







2015年10月2日付で毎日新聞都内版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
1日午前11時ごろ、多摩都市モノレール玉川上水駅(東大和市)自由通路のエレベーターで、かごが1階から2階に上昇中、約2mの高さで緊急停止し、男性1人が閉じ込められた。
駆けつけたエレベーター管理会社の作業員が1階に下ろし、約30分後に男性は救出された。
男性にけがはなかった。
同モノレールによると、かごが移動する空間にハトが入り込んでワイヤに絡まり、安全装置が作動した。
作業員がワイヤから外すと、ハトは飛び去ったという。
自由通路の床下の隙間からエレベーター内に入り込んだとみられ、同モノレールは、侵入口を塞ぐ対策を取った。
出典URL
http://sp.mainichi.jp/area/tokyo/news/20151002ddlk13040281000c.html
10月1日付で多摩都市モノレールからは、事故時の状況が下記趣旨でネット配信されていた。
5 発生原因
外部からエレベーターピット内に鳩が入り込んで、籠位置検出装置に鳩が絡まり、安全装置が働いて緊急停止した。
http://www.tama-monorail.co.jp/info/list/mt_img/271001press.pdf
(キーワード)小動物
2015年8月14日にテレビ熊本から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
8月14日20時3分に読売新聞からも、同趣旨の記事が掲載されていた。
14日午前11時20分ごろ、芦北総合庁舎内に設置されたエレベーターに清掃会社の従業員の女性(65)が2階から乗り込み、1階のボタンを押したところ、エレベーターが約4m急降下した。
エレベーターは1階の通常の停止位置よりも20cm低い位置で止まり、扉は開かなかったという。
女性は、エレベーターの外にいた職員と協力して約30分後、扉をこじ開けて脱出したが、首を捻挫する軽傷を負った。
このエレベーターはシンドラー社製で、1993年3月に設置。
月に1回、委託業者による点検を行っていて、14日の事故の直近にあたる先月27日に実施した点検では、異常はなかったという。
県は、委託業者に急降下の原因を調査してもらうとともに、シンドラー社製のエレベーターを設置している宇城、有明、水俣の3つの保健所でも緊急の点検作業を実施し、安全が確認されるまでは使用しないとしている。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/20150814-OYT1T50108.html?from=ycont_top_txt
2015年7月27日11時44分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京都小平市の都営住宅で2013年1月、シンドラーエレベータ社が製造・管理するエレベーターの戸が開いたまま上昇する事故があり、国土交通省の昇降機等事故調査部会は27日、「ブレーキの制御部品が耐久回数の2倍近く使用され、接触不良を起こしていた」などとする調査報告書を公表した。
事故では、母子3人が1階から乗り込んだエレベーターが動かずに閉じ込められ、約20秒後に戸が開いた。3人が外に出た2秒後、戸が開いたまま約1m上昇。
3人にけがはなかったが、同部会は、死傷事故につながる恐れがある「重大事案」として調査を行った。
その結果、ブレーキに電気信号を伝える部品が接触不良を起こしていたことが判明。
部品の耐久作動回数は約70万回だが、このエレベーターが使われ始めた01年から交換されておらず、事故までに約140万回使われていた。
同社は事故後、同型機種の約500台で部品を交換した。
同社製のエレベーターを巡っては、06年に東京都港区の集合住宅で、12年には金沢市のホテルで死亡事故が発生。
今回のエレベーターとはブレーキの種類が異なり、関連はないという
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/20150727-OYT1T50048.html
7月27日10時0分に共同通信からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
報告書によると、電子部品が老朽化し、ブレーキ回路にある銀製の接点が溶けていた。
制御コンピューターの設定にも誤りがあった。
出典URL
http://www.47news.jp/CN/201507/CN2015072701000964.html
報告書は下記参照。
http://www.mlit.go.jp/common/001097759.pdf
2015年7月22日16時52分にNHK首都圏NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
エスカレーターから転落するなどの事故が相次いでいることを受けて、消費者庁は、エスカレーターでは立ち止まって手すりにつかまるなど、安全な利用を心がけるよう注意を呼びかけた。
消費者庁によると、エスカレーターでの事故で救急搬送された人は、おととしまでの3年間に、東京都内だけで3865人にのぼっているという。
このうちの1年間についてみると、立ち止まらずに歩いていて人とぶつかって転んだり、手すりを持たずに乗っていてバランスを崩して転倒したりするケースが、事故全体の9割あまりを占めていたという。
このため消費者庁では、エスカレーターに乗る際には、手すりにつかまることや、歩かずに立ち止まること、それに子どもと乗る際には保護者が手をつなぐことなど、安全な利用を心がけるよう注意を呼びかけた。
エスカレーターの事故を巡っては6月、消費者庁の安全調査委員会、いわゆる消費者事故調が、エスカレーターの手すりに不意に接触すると体が持ち上げられて転落する危険性があるとする報告書をまとめ、国に対して安全対策を求めている。
記者会見した消費者庁の板東久美子長官は、「相次ぐエスカレーターでの事故を防ぐために、安全な利用方法について知ってほしい」と話している。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20150722/3448781.html
7月22日20時7分に産経新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
東京都内で平成23~25年にエスカレーターで転んだり落ちたりして搬送され、けがをした人が3865人に上るとして、消費者庁は22日、エスカレーターに乗る際は必ず手すりにつかまるよう注意を呼び掛けた。
消費者事故調が6月、エスカレーターからの転落事故の防止策を盛り込んだ報告書を公表、利用者に注意を促すよう消費者庁に求めていた。
東京消防庁によると、都内のエスカレーターで起きた事故で搬送された負傷者は、23年1196人、24年1289人、25年1380人と増加。いずれも65歳以上が6割前後を占めた。
25年の事故の原因は、「転ぶ、落ちる」が1302人で圧倒的に多く、全体の94・3%。
他は、「ぶつかる」32人(2・3%)、「挟む、挟まれる」20人(1・4%)など。
搬送時のけがの程度は、軽傷が1015人と多いが、重傷や命に関わる程度の人も計18人いた
出典URL
http://www.sankei.com/life/news/150722/lif1507220036-n1.html
(ブログ者コメント)
○平成27年7月22日付の消費者庁ニュースリリースは、下記参照。
エスカレーターでの事故に御注意ください!
