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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2017729日付で毎日新聞東京版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

28日午前9時45分ごろ、愛知県春日井市王子町の王子製紙春日井工場でアンモニアタンクの計測器を点検中、配管からアンモニア水があふれ出し、タンクを点検中だった同社社員の村本さん(41)が気化したアンモニアを吸うなどして意識不明の重体。

一緒に作業していた男性社員(38)と救助した男性社員(43)も、アンモニア水を浴びて軽いやけどを負った。

 

タンク近くで別の作業をしていた関連業者の作業員6人も気分が悪くなったとして、病院で手当てを受けた。

 

警察や同工場によると、タンク(直径4.5m、高さ5m)の容量は約7万ℓで、濃度25%のアンモニア水約2万~3万ℓが入っていた。

 

事故前、レベル計(液面計)の数値に異常が見つかり、村本さんらが点検のため、タンクとレベル計をつなぐ配管のバルブをレンチで閉めていたところ、アンモニア水があふれ出したという。

 

出典

『事故 アンモニア吸い、点検中の社員重体 愛知・王子製紙』

https://mainichi.jp/articles/20170729/dde/041/040/022000c 

 

 

728205分にYAHOOニュース(東海テレビ)からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

28日午前10時前、春日井市王子町の「王子製紙春日井工場」でタンクの配管付近からアンモニア水が周辺に飛び散った。


この事故で、アンモニア水を浴びるなどした41歳の男性従業員が意識不明の重体で、他にも男性従業員2人が軽いケガをした。


アンモニア水は、排水をきれいにする微生物を培養するために使われていて、事故当時、点検のためタンクの配管のバルブを閉める作業をしていたという。


タンクはステンレス製で、中には約2万ℓのアンモニア水が入っていて、警察と消防は事故の原因を詳しく調べている。

 

出典

男性がアンモニア水浴び意識不明 王子製紙春日井工場でタンクから飛び散る 愛知

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170728-00000688-tokaiv-l23 

 

 

7281326分に中日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

タンクは屋外に設置され、製造工程で出る排水の浄化処理用。

 

作業員がタンクの水位メーターを点検していたところ配管が破裂、2人がアンモニア水を浴び、もう1人は救助の際に触れたという。

 

工場は今月上旬から年1回のメンテナンス期間で、28日が最終日だった。

 

出典

王子製紙でアンモニア水漏れ、1人重体 春日井

http://www.chunichi.co.jp/s/article/2017072890130422.html 

 

 

 

(2017年8月6日 修正1 ;追記)

 

201783943分にNHK東海から、重体だった男性が死亡したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)

 

意識不明の重体になっていた41歳の男性従業員が、2日夜、亡くなった。

死因は、やけどなどによる多臓器不全だった。
他の38歳と43歳の従業員のけがの程度は軽いという。

 

警察は引き続き、配管が破裂した原因と事故の状況を調べている。

 

出典

アンモニア水浴びた従業員が死亡

http://www.nhk.or.jp/tokai-news/20170803/5742341.html 

 

 

 

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20174121026分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

201741320分に神奈川新聞から、4121840分にJCC(テレビ朝日;スーパーJチャンネル)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

 

川崎市中原区の多摩川河川敷で今月1日、ジョギングなどをしていた男女約10人が化学物質が原因とみられるやけどを負っていたことがわかった。

 

国交省関東地方整備局京浜河川事務所(横浜市)は、当日雨が降っていたことにより、土中の石灰が溶けだしてアルカリ性のぬかるみができ、靴に染み込んだ可能性があるとみて、周囲約250mを立ち入り禁止にした。

 

同事務所によると、多摩川右岸の丸子橋上流500m付近の河川敷を通った人から、「足が痛くなり、病院で化学やけどと診断された」「河川敷に白いぬかるみがあった」などという連絡が複数寄せられた。

 

職員が確認したところ、地面の一部が白くなっていた。

現場近くでは、昨年10月から先月末まで堤防工事が行われていた。

工事車両が通ったことで、市のマラソンコースにもなっている道路が傷んだため、土と石灰を混ぜて復旧させた。

 

同事務所は、施工業者に事情を聞くなどして、詳しい原因を調べている。

 

出典

河川敷ジョギング中にやけど、ぬかるみに石灰?

