの機長の着陸前の目視確認が不十分で車に気づかなかったこととされている。
ヘリコプターの着陸時、滑走路の車との距離はおよそ1080mだった。
富山空港では、車が滑走路を点検中、管制官の席に「滑走路使用禁止」と書かれたマグネットを貼り付ける規定がある。
しかし管制官は、勤務交代直後、複数の業務を同時に処理していたため貼り付けをしておらず、着陸前の目視による確認も不十分だったという。
運輸安全委員会は、全国の管制官にマグネットの適切な使用の徹底を周知するなど、再発防止策を講じている。
出典
『富山空港の重大インシデント 管制官 車を忘れヘリに着陸許可』
http://www.tulip-tv.co.jp/news/detail/?TID_DT03=20190328182054
3月28日12時45分にNHK富山からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
管制官は、車両に対し滑走路への走行許可を出した後は、それを忘れないようにするためリマインダーと呼ばれる表示を掲示するという、規定の手順を行っていなかった。
国交省は空港の管制機関に対し、リマインダーの適切な使用の徹底などを指示したということで、富山飛行場管制所は、リマインダーの使用方法の改善や管制官と操縦士の情報共有など、再発防止策を講じたという。
出典
『富山空港管制官ミスが要因か』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/toyama/20190328/3060001579.html
キーワード;ヒューマンエラー、人的エラー
2019年3月19日20時0分に日本経済新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
米ボーイングの小型旅客機「737MAX」の墜落事故に関連し、機体を自動制御する「MCAS」と呼ぶシステムについて、操縦士が十分な説明や訓練を受けていなかった可能性が浮上している。
米メディアによると、同社はフライトシミュレーター訓練を提供せず、端末を用いた2時間程度の簡易訓練を実施したのみだったという。
米紙ニューヨーク・タイムズなどによると、従来機種の「737NG」での飛行経験がある操縦士には、737MAXのフライトシミュレーターによる訓練を不要とした。
ボーイングが用意したのは、タブレット端末を用いて従来モデルとの変更点を説明する2時間ほどの教材と、13ページのマニュアルだったという。
新型機の導入時には、通常、操縦士は実際のコックピットを模したフライトシミュレーターを使って疑似飛行訓練を受ける。
だが、米連邦航空局(FAA)は737MAXを旧モデルの派生機種と認め、端末による簡易訓練で足りると認めた。
アメリカン航空の操縦士らはフライトシミュレーターによる訓練を求めたが、機材やデータがそろわないなどの理由で聞き入れられなかったという。
737MAXは昨年10月のライオンエア(インドネシア)に続き、10日にはエチオピア航空が墜落。
エチオピアの墜落現場から回収したブラックボックスの分析にあたったフランス航空事故調査局(BEA)は18日、「インドネシアの事故との明確な類似点が報告された」と発表した。
事故原因が単純な人為ミスではなく、機体やシステムの何らかの不具合だった可能性が強まった。
インドネシアの墜落事故ではMCASに用いるセンサーのデータに誤りがあり、システムが誤作動を起こした可能性が指摘されている。
操作マニュアルでは、MCASに不具合が生じた場合は手動操縦に切り替えて運航を継続することになっていたが、操縦士が新システムの操作に習熟していなかった可能性がある。
FAAは昨年10月のインドネシアの墜落事故後、ボーイングに操作マニュアルを改定するよう求めたが、訓練内容は変えなかった。
エチオピア航空の事故を受けて、FAAは制御ソフトの改修を指示。
操縦士の記憶に頼らない操作手順への変更を指示し、訓練要件の見直しも義務付けていた。
ボーイングのデニス・ミュイレンバーグ最高経営責任者(CEO)は18日のビデオメッセージで、「間もなくソフトウエアを更新して、新しい訓練方法を導入する」と語った。
格安航空会社(LCC)の台頭や燃費性能に優れた小型機の便数増で、旅客機のパイロットは恒常的に不足している。
新型機の受注競争では、時間のかかるフライトシミュレーター訓練が必要な機種より、端末による簡易訓練で済む機種が有利とされる。
習熟不足が2度の大惨事を招いたとすれば、簡易訓練を認めたFAAの安全管理が問題視される可能性もある。
出典
『ボーイング墜落事故原因、新機能の習熟不足が浮上』
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO42656750Z10C19A3TJ2000/
3月19日20時9分に朝日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5カ月間に2度の墜落事故を起こした米ボーイングの最新鋭小型機「737MAX」をめぐって、米連邦航空局(FAA)の事故前後の振る舞いに、疑念の目が向けられている。
米議会などの検証が本格化しそうだ。
昨年10月にインドネシアで起きた最初の事故は、機体の傾きを測るセンサーから誤ったデータが送られ、航空機の失速を防ぐ飛行システムが誤作動。
自動的に機首を下げようとして墜落した。
今月10日のエチオピアの事故でも、「はっきりした類似点」(モゲス運輸相)が指摘されている。
このシステムは737MAXに新たに採用された。
従来の737型機よりも大きなエンジンを積んだせいで、機首が上がるなど機体が不安定になるのを防ぐためだったが、墜落事故を招いた可能性が疑われており、FAAが2017年に与えた型式認証の手続きが適切だったか、問題視されている。
米紙シアトル・タイムズは、FAAが審査手続きの中で、このシステムの安全性評価をボーイング自身に委ねていた、と報じた。
当時はライバルの欧州エアバスが「A320neo」で新型小型機の開発競争をリード。
複数のFAA関係者は、737MAXの認証を急ぐよう幹部から圧力があったと同紙に語った。
重要プロセスの一部をボーイングに「丸投げ」することにより、審査時間の短縮を図った可能性がある。
米紙ウォールストリート・ジャーナルなどによると、FAAの上位組織にあたる米運輸相の監察官は、FAAの認証手続きに問題がなかったか調査に入った。
米司法省の刑事部門も捜査に入った。
裁判所の大陪審を通じ、関係者に電子メールなどの記録提出を求めたようだ。
両省が連携しているとの情報もある。
FAA職員らは、関連資料や通信記録などを削除しないよう指示されたという。
737MAXを操縦するパイロットに、新システムを扱う訓練をFAAが義務づけなかったことにも米議会から疑問が出ている。
ボーイングは顧客の航空会社に対し、従来の737型機のパイロットなら最低限の訓練だけで737MAXも運航できるという経済性をアピールしていた。
米下院運輸インフラ委員会は、今後、FAAの認証手続きをめぐる調査に入り、訓練を見送った経緯を問いただす方針だ。
エチオピアでの事故を受け、世界の航空当局が737MAXの運航停止に踏み切る中でも、FAAは「安全性を疑わせるようなデータはない」などとして停止措置に抵抗。