http://www.caa.go.jp/safety/pdf/150722kouhyou_1.pdf
○エスカレーターでの転倒事故については、2日前、札幌市白石市の事例と「片側並び」の弊害を紹介したばかり。
それ以外、エスカレーターの安全な乗り方に関しては、今年だけで下記などの記事がリリースされている。
(2015年7月17日 ITmediaビジネスオンライン)
エスカレーター「片側空け」は危ない! 鉄道各社が一斉に「みんなで手すりにつかまろう」キャンペーン
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1507/17/news102.html
(2015年1月9日 日本経済新聞)
片側空け→歩行禁止 マナー変わる? エスカレーター
『・・・・・エスカレーターの標準的な勾配は30度で公共の階段よりも急。ステップの高さや奥行きも大きいのでつまずきやすい。ステップの幅は1.1メートル以下。1.4メートル以上とされる公共の階段よりも狭く、追い越しは想定していない。「1つのステップに乗れるのを2人までとし、利用者が必ず手すりにつかまれる構造にする」(日本エレベーター協会)ためだ。・・・・』
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO81616470W5A100C1000000/
2015年7月21日15時14分にNHK北海道NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
21日午前10時50分ごろ、札幌市白石区の市営地下鉄・東西線の白石駅で、「エスカレーターで人が倒れた」と駅員から警察に通報があった。
警察によると、転倒したのは70代の女性2人と30代の男性のあわせて3人で、いずれも背中などを打撲して痛みを訴えているが、病院には搬送されていないという。
当時、上りのエスカレーターに乗っていた女性の足に後ろにいた男性の傘が引っ掛かり、この男女を含む3人が70cmほどの高さから転げ落ちたという。
現場は、地下鉄白石駅の地下2階から地下1階に向かう全長11mほどのエスカレーターで、警察が事故の詳しい状況を調べている。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20150721/3510871.html
2015年7月27日17時10分に北海道新聞から、本事例を引用した『エスカレーターで転倒急増 札幌地下鉄、昨年度43件 「片側並び」が一因』というタイトルの記事が、下記趣旨でネット配信されていた。
札幌市営地下鉄の駅構内のエスカレーターで転倒事故が相次いでいる。
昨年度は43件あり、過去5年間で最多。
21日には、市営地下鉄東西線白石駅で男女3人が負傷した。
JR北海道の駅構内でも事故は発生しており、左側に立ち右側を空ける「片側並び」の慣習が事故を誘発しているとみられる。
エスカレーター利用は「歩かず手すりにつかまる」が原則だが、ラッシュ時などに右側を駆け抜ける利用者が事故の原因となるケースも多く、札幌市などは注意を呼び掛けている。
午後7時ごろ、帰宅ラッシュの市営地下鉄東豊線大通駅の下りエスカレーター。
人々は左側に立って長い列をつくり、その右脇を小走りで駆け降りるサラリーマンらの姿も目立つ。
豊平区の60代女性は、「駆け降りてきた男性に後ろからぶつかられたこともある。高齢者には危ない」とこぼす。
札幌市交通局によると、地下鉄駅構内での転倒事故は2010年度29件、11年度27件、12年度23件、13年度31件と、毎年30件前後で推移していたが、昨年度は43件と前年度比1・4倍になった。
21日の地下鉄白石駅の事故では、上りエスカレーターで男女3人が高さ約1mからあおむけに転倒し、軽傷を負った。
警察によると、左側に立っていた70代の女性2人の間に30代男性が右側から入り、その弾みで先頭の女性が転んで将棋倒しに。
男性は、「後ろから人が来たので右側を空けようとした」と説明したという。
市交通局は08年度から、ポスターで片側並びと歩行禁止を呼び掛け、JRも11年度から取り組みに加わっている。
ただ、「右側に立つ利用者に対し、後ろから『どけ』と怒鳴る人もいる」(交通局担当者)のが現状で、「急いでいる人に片側並びは助かる」(30代会社員男性)と歓迎する声も根強い。
出典URL
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0161433.html
2015年7月9日12時22分にNHK神戸から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
7月9日12時57分に朝日新聞から、7月9日12時11分にYAHOOニュース(産経新聞)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
9日午前9時半ころ、神戸市兵庫区にある和菓子の製造・販売会社「F」の2階で、従業員の52歳の男性が製品運搬用のエレベーターに頭を挟まれた。
男性は、消防などによっておよそ1時間後に運び出されたが、その場で死亡が確認された。
警察によると、エレベーターは高さと奥行きが1m50cm、幅が1m25cmで、男性は開いている扉からエレベーターの中に体を入れた状態だったという。
警察によると、男性は和菓子のケースを運ぶため1階でエレベーターを待っていたが、ボタンを押しても降りてこないため、様子を見に2階へ向かった。
「ガーン」と大きな音がしたため、別の従業員が2階に上がったところ、エレベーターの扉が開き、男性がかごの天井と2階の床に挟まれていたという。
当時、従業員2人が1階で荷物をエレベーターに入れて2階に上げる作業をしていた。
警察は、男性がエレベーターの中をのぞき込んだ時に挟まれたとみて、詳しい状況を調べている。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/lnews/kobe/2023204881.html?t=1436471204074
http://www.asahi.com/articles/ASH793QY2H79PIHB00H.html