http://www.yomiuri.co.jp/national/20170412-OYT1T50057.html 

多摩川・河川敷道路250メートルを立ち入り禁止に

http://www.kanaloco.jp/article/244222 

河川敷・ランニング中やけど「石灰で真っ白…」

https://jcc.jp/news/12115313/ 

 

 

 

(2017年4月24日 修正1 ;追記)

 

20174202028分にNHK首都圏から、舗装工事時に業者が材料を誤ったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。 (新情報に基づき、タイトルも修正した)

 

今月1日、川崎市中原区の多摩川の河川敷をジョギングしていて水たまりにはまったという男女3人から、「ぬれた足が炎症を起こした」と痛みを訴える連絡があった。


3人は、強い化学物質が皮膚に接触することで発症する「化学やけど」と診断され、いっしょに走っていた10人ほどのグループのほかのメンバーも同じ症状を訴えたと話しているという。


国交省が調べたところ、河川敷の舗装工事を担当した業者が舗装に使う資材として石灰と土を混ぜる際に材料を誤ったため石灰の量が多くなりすぎ、それが雨でしみ出して強いアルカリ性の水たまりが出来ていたことがわかったという。


国交省は、20日から舗装をやり直す対策工事を始めた。
工事は2週間ほどかかるという。

 

出典

河川敷工事ミスで“化学やけど”

http://www.nhk.or.jp/shutoken-news/20170420/5768301.html 

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

国交省京浜河川事務所が記者発表した資料は下記。

原因については、報道以上のことは書かれていない。

http://www.ktr.mlit.go.jp/kisha/keihin_00000106.html

 

 

 

 

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2015724日付で毎日新聞新潟版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

23日午前10時10分ごろ、新潟市北区松浜町の三菱ガス化学新潟工場で、「液体の危険物質が漏えいした」と従業員から119番があった。

 

警察によると、プラスチック樹脂の原料となる液体の化学物質「メタキシレンジアミン」が数分間にわたって約100ℓ漏れ、同社の男性従業員(44)と、下請け会社の男性作業員2人の計3人が顔や首に軽いやけどを負った。命に別条はないという。


同社によると、配管のストレーナー(ごみ除去装置)部分のノズル(直径1cm)が折れ、液体が漏れ出したという。

当時、作業員は配管に金属製の保温材を取り付ける作業中だった

 

出典URL

http://mainichi.jp/area/niigata/news/20150724ddlk15040044000c.html 

 

 

20157231422分に時事通信からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

23日午前10時5分ごろ、新潟市北区松浜町の三菱ガス化学新潟工場の職員から「危険物が漏れた」と119番があった。

 

消防によると、男性作業員3人が化学物質を浴び、市内の病院に搬送された。いずれもやけどのような症状があるが軽傷で、命に別条はないという。


警察などによると、搬送された3人は敷地内にいた20~40代の男性作業員。

化学物質は「メタキシレンジアミン」と呼ばれる液体で、皮膚に触れるとただれを起こすという。


当時、現場では、プラントのろ過器に保温のためステンレスチューブを巻き付ける作業が行われていた。

何らかの原因でろ過器が折れ、プラント内の液体が漏れたという。

約100ℓ流出したが間もなく止まり、周辺への影響は確認されていないという。

 

出典URL

http://www.jiji.com/jc/zc?k=201507/2015072300404&g=soc

 

 

7231329分に共同通信からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

23日午前10時ごろ、新潟市北区の三菱ガス化学新潟工場から液体の化学物質が漏れたと119番があった。

液体に触れた男性作業員3人が病院に搬送されたが、いずれも意識はあり、命に別条はないという。


警察などによると、漏れたのはメタキシレンジアミンと呼ばれる液体で、合成樹脂の原料に使われるという。

既に漏出は止まっており、周辺住民への影響はない。

作業中に配管の接続部分が折れたとみられ、警察が事故の原因を調べる。


同社によると、液体が漏れたのは数分間だった。

搬送された作業員は20代~40代。20代の作業員は顔に液体を浴び、やけどのような症状という。

 

出典URL

http://www.47news.jp/CN/201507/CN2015072301000914.html 

 

 

724日付で朝日新聞新潟全県版(聞蔵)からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

協力会社員2人がろ過器を温める蒸気パイプを巻き付ける作業をしていたところ、ろ過器と配管の接続部分が破損して漏れて2人にかかり、駆け付けた社員にもかかったという。

 

温度は67℃ほどあった。

 

 

 

 

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20155131734分にNHK埼玉から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

