ブログ内検索 Site Search
アーカイブ Archive
最新記事 Latest Articles
最古記事 Oldest Article
2017年6月7日17時29分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6月7日17時20分にNHK奈良からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
奈良県吉野町の吉野山にかかるロープウエーで、4月、操作ミスでゴンドラが停留所の設備に衝突していたことが、7日、近畿運輸局への取材で分かった。
けが人はいなかった。
事故後、運休しており、同局は行政処分などを検討している。
同局によると、4月28日午後、吉野山と麓を結ぶ全長約350mのロープウエーで、上りと下りの2基のゴンドラが停止位置で止まらず、下りのゴンドラは鉄製の設備に衝突。
上りのゴンドラも所定の位置を5mほど行き過ぎて木製の柵をなぎ倒して止まった。
上りのゴンドラに乗客は乗っておらず、下りには15人の乗客が乗っていた。
ゴンドラの運行は、山頂付近の運転室で管理。
乗客の人数に応じてブレーキのタイミングを変えて停止させており、運転室の男性職員が乗客の人数を誤り、ブレーキが遅れたことが原因とみられる。
さらに、所定の位置を行き過ぎた場合に自動でブレーキをかける安全装置の電源が入っていなかったということで、近畿運輸局は、重大な事故につながった可能性もあったとして、行政処分などを検討している。
吉野山のロープウエーは、88年前の昭和4年から運行が始まり、現存する国内最古のロープウエーとして、日本機械学会が認定する「機械遺産」にも登録されている。
吉野山のある吉野町は、「一目千本」と賞される春のサクラと秋の紅葉の時期を中心に、毎年100万人前後が訪れる観光地。
ロープウエーは、山のふもとにある停留場と、世界遺産の金峯山寺がある中腹までの350mの区間で運行され、観光客とともに、地元の住民も“生活の足”として利用する、貴重な交通機関となっている。
出典
『奈良・吉野山のロープウエー、4月に衝突事故 職員操作ミス、事故後は運休』
http://www.sankei.com/west/news/170607/wst1706070071-n1.html
『吉野山ロープウエーが衝突事故』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/nara/2054022221.html
2017年5月26日15時1分にNHK首都圏から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
全国のエレベーターで、整備不良などによる事故があとを絶たないことを受けて、建物の所有者や管理者を対象にした維持管理のための国の初めての説明会が開かれ、11年前のエレベーター事故で息子を亡くした母親が保守点検の重要性を訴えた。
この説明会は、国土交通省が25日と26日開き、自治体やマンション管理会社の担当者などが参加した。
説明会には、11年前の平成18年、東京・港区のマンションでシンドラーエレベータ社のエレベーターが扉が開いたまま突然上昇した事故で、当時高校2年生だった市川さん(男性、当時16歳)を亡くした母親が講演した。
11年前の事故は、設計上の問題に加えて、維持管理が不十分だったことも事故の要因だったと指摘されていて、市川さんの母親は、製造会社がエレベーターの保守会社に点検のマニュアルを渡していなかったと説明した上で、
「十分な情報で保守点検をしていたら防げた事故だと思います。夢も希望もすべて奪われてしまった憤り、悔しさ、悲しみ、無念の思いは絶対に消えることはありません。」
「エレベーターの維持管理は、製造者、保守業者、管理業者、それに所有者すべてにとっての問題だと考えています。今後、維持管理の重要性が広く浸透するように願っています。」
と述べて、適切な維持管理の重要性を訴えた。
国交省によると、平成18年以降、国の調査部会が重大事故として報告書をまとめた17件のエレベーター事故のうち15件で、部品の欠陥などに加えて、維持管理にも問題があったと指摘されたという。
国交省の担当者は、新たに作成した維持管理の解説書をもとに、エレベーターの計画的な修繕予定を作っておくことや、マンションの管理組合も保守管理会社との契約内容を把握しておくことが重要だと指摘した。
11年前に東京・港区で起きたエレベーター事故を受けて、国交省は平成21年に法律を改正し、新たに設置するエレベーターについては、ブレーキの二重化や、扉が開いたまま動き出した場合に自動的に止まる装置の設置を義務づけた。
また、数100項目の法定点検の際の基準を具体的に定めて、ブレーキの摩耗状況や不具合の写真の報告なども義務付けた。
しかし、その後もエレベーター事故は全国で相次ぎ、11年前の東京・港区の事故を含めて、国の調査部会が重大な事故として報告書をまとめた事故は17件に上り、あわせて4人が死亡、6人がけがをしている。
国交省によると、このうち15件は、設計上の問題などに加えて、維持管理にも何らかの問題があったと指摘されているという。
6年前の平成23年7月に東京メトロ有楽町線の平和台駅で起きたエレベーターの落下事故では、ロープのさびが進んで断線していたにも関わらず、点検の際に交換せず、使い続けていたことが主な要因だと指摘された。
全国におよそ73万台あるエレベーターのうち、ブレーキの二重化などの装置が備わっているのは、およそ15万台にとどまっていて、国交省建築指導課の深井昇降機等事故調査室長は、「11年前の事故のあとも、維持管理の面で適切でないことが原因で重大な事故が起きている。ビルの所有者やマンションの管理組合も、保守管理会社にどういうことを依頼し、どういう責任で維持管理をやってもらうのか明確にしておくことが重要だ」と話している。
