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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2017128日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報として掲載します。

第1報は下記参照。

http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6708/

 

 

(2017年2月12日 修正1 ;追記)

 

201723日付で朝日新聞福井全県版(聞蔵)から、局所的に最大瞬間風速50mだった可能性ありというシミュレーション結果が報じられていた。

 

当時、現場では局所的に瞬間風速約50mの風が吹いていた可能性があることが、九州大学応用力学研究所の内田孝紀准教授(風工学)の解析で分かった。

 

内田准教授は、今回、複雑な地形で生じる風の動きをシミュレーションするソフト(リアムコンパクト)を活用。

国土地理院の標高データと気象庁、関電の風速データを使い、当時のクレーン周辺の風の流れと風速を算出した。

 

その結果、クレーンの高さ約105mのアーム先端付近の風速は51.1mと試算された。

本体がある地面(標高32m)付近でも、同程度の風が吹いていたとの結果も出た。

 

高浜原発は内浦半島の付け根に、南北を山に挟まれる形で立地している。

内田准教授によると、地形的には、北西の風が吹くと海からの風が山へ回り込み、谷間に風が集まって風速が増幅される効果があるという。

 

関電が設置している風速計では、事故当時の瞬間風速は、原発構内の北西側(標高13.5m)で15m、南東側(標高8m)で14mを記録。

シミュレーション結果から、局所的に強風が吹いた可能性もあるという。

 

シミュレーションでは建物の影響は考慮されておらず、内田准教授は、「建物があると風が回り込んで、さらに複雑に変化する。クレーンを揺さぶるような形に風が変化した可能性は否定できない」と話している。

 

 

一方、2017282238分に毎日新聞からは、元請けが暴風警報に気付かなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

281836分に朝日新聞から、2529分に共同通信からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

(新情報に基づき、第1報ともどもタイトルも修正した)

 

関電は、8日、元請けの大成建設が暴風警報に気づかず、同社とクレーンメーカーが定める強風対策マニュアルを守らなかったことなどが原因だったと発表した。

関電は大成建設に、建屋修復費用などの賠償を求める。

 

関電は、事故当時の最大瞬間風速を40~48mと推定。

事故30分前に風が強まってクレーンのアームが揺れ、アームと台車をつなぐ支柱が変形して倒壊したとの見方を示した。

 

事故後、関電は、風速42mまで耐えられるようワイヤと重りで固定していたと説明したが、当日の方法では、支柱自体が風速38.6mまでしか耐えられなかったことが判明したという。

 

福井地方気象台は事故の約5時間前に暴風警報を発令し、最大瞬間風速を35mと予報。

大成建設のマニュアルでは、風速30m超と予想される場合はアームを地上に下ろすよう定めていたが、大成建設は警報を把握していなかった。

 

大成建設は、「天気予報に注意を払わず、重大事故を起こした。深くおわびします」とコメントした。

大成建設は、作業を終えた午後4時半ごろ、瞬間風速が7mだったため、アームは伸ばしたままにしていたという。

 

関電は、事故4時間前に警報を把握していたが、社内で対応を協議せず、大成建設にも連絡していなかった。

関電は「請負会社との情報共有や意思疎通が十分でなかった」とし、今後は風速にかかわらず、作業後はアームをたたむ安全対策をとることを福井県と高浜町に報告した。

 

出典

高浜原発 クレーン転倒時、暴風警報把握せず

http://mainichi.jp/articles/20170209/k00/00m/040/138000c 

高浜クレーン事故「暴風の情報共有不足原因」 関電発表

http://www.asahi.com/articles/ASK284DVFK28PGJB00D.html 

クレーン転倒、暴風警報認識せず 高浜原発、関電から伝達なく

https://this.kiji.is/200657690205193716 

 

 

また282043分に時事ドットコムからは、対策の解説図付きで、同趣旨の記事がネット配信されていた。

 

アームは2段構造で、下側が「ブーム」、上側が「ジブ」と呼ばれており、くの字型に折り畳むことが可能。

 

今後は作業終了時、風速に関係なくアームを畳み、瞬間風速30m超と予想される場合は畳んだ状態でアームを地面に降ろす対応に改める。

出典

折り畳まず、強風で転倒=高浜原発クレーン倒壊-関電

http://www.jiji.com/jc/article?k=2017020801218&g=eqa 

 

 

                 (2/2へ続く)

 

 

 

 

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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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