去年11月、埼玉県草加市のメッキ処理会社で、高温の薬品が入ったタンクに中国人の技能実習生が転落して死亡する事故があり、春日部労基署は、タンクの周りに転落防止の柵を設置していなかったとして、労安法違反の疑いで会社と社長を書類送検した。
書類送検されたのは、草加市のメッキ処理会社と43歳の社長。


去年11月、技能実習生の35歳の中国人の男性が、作業中に高温の薬品が入ったタンクに誤って転落し、全身にやけどをして3日後に死亡した。
同署の調べによると、実習生はメッキ処理をする金属をタンクの薬品の中に出し入れする作業を行っていたが、タンクの周りには柵などがなかったという。


このため同署は、転落防止の措置がとられていなかったとして、労安法違反の疑いで会社と社長を書類送検した。
調べに対し社長は、「危険性は感じていたが、会社の業務を優先させていた」と話し、容疑を認めているという。

 

出典URL

http://www3.nhk.or.jp/lnews/saitama/1106831011.html?t=1431550303838

 

 

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201311231916分にNHK高松から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

23日午前6時半すぎ、直島町の三菱マテリアル直島製錬所のカメラやコピー機などに使う貴金属を製造する工場から「社員がタンクに落ちた」と警察に通報があり、調べたところ、タンクの中から遺体が見つかった。


タンクの大きさは、直径およそ3.5m、高さおよそ6mで、中には塩酸や二酸化硫黄などの混合液が入っていたということで、見つかった遺体は損傷が激しいという。
会社によると、タンクの上はふだん樹脂でできた蓋で覆われているが、蓋が壊れた状態だったという。


22日は、この会社の37歳の男性社員が夜勤をしていたが、連絡が取れなくなっていることから、警察は、この社員が誤ってタンクに転落したのではないかとみて、身元の確認を急いでいる。

 

出典URL

http://www.nhk.or.jp/lnews/takamatsu/8033288361.html?t=1385243592268

 

 

また、20131123137分に共同通信からは、若干ニュアンスの異なる下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

23日午前6時40分ごろ、香川県直島町にある三菱マテリアル直島製錬所から「社員がタンクに落ちたようだ」と警察に通報があり、金属を溶かすために使う硫酸を貯蔵しているタンク内から1人の遺体が見つかった。


三菱マテリアルなどによると、男性社員は午前3時半すぎに製錬所の貴金属工場内を見回りに出たまま戻らなかったため、同僚が捜したところ、タンクの蓋が開いているのを発見した。

 

出典URL

http://www.47news.jp/CN/201311/CN2013112301001442.html

 

 

 

 

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20131025日付で朝日新聞新潟全県版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

23日午後6時15分ごろ、見附市今町の金属製品製造会社の男性社員(48)から、「従業員が製品を洗う桶の中で倒れている」と119番通報があった。

警察の調べでは、倒れていたのはパート従業員の男性(47)。全身にやけどを負っており、搬送先の病院で死亡が確認された。

 

同日午後5時から薬液の塩化メチレン入りの洗浄液で金属製品を洗う作業をしており、何らかの理由で桶の中に落ち、塩化メチレンに浸かってやけどしたとみられる。

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

塩化メチレン、通称メチクロは洗浄力の強い化学物質で、ブログ者が勤務していた工場でも大量に取り扱っていた。

しかし、注意すべき性質としては、揮発性や地下浸透性が高いこと、中毒性や皮膚刺激性があること程度の認識しかなく、このように浸かるとやけどするという情報は初耳だ。

 

kis-netで確認したが、下記程度の記述のみ。

「液体の皮フに対する刺激作用は弱いが眼に対する刺激あり」

http://www.k-erc.pref.kanagawa.jp/kisnet/hyouji.asp

 

何社かのMSDSを確認しても、やはり下記程度の記述のみ。

 

「ウサギを用いた皮膚刺激性試験において、中等度の刺激性がみられたが、皮膚に対する腐食性はなかった」

http://www3.kanto.co.jp/catalog/msds/J_10158.PDF

 

ただ、以下のような記述はあった。

水と長時間混触すると、徐々に加水分解を起こして塩酸を生成する」

http://www.st.rim.or.jp/~shw/MSDS/04098061.pdf

 

塩酸が生成して・・・・ということだろうか?