一方で、エレベーターの維持管理を行っている企業でも、11年前の事故以降、さまざまな技術開発を進めている。
都内に本社がある大手ビルメンテナンス会社では、従来の点検に加えて、エレベーターのドアの開閉やブレーキの動作状況を遠隔で監視し、閉じ込めなどに対応するシステムを導入している。
さらに、おととしからは、エレベーターの各部品の状態をリアルタイムで送って、維持管理する新たなシステムを開発した。
例えば、ドアを開閉させるベルトの緩みを0.1mm単位で把握し、ドアのレールにゴミがたまっているといった故障につながる状況も把握できるという。
さらに、維持管理している全国のおよそ13万6000台のエレベーターから送られてくる大量のデータ=ビッグデータを活用して、エレベーターのロープの交換時期を事前に算出するなど、人による見逃しやミスの防止にもつなげようとしている。
日立ビルシステムの狩野保全技術部長は、「痛ましいエレベーターの事故は絶対に起こしてはいけないと考えており、今後は人工知能=AIも活用し、安全にエレベーターに乗って頂けるよう、高度な維持管理を実現したい」と話している。
出典
『エレベーター維持管理初の説明会』
http://www.nhk.or.jp/shutoken-news/20170526/3702381.html
2017年2月25日付の千葉日報紙面に、下記趣旨の記事が掲載されていた。
松戸市の機械式立体駐車場で、2012年、車を載せるパレットの下敷きになり、男性会社員(当時31歳)が死亡した事故をめぐり、駐車場に安全上の欠陥があったとして、会社員の両親が駐車場の所有会社と機械を操作した男性らに、計8000万円の損害賠償を求めた訴訟で、地裁松戸支部は、24日、男性の過失を認めて、約1800万円の支払いを命じた。
八木裁判長は判決で、「人がいないことを確かめる注意義務があったのに、操作前に確認が不十分だった」として、男性の過失を認定。
駐車場を借りていた男性の勤務先と連帯して賠償額を支払うよう命じた。
所有会社については、「駐車場の照度は基準を満たし、人がいないか確認できた。壁に囲まれて立ち入る可能性は極めて低く、安全性を欠いているとは言えない」として、過失を認めなかった。
会社員の両親は訴訟で、「侵入防止のための柵を設置せず、照明も暗かった」と主張していた。
判決によると、死亡した会社員は、12年6月30日未明、飲酒後に隣のビルの塀を乗り越えて駐車場に入り、動き出したパレットの下敷きになった。
当時の状況が2012年7月1日15時57分に千葉日報から、下記趣旨でネット配信されていた。
30日午前0時40分ごろ、松戸市本町の立体駐車場1階で、30歳ぐらいの男性が床と車庫フレームの底に挟まれた状態で倒れているのを駐車場メンテナンス会社の男性が見つけ、110番通報した。
警察と消防が現場に駆け付け、男性は現場で死亡が確認された。
警察は男性の身元確認を急ぐとともに、事件と事故の両面で調べている。
死亡男性は、契約者ではないとみられる。
出典
『挟まれ男性死亡 松戸、立体駐車場で』
http://www.chibanippo.co.jp/news/national/88738
(ブログ者コメント)
最近は目にしないが、本ブログでは過去に同種事例2件を紹介している。
2011年9月3日掲載
2011年9月2日 東大阪市の立体駐車場で3階から降りてきた昇降台と床の間に挟まれて死亡
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/706/
2011年3月2日掲載、4月15日転載
2011年3月1日 千葉市の可動式駐車場でスイッチを押したところ別人が挟まれて重傷
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/157/
それにしても、まさか人がいるとは思わない場所。
今回の駐車場がどうだったかは分からないが、仮に「人がいないことを確認してから操作のこと」といった注意表示があったとしても、操作回数の多い人ほど、どうせ誰もいないのだから・・・などという気になってしまうのかもしれない。
2017年1月20日21時17分に産経新聞westから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
20日午前8時半ごろ、岡山県玉野市の三井造船玉野事業所で、同社社員の男性(62)が作業場に向かう工事用エスカレーターに乗っていた際にプラスチック製の踏み板が破損し落下、板とフレームの間に体を挟まれた。
午前11時すぎに救出されたが、搬送先の病院で死亡が確認された。
警察によると、男性はこの日、他の作業員と共に船尾にかじを取り付ける作業をしていた。
警察が事故原因を調べている。
出典
『三井造船所で落下、作業員死亡』
http://www.sankei.com/west/news/170120/wst1701200095-n1.html
1月21日付で朝日新聞岡山全県版(聞蔵)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
造船中の船にエスカレーターで移動しようとしたところ、踏板が外れて内部に転落した。
警察によると、男性を挟んだ状態でエスカレーターは動き続けた。
2017年1月17日付で朝日新聞東京四域版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
16日午前10時ごろ、品川区東五反田のホテル7階で、エレベータの点検作業をしていた40代の作業員の男性が高さ約20m下の地面に転落。
全身を強く打つなどして、搬送先の病院で死亡した。