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150709-00000535-san-soci
2015年7月8日付で埼玉新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
7月9日16時38分にNHKさいたまからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
7日午後2時40分ごろ、白岡市白岡、市立白岡中学校校舎で、同校3年の女子生徒(14)がエレベーターの扉に挟まれ、右手中指の第1関節を切断するけがを負った。119番で駆け付けた救急隊が、女子生徒を病院に搬送した。
警察と消防によると、事故当時、女子生徒は足にけがを負っていた別の女子生徒ら同級生2人とともに校舎1階からエレベーターに乗り、2階で降りた。
この際、右手に所持していたシューズ袋が扉に挟まり、袋のひもを巻き付けていた右手中指が第1関節から切断された。
女子生徒は、足を負傷している同級生が降りた後にエレベーターを降り、その直後に扉が閉まった。
エレベーターは11人乗りで、同校では、給食や食材などの運搬用と許可を受けた人だけが使用していたという。
学校と市教委は、既に女子生徒の入院先の病院を訪れ、謝罪したという。
橋本校長は8日、「今後学校の指導体制の見直しを図りたい。(本人と保護者には)安全配慮が不十分だったとおわびした」と述べた。
同校は、約1カ月前から足を骨折し松葉づえを使用していた女子生徒のために、エレベーターの使用を許可していた。付き添いの女子生徒の同行も認めていたという。
橋本校長は、「エレベーターの乗り降りについて指導の徹底が行われなかった。エレベーターは6月に点検を行い、故障はなかった」と話した。
学校側によると、2階以上に上昇したエレベーターは、自動的に1階に降りる仕組みだった。
シューズ袋が室内に残り、右手の中指に巻かれた袋のひもを扉が挟んだ状態で、誰もいなくなったエレベーターが降下。ひもが指を締め付ける形になった。
エレベーターは、扉に物が挟まれば安全装置が作動するが、細いひもは感知しなかった可能性があるという。
事故を受けて埼玉県教委は、エレベーターでは体や物が挟まって大けがをしたり物が挟まった状態で動き出したりするおそれがあることを児童・生徒に指導するよう、各市町村の教育委員会などに文書で通知した。
出典URL
http://www.saitama-np.co.jp/news/2015/07/09/01.html
http://www3.nhk.or.jp/lnews/saitama/1106850311.html?t=1436470995784
(関連記事)
7月8日 産経新聞
女子生徒が指先切断 中学校のエレベーター、靴袋のひも挟んだまま下降 埼玉・白岡市
http://www.sankei.com/affairs/news/150708/afr1507080003-n1.html
7月8日 フジテレビ
袋のひも挟んだままエレベーター降下、指先切断 埼玉・白岡市
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20150708-00000860-fnn-soci
(ブログ者コメント)
○テレビでは、シューズ袋を右肩ごしにひもで背負っているイラストを使って説明されていた。
○調べたところ、平成18年9月に、今回と同じような事故が五反田のビルで起きていた。
(平成18年9月28日付 国交省HP)
ビルの8階で、住人の女性(95)が連れていた犬がエレベーターの外に飛び出した直後にドアが閉まり、犬をつないでいた麻製のひも(長さ約4.6m、太さ10mm)が挟まったままエレベーターが上昇したため、ひもを指に何重にも巻き付けていた女性の指4本が切断された。
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha06/07/070928_.html
○上記事例への対応かどうかは不明だが、日立や三菱といったエレベーターメーカーでは、ひもの挟まれを感知するセンサーを開発している。ただ、3mm太さまでとか、床から1.2m高さまでなどといった制約がある。
http://www.hbs.co.jp/products/renewal/elevator/function/linecatchsensor/index.html
http://www.mitsubishielectric.co.jp/corporate/giho/1102/pdf/1102103.pdf
○今後は、そういったセンサーを付けたエレベーターが主流になるのかもしれない。
ただ、そうなったにしても、それは人が乗るエレベーターだけが対象で、荷物運搬用エレベーターにまでは普及しないような気もする。
2013年7月7日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正2として掲載します。
※第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/3009/
(2015年7月2日 修正2 ;追記)
2015年6月27日付で毎日新聞東京版から、事故調が最終報告書をまとめたという下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京都港区のビルで2009年4月、男性がエスカレーターの手すりに乗り上げて転落死した事故について、消費者庁の消費者安全調査委員会(消費者事故調)は26日、側面からの転落を防止する対策がなかったとする最終報告書をまとめた。
手すりに接触して体が乗り上がるメカニズムも確認。
太田国交相らに、エスカレーターの設置された環境に応じた転落防止のガイドラインの策定や、法整備の検討などを求めた。
この事故について、国交省の昇降機等事故調査部会は昨年10月、「機器の不具合や乗り場周辺の安全対策の欠如が原因ではなかった」とする報告書を公表した。