 

 

 

 

(2013年11月3日 修正1 ;追記)

 

20131024日付の新潟日報紙面に、やけどで死亡したと明記された記事が、下記趣旨で掲載されていた。

 

病院に運ばれたが、薬剤を浴びたことによるやけどで死亡した。

警察によると、男性は工場内の建物で、塩化メチレンで金属製品を洗浄する作業を1人でしていた。

刺激臭がしたため同僚が様子を見に行ったところ、塩化メチレンが入った浴槽の中で意識のない男性を発見した。

 

 

 

 

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2013611811分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

10日午後4時半頃、富山県砺波市秋元の県道を走っていたタンクローリーから薬剤が噴き出し、下校途中の小学生21人を含む24人が薬品を浴びたり、気分の悪さを訴えたりして市内の病院で診察を受けた。
いずれも症状は軽く、入院した患者はいないという。

警察などによると、タンクローリーは薬剤を噴射した状態で約600m走行。
タンク上部の弁が壊れ、漏れ出したとみられるという。
男性運転手も病院に搬送された。


薬剤は、接着剤などに使われる「酢酸ビニル」が混ざった液体。
酢酸ビニルは高岡市の肥料製造業者が土に混ぜ合わせ、水に溶けにくい商品を作るのに仕入れたが古くなったため廃棄したもので、委託を受けた富山市の運搬業者が同市内の処理施設に運ぶ途中だった。


運搬業者によると、タンクローリーはホースで石炭などをタンクに吸い取るバキューム車で、昨年、タンク内などを改修したという。
男性社長は「液体に関する説明は無かった。25年以上やっているがこんなことは初めて」と話していた。


現場近くに住む男性(71)は「噴水のように約3mの高さまで噴き上がり、驚いた。孫が運ばれたので心配。自宅の壁や塀にもかかり、ツンとする匂いが漂っている」と困惑した様子で話した。
周辺は交通が規制され、マスク姿の作業員が路上に流れた薬剤を洗い流していた。


独立行政法人・製品評価技術基盤機構の竹田調査官によると、酢酸ビニルは人体に有害だが毒性は弱い。吸い込むとせきが出たり、息切れ、めまいが起きたりすることがある。また、皮膚にかかると赤くなり痛みが出ることもあるという。

出典URL

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130611-OYT1T00050.htm


また、
20136111916
分にNHK富山から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。 

運転手が調べに対し、「タンクにパルプ廃液を入れたあと容量が余っていたので酢酸ビニル液も入れた」と話していることが分かった。
警察は、薬品が廃液と混ざり化学反応を起こすなどしてガスが発生し、噴き出した可能性があると見て、調べている。

警察がタンクローリーを詳しく調べたところ、薬品はタンクの上部にある、点検や掃除をするためのふたから噴き出したことが新たに分かった。
このふたには漏れを防ぐパッキンと呼ばれる部品がついていたが、劣化していたという。

出典URL

http://www.nhk.or.jp/lnews/toyama/3065228161.html?t=1370984843663



(ブログ者コメント)

 

酢酸ビニルの反応性などに関し、kis-netには以下の記述がある。

○きわめて引火し易い。蒸気は空気と混合して爆発性混合ガスとなる。

○過酸化水素、過酸化ナトリウム、硝酸アンモニウム、過酸化カルシウム、過酸化カリウム、過酸化バリウムと激しい重合の危険性。2-アミノエタノール、クロロ硫酸、エチレンジアミン、エチレンイミンとは混合不可。

○反応抑制剤は加熱することにより消費され,自然重合の危険がある。熱発生により輸送容器が破裂することがある。
http://www.k-erc.pref.kanagawa.jp/kisnet/hyouji.asp 

これによると、たとえばパルプ廃液の中にパルプの漂白剤として使われていた過酸化水素が残留していて、それと反応した・・・といった可能性も考えられる。

運搬業者の言うとおりに「説明は無なかった」とすれば、廃棄物として出した肥料製造業者の安全管理が問われるかもしれない。

 

一方、類似事例として昨年5月、詳しい情報を伝えないままヘキサメチレンテトラミンを廃棄物業者に引き渡したため、利根川のホルムアルデヒド濃度が基準値を超えた事例も思い出した。

 




(2013年6月22日 修正1 ;追記)

北日本新聞紙面に3日連続で、かなり詳しい事故時の様子などが掲載されていた。   

 

2013611日付)

異常に気付いた運転手が停車した場所までの約600mで噴出したとみられ、途中ですれ違った車や沿道の住宅の壁にも液体がかかった。

 