自国の主要産業であるボーイングへの配慮を疑う声も出ていた。
FAAは事故3日後の13日、主要国では最後に運航停止を決めた際、二つの事故の類似性を示す新データが得られたためなどと説明した。
だが、米紙ワシントン・ポストによると、FAAは当該データを事故翌日には入手していたという。
トランプ米大統領は運航停止を発表する中で「大変な決断だった」と語り、自身の関与を強くにおわせたが、決定の遅れに批判が高まるにつれ、この話題に触れなくなった。
世界の航空当局で範を示す存在だったFAAだが、737MAXの墜落事故を機に、その立ち位置が問われ始めた。
出典
『安全性評価、ボーイングに丸投げ? 墜落事故で新疑惑』
https://digital.asahi.com/articles/ASM3M4GW0M3MUHBI00K.html?rm=367
2019年3月15日15時0分に読売新聞から、下記趣旨の記事が写真やグラフ付きでネット配信されていた。
航空機に鳥が衝突するバードストライクの国内の発生件数が減少している。
昨年はピーク時から4分の1以上減り、全ての航空会社などに報告を義務づけた2009年以降、最少の1423件(速報値)だった。
鳥を空港に寄せ付けない様々な対策が奏功したとみられる。
ただ、航空機に10億円の損害が出たケースもあり、国交省は引き続き防止策を進める。
【衝突数 ピークの4分の3】
バードストライクについて国交省は、米ニューヨークで155人乗りの旅客機がハドソン川に不時着した事故が起きた09年以降、全航空会社や機長らに報告を求めるようになった。
同年の発生件数は1617件だったが、航空機の運航便数の増加に伴って右肩上がりの傾向となり、ピークの14年には1967件に達した。
しかし、翌年からは減少に転じ、18年は1500件を下回った。
空港別では、羽田が最多の156件(前年比10件増)で、伊丹47件(同2件減)、佐賀45件(同10件増)、成田42件(同18件減)、福岡41件(同6件減)が続いた。
佐賀は着陸回数が羽田の40分の1程度にすぎないが、空港事務所は「周囲に干潟や川があり、どうしても鳥が集まりやすい」という。
減少の背景には、各空港などの取り組みがある。
海上にあり、トビやサギ、カラスなどの飛来が多い北九州空港では、昨春から、鳥の餌となるバッタの集中的な駆除に乗り出した。
調査の結果、最大約980万匹ものバッタの発生が予測されたため、舗装工事に使うローラー車で草地を走行し、幼虫も含めて駆除した。
国交省によると、バッタを食べるトビの昨秋の出現数は、前年の2~5割ほどに減少。
バードストライクも、昨年は前年比8件減の16件だった。
バッタ駆除は新年度以降も続ける予定という。
このほか、各空港では鳥が定着しないよう定期的に車両で見回りをしたり、威嚇射撃で追い払ったりしている。
佐賀では鳥が嫌がる高周波音を滑走路周辺で流しており、成田や中部ではレーザー光線を鳥に照射する検証実験を行っている。
国交省も10年以降、全国75空港で衝突した鳥の血液などをDNA型鑑定して種別を特定し、その鳥が好む虫などを空港から排除する対策につなげる取り組みを続けている。
【機体損傷 昨年39件】
発生件数は減少しているものの、衝突場所や鳥の大きさなどによっては、深刻な被害をもたらしている。
バードストライクが機体の損傷にまで至ったケースは、昨年39件。
このうち、7月に岡山県内を飛行中の小型機が衝突を受けた事例では、右主翼の前方が大きくへこみ、6年ぶりにバードストライクによる航空事故と認定された。
17年には離陸中止や引き返し、目的地変更も22件確認された。
航空会社の経済的負担も大きい。
国交省によると、旅客機の損傷だと修理費は100万円単位となり、ジェットエンジンでは1億円以上かかることもある。
17年11月に北九州空港で起きたケースでは、鳥がエンジンの最前部のファンを突き抜け、「圧縮機」と呼ばれる内部の重要な機器にまで到達し、修理費は約10億円に上ったという。
大手航空会社の社員は、「エンジン内部の小さなブレード(羽根)1枚の交換で車1台が買えるほど費用がかかる。衝突は1件でも減ってほしい」と話す。
国交省は「各空港での有効な取り組みを周知し、対策強化につなげたい」としている。
出典
『バッタ大量駆除/威嚇射撃…空港の鳥対策 効果大』
https://www.yomiuri.co.jp/national/20190315-OYT1T50201/
2019年1月29日6時0分に西日本新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
格安航空会社(LCC)の登場で、より身近な存在になった航空路線。
航空各社は近年、食物アレルギー対応の機内食を用意するなど、多くの人が快適な空の旅を楽しめるよう取り組んでいる。
そんな中、福岡市に住む40代女性から特命取材班に、「海外旅行で航空便を予約したら、アレルギー用の自己注射薬『エピペン』を機内に持ち込むことができなかった」との声が寄せられた。
アレルギー対応が進んでいる日系エアラインを予約したはずなのに、なぜそんなことが起きたのか。
エピペンとは、食物などが原因で血圧低下や意識障害などを引き起こすアナフィラキシーショックを改善する補助治療剤。
ペン型容器(全長約15cm)を太ももに強く押し当てると針が出て、薬剤が投与される仕組みだ。
症状を一時的に緩和することができる。
女性によると、年末年始に家族で海外に行くため、昨夏に旅行会社のウェブサイトから航空券を予約した。
女性の息子は食物アレルギーがあり、エピペンの常時携帯が必要。
機内持ち込みができる日系航空会社を選んだが、念のため、エピペンの持ち込みについて確認した。
すると旅行会社から、「残念ながら持ち込めません」と回答が。
女性は「持ち込める航空会社を事前に調べて申し込んだのに、なぜ…」と話す。
□
女性が購入した航空券は日系エアラインの便名だったが、実は外資系エアラインが運航するコードシェア便だった。
コードシェア便とは、一つの機体を2社以上の会社が相乗りし、共同運航する便。
なじみの航空会社を通して、直接就航していない路線の予約ができて、他社運航便でも「マイル」を加算できるなどのメリットがある。
女性が予約した外資系エアラインに取材すると、日系エアラインとの取り決めで、コードシェア便では、インスリン注射を除く自己使用注射器の機内持ち込みを禁じていた。
同社の担当者は、「海外の本社が決めていることなので、詳しい理由はわからない」という。
他の航空会社の対応はどうか。
全日空、日本航空、スターフライヤー、ジェットスター・ジャパンは、いずれも自社運航便へのエピペンの機内持ち込みを許可。
ジェットスターはチェックインの際、医師の診断書を提示すればOKだ。
ただ、他社が運航するコードシェア便は「その航空会社の規定に従っていただくしかない」(全日空、日航)との回答だった。
コードシェア便の場合、適用される運送約款が運航する会社に基づくことが多く、発券した航空会社とは受けられるサービスが異なることもある。
国民生活センターにも、コードシェア便に関する相談が届いている。
今回のケースのように、ネット予約した場合、コードシェア便と気付かないことが多いという。