一方で、事故調は今回、建築基準法などに基づく安全対策が取られていたことを認めながらも、側面から転落した他の事故を挙げつつ、「設置環境を踏まえたさまざまな人の行動を想定し、事故の発生をより広く確実に予防する必要がある」として、対策が不十分だったと事実上認定した。
事故調は、手すりと被害者がはいていたズボンとの摩擦係数などを測定し、コンピューターを使ってシミュレーションを実施。
接触から0.37秒で体勢が不安定になり、0.53秒で体が完全に持ち上がったとの検証結果を公表した。
報告書を受け、父親(81)は、「事故は息子の意図的な行為によるものではないと認められ、手すりとの接触で体が持ち上がることがあると初めて明らかになった」と内容を評価。
「事故防止策が徹底され、今後、息子のような犠牲者が出ることのないように強くお願いする」と求めた。
出典URL
http://mainichi.jp/shimen/news/20150627ddm041040106000c.html
6月27日5時0分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
消費者安全調査委員会(事故調)は26日、東京都内で起きたエスカレーター死亡事故の報告書を公表した。
「確実な安全対策が必要」として、エスカレーターを管轄する国交省に、転落防止板を設置するなどの対策を業界に求めるよう提言した。
「構造に問題はなかった」として新たな対策に動いていなかった業界側に、一石を投じた。
エスカレーターからの転落事故は、1996年以降、12件発生し、うち5人が亡くなっている。
だが、転落対策は建築基準法などの法令で義務化されておらず、国交省も本格的な調査をしていない。
このため、事故調は、事故防止策として、
(1)本体側面に「転落防止板」
(2)手すりへの偶発的な接触を防ぐ「誘導手すり」
の設置を求めた。
事故調は12年、暮らしに関わる事故の原因と再発防止策の調査を目的に発足。
ただ、これまでに出した3件の報告書は、原因が確認できなかったり、所管官庁がすでに出した再発防止策を追認するだけだったりした。
今回の報告書は、再発防止に向けて新たな基準づくりの必要性を前面に打ち出し、持丸正明委員長代理は取材に対し、「初めて事故調に求められた役割を果たせた」と述べた。
対策案は今後、管轄の国交省で検討されることになる。
法的に義務づけられてはいないが、事故調は、措置内容の報告を求めるという。
事故調関係者は、「新設のエスカレーターは業界が自主対策をつくり、既設のものも独自に対策が進むのではないか」と見ている。
報告書を受けて記者会見した片山さんの父親(81)は、「裁判では認められなかったが、エスカレーターの設置者は出された対策を守り、再発防止をしてほしい」と訴えた。
出典URL
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11828584.html
関連記事
6月26日 共同通信
エスカレーター事故で提言 手すりや板で転落防止を
http://www.47news.jp/CN/201506/CN2015062601001981.html
6月20日 朝日新聞
エスカレーターに転落防止板推奨へ 消費者事故調報告書
http://www.asahi.com/articles/ASH6K65TVH6KUTIL047.html
2015年6月11日20時1分に北海道新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6月11日10時31分にテレビ朝日からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
11日午前2時25分ごろ、札幌市中央区南1西3、百貨店「札幌三越」本館(地上10階、地下2階建て)の客用エレベーター交換作業現場で、昇降路内の5階部分でつり下げられていたエレベーターの扉2枚が落下、1階部分の足場で部品などを拾う作業をしていた会社員男性(41)の頭などに当たった。
男性は、間もなく死亡した。
警察によると、扉は鉄製で、高さ約2m、幅約40cm、扉1枚の重量が40kg。
当時、現場では7人ほどが作業していて、4階で取り外した扉2枚を一緒にワイヤで巻いて固定し、クレーンで4階から8階までつり上げる作業を行っていた。
警察が事故原因を調べている
出典URL
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0144300.html
http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000052363.html
関連記事
6月11日 NHK北海道
エレベーター解体中に男性死亡
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20150611/5477851.html
2015年5月6日11時32分にNHK水戸から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5日午後7時ごろ、結城市結城の「ニトリ結城店」の1階にあるエスカレーターで、市内に住む1歳の女の子が指を挟まれた。
近くにいた32歳の父親がすぐに助け出したが、女の子は左手の中指と薬指に、全治およそ2か月の大けがをした。
警察によると、女の子は、エスカレーターのステップと床の隙間に指を挟まれていて、店の防犯カメラには、女の子が1階のエスカレーターの降り口付近に1人で近づいていく姿が映っていたという。
女の子は、両親と姉の4人で店に来ていたということで、警察で当時の状況などを詳しく調べている。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/lnews/mito/1074553511.html?t=1430945694280
5月6日0時59分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
警察によると、現場は2階から1階に降りるエスカレーターの降り口で、女児が床に手をついて挟まれた。