現場近くの女性(64)は、「シャワーが流れるような大きな音が聞こえたので外に出たら、黒い液体が噴出しながらタンクローリーが走っていた」と話した。

車を停めた運転手は、タンクに上がって液体が出るのを必死で止めようとしている様子だったという。

 

現場には鼻を突く刺激臭が一帯に漂い、タンクローリー周辺の道路には黒い液体が広がった。

車で通りかかった男性(45)は、「ひどい臭いだ。(タンクローリーの)運転手は、全身真っ黒になって道路を掃除していた」と話した。

 

3年生女児の父親は、娘を迎えに行こうと自宅の玄関を開けた途端、臭いに気付いた。「気分が悪くなって、大人でも立っていられないほどだった」という。 


2013612日付)

警察によると、肥料工場はパルプ廃液と酢酸ビニル液の処理を依頼し、タンクローリーの運転手は別の産廃処理業者の2台と合せた計3台で、午前と午後の2回に分け、液体を運搬していた。

この運転手は、午後に行った作業について、「パルプ廃液をタンクに入れた後、タンクの容量にまだ余裕があったので、酢酸ビニル液を入れた」と警察に説明しているという。

 

警察によると、タンク上部中央にあるふたのゴム製パッキンが腐食していた。

液体が混ざってガスが発生するなどしてタンク内部の気圧が高まり、傷んだ部分から噴出した可能性があるとみている。

 

県などによると、酢酸ビニルは消防法「危険物」に指定されているが、タンクローリーが運んでいたのは水などで薄めた化合物だった。この化合物とパルプ廃液は、それぞれ「危険物」に当たらないという。

 

肥料工場の担当者は取材に対し、「パルプ廃液にはヘドロ状の残渣が多くたまっていた。2つの液体を混ぜて運ぶことは想定していなかった」と話している。

 

富山大大学院理工学研究部の北野博巳教授(高分子化学)は、「これらの液体が混ざって何らかの化学反応が起きたとは考えにくい。腐ったパルプ廃液が異常発酵してガスが発生したのでは」と推測している。


2013613日付)

警察は点検口の漏れを防ぐゴム部品が劣化していたことも事故の要因の一つとみているが、運搬業者は取材に対し、「ゴムは劣化していない。事故後、水を満タンにして漏れがないかを確認したが、異常はなかった」と話している。

 







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2013331202分にmsn産経ニュースwestから、41日付で伊勢新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

31日午後1時すぎ、東ソー四日市事業所で、排ガス中の硫黄酸化物を除去する排煙脱硫装置に接続しているタンク付近から濃度90%の硫酸が漏れ、近くにいた従業員1人が顔や首などをやけどしたほか、協力会社の従業員2人も軽いやけどを負った。


消防によると、設備点検のため硫酸を別のタンクに移す作業をしており、ポンプを停止したため漏れは止まり、外部への影響はないという。
装置のタンク上部にあるパイプのつなぎ目から漏れたとみられ、詳しい原因を調べる。

協力会社の従業員2人は、施設修理のため現場付近にいて巻き込まれた。


事業所は、臨海部の石油化学コンビナート内にあり、住宅地とは隣接していないという。

出典URL

http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/130331/waf13033120030018-n1.htm

http://www.isenp.co.jp/news/20130401/news03.htm


一方、31211分にNHK名古屋からは、ポンプの近くから漏れたという趣旨の記事がネット配信されていた。

出典URL

http://www3.nhk.or.jp/tokai-news/20130331/3573781.html

 





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2013328200分にNHK静岡から、同日139分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

静岡県に住む女性の靴に毒物の化学薬品を塗り、殺害しようとしたとして、警察は女性の同僚で、山梨県の会社員の男を殺人未遂の疑いで逮捕した。
女性は足の指を切断する手術を受けたという。
警察によると、男は否認しているという。


警察によると、男は去年12月上旬、勤めている静岡県内の会社で、同僚の40代の女性の靴の内側に毒物に指定されているフッ化水素酸の液体を塗って女性を殺害しようとした疑いが持たれている。
足に痛みを感じた女性が病院を受診し、その後、薬品で足の一部が壊死していることがわかり、病院が通報したという。
女性は足の指5本すべてを切断する手術を受け、全治3か月の大けがをした。

 