同センターは、「機内設備・サービスやマイル加算のルールの違い、特典航空券が使えない場合がある」などとして、注意を呼び掛けている。
出典
『機内持ち込み「違い」なぜ? 注射薬剤OKの社を予約… 運航は別の社で不許可に』
https://www.nishinippon.co.jp/nnp/anatoku/article/482779/
(ブログ者コメント)
全日空のHPには、コードシェア便に注射器を持ち込むことについて、以下の記載があった。
(日本航空については見つからなかった)
『自己使用注射器(針)を持ち込み、使用されるお客様』
・・・・・
「コードシェア便について」
ANA便名で提携航空会社が運航するコードシェア便については、運航会社の規定が適用されます。
詳しくは各運航会社にお問い合わせください。
https://www.ana.co.jp/ja/jp/serviceinfo/share/assist/support/medical/insulin.html
2019年1月23日22時42分にNHK千葉から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
21日、成田空港の第1ターミナルで、ペルー人の旅行者が日本国内で土産物として購入した刃渡り20cmほどの包丁4本を手荷物のバッグに入れたまま、保安検査を通過した。
包丁は機内に手荷物として持ち込むことが禁止されているが、空港関係者によると、エックス線の検査で画像として映し出されていたにもかかわらず、検査員が見逃していたという。
旅行者は、搭乗する前にバッグに包丁を入れていたことに気づき、航空会社のスタッフにみずから申告して、4本とも放棄した。
連絡を受けた警察などが協議したところ、事件性はないことなどが確認できたとして、この旅行者は予定どおり、メキシコシティー行きの便で日本を離れたという。
国や成田空港会社などは、保安検査を担当した会社から詳しいいきさつを聞くとともに、再発防止の徹底を図ることにしている。
出典
『空港保安検査で包丁4本見逃し』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/chiba/20190123/1080004718.html
1月23日20時27分に共同通信からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
旅客は、検査後の出発エリア内で気付いて自ら航空会社に申告し、放棄して出国した。
国交省は、3日成田着の米国発便の機内で女性客が拳銃を所持していたことに対し、「重大な問題」として米運輸保安当局に再発防止を求めたが、日本側の検査にも不備があったことになる。
空港関係者によると、旅客は家族連れで、メキシコシティー行きのアエロメヒコ航空便に搭乗する前、「包丁は機内持ち込みが禁止されているのではないか」と申告した。
出典
『成田空港の保安検査で包丁見逃し 4本、搭乗前に旅客申告』
(2019年2月1日 修正1 ;追記)
2019年1月25日付で毎日新聞千葉版から、発覚当時の状況に関し、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
出国審査を終えた旅客が搭乗ゲートで航空会社の地上係員に機内への包丁の持ち込みの可否を尋ね、発覚したという。
持ち込み禁止の説明を受け、包丁は廃棄処分となった。
出典
『成田空港 手荷物保安検査、包丁4本見逃し /千葉』
https://mainichi.jp/articles/20190125/ddl/k12/040/205000c
1月31日16時13分にNHK首都圏からは、騒いでいる子供に気をとられて画面上の包丁を見逃したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
成田空港会社によると、包丁はエックス線の検査でモニターに映し出されていたが、担当した保安検査員は「近くで子どもが騒いでいたので気を取られてしまった」と、見逃しの理由を説明したという。
保安検査の際、モニターから目を離す場合は、いったん手動で画像を止めることになっているが、徹底されていなかった。
保安検査を担当した会社は、所属するすべての検査員に対し、改めて国が定める保安検査の手順を徹底するとともに、1人がモニターを監視する時間を、これまでの30分から20分に短縮するなどの再発防止策をまとめ、空港会社に報告した。
成田空港会社の夏目社長は31日の記者会見で、「同様の問題が起きないよう、空港で保安検査を担当するほかの会社にも再発防止を要請した」と話した。
出典
『検査見逃し「騒ぎに気取られた」』
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20190131/0024807.html
2018年12月13日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/9150/
(2019年1月16日 修正1 ;追記)
2019年1月10日付で毎日新聞からも、パイロット飲酒問題の背景には過重労働があるという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
航空各社でパイロットの飲酒による不祥事が続いている。
昨年10月には、基準値を上回るアルコールが検出されたとして、ロンドン発羽田行きの日本航空機に搭乗予定の男性副操縦士が英警察に逮捕され、禁錮10月の実刑判決が言い渡された。
航空業界の現状を探った。
【空港24時間化、勤務がタイトに「限界ぎりぎり」 日航副操縦士「不規則勤務で不眠症、酒で解決」】
「路線や運航回数の増加に伴い、最近は1人当たりの勤務がタイトになっています」
大手航空会社の国際線で操縦かんを握る40代の男性機長が打ち明ける。
昨年12月のある日、午前11時過ぎにインド・ムンバイに向け成田空港を出発。
日本との時差は3時間半で、現地時間午後6時半(日本時間午後10時)ごろに着陸した。
ホテルで床に就いたのは午後10時半(同翌日午前2時)ごろだった。
過酷なのは帰りの便だ。
ムンバイ発成田行きは次の日の午後8時(同午後11時半)に離陸し、到着は翌日午前7時過ぎ。
副操縦士と徹夜でコックピットに座り続け、8時間近いフライトでトイレ以外の休憩は取れなかった。
男性機長は日本と世界の各都市を月4~5往復し、乗務時間は最大90時間に上る。
しかし、9年前に同社を退職した元機長の男性によると、現役時代の長距離国際線の搭乗回数は、月に2往復から2往復半程度だった。
男性は、「昔は乗務時間が月80時間を超えることはなかった」と語る。
羽田空港では2010年に4本目の滑走路がオープンし、24時間運用も本格化した。
これに伴い、地方空港も海外からの観光客やビジネス客を呼び込むため、次々と運用時間を延長している。
17年の旅客輸送人数は国際線が約2214万人で、09年(約1539万人)より44%増えた。
別の航空会社の50代の男性機長も、「運航回数だけでなく、深夜や早朝勤務が増えた。人手不足の影響で、一人一人が限界ぎりぎりまで働いているのが現状だ」と訴える。
英国で逮捕された副操縦士の問題では、弁護人が「不規則な勤務時間などで不眠症に陥り、酒で解決しようとした」と弁明。