警察によると、当時、エレベーターは8階に停止していたが、男性は7階でエレベーターの扉を開けて内部に入り、そのまま転落したという。
男性の勤務先によると、当時行っていた作業では、転落防止用の安全装置の装着は不要とされており、男性も着けていなかったという。
警察は、業務上過失致死容疑も視野に、原因を調べている。
1月16日17時21分にテレビ朝日からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
16日午前10時すぎ、東京・品川区東五反田で、ホテル7階のエレベーター乗り場から男性作業員が転落した。
作業員は、その後、死亡が確認された。
警察などによると、当時は制御盤の点検作業中で、防犯カメラには作業員が7階のエレベーターのドアを自分で開けて中に入る姿が映っていた。
しかし、人が乗るエレベーターのかごは8階にあり、作業員は底の部分の「ピット」と呼ばれる空間まで落下したという。
警察は、事故と自殺の両面で調べている。
出典
『7階から転落…エレベーター点検中の作業員が死亡』
http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000092219.html
2016年12月17日1時33分に中日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12月16日23時24分に産経新聞westからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
16日午後6時ごろ、名古屋市名東区のスーパー「T店」で、従業員の男性(32)が荷物用エレベーターのかごの底と2階の床部分に挟まれた。
病院に運ばれたが、約3時間後に死亡した。
死因は、首を圧迫されたことによる窒息死。
警察によると、男性は、しめ縄入りの段ボール計30個をエレベーターで1階から2階に上げる作業中だった。
かごが上がったまま降りてこないため、2階に上り、エレベーターに身を乗り出して内部を確認しようとしたところ、かごが降りてきて背中にのしかかり、挟まれたとみられる。
同僚の男性が通報した。
エレベーターは、開口部が高さ1.3m、幅約1.1m、奥行き1.6m。
扉は上下に開く手動式。
バックヤードに設置され、商品の運搬専用だった。
警察が、当時の作業状況や原因を調べている。
出典
『エレベーターに挟まれ従業員死亡 名古屋・名東区のスーパー』
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2016121790013342.html
『突然降下のエレベーターに上半身挟まれ…スーパー従業員死亡 名古屋』
http://www.sankei.com/west/news/161216/wst1612160119-n1.html
(2017年6月30日 修正1 ;追記)
2017年6月28日15時41分にNHK NEWS WEBから、事故時の詳しい状況や原因などが下記趣旨でネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
去年12月、名古屋市のスーパーマーケットで従業員の男性が荷物を運ぶための小型エレベーターと床の間に挟まれて死亡した事故で、国の審議会は、国交省に対し小型エレベーターの使用方法の注意点を周知するよう求める報告書をまとめた。
この事故は、去年12月、名古屋市名東区のスーパーマーケットで、従業員の男性が荷物を運ぶための小型エレベーターの「かご」の中に台車を置き、2階から1階へ降ろそうとしたところ、突然「かご」が落下して2階の床との間に体を挟まれ、死亡したもの。
この事故について、専門家で作る国交省の審議会の事故調査部会は、再現実験の結果や従業員への聞き取りなどを基に報告書をまとめた。
それによると、今回の事故では、台車の車輪がエレベーターの「かご」と壁の間に挟まり動かなくなったため、車輪を取り外そうと、男性が「かご」の中に身を乗り出したと見られるという。
この時、エレベーターを1階へ降ろすためのボタンがすでに押されていたため、巻上機のチェーンが緩んでいたと見られ、この状態で台車の車輪を取り外したことで「かご」が落下し、男性の体が挟まれた可能性が高いとしている。
このため報告書は、国交省に対し、荷物を運ぶための小型エレベーターの安全な使い方などを所有者や管理者に周知するよう、求めている。
【小型エレベーターと事故】
国交省によると、荷物用の小型エレベーターは、「かご」の面積が1m2以下で、「かご」の天井の高さが1.2m以下のものを指す。
人が乗らないことが前提のため、「かご」に扉を設置することが義務づけられていないなど、安全装置の規制が緩くなっているが、実際には、突然、「かご」が動いて挟まれたり、エレベーターの内部に転落したりする事故が起きていて、国の審議会の事故調査部会が調査を始めた平成22年以降、今回の報告書の対象になった名古屋市の事故を含めて4件の事故が起き、合わせて3人が死亡している。
また、今回の報告書では、事故があったスーパーに小型エレベーターの操作手順書がなかったほか、死亡した男性は危険性を認識しないまま台車の車輪を外した可能性があることを指摘している。
このため、国交省は近く、小型エレベーターの使い方や故障時の対処方法などをまとめたパンフレットを作り、全国に配ることにしている。
出典
『小型エレベーター事故 使用方法の注意点周知求める報告書』
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170628/k10011033151000.html
6月28日19時51分に毎日新聞からは、事故時の状況などに関し、より詳細だと思われる下記趣旨の記事がネット配信されていた。