女児は両親と姉と来店したが、現場には1人でいたという。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20150506k0000m040120000c.html
2015年4月25日18時49分にNHK福岡NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
25日午前11時50分ごろ、福岡市博多区博多駅南にある6階建てのビルの解体現場で、作業員の男性から「同僚がエレベーターの下敷きになったようだ」と消防に通報があった。
消防が駆けつけたところ、男性が、エレベーターのバランスを取るために使われている鉄製のおもりの下敷きになっているのが見つかり、その場で死亡が確認された。
警察によると、当時、20代の男性作業員がエレベーターのかごの天井部分に登り、かごをつるすワイヤーを切る作業を1人でしていたという。
このワイヤーの先におもりが付けられていて、なんらかの原因ですべてのワイヤーが切断され、おもりが落ちてきたと見られるという。
おもりは、鉄板が40枚ほど重ねられたもので、重さは数トンになると見られるという。
警察では、安全対策が取られていたのかなど、事故の原因を調べている。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/fukuoka-news/20150425/4329081.html
2015年4月9日19時44分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
4月9日18時24分に日テレNEWS24からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
9日午前6時32分ごろ、JR大崎駅(東京都品川区)の5、6番ホームから改札へ向かう上りエスカレーターに乗っていた女性客が、降り口をふさぐためにかけていたチェーンに指を挟み、けがをした。
JR東日本が9日、発表した。
チェーンは、各ホームの終電後、他のホームの利用客が誤って入らないよう駅員がかけているが、外し忘れたという。
JR東によると、エスカレーターの降り口に、長さ約1m30cmのチェーンが床からの高さ約60~90cmのところでかかったままになっていた。
5、6番ホーム着の最初の電車から降り、エスカレーターに乗った女性が左手人さし指を挟み、1cmほど皮がめくれた。消毒の処置を施したという。
この上りエスカレーターは、同じ電車から降りた乗客約50人が使ったが、とっさにチェーンをまたいだりくぐったりして、ほかにけが人はいなかった。
事故後まもなく、駅員が到着した際には、すでにチェーンは外され、非常ボタンが押されてエスカレーターは停止していたという。
隣接の下りエスカレーターでも乗り口にチェーンがかかったままだったが、駅員が外したという。
同社は、「大変ご迷惑をおかけしました。このようなことを二度と起こさないように指導を徹底し、再発防止に取り組みます」とコメントを出した。
出典URL
http://www.asahi.com/articles/ASH495TNWH49UTIL02Y.html
http://www.news24.jp/articles/2015/04/09/07272667.html
(ブログ者コメント)
テレビで再現?映像を見たが、チェ-ンは一直線ではなく、ダラリと垂れ下った状態でかけられていた模様。
2015年3月13日23時15分にテレビ朝日から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3月13日20時17分に産経新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
13日午後1時半ごろ、大田区の2階建てのビルで、荷物を運搬するエレベーター(高さ、幅、奥行きとも約1m)が突然、落下した。
消防が駆け付けると、エレベーターを点検していた男性作業員(67)が意識不明の状態で見つかり、病院に搬送されたが、まもなく死亡した。
警察によると、男性は屋上の機械室で部品交換などの作業をしていたが、落下の衝撃でエレベーターのワイヤを支える部品が飛び散り、男性の頭部に当たったとみられている。
警察は、男性が点検のためにエレベーターの電源を落とす前に落下防止用の留め金を掛け忘れた可能性があるとみて、調べている。
出典URL
http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000046324.html
http://www.sankei.com/affairs/news/150313/afr1503130031-n1.html
2015年2月25日15時21分にNHK関西NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
25日午前7時すぎ、大阪・東住吉区矢田の塗装工場で、社長の高橋さん(60)が作業用のリフトに挟まれているのを男性従業員が見つけて、消防に通報した。
病院に運ばれたが、約1時間後に死亡した。
警察の調べによると、リフトは2階に荷物を運ぶためのもので、高橋さんはリフトと1階の天井の間に挟まれた状態だったという。
高橋さんは24日夜、家族に「仕事にいく」と言って出かけており、警察は誤って挟まれたとみて、事故の状況を調べている。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20150225/5725521.html
2015年2月25日付で毎日新聞香川版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2月24日19時40分にTBS News iからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
24日午前9時15分ごろ、三木町の印刷(衣類品プリント)会社「T社」の2階で、荷物搬送用エレベーターを点検していた同社の男性社員(42)が、下降し始めたエレベーターの天井と床の間に挟まれた。
男性は顔の骨を折り、意識不明の重体。