パイロットは着陸時に強い緊張を強いられ、神経が高ぶって眠れなくなることがよくあるという。
国交省によると、乗務前のパイロットに飲酒の影響が残っていることが発覚したケースは、13年1月から昨年11月末までに計41件で、1件で欠航、22件で遅れが生じた。
相次ぐ不祥事を受け、同省は航空会社にアルコール呼気検査を義務付け、反応が出れば、即、乗務禁止とするルールを導入する方針だ。
元日航機長で航空評論家の小林宏之さんは、「乗務前に飲酒の影響が残るのは自己管理ができていない証拠。安全を考えれば基準の導入は必要だ」と語るが、「基準に抵触しない時間と量であれば、お酒はリラックスのために有効な側面もある。睡眠不足になってしまっては、次のフライトで判断力が低下しかねない」とも懸念している。
小林さんは、「飲酒問題の背景には、パイロットに過酷な勤務を求める航空業界の構造がある。飲酒にとどまらず、疲労やストレス、睡眠などの管理も含む、総合的な安全対策が求められる」と指摘した。
出典
『パイロット飲酒 背景に過重労働?』
https://mainichi.jp/articles/20190110/ddm/012/040/092000c?pid=14509
2018年12月9日18時57分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
高知県南国市の高知空港で7日夕、保安検査場の金属探知機の電源が入っておらず、検査場を通過した乗客約200人が再検査するトラブルがあった。
この影響で、東京や大阪、福岡に向かう計4便の出発が最大で1時間16分遅れ、約500人の足に影響が出た。
高知空港事務所によると、7日午後6時頃、検査を担当する警備員が、2台あるうち1台の金属探知機の上部にある電源のスイッチが切れていることに気付いた。
検査を中断し、すでに搭乗待合室に入っていた乗客に戻ってもらい、検査をやり直した。
検査場に設置されている防犯カメラを確認したところ、実際に電源が切れた状態の探知機を通ったのは6人だった。
通常、探知機の電源は、始発便が出発する1時間前の午前6時頃から最終便の運航が終わる午後8時頃まで入ったままだという。
近く、空港事務所や航空会社、警備会社などが、原因の究明や再発防止策について協議を行う予定。
出典
『金属探知機オフ、200人空港保安検査やり直し』
https://www.yomiuri.co.jp/national/20181209-OYT1T50013.html?from=ycont_top_txt
12月7日23時45分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
高知空港(高知県南国市)は7日、保安検査場の金属探知機の電源を入れ忘れるミスがあり、乗客の検査が約10分間行われなかったと発表した。
搭乗待合室に入っていた乗客約200人の検査をやり直したため、東京便など計4便に最大1時間16分の遅れが出た。
空港事務所によると、保安検査場には2つの入り口があり、1つを午後5時50分に開場したが、その際に検査責任者が金属探知機の電源を入れ忘れたという。
午後6時ごろに航空会社職員が見つけた。
適正な検査のないまま飛行機に搭乗した乗客はいなかったという。
同事務所総務課は、「あってはならない初歩的なミス。再発防止に努める」としている。
出典
『高知空港で金属探知機の電源入れ忘れ 200人検査やり直し』
https://mainichi.jp/articles/20181207/k00/00m/040/314000c
キーワード;ヒューマンエラー、人的エラー
2018年12月6日17時26分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
日本航空と全日空の一部のパイロットが、社内調査に対し、打ち合わせなどで忙しく、「アルコール検知器を使わずに乗務したことがある」と話していることがわかった。
日航は100~200件はあったとし、全日空は393件にのぼるとしている。
日航の副操縦士が英国で逮捕された事件などを受け、国交省が11月末に両社に実施した立ち入り検査でアルコール検査データの欠落が見つかり、それを受けた両社の社内調査で発覚した。
日航は、パイロットに検知器を使った乗務前検査を義務づけ、国内では昨年8月以降、不正のしにくい精密型を使い、全データを保存することにしていた。
だが、国交省の立ち入り検査で、約22万件の検査結果のうち、約3800件のデータが残っていないことが判明した。
社内調査の結果、保存できるアプリを起動しなかったことなどが主な原因だったが、検査自体をしなかった事例があることもわかった。
全日空は、羽田空港で乗務する際は、精密型を使って全データを保存。
1人で検査する代わりに、不正が起きないよう、検査時の写真を撮影するようにしていた。
だが、過去1年分にあたる約11万件の検査結果のうち、393件のデータが残っていないことが判明。
社内調査をした結果、乗務前に会議や面談があったことやほかのパイロットが先に使用していたことで、「検査をし忘れてしまった」とすべてのパイロットが答えたという。
両社とも、乗務に支障のない状態だったと考えられる、と説明している。
国内では、パイロットの乗務前のアルコール検査が義務づけられておらず、実施は各社に任されている。
また、国交省大阪航空局は、6日、機長の乗務前の飲酒でフライトが遅れた問題を受け、鹿児島県霧島市にある日本エアコミューターの本社を立ち入り検査した。
出典
『「アルコール検知器使わずに乗務」の例も 日航・全日空』
https://www.asahi.com/articles/ASLD64GMFLD6UTIL01Q.html
12月6日18時3分にNHK首都圏からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
パイロットによる飲酒問題で先月、国交省の立ち入り検査を受けた全日空と日本航空は、過去の乗務前の検査について、改めてパイロットへの聞き取りをした。
その結果、アルコール感知器を使った検査を行わずに乗務したケースが相次いでいたことが分かった。
このうち全日空では、羽田空港で先月までの1年間に、検査を行っていなかったケースが393件あった。
聞き取りに対してパイロットは、乗務する便が急きょ変更になり慌てていたことや、別のパイロットが検査中だったため、あとで検査しようとして忘れてしまったことなどが理由だと話しているという。
全日空では、「今後は、別の担当者を立ち会わせて検査を行うよう徹底する」としている。
また、日本航空でも、記録が残る感知器を導入した去年8月以降、検査を行っていなかったケースが100件から200件程度あったということで、さらに確認を進めているとしている。
国交省は、こうした検査の実態も踏まえて、行政処分を含めた対応を検討している。
出典
『全日空と日航 検査受けず乗務も』
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20181206/0022260.html
(ブログ者コメント)
今回社内調査のきっかけとなったのが、英国でJALパイロットが逮捕されたこと。