報告書によると、従業員が2階でエレベーターに台車を入れ、1階で呼び出しボタンを押して作動させたが、かごは下りてこなかった。
2階で従業員らが確認すると、台車を入れたのとは反対側にある内部扉が開いており、かごからはみ出した車輪が引っ掛かって止まっていた。
この間に、上部にある巻き上げ機から延びたチェーンが緩み、従業員が内部に身を乗り出して台車を取り除いた際、かごが落下した。
国交省によると、同型のエレベーターは他にはないという。
(共同)
出典
『エレベータ事故 チェーンの緩み原因 名古屋で従業員死亡』
https://mainichi.jp/articles/20170629/k00/00m/040/062000c
2016年11月27日19時4分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11月27日17時37分に朝日新聞から、11月28日付で朝日新聞東京四域版(聞蔵)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
27日午前9時40分ごろ、東京都東村山市のN社東京工場で業務用エレベーターが落下した。
修理作業中だった埼玉県蓮田市の保守管理会社員Tさん(男性、51歳)が建物の壁とエレベーターの側面との間に挟まれ、搬送先の病院で死亡した。外傷性窒息死とみられる。
エレベーターは油圧で動くタイプで、警察が業務上過失致死容疑で落下原因を調べる方針。
警察によると、エレベーターは1階の工場から2階の倉庫に段ボールを運ぶ業務用。
Tさんはさいたま市の会社の社員で、オイル漏れ修理のため、別の男性作業員と作業していた。
当時、エレベーターは1階部分の地面から約2m持ち上げられており、Tさんはその下の壁にある作業用スペースで1人で修理にあたっていた。
出典
『エレベーター落下 男性作業員挟まれ死亡 東京・東村山』
http://mainichi.jp/articles/20161127/k00/00e/040/135000c
『エレベーター落下、男性挟まれ死亡 工場で修理中に』
http://www.asahi.com/articles/ASJCW5H5NJCWUTIL019.html
11月27日18時22分にFNNニュースからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
男性はエレベーターの下をのぞき込み、作業をしていたとみられ、警察は、支えていたジャッキの油が漏れて落下したとみて調べている。
出典
『荷物用エレベーターが落下 50代男性が挟まれ死亡 東村山市』
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00342955.html
2016年8月31日付で毎日新聞東京版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
8月30日23時57分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
東京都港区で2006年6月、都立小山台高2年の市川さん(当時16歳)がシンドラーエレベータ社製エレベーターに挟まれ死亡した事故について、消費者庁の消費者安全調査委員会(消費者事故調)は、30日、最終報告書をまとめた。
事故後に国交省が打ち出した安全対策のうち、ドアが開いたまま昇降するのを防ぐ「戸開走行保護装置」の設置促進を不十分と認定。
エレベーターの所有者と管理者が点検マニュアルを共有する仕組みも整備されていないことを指摘し、国交省に改善を求めた。
消費者事故調は、コイルのショートでブレーキに不具合が生じたままエレベーターが動き続けたため、ブレーキが摩耗して十分にかからなかったことを主な原因と判断した。
また、ブレーキ部品の稼働が目視でしか確認できない点を、「適切な調整ができない可能性があり、保守点検員に頼り過ぎた」と批判した。
エレベーターは、シンドラー社を含む3社が保守管理にあたっていたが、点検マニュアルは共有されなかった。
過去に発生した不具合の情報が詳細に引き継がれなかった理由については、3社が「競争関係にあったため」と分析した。
国交省は、09年の建築基準法改正後に新設・改修されたエレベーターについて、戸開走行保護装置の設置や、点検マニュアルの提供を義務づけた。
今年2月に示したガイドラインでは、製造業者が作成した保守点検に関する文書を所有者が保存し、必要に応じて業者が閲覧できるようにすることを掲げた。
しかし事故調は、既設のエレベーター約70万台について、戸開走行保護装置の後付けがほとんど進んでいない、点検マニュアルの共有が担保されていない、と指摘。
現状を把握、分析して対策を講じるよう、要求した。
国交省によると、一般的な既存機1台の改修で150万~500万円はかかる費用の問題や、工事中の住民の不便さなどから、改修は進んでいない。
国内の約73万台の既存機のうち、改修されたのは約2割の15万台程度だという。
シンドラー社のエレベーター事故は、12年11月、消費者事故調による最初の調査対象として選定された。
事故機が分解されていたこともあって、調査は難航。
事故原因は、09年9月に国交省が出した事故報告書と同様の内容となった。
「シンドラー社エレベーター事故の経過」
※ブログ者注;転記省略
出典
『東京・芝のエレベーター事故死 シンドラー事故 戸開走行の防止、不十分 消費者事故調、国に改善求める』
http://mainichi.jp/articles/20160831/ddm/041/040/046000c
『エレベーター事故「繰り返す危険性」 シンドラー事故調』
http://www.asahi.com/articles/ASJ8Z4PSTJ8ZUTIL02G.html