警察によると、エレベーターは高さ180cm、幅86cm、奥行き113cm。
1階の作業場と2階の事務所をつなぐもので、23日からプラスチック片(縦30cm、横30cm)が壁との間に挟まり、2階の床から10cm下がった状態で動かなくなっていた。
男性社員がプラスチック片を取り除こうとエレベーターの中に上半身を入れたところ、突然下降し始め、頭などを挟まれた。
事故後に確認すると、エレベーターをつるすフックが外れていたという。
けがをした社員は、別の社員と2人で点検していた。
警察は、事故原因や状況を調査している。
また、高松労基署は、事故現場の立ち入り調査をした。
同社関係者などによると、エレベーターはワイヤー吊り下げ式の荷物専用で、高松市の建設会社が約10年前に設置。
2階のドアが閉まらないと動かない仕組みになっていた。
出典URL
http://mainichi.jp/area/kagawa/news/20150225ddlk37040513000c.html
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2429503.html
(2015年3月16日 修正1 ;追記)
2015年3月10日19時6分にNHK高松から、事故時のやや詳しい状況などが下記趣旨でネット配信されていた。
10日午前5時ごろ、意識不明の重体となっていた男性社員が死亡した。
警察によると、当時、エレベーターは壁との隙間に大きさが30cm四方、厚さが2cmほどのプラスチックの破片が挟まり、動かなくなっていたとみられるという。
さらに、事故の前にエレベーターを無理に動かそうとして、エレベーターをつり下げるワイヤーのフックが外れてしまったことから、男性社員がプラスチック片を取り除いた際にエレベーターが落下し、事故が起きたとみられるという。
警察は、会社側からも話を聞くなどして、当時の状況についてさらに詳しく調べている。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/lnews/takamatsu/8033066981.html?t=1426019191986
2015年1月19日11時25分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
1月19日18時22分に産経新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
東京国際展示場(東京ビッグサイト)で2008年、上りエスカレーターが急停止して逆走、10人が軽傷を負った事故で、国交省の審議会は19日、ボルトの緩みから機械部分を乗せた土台がずれ、安全装置が作動したことなどが原因とする報告書を公表した。
事故は08年8月3日午前10時ごろ発生。
同省によると、1〜4階を直接結ぶ「日本オーチス・エレベータ」製のエスカレーターには当時約120人が乗っていたが、急停止後に15mほど逆走。約50人が転倒した。
報告書によると、事故機は、モーターの土台を固定するボルトの緩みなどで土台が4cmずれていた。
このため、ステップを動かすチェーンが大きく緩み、歯車がかみ合いにくくなって減速。安全装置が異常を検知してモーターが停止し、ブレーキが作動した。
しかし、緩んだチェーンが滑るなどして歯車が不規則に動いたため逆走し始め、制動力にも余裕がなく固定できなかったとみられる。
ボルトの緩みは、元々の締め付け不足の可能性が高いと指摘した。
設計上は、ステップ1段につき1.5人に当たる117人が乗っても正常に動く仕組み。同省は、「当時の乗客数はやや上回っていたが、それが直接の事故原因とは考えていない」としている。
同社は事故5日前に点検していたが、異常を確認できなかった。
審議会は国交省に、ボルトの点検方法の見直しやブレーキの能力に基準を設けることの検討を求める意見を付けた。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20150119k0000e040141000c.html
http://www.sankei.com/affairs/news/150119/afr1501190034-n1.html
2015年1月19日13時34分に朝日新聞からも、同趣旨の記事が図解付きでネット配信されていた。
国交省は19日、調査部会の報告書を公表した。
ボルトの緩みや部品の溶接不良など、駆動装置の不備が原因で逆走した、と結論づけた。
エスカレーターを製造した日本オーチス・エレベータの社員は、事故5日前の保守点検で「問題なし」としていたが、ボルトやブレーキの不備を見過ごしていた。
建築基準法に規定はないが、調査部会は、「一時的な利用者の集中に備え、安全の確保に配慮すべきだった」と指摘。国交省にも再発防止の検討を求めた。
国交省は、法改正して規定を盛り込む方向で検討を進める。
報告書によると、エスカレーターは1階と4階を直接結び、高低差は15.8m、段数は84と大型だった。
発生時は、誘導係員を先頭にイベント来場者が乗り込んでいた。
逆走は先頭が4階に到着した時に始まり、来場者を押し戻した後に停止した。
部会が駆動装置を調べると、複数のボルトが緩んだり曲がったりしており、取り付けられていた鋼材は他社製より薄い9mmだった。
溶接も不十分で、鋼材が約4cmずれた結果、エスカレーターを動かす鎖に緩みが生じ、歯車に乗り上げて滑り、歯も一部で折れていた。
このため、回転力が伝わらなくなってモーターが停止し、乗客の重さで逆走が始まった。
本来は、モーター停止後もブレーキが逆走を防ぐ。
しかし、ブレーキの力は鎖の緩みや歯車の折損で設計値の7割ほどに落ち、乗客の重さに耐えられなかった。
オーチス社製のエスカレーターでは、08年5月に名古屋市営地下鉄の駅でも逆走して14人が負傷した。
同社は、同年10月までに全国にある同タイプの64台で鋼材を15mmと厚くし、ブレーキを強化するなどの再発防止策をとった。
出典URL
http://www.asahi.com/articles/ASH1J46TGH1JUTIL00Q.html
(ブログ者コメント)
国交省の報告書は下記参照。