その経緯や背景などは、下記記事参照。
ちなみに、同パイロットは10ケ月の禁固刑が言い渡され、JALを懲戒解雇された。
(2018年11月17日6時0分 東洋経済オンライン)
・・・・・
パイロット(A氏)は10月28日、現地時間19時00分発、日本時間15時55分到着予定のJL44便に、副操縦士として乗務する予定だった。
A氏は英国の法令に定められた基準値(1ℓ当たり200mg)の9倍超という血中アルコール濃度であったにもかかわらず、JALが社内で規定するアルコール濃度検査をすり抜けて、一時は機内に乗り込んだ。
JALの調査によれば、ホテルのチェックアウトから搭乗までに、ともに乗務する予定だった機長2名を含む計13名が接触したが、A氏の飲酒に気づいたのはたった1名。
しかも、空港までA氏らを送迎したバスの運転手だった。
アルコール臭に気づいた運転手が空港のセキュリティスタッフに伝えていなければ、A氏は酒気帯び状態で予定通り乗務していたことになる。
結果的に、A氏はセキュリティスタッフによって現地警察に通報され、その後、逮捕された。
この影響で、当該便は1時間9分の遅延の後、羽田に向けて飛び立った。
・・・・・
最新型のアルコール検知器は、すでに国内空港には配備されていたが、海外空港での導入は1年以上も遅れていた。
今後は、速やかな配備を進めたうえで、検査時に地上スタッフが立ち会うことを義務づけ、従来は乗務開始の12時間前までとしていた飲酒24時間前までへと厳格化する。
・・・・・
JALは2010年の破綻を経て経営改革を断行し、業績を急ピッチで回復させてきた。
近年は路線拡大も目立っており、そのしわ寄せが現場のパイロットに来た可能性は否めない。
さらに、ストレス管理教育が不足していたと指摘するのが、元JALのパイロットで航空評論家の小林宏之氏だ。
「健康・ストレス管理の訓練を定期的にやるようにと提言しているが、なかなか実現していない」(小林氏)。
JAL運航本部長の進氏は、「フライト自体にストレスを感じるかというと、それは乗員として当然のこと」という。
だが小林氏は、「離着陸だけでなく、どんなトラブルがあっても対応するという意味で、想像以上にストレスの多い仕事」と強調する。
・・・・・
出典
『JALパイロット「飲酒逮捕」問題の根本原因 急成長の裏で、過重労働が空の安全を脅かす』
https://toyokeizai.net/articles/-/250116
2018年12月5日14時5分にNHK兵庫から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ことし10月に新設されたばかりの「神戸航空交通管制部」でシステムトラブルが相次いだ問題で、海外のシステムと接続する際のプログラムに不具合があったことが分かり、国交省は問題点を解消したうえで、本格的な運用を目指すことにしている。
南西諸島の空域の管制業務を担当する「神戸航空交通管制部」は今年10月に新設されたが、システムトラブルが相次いだため、古いシステムでの運用を続けている。
国交省が原因を調べたところ、海外から飛行してくる旅客機を台湾の管制当局から引き継ぐ際にデータを処理するプログラムに不具合があったことが分かった。
運用開始にあたって模擬的な試験はしたものの、実際に海外のシステムと接続した運用は行わなかったため、不具合が分からなかったという。
このほかに、サーバーにデータがたまりすぎ、処理しきれなくなったことも原因だったとしている。
国交省は、プログラムを改修するとともに、今後、深夜など便数の少ない時間帯に試験的な運用を行い、新たな問題が見つからないか確認したうえで、本格的な運用を目指すことにしている。
出典
『神戸管制トラブル海外接続に原因』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kobe/20181205/2020002509.html
※トラブル発生当時の解説的記事は下記参照。
(2018年10月15日6時0分 沖縄タイムス)
10日に本格運用した神戸航空交通管制部(神戸市)で同日午後5時25分ごろ発生したシステムの不具合で、那覇空港発着の旅客85便に30分以上の遅れが生じた管制トラブル。
最大で2時間半の遅延や、欠航を余儀なくされた便もあった。
国交省は11日、「サーバー内で予想を超えるデータ蓄積が発生しデータが処理できなくなった」と原因を説明。
運用開始早々のトラブルに、航空会社の関係者からは「大混乱で参った」とため息が漏れた。
道路と違い、信号機のない上空の交通安全は、航空管制の指示が重要になる。
国交省によると、トラブルから約2時間後に復旧するまでの間、バックアップシステムに切り替えて運用を続けた。
すでに不具合は修正され、再発防止のために「改めてプログラムの点検などを実施している」という。
【高度別に担当】
神戸に管制部を新設した背景には、国内の航空需要の増加に伴う管制業務の再編計画が絡む。
従来の札幌、東京、福岡、那覇の4管制部のうち、那覇を廃止。
今後、札幌も廃止し、2025年度をめどに東京、神戸、福岡の3カ所になる見込みだ。
これまで4つの管制部が地域別に空域を担当していたが、再編では上空約10kmを境界高度に設定し、それ以上の「高高度」を福岡、それ以下の「低高度」を東京と神戸に振り分ける予定。
高度別に広域化して見ることで、従来の地域を縦割りで見る方法より航路の選択がスムーズになり、運航の効率化が図れるという。
結果的に、管制官一人一人の業務負担の改善につながると期待されている。
【別の不具合も】
新設の神戸管制部は1日に発足したが、別のシステム不具合のために運用開始が9日まで延期されていた。
ある航空関係者は、本格的な運用が始まって早々のトラブルに困惑。
「十分すぎるほどの準備がなされてしかるべきだ。予測できなかったトラブルなのか」と疑問を呈した。
航空会社にとって今回のトラブルは、台風による運休や自衛隊機のトラブルで滑走路が閉鎖された場合と同様、「不可抗力」に当たるため、欠航などに伴う乗客の宿泊先や移動手段などの手配は対象外。
別の航空関係者は、「影響の大きさを考えると、(乗客には)大変申し訳ないが、民間機のトラブルで管制に迷惑を掛けることもあり、持ちつ持たれつの部分はある」と話した。
出典
『神戸管制、再編早々のトラブル 那覇を廃止し新設 「予測できなかったのか」』
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/329487
2018年5月26日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第4報修正6として掲載します。
第3報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/8382/
(2018年11月29日 修正6 ;追記)
2018年11月22日付で毎日新聞東京版からは、50kgほどの重量オーバーとエンジン不具合が原因で墜落したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2015年7月に東京都調布市で小型プロペラ機が墜落し住民を含む8人が死傷した事故で、警視庁捜査1課は21日、機体を管理していた「Nエアロテック」(同市)の小山社長(65)と、事故で死亡した川村機長(当時36歳)を業務上過失致死傷容疑で書類送検した。