また、柳田邦夫氏の寄稿文が、8月31日1時51分に毎日新聞からネット配信されていた。
事故調査に詳しいノンフィクション作家の柳田邦男さんが、シンドラー社のエレベーター事故を巡る消費者事故調の最終報告書について、毎日新聞に寄稿した。
「柳田邦男さんの話」
今回発表されたエレベーター事故の原因調査報告書は、分析の視点と原因のとらえ方において、画期的なものだ。
システムの事故とは、保守点検の会社とか作業員のミスだけに原因があるのでなく、安全性確立の制度(行政)から設計・製造・運用にかかわる組織の全般にわたって、どこかに故障あるいはミスが生じても事故にならないようにする防護策が万全でないために起こるのだという「組織事故」の視点こそが重要だ。
今回の報告書は、刑事訴追における過失責任者に絞って問題点を論じるという原因のとらえ方と違って、エレベーターが何か問題があったら必ず「止まる」という安全確保の大原則が破綻した原因は、行政による規制からメーカー、保守運用会社の全分野において内在していた欠陥の重なり合いにこそあったのだということを具体的に明らかにした。
その上に、メーカーが安全性確保に必要な技術情報を開示しないとか、業界全体が安全性を顧慮せずに経済性(金額の安さ)で保守管理を引き受けるという安全文化欠落の体質になっていたという問題にまで踏み込んでいる。
こうした事故原因の構造的なとらえ方は、生活空間の中でさまざまな形で起きている事故の原因調査のあり方や、行政・事業者の安全への取り組み方に、大きな影響を与えると思う。
出典
『シンドラー事故 柳田邦男さん 「組織事故」の視点が重要』
http://mainichi.jp/articles/20160831/k00/00m/040/129000c
(ブログ者コメント)
○関連記事は下記参照。
2014年12月23日掲載
[昔の事例の顛末] 2006年6月3日 東京都港区のマンションで男子高校生がエレベーターに挟まれて死亡した事故でシンドラー社社員に無罪、保守会社会長らに有罪判決 (修正1)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/4512/
○事故調の報告書(概要版、全24ページ)は、下記参照。
http://www.caa.go.jp/csic/action/pdf/4_houkoku_gaiyou.pdf
その22ページに、国土交通大臣への意見として、以下が記されている。
(1)保全性を確保した設計の徹底
(2)適切な保守管理の実現
(3)既設のエレベーターに対する戸開走行保護装置の設置の促進
(4)所有者・管理者への働き掛け
(5)緊急時の初動体制・救助体制確保に向けた取組の促進
2016年6月8日19時29分に産経新聞westから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
8日午前9時40分ごろ、京都府亀岡市大井町の油圧製品の製造販売会社「I」の京都工場内で、男性従業員(56)がリフトの点検中に頭部をはさまれた。
京都市内の病院に搬送されたが、意識不明の重体。
警察が、詳しい事故原因を調べている。
警察によると、油圧製品を運ぶためのリフトに不具合があり、点検している最中にリフトが動き出したと見られるという。
近くにいた女性従業員が悲鳴に気づき、リフトの緊急停止ボタンを押し、別の従業員が119番した。
出典
『リフトに頭を挟まれる 男性従業員が意識不明の重体』
http://www.sankei.com/west/news/160608/wst1606080078-n1.html
2016年4月13日17時4分にNHK北海道NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
4月13日20時57分に読売新聞から、4月13日15時38分にFNNニュース(北海道文化放送)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
13日午前8時半ごろ、富良野市にある食品会社「N社」から「従業員がエレベーターに挟まれた」と消防に通報があった。
消防が駆けつけたところ、この会社の従業員のMさん(女性、37歳)が業務用のエレベーターに上半身を挟まれていて、病院に運ばれたが、胸などを強く打っていて、まもなく死亡した。
エレベーターは、普段、荷物の上げ下ろしに使われていて、かごの大きさは幅1m60cm、高さが1m45cmあるという。
警察によると、別の従業員が1階でエレベーターに段ボール箱4個を積み込み、1階から2階に上がる途中で、かごからはみ出た段ボール箱が引っかかり、動かなくなるトラブルが起きた。
2階で気付いたMさんが電源を切り、シャッターを開けて、2階のエレベーターフロアから、かごの中に上半身を入れて箱を取り除いたところ、突然、かごが下に動き、かごと床の間に体を挟まれたという。
警察は、近くにいた同僚などから話を聞くなどして、詳しい原因を調べている。
出典
『エレベーターに挟まれ死亡』
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20160413/4484891.html
『エレベーターと床に挟まれ、37歳女性社員死亡』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20160413-OYT1T50097.html
『荷物運搬中、エレベーターに挟まれ従業員死亡 北海道・富良野市』
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00321537.html
(ブログ者コメント)
「電源を切って」と報じられているが、具体的にどのような方法で切ったのだろうか?