http://www.mlit.go.jp/common/001066073.pdf
2014年12月25日11時53分に日本経済新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国土交通省は25日までに、過去に人身事故があった昇降機のメーカーが製造した業務用エレベーターなどを調査した結果、9月末時点で2005台に、安全装置の不備を含む建築基準法違反が見つかったと発表した。
このうち改修・撤去を終えたのは798台で全体の4割程度。
残り1207台は都道府県などが是正を指導中で、うち518台が使用を止めていた。
調査対象は、2009年4月~12年4月に人身事故が起きたエレベーターなどを製造していた国内メーカー3社の製品計1244台と、違法の疑いがあると国交省に情報提供があった898台。
自治体に依頼して調査した結果、非常時や誤作動を起こした際にエレベーターを止める安全装置が付いていない機種や、年1回の法定点検を実施していない違反などが見つかった。
違反があったエレベーターは主に工場や倉庫で使われており、改修・撤去の費用が捻出できないなどの理由で放置されているケースが多いという。
出典URL
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG25H58_V21C14A2000000/
(ブログ者コメント)
調査対象2142台のうち2005台に違反が見つかったということは、ほぼ全てが違反状態だったということだ。
違反、即、不安全とは言えないものの、すさまじい比率だ。
2014年12月16日付で毎日新聞東京版(夕刊)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京都港区のマンションで2006年6月、都立小山台高2年だった男子高校生(当時16歳)がシンドラーエレベータ社製のエレベーターに挟まれ死亡した事故で、業務上過失致死罪に問われた同社課長ら4被告の公判が16日、東京地裁であった。
検察側は論告で、「国民の間にエレベーターに対する不安や懸念を生み出し、社会に与えた悪影響は甚大」と批判。同社課長のH被告(46)に、禁錮1年6月を求刑した。
他に同罪に問われた保守管理会社「エス・イー・シーエレベーター」会長のS被告(71)に禁錮1年6月、同社社長のNI被告(55)に禁錮1年4月、元同社メンテナンス部長のNE被告(68)に禁錮1年2月を求刑した。
弁護側が来年2月に最終弁論し、結審する。
シ社側が事故原因となったブレーキ部品の異常摩耗への対策を怠るなどし、エス社側が未熟な社員を点検に従事させるなど、安全管理を怠った過失の競合があったとされたが、いずれも「事故は予見できなかった」などと無罪を主張している。
検察側は論告で、シ社側について、04年11月に事故機が停止階と約1.5mずれて止まる故障があり、H被告は点検に立ち会って異常摩耗に気付いたが、部品の調整のみで抜本的な対策を怠ったと指摘。「摩耗原因を調査するなど基本的な注意を怠った」と批判した。
エス社側については、現場の社員が事故機の点検方法を十分に把握していなかったと指摘。「十分な教育・指導体制を採らず、自社の利益を追求した」と非難した。
起訴状によると、4被告の過失の競合により、06年6月、扉が開いたままエレベーターが上昇し、乗降口との間に挟まれた男子高校生を死亡させた。
出典URL
http://mainichi.jp/shimen/news/20141216dde041040061000c.html
12月16日15時1分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
検察側は論告で、シンドラー社の元保守第2課長・H被告に禁錮1年6カ月を求刑した。「事故を予想できたのに回避する義務を怠った」と指摘した。
また、被害者が高校生だったことから、「尊い生命が奪われた結果は重大だ」とも主張した。
事故は06年6月3日に発生。
扉が開いたままエレベーターが上昇し、降りようとした高校生がエレベーターの床と外枠の間に挟まれて死亡した。
起訴状によると、H被告は、事故を起こしたエレベーターが04年11月に故障した際の点検を担当。
回線がショートしてブレーキの摩耗が進む状態だったのに、原因を十分調べずに再発防止策をとらなかったとされる。
出典URL
http://www.asahi.com/articles/ASGDH77NXGDHUTIL050.html
(ブログ者コメント)
下記は関連記事。
2012年11月7 日掲載
2012年10月31日 金沢市のホテルで女性清掃員がシンドラー社製の業務用エレベーターに乗ろうとしてつまずき、上昇し続けたエレベーターに挟まれて死亡 (修正5)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/2424/
(2015年10月2日 修正1 ;追記)
2015年9月29日18時4分にNHK首都圏NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
(新情報に基づき、タイトルも修正した)
東京地裁は、業務上過失致死の罪に問われた点検責任者の社員に、無罪の判決を言い渡した。
一方、保守会社の会長ら3人には、執行猶予の付いた有罪判決を言い渡した。
裁判では、事故の1年7か月前に点検を行った「シンドラーエレベータ」と、9日前に点検を行っていた保守会社の責任者が事故を予測できたかどうかなどが争点になり、4人はいずれも無罪を主張していた。
29日の判決で、杉山裁判長は、「事故後に行われた実験によると、ブレーキに異常が起きたのは事故の発生と近い日時とみられ、メーカーが点検を行った時には異常は発生していなかった」として、H専任課長に無罪を言い渡した。
一方、保守会社については、「ブレーキの部品の状況からみて、遅くとも保守会社が点検した時には異常が発生していた。会社は同じ種類のエレベーターのマニュアルを精査せず、見た目や音などの感覚による点検で十分だと安易に判断していた」として、S会長ら3人に、禁錮1年6か月から1年2か月、いずれも執行猶予3年の有罪判決を言い渡した。