送検容疑は15年7月26日、調布飛行場から大島空港(東京都大島町)に向けて飛行する際、出発前の重量確認などを怠り、過重量で飛行機を墜落させ、住民の鈴木さん(当時34歳)と搭乗者の早川さん(同36歳)を死亡させたほか、住民ら5人にけがをさせたとしている。
小山社長は「重量確認は機長任せだった」と供述しているという。
同課は、離陸時の機体重量が上限を48~58kgオーバーしていたと推定。
エンジンの不具合と合わさり、速度が十分に出なかったことが墜落原因と判断した。
小山社長と同社は、無許可で料金を取って運航したとして航空法違反で在宅起訴され、今年5月に東京地裁立川支部で懲役1年、執行猶予3年の有罪判決を受け、確定している。
一方、調布飛行場を運営する都は、事故後、機体重量の報告を義務づけている。
今年9月には、同飛行場を利用する自家用機に対する飛行自粛要請を解除したが、一部住民は今も「都の安全策は不十分」と反発している。
事故で自宅が被害を受けた六反田さん(男性、69歳)は、「捜査で改めて安全義務違反があったと分かった。都は市民を交えて独自の安全策を検証すべきだ」と話した。
出典
『東京・調布の小型機墜落 機長ら、業過致死傷容疑で書類送検 過重量が原因』
https://mainichi.jp/articles/20181122/ddm/012/040/112000c
11月22日付で東京新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・・・
「重量、量ったの?」
警視庁捜査一課によると、離陸直前、小型機の中で、そんな会話がされていた。
搭乗者の一人が航空専門家で、注意を呼び掛けていた。
だが、亡くなった川村機長は、そのまま離陸。
機体の管理会社「Nエアロテック」の小山社長(65)も確認を怠ったとされる。
都は、同飛行場について金銭のやりとりを伴う「遊覧飛行」を禁止している。
しかし、日本エアロテックは、操縦士の飛行技術を維持するための「慣熟飛行」だと申告し、実際は遊覧飛行をしていた。
遊覧飛行をする航空運送事業者は、航空法で総重量を確認する「運航管理担当者」を置く必要がある。
しかし、小山社長は「自家用機の飛行と考え、運航管理は必要ないと思っていた」と供述しているという。
事故後、都は再発防止策を強化。
乗員や燃料の重量を書き込むチェックシートの提出を義務付け、航空機の専門家2人が重量を確認する体制を整えた。
重量オーバーでは飛び立ちにくくなるよう、滑走距離を40m短くする「調布ルール」も策定した。
都は、事故後まもなく、伊豆諸島への定期便などの運航を再開した一方、自家用機の飛行は自粛を要請してきた。
しかし、9月に要請を解除。再び自家用機が飛ぶようになった。
・・・・・
出典
『調布墜落、社長ら書類送検 ずさん運航 浮き彫り』
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201811/CK2018112202000143.html
(2020年7月17日 修正7 ;追記)
2020年7月17日6時0分に東京新聞から、損害賠償に関する地裁判決が出たが都の責任は認められなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
事故に巻き込まれて死亡した鈴木さん=当時(34)=の母(64)が、飛行場を運営する都と小型機の管理会社など2社に計約9500万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は16日、2社の賠償責任を認め、計約7500万円の支払いを命じた。
都への請求は棄却した。
加本牧子裁判長は判決理由で、「機長は離陸前に重量確認をする義務を怠り、速度不足のまま離陸するなどの過失があった」と認定。
機体管理会社「Nエアロテック」には「安全飛行のため情報収集をする運航管理担当者を置かず、重量オーバーなどの情報を機長に伝えなかった」と判断し、機長が経営していた航空会社「S・アビエーション」とともに賠償責任を認めた。
遺族側は、機長は都と調布市が覚書で禁じていた「遊覧飛行」をしており、都は飛行場の使用を認めない義務を怠ったと訴えていたが、加本裁判長は「覚書の内容からただちに、特定の飛行に対して飛行場の使用を認めないようにする法的義務を負っていたとは認められない」と退けた。
判決後、母親は「違法な飛行を事前に防止する権限が都にはないという判決に驚いた。憤りを感じる」との談話を出した。
警視庁は18年11月、業務上過失致死傷の疑いでNエアロテックの社長と機長を書類送検している。
【プロペラの音が響く現場「もう落ちることはないと信じたいけど」】
プロペラ機墜落事故を巡る訴訟で、東京地裁は調布飛行場を運営する都の賠償責任を認めなかった。
事故後、都は飛行内容の事前チェックを厳しくしたが、周辺住民らは今も不安を拭えずにいる。
「ブロロロロー」
今月中旬、住宅街の事故現場を訪れると、飛行機の音が迫ってきた。
見上げると、小型プロペラ機がゆっくり上昇している。
機体横の窓がはっきりと見えた。
近くの女性(70)は、「離陸の音が聞こえるといつも不安。もう落ちることはないと信じたいけど」と表情を曇らせた。
都と調布市が結んだ飛行場管理の覚書で、客を乗せる「遊覧飛行」は禁止されている。
事故機は技量を維持するための「慣熟飛行」と届け出たが、実質的には遊覧飛行だったとされる。
事故後、都は運用を改め、慣熟飛行は操縦資格がある人しか同乗できないよう義務づけた。
従来は確認していなかった機体重量も、届け出書類のチェック項目に加えた。
ただ、依然として許可制ではなく届け出制。
都の担当者は「届け出内容に違反があれば、機体使用登録の取り消しも辞さない」と強調するが、飛行の可否判断はしていない。
事故時、自宅を大量の火の粉が襲ったという金子さん(男性、73歳)は、「飛行場を管理運営しているのは都だ。強い当事者意識を持って、事故が二度と起きないよう万全を期してほしい」と求めた。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/43027?rct=national
(2021年10月31日 修正8 ;追記)
2021年10月28日18時13分に朝日新聞からは、重量確認を怠ったとして書類送検されていた社長は不起訴になったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京地検立川支部は28日、離陸前の重量確認を怠ったとして業務上過失致死傷の疑いで書類送検された機体の管理会社社長と死亡した男性機長(当時36)について、いずれも不起訴とし発表した。
処分理由は、社長が嫌疑不十分、機長は被疑者死亡とした。
同支部は、専門家らへの聴取をしても、客観的な事故原因の特定に至らなかったと説明。
「過失による事故とは言い切れない」と判断した。
今回の処分で、社長らに対する一連の捜査は終結したという。
国の運輸安全委員会は17年の報告書で、重量オーバーや機首を上げすぎた影響で減速し墜落したと推定。