たとえば、エレベーターの横にある「OFF」のボタンを押しただけとか・・・。
2016年3月30日19時40分にNHK東海NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
30日午前11時前、名古屋市昭和区広見町にある7階建てマンションで、エレベーターの点検を行っていた男性(27)がゴンドラに頭を挟まれ、病院に運ばれたが死亡が確認された。
警察によると、男性は1階フロアーの扉から約1.5m下の床に降りて点検を行い、その後、1階フロアーに戻ろうとしたという。
このとき、頭のすぐ上にゴンドラがあり、フロアーに出られなかったため、仲間の作業員がゴンドラを上昇させたところ、男性が壁との間に挟まれたという。
警察は、一緒に点検をしていた作業員2人から話を聴くなどして、事故の詳しい状況と原因を調べている。
点検は、エレベーターで異音がするとの住民からの訴えで、保守を請け負う名古屋市にあるメーカーの関連会社が行っていた。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/tokai-news/20160330/4106841.html
3月30日20時37分に中日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
30日午前10時50分ごろ、名古屋市昭和区広見町のマンション「滝子ヒルズ」(7階建て)で、エレベーターの点検作業をしていた会社員の男性(27)が、エレベーター塔の側壁とかごの間に頭を挟まれた。
男性は、約2時間50分後、搬送先で死亡が確認された。
警察によると、男性は、この日午前10時ごろ、会社の同僚2人と、エレベーターの点検と防犯カメラの取り付け作業を開始。
事故発生時は、男性がエレベーター塔の一番下でねじ締めを、同僚2人が男性の真上に止めてあったかごの中でカメラを取り付けていた。
男性が自ら、かごを上昇させるよう指示、同僚が操作したところ、事故が起きたという。
警察が、原因を調べている。
出典URL
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2016033090203758.html
2016年2月25日付で埼玉新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2月27日9時3分に読売新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
25日午前9時半ごろ、さいたま市岩槻区本町2丁目の3階建て雑居ビルでエレベーターが落下、点検作業をしていたエレベーター点検会社社員のKさん(男性、38歳)が下敷きになり、死亡した。
警察や消防によると、同10時すぎ、点検会社の男性社員から「エレベーターが落下した。点検中の作業員が下にいる」と119番があった。
消防が駆け付けると、Kさんがエレベーターの下敷きになり、既に死亡していたという。
エレベーターは貨物用で、幅1.5m、高さ2.1m、奥行き1.5m。
昨年末に異音を発する不具合が見つかり、昇降を休止していた。
この日午前、Kさんは営業担当の同僚とビルを訪れて1人でエレベーターの下部に入り、点検作業をしていた。
入居会社の社員が「ドスン」という音で事故に気付き、Kさんの同僚が119番した。
Kさんは、さいたま市浦和区に営業所があるエレベーターメンテナンス会社で点検業務を担当していた。
警察で、エレベーターが落下した原因や事故の経緯などを詳しく調べている。
出典URL
http://www.saitama-np.co.jp/news/2016/02/26/02.html
http://www.yomiuri.co.jp/national/20160225-OYT1T50172.html
2016年2月23日11時55分に東日本放送から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2月23日7時35分にNHK東北NEWS WEBから、2月24日付で朝日新聞宮城全県版(聞蔵)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
利府町の特別養護老人ホームでエレベーターの点検中に事故があり、作業していた男性が死亡した。
事故があったのは、利府町にある2階建ての特別養護老人ホーム。
警察によると、22日午後4時半ごろ、エレベーターを点検していた会社員の斎藤さん(男性、53歳)が、エレベーターが上下に動く空間の底にいたところ、下がってきた重りと床に設置されているバネの間に挟まっているのが発見された。
斎藤さんは塩釜市内の病院に搬送されたが、約2時間後に死亡が確認された。
点検は2人1組で行っていて、エレベーターの半地下部分に入った斎藤さんと、かごに乗った同僚の男性が互いに声をかけあって作業を進めていた途中で、突然、斎藤さんの声が聞こえなくなったため、男性が様子を確認したところ、挟まって動けなくなっていたという。
警察は、安全管理上の問題が無かったかなどを調べている。
出典URL
http://www.khb-tv.co.jp/news/localNews/201602231200010.html
http://www3.nhk.or.jp/tohoku-news/20160223/3112521.html
2016年2月1日13時3分に中日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
1日午前11時半ごろ、名古屋市熱田区熱田西町の名古屋国際会議場センチュリーホールで、70代の女性3人が下りエスカレーターで転倒した。
このうち、77歳と73歳の女性が重傷、72歳の女性が軽傷を負った。
エスカレーター自体に不具合があったかなどは不明で、警察などが、当時の状況や原因を調べている。
警察によると、最初に女性が転倒したのは、4階から3階へエスカレーターで降りた踊り場付近。
他の2人も、折り重なるように倒れた。
会場では集会が開かれており、3000人が参加。
事故直前に集会が終わり、参加者が一斉にエスカレーターに向かった。
エスカレーターを利用していた女性は、「いつもより流れが遅く感じられ、たくさんの人が乗っていたのがわかった。事故の時は、3階の踊り場に人がたまり始めたと思ったら、女性が次々と倒れていて驚いた」と話した。
同国際会議場は、市制100周年を記念して1989年に開かれた「世界デザイン博覧会」の際に整備された市の施設。
延べ床面積は7万2000m2で、市内最大規模の会議場。
事故のあったセンチュリーホールは3000人収容で、他に大小26の会議室などを備える。
同国際会議場のエスカレーターでは、デザイン博の会期中も事故が発生。
89年7月、団体見学の小学生が折り重なるように倒れ、36人が負傷した。
警察は、業務上過失傷害の疑いで主催者などを捜査したが、刑事責任を問うのは難しいと判断。書類送検を見送った経緯がある。
出典URL
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2016020190115654.html
2月1日20時21分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
1日午前11時半ごろ、名古屋市熱田区熱田西町の名古屋国際会議場で「エスカレーター付近で人が重なって倒れた」と119番があった。
消防によると、70代の女性3人が頭を打ち、けがをした。うち77歳と73歳の2人は重傷。
警察によると、4階から3階に下るエスカレーターに乗っていた女性3人が、3階の踊り場で降りる際に滞留し、後続の人たちに押されるような形で倒れたとみられるという。
同会議場によると、この日は会議場内の「センチュリーホール」で3000人規模の講演会が開かれていた。
市観光推進室によると、来場者の整理・誘導はイベント主催者に任せており、この日も主催者が警備員ら数人を配置していたという。
市は、会議場を休館などにせず、改めて口頭で注意喚起していく。
同会議場は、世界デザイン博覧会のテーマ館を転用して1990年4月に開館。
名古屋市では最大級の会議場で、同ホールのほか大小22の会議室などを備える。
デザイン博が開かれていた89年7月にも、小学生が別のエスカレーターで折り重なり、36人が重軽傷を負う事故があった。
出典URL
http://mainichi.jp/articles/20160202/k00/00m/040/059000c
2016年1月5日18時12分にNHK横浜から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
1月5日21時21分に読売新聞から、1月6日付で毎日新聞神奈川版からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
5日午後1時ごろ、川崎市高津区のタイヤなどを販売する「S店」で、「点検中の業者がエレベーターに挟まれた」と消防に通報があった。
警察と消防が調べたところ、1階の作業場と3階の倉庫を結ぶ業務用のエレベーターで、天井部分と2階の入り口の間に上半身を挟まれた状態の男性を見つけた。
男性は千葉県船橋市の会社員(44)で、病院に運ばれたが、およそ1時間半後に死亡が確認された。
警察によると、エレベーターは幅1.2m、奥行き2m、高さ2.3mで、扉は手動式。
天井やドアがなく、男性は上半身をエレベーターの天井部分と扉に挟まれ、頭、右手などがエレベーターの外に出ていた。
エレベーターが作業中に上昇したとみられる。
男性は、5日午前11時半から1人でエレベーターの定期点検を行っていたということだが、作業終了の予定時間が過ぎたことを不審に思った店舗の従業員が様子を見に行ったところ、男性を見つけたという。
警察は、事故の原因を調べている。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/lnews/yokohama/1054810381.html?t=1452026361532
http://www.yomiuri.co.jp/national/20160105-OYT1T50118.html
http://mainichi.jp/articles/20160106/ddl/k14/040/147000c
(ブログ者コメント)
NHKの映像によれば、1階の昇降ボタンのすぐ上には、「点検中」という表示札が取り付けられている。
2015年12月17日付で毎日新聞から、下記趣旨の記事が写真付きでネット配信されていた。
16日午後5時35分ごろ、東京都千代田区三崎町2のJR水道橋駅で、東口改札からホームに上がるエスカレーターの踏み段が突然破損して降り口の吸い込み口に入らなくなり、緊急停止するトラブルがあった。
踏み段は計9枚が破損したが、エスカレーターに乗っていた客にけがはなかった。
JR東日本東京支社などによると、壊れた9枚のうち最上段の踏み段が何らかの原因で割れて跳ね上がり、吸い込み口に入らなくなった。
これに後続の踏み段が次々とつかえたとみられる。
エスカレーターは建築基準法に準じた点検を月1回実施しているが、異常はなかったという。
出典URL
http://mainichi.jp/articles/20151217/ddm/041/040/141000c
2015年12月6日付で朝日新聞岐阜全県版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5日午後1時15分ごろ、恵那市明智町の電気設備製造会社「A社」大久手工場で、貨物用リフトが落下。
リフトの整備をしていた同市のメンテナンス会社員の梅本さん(男性、42歳)が下敷きになり、死亡した。
整備に立ち会っていたA社社員の男性(42)も、頭に軽傷を負った。
警察によると、リフトは最大で高さ約2mまで上がる。
落下前の高さは不明という。
床部分は鉄製で、縦1.7m、横2.7m。
リフトは油圧式で、油漏れが起きたため、梅本さんら作業員3人が、同日朝から整備作業をしていた。
(2015年12月21日 修正1 ;追記)
2015年12月6日付の岐阜新聞紙面に、下記趣旨の補足的記事が掲載されていた。(新情報のほうがより正しそうだと感じたため、新情報に基づき、タイトルも修正した)
リフトが2階から落下して、1階で補修作業をしていた梅本さんに当たり、床との間に挟まれ、死亡した。
近くにいた明知ガイシの社員もリフトに接触、頭に軽傷を負った。
警察によると、リフトは製品を1階から2階に運ぶためのもので、縦2.7m、横1.7m。
2階に固定してあったが、梅本さんがリフトの下で後片付けをしていたところ、突然、落下したという。
2015年11月10日付で朝日新聞備後版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
今年5月に福山市の製パン工場で女性が転落死する事故があり、福山労基署は、9日、同社と男性社長(56)を労安法違反の疑いで書類送検した。
社長は容疑を認めているという。
同署によると、5月1日、60代の女性従業員が作業場の2階から荷物用エレベーターでサンドイッチなどを運ぼうとして、約4m下の1階にあったかごの床面に転落。その後、死亡した。
2階のエレベーターの扉が、かごがないのに開いており、同社と社長は、かごが停止していない階で扉が開かないようにする安全装置の設置義務を怠り、エレベーターを動かしていた疑いがある。
2014年1月14日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正2として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/3577/
(2015年11月15日 修正2 ;追記)
2015年11月9日12時53分に読売新聞から、11月9日10時17分に共同通信から、調査報告書が公表されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国交省の昇降機等事故調査部会は、9日、「整備不良などが原因でエスカレーターを動かすチェーンが破断した可能性がある」などとする調査報告書を公表した。
同部会は、チェーンの伸びやたるみについての検査基準を見直すよう、国交省に求めた。
報告書によると、1996年の設置から事故までの約18年間、エスカレーターを動かすチェーンは一度も交換されず、経年劣化のためたるんでいた。
事故の約10か月前、保守点検会社・三菱電機ビルテクノサービスの社内基準を超えるたるみが確認され、事故5日前にはエスカレーターが非常停止。
駆けつけた同社の点検員は、チェーンの緩みに気づいたものの、手元に工具がなかったため調整を行わなかった。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/20151109-OYT1T50026.html
http://www.47news.jp/CN/201511/CN2015110901001032.html
11月9日11時36分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
報告書によると、設置当初から約18年間未交換だったモーター部分のチェーンに緩みが生じ、歯車とうまくかみ合わず、切れた。
逆走を止める安全装置は、汚れや部品のすり減りによって、うまく作動しなかった。
少なくとも事故の10カ月前には緩みが生じていたが、三菱電機ビルテクノサービスは、毎月2回の保守点検で気付かなかった。
出典URL
http://www.asahi.com/articles/ASHC66F9LHC6UTIL05J.html
(ブログ者コメント)
報告書の概要は下記。
http://www.mlit.go.jp/common/001108664.pdf
報告書の全文は下記。
http://www.mlit.go.jp/common/001108665.pdf
通信欄
カテゴリー Category
最新コメント Latest Comments
ツイッターなどへの接続
製造業ブログランキングへの接続
最新トラックバック
カウンター
アクセス解析
プロフィール Profile
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