3人は判決を不服として、29日、控訴した。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20150929/5150932.html
9月29日23時50分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
シンドラー社は点検時の記録をほとんど残しておらず、検察は乏しい証拠による立証を強いられた。
事故時の点検担当だったエス社会長らに加え、事故2年前に起きた故障を点検したシンドラー社課長も「事故を予見できた」と起訴に踏み切ったが、判決は「科学的根拠がない」と退けた。
遺族にとっては不満の残る判断だが、裁判所が証拠を厳しく吟味した結果といえる。
検察は、ブレーキ部品の摩耗量などから発生時期を特定したとして起訴したが、その後の公判前整理手続きに入ってからも、摩耗の発生時期を調べる鑑定を繰り返した。
結果として裁判の長期化を招いた上、鑑定結果は判決で退けられた。
課長の弁護人は、「検察が適切な捜査をしていれば、課長の起訴はなかった」と疑問を呈した。
だが、課長が無罪になったとはいえ、判決は「事故原因の元となったブレーキ部品を採用したエレベーターの問題が大きい」と指摘し、シンドラー社にクギを刺した。
一方で、有罪としたエス社の会長らについて判決は、「視覚などの五感の作用で足りるとした保守管理体制が、異常摩耗を見逃した原因」と断じ、保守点検を担う会社に高い注意義務を課した。
「五感」に頼る点検は、広く保守点検業界で取り入れられているとされる。
業界は判決を重く受け止め、保守管理のあり方を改めて見直す必要がある。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20150930k0000m040156000c.html
2013年9月23日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正2として掲載します。
第1報は下記参照。(新情報に基づき、タイトルも変更しました)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/3278/
(2014年11月5日 修正2 ;追記)
2014年10月28日付で東京新聞夕刊から、不具合が生じた部品は建設以降、一度も交換されておらず目視点検もできなかった場所だという下記趣旨の記事が、図解付きでネット配信されていた。
10月28日18時47分に産経新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
事故原因を調査していた国土交通省の社会資本整備審議会は28日、特別展望台(250m)の真上にある機械室の設備が老朽化した影響で床の鉄板が落ち、ガラスを破ったのが原因とする報告書を公表した。
45年以上、交換されていない部品もあった。
審議会は、建築基準法に基づく定期検査の内容が不十分だと指摘し、国交省に点検強化を求める意見を付けた。
報告書によると、機械室にはモーターや滑車などが設置されている。
製造した三菱電機などが調べた結果、一部の滑車を固定する土台と床をつなぐ溶接が剥がれ、浮き上がった状態になっていた。
このため、滑車に傾きが生じ、3つある滑車の位置がずれて、エレベータを吊るすワイヤ(直径16mm)6本のうち1本に異常な力が働き、摩耗して破断。
ワイヤの外側に巻かれた細い鋼線がほどけた状態となり、この部分が鉄板に繰り返しひっかかり、鉄板のねじが外れ落下したとみられる。
鉄板は、ワイヤを通す床の穴の隙間をふさぐためのもので、長さ52cm、幅36cm、厚さ2.3mm、重さ3.5kg。
約20m落下して、エレベーターの窓ガラスを突き破った。
機械室内にある3つの滑車のうち2つは、特別展望台がオープンした1967年に作業用から人荷用に改造して以来、交換されていなかった。
建築基準法上の点検対象ではなく、床板の下に設置されていて、目視点検もできなかったという。
事故後、三菱電機などは滑車の土台をボルトで固定し、鉄板の形状を変更。保守点検の項目も増やした。
事故については、警察が業務上過失致傷容疑で調べている。
出典URL
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014102802000241.html
http://www.sankei.com/affairs/news/141028/afr1410280032-n1.html
2014年10月21日1時27分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
20日午後6時20分ごろ、大阪市中央区難波5の南海電鉄難波駅構内の上りエスカレーターから出火した。
火は約30分後にほぼ消し止められたが、周辺に白煙が立ち込め、隣接するホテルの男性従業員(28)が煙を吸って軽症。
当時、現場付近は帰宅ラッシュで混雑しており、騒然とした。
警察などによると、現場は1階北側と北改札口のある3階を結ぶ上下計4本のエスカレーター(長さ約20m、幅約1m)のうちの一つ。乗降客にけが人はいなかった。
エスカレーターのステップ内部が焦げており、警察は、機械の不具合が原因とみている。
南海電鉄によると、エスカレーターは国内メーカー製で2008年に設置された。
今月10日の定期点検の際には異常はなかった。
4本のエスカレーターや階段の一部を閉鎖したが、電車の運行に影響はなかった。
現場には消防車など計26台が出動し、消防隊員が放水作業に追われた。
1階の喫茶店で働く男性店員(27)は、「エスカレーター付近は焦げ臭く、白煙が充満して3階がまったく見通せないほどだった。怖かったが、大惨事にならなくてよかった」と話した。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20141021k0000m040129000c.html


















その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。