警視庁は18年、航空法に定められた重量確認をしなかったとして書類送検していた。
社長は当時の調べに、「(重量確認は死亡した)機長に任せていた」と話したという。
社長は同年、国の許可を得ずに有料で客を乗せた航空法違反の罪で、懲役1年執行猶予3年の有罪判決が確定している。
https://www.asahi.com/articles/ASPBX5R51PBXUTIL01K.html
2018年11月22日10時35分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
21日夜の羽田発福岡行きの日本航空(JAL)最終便が、定員より多く予約を受けつける「オーバーブッキング」のため欠航した。
約400人に影響がでた。
JALによると、欠航したのは21日午後7時45分出発予定の便。
375席に対して401席の予約を受け付けた。
その場で22日の便への変更に応じてくれる人もいたが、最終的に4席が不足したまま乗客を機内に案内したうえで、スタッフが調整を図った。
午後8時10分ごろにめどがついたが、福岡空港の滑走路を利用できる午後10時までに着陸できないと判断し、急遽、欠航することにしたという。
多くの乗客は、各自で手配したホテルに泊まったり、臨時開放されたターミナルビル内で過ごしたりし、22日早朝の臨時便で福岡へ移動した。
同社によると、キャンセルなどを見込んで定員以上の予約を受け付けることは通常の手続きという。
混雑具合など、さまざまなデータから上積みできる人数を予測しているといい、同社の担当者は「今回は予測を誤った」と説明した。
出典
『JAL福岡便、予約超過で欠航 羽田で一晩明かす人も』
https://www.asahi.com/articles/ASLCQ34RXLCQTGPB008.html
11月22日18時0分にJ-CASTニュースからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JⅬl335便は19時45分に羽田を出発し、21時45分に福岡に到着するスケジュール。
福岡空港の運用時間は24時間だが、騒音問題が原因で、定期便が利用できるのは7~22時の15時間に限られている。
22時までに到着できないとなれば、原則として欠航を余儀なくされるため、他の便に比べて出発を大きく遅らせることが難しい。
JAL広報部によると、この日のJL335便は、定員375席に対して401人の予約が入った。
そのうち実際にチェックインしたのが395人で、20人が乗れない状態になった。
航空各社では、オーバーブッキングが起こった際に、後続便や他の交通機関に振り替えてもらう人を募集する「フレックストラベラー」制度を運用している。
JALや全日空(ANA)の場合は、同日便に振り替えた人は1万円か7500マイル、翌日以降だと宿泊費に加えて2万円か1万5000マイルをもらえる。
【実は、人数は帳尻合わせられた】
JALでは、19時頃にフレックストラベラーの募集を開始。
最終的には20人から申し出があったため、人数面ではクリアできたが、振替の対応に時間がかかるとして、20時30分に欠航を決めた。
JALは翌22日6時羽田発の臨時便(JL4641便)を飛ばしたが、JALで手配できたホテルは30室程度。
30人程度が空港ターミナルに残って一夜を過ごすことになった。
それ以外の乗客は、自分でホテルを手配したり、一度帰宅したりしたとみられる。
国交省のまとめによると、18年4~6月に国内線10社で起きたオーバーブッキング(不足座席数)は2674席。
そのうち1709人がフレックスストラベラーの募集に応じたが、それでも乗れなかった人が965人いた。
全輸送人員に対する不足座席数の割合は1万人あたり1.26で、乗れなかった人の割合は0.45だった。
出典
『タイムリミット迫ってたのに... JAL痛恨「オーバーブッキング欠航」なぜ起きたか』
https://www.j-cast.com/2018/11/22344391.html?p=all
11月22日19時50分にFNN PRIMEからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
一般的に、「オーバーブッキング」とは定員以上の予約を受け付けるという意味で、「過剰予約」や「オーバーセール」という言い方も使われる。
今回は、どうしてこういう事態になったのだろうか?
そして、予約数はどうやって決めているのだろうか?
日本航空の担当者に聞いてみた。
Q.オーバーブッキングの調整に時間がかかったため飛行機が「欠航」したケースは、過去にもあるのか?
A.オーバーセールにより一部のお客さまにご迷惑をおかけした事例はありますが、オーバーセール処理による欠航はございません。
Q.定員を上回る予約数は、どうやって決めているのか?
A.過去の実績、当時の路線全体の予約状況、便の出発時間などから判断しています。
Q.今回は調整にどのぐらい時間がかかり、いつ欠航を決めたのか?
A.定刻19時45分出発に対し、19時より「フレックストラベラー」の募集を開始いたしました。
並行して、19時30分ごろからお客さまの機内へのご搭乗を開始し、福岡空港の運用時間に間に合うよう、お手続きを進めておりましたが、運用時間に間に合う運航の見通しが立たなくなったことから、20時31分に欠航を決定いたしました。
Q.フレックストラベラー制度はどう適用したのか? 欠航によってどんな対応がとられたのか?
A.当初、フレックストラベラーを募集した際には、お一人様20,000円、もしくは15,000マイルを提供することといたしました。
結果的に当該便は欠航となったことから、すべてのお客さまにお詫び金20,000円をお渡しいたしました。
また、ホテル代・交通費など実費での事後清算を行っておりますとともに、さらなるお詫びとして、お客さまの個別の事情に応じた額をお支払いすることにしております。
Q.普通なら、オーバーブッキングの調節は、どのぐらい時間がかかるのか?
A.目安として、お客さまが空港にお集まりになる時刻(おおよそ定刻の30~40分程度前)から開始する感じですが、調整が必要な場合には、調整が開始できるタイミングから対応を開始しております。
Q.今後、どのような再発防止策を考えているのか?
A.今回の事例を大いに反省し、原因究明を行い、再発防止に努めて参ります。
出典
『なぜ“オーバーブッキング”で欠航…どんな対応をとったのか? JALに聞いた』
https://www.fnn.jp/posts/00391590HDK
11月22日6時46分にNHK首都圏からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
航空関係者によると、オーバーブッキングの調整に時間がかかり、その便が欠航となるのは極めて珍しいという。
出典
『JAL福岡便 定員超えで欠航』
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20181122/0021645.html
(ブログ者コメント)
産業安全とは直接関係ない事例だが、
①過去に起きなかったことが初めて起きた
②後がない最終便のオーバーブッキング数は、朝や昼の便に比べ、少なくしていたのだろうか?