警察によると、男は会社の業務で使う化学薬品の取り扱いを担当し、女性に好意をもっていたとみられるということで、警察でいきさつを詳しく調べている。


静岡県工業技術研究所によると、この薬品はガラスの加工のほか半導体の洗浄などに使われている。

皮膚に触れると骨まで浸透してカルシウムを溶かしてしまうため、取り扱うときは専用の手袋やめがねを着用したうえで換気することが必要だという。
岡本上席研究員は「この薬品は毒物に指定されており、金属製の容器に鍵をかけて保管して持ち出されないように管理する必要がある。」と話している。

出典URL

http://www3.nhk.or.jp/lnews/shizuoka/3033507131.html?t=1364507543961

http://www.asahi.com/national/update/0328/TKY201303280109.html


329738分に読売新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

捜査関係者などによると、女性は昨年10月にも、勤務後にブーツに履き替えた際、しばらくして右足に痛みを感じ、病院で治療を受けたという。
女性は全治1か月以上の重傷で、職場復帰した直後、今回の事件の被害に遭ったという。

出典URL

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130329-OYT1T00217.htm


また、44日付の読売新聞静岡版からは、フッ化水素酸の危険性に関する詳しい記事などが、下記趣旨でネット配信されていた。

日本中毒情報センター(本部・茨城県つくば市)によると、フッ化水素酸は、触れると体の表面に被害がとどまる硝酸や硫酸などとは異なり、体内に素早く吸収されて低カルシウム血症を引き起こす。体表の2・5%が触れただけで死亡した例もあるという。

捜査関係者によると、被害者の女性は靴を履いた際、「湿っているなと感じた」程度だったが、約20分後に痛みを感じ出したという。
フッ化水素酸に詳しい専門家は、濃度が50%以上のフッ化水素酸の場合、触れた瞬間に激痛が走るが、痛みを感じるまである程度の時間が経過していることから、「比較的薄めだったのではないか」と分析する。


実際、これまでの警察の捜査では、勤務先にあるフッ化水素酸のうち45%程度のものが、通常の使用からは考えられない不自然な量の減り方をしていたことがわかっている。
このため専門家は、「犯罪実行者はフッ化水素酸の特徴を知ったうえで、時間差があり、薬物による症状との判断が困難な状況にして、犯行の発覚遅れを狙ったのでは」と指摘している。

勤務先によると、容疑者はフッ化水素酸を扱う部署に10年以上在籍していたといい、フッ化水素酸の保管庫の鍵を1人で管理していた。
警察は、フッ化水素酸の性質に詳しい容疑者が、発覚を遅らせようと濃度の薄いものを使った可能性もあるとみて、調べを続けている。


出典URL

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/shizuoka/news/20130403-OYT8T01695.htm



(ブログ者コメント)

 

ブログ者は、フッ化水素酸には強い腐食性があると知ってはいたものの、これほど強いとは思ってもみなかった。

 

kis-netには、有害性について下記記載がある。

○毒物。通常50~60%程度の溶液になっている。弱酸だが毒性、腐食性が激しい。

○目、鼻、のどを強く刺激する。蒸気を吸入すると気管支、肺、のどが侵され、一時的に声がでなくなる、肺は肺水腫を起こし、重いと呼吸麻痺を起こして死亡する。慢性中毒は全身衰弱をきたす。液が付着すると目、皮膚に障害を与える。

○事故時保護具概要;周辺空気と無関係の(重装備の)呼吸防護器具,全身防護服を着用する。



他のMSDS数点を調べても同程度の記載だ。

しかし、この程度の記載では、今回の事例にみられるほどすさまじい腐食性があることは、なかなか伝わってこない。

 

フッ化水素酸を取り扱う場合は、くれぐれもご用心。





(2013年4月22日 修正1 ;追記)


2013年4月7日12時0分にmsn産経ニュースから、フッ化水素酸の腐食性に関する更なる情報が、下記趣旨でネット配信されていた。

昨年12月5日、女性は、普段通りに研究所から出てスニーカーに履き替え、車を運転して帰宅しようとした。左の靴が「ぬれているな」と感じてはいた。それはやがて足のかゆみとなり、20分後にそれは耐え難い激痛に変わった。
女性は途中にあった病院に駆け込んだが、左の足指は骨まで壊疽を起こしていた。医師は壊疽の進行を食い止めるため、メスで指先を5本とも切り取らざるを得なかった。
通常、指を切断する際には大きな抵抗を感じるものだが、「骨まで軽く切れた」ほどだったという。