という点が気になったので紹介する。
2018年10月20日22時54分に産経新聞westから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
10月21日12時33分に毎日新聞から、10月21日8時37分に高知新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
20日午後1時25分ごろ、高知県大豊町で四国電力の送電線新設工事のため、N空輸(福岡市)がヘリコプターで運んでいた液状の生コンクリート約600kgが同町内の山中に落下した。
四国電によると、負傷者や建物などへの被害は確認されていない。
国交省は、事故につながりかねない重大インシデントと認定。
運輸安全委員会は原因調査のため、航空事故調査官2人を現地に派遣することを決めた。
四国電によると、鉄塔の基礎工事に使う生コンクリートで、約5mの長さのワイヤでつるした運搬用の鉄製容器に入っていた。
ヘリは大豊町の仮設ヘリポートから離陸。
東に約1.8km離れた工事現場との間を往復して運んでいた。
搭乗者が振動を感じ、工事現場に到着して容器の中を確認したところ、全てなくなっていたという。
容器の下部には開閉口があり、飛行中に何らかの理由でそれが開いて生コンが落ちた可能性があるが、詳しい原因は分かっていない。
落下した原因について調べている。
出典
『生コン600キロ山中に落下 ヘリ運搬中 高知』
https://www.sankei.com/west/news/181020/wst1810200039-n1.html
『落下事故 生コン600キロが山中に 高知でヘリから』
https://mainichi.jp/articles/20181021/k00/00e/040/204000c
『ヘリから生コン600キロ落下 高知県大豊町 四電の工事中』
https://www.kochinews.co.jp/article/225059/
10月22日18時11分にNHK高知からは、粗骨材などが広範囲に飛び散っていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
落下したコンクリートが見つかっていなかったことから、四国電力などが22日も50人態勢で探していたが、昼前、ヘリコプターが離陸した場所から東に1.2kmほどの山林で、コンクリートに含まれる「粗骨材」という小さな石や、飛び散ったコンクリートが多数見つかった。
現場は、ヘリの飛行ルートの下にあたる標高およそ1000mの高い杉の木が生い茂る斜面で、コンクリートは東西100m、南北30mの範囲に散らばっていたという。
けが人や建物への被害は確認されていないということで、四国電力は落下したコンクリートの回収を急ぐことにしている。
(音声のみの情報;要旨)
現場には大きな塊は見当たらないが、自然石とは違う、粗骨材という白みがかった小さな石が、現場を少し歩いただけでも数10個、見つかった。
出典
『山林で落下した生コン見つかる』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kochi/20181022/8010003590.html
(ブログ者コメント)
原因は異なるかもしれないが、バケットに入れて運搬中の生コンがバケットが開いて落下した事故は、過去にも起きている。
2016年10月14日掲載
2016年10月7日 新潟県三条市の工事現場でヘリ運搬バケットが開かず、戻る途中で開き生コンが落下、バケット不具合原因を特定せず不適切配線補修したため一時的に接触不良 (修正2)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6371/
(2019年11月1日 修正1 ;追記)
2019年10月31日12時50分にNHK高知から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
去年10月、高知県大豊町でヘリコプターにつり下げられた容器に入れて運んでいた生コンクリートが、上空から落下した問題で、国の運輸安全委員会は容器のシャッターがしっかり閉まっていない状態で飛行した可能性が極めて高いとする調査報告書をまとめました。
それによりますと、ヘリコプターは当時、離着陸場と工事現場を往復し、ヘリコプターからの操作で、容器の底にあるシャッターを開け閉めして生コンクリートを現場に運んでいましたが、2回目の運搬の後、機体の中から容器のシャッターを開け閉めできなくなる不具合がおきたということです。
このため、地上の作業員が、容器についている、シャッターを開け閉めするハンドルを回して作業を行っていましたが、報告書では、作業員がハンドルの操作を確実に行わなかったため容器のシャッターがしっかり閉まっていない状態で飛行した可能性が極めて高いと指摘しています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kochi/20191031/8010006680.html
10月31日19時51分にFNN PRIME(高知さんさんテレビ)からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
高知県大豊町でヘリコプターから生コンクリートが落下した事故の原因は、作業員の確認不足だったことがわかりました。
国は重大インシデントとして調査を行い、31日に結果を発表しました。
発表によりますと生コンを入れていた容器のふたのロックがきちんとかかっておらず、機体が揺れたときに開いてしまったことが事故の原因としています。
本来は離陸前に作業員2人がロックを確かめる必要がありますが、どちらの作業員も確かめた記憶がないということです。
西日本空輸は「従業員教育や手順の徹底など再発防止に努めてまいります」とコメントしています。
https://www.fnn.jp/posts/1813KSS
(ブログ者コメント)
運輸安全委員会の報告書(概要)には、原因が以下のように記されている。
本重大インシデントは、同機がバケットに生コンを積載して飛行中、意図せずシャッターが開いたため、生コンが地上に落下したものと推定される。
意図せずシャッターが開いたことについては、シャッターのオーバーセンター機構によるロックが適切に働いていない状態で飛行中、乱れた気流により機体が動揺した際、シャッターに掛かる荷重が増大し、シャッターが押し開かれたものと考えられる。
ただ、上記内容ではイマイチ、状況がつかめない。
そこで本文を読んだところ、地上作業終了後の容器シャッター開閉レバーの「手動」→「自動」切り替え失念と、シャッター開閉用アクチュエーターの配線断線が重なったことが原因だった模様。
https://jtsb.mlit.go.jp/jtsb/aircraft/detail.php?id=2228
2018年9月19日8時41分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
緊急時に旅客機から外に滑り降りる脱出スライドで負傷した乗客乗員が、過去30年間に計約370人に上ることが、運輸安全委員会の調べでわかった。
スライドが使われた12件のうち、11件で負傷者が出ており、重傷者も31人に及んでいた。
同委員会や航空各社は、被害防止のため、適切な脱出行動を取るよう求めている。
同委員会によると、エンジン火災などで脱出スライドによる緊急避難が行われたのは、1988年以降、12件。
2007年8月に那覇空港で中華航空機が着陸後に炎上した事故以外は、スライド使用時にけが人が出ていた。
負傷者の統計数が明らかになるのは、初めて。
93年5月、羽田空港で全日空機が着陸後、機内に白煙が充満した事故では、乗客乗員計490人中、121人が負傷。
60歳代の女性客がスライドから飛び出すように着地した衝撃で胸椎や右手を骨折するなど、うち9人が重傷を負った。
(ここまで374文字 / 残り572文字は有料)
出典
『旅客機の脱出スライドで負傷者多数、重傷者も』
https://www.yomiuri.co.jp/national/20180918-OYT1T50134.html
2018年9月19日14時32分に読売新聞からは、実際に脱出を体験した航空事故調査官の感想など、下記趣旨の関連記事がネット配信されていた。
3年前に航空会社の訓練に参加し、スライドでの脱出を体験した運輸安全委員会の向優美・航空事故調査官は、「高さも滑る速度も想像以上だった」と振り返る。
機体が大型化し、脱出は、ビル2階ほどに相当する高さから一気に滑り降りることになる。
向調査官は、「正しい姿勢を取らないと着地は難しいと感じた」と語る。
向調査官は、16年2月の新千歳空港の事故調査を担当した。
この事故では、乗客の多くが荷物を持って逃げようとしたため、客室乗務員が荷物を取り上げるなどして避難が遅れたという。
向調査官は、「緊急時に心の準備ができているかどうかで、結果は大きく変わってくる。離陸時にビデオを見るなどして、万が一に備えてほしい」と話している。
出典
『「想像以上の速度、着地難しい」…スライド脱出』
https://www.yomiuri.co.jp/national/20180918-OYT1T50135.html


















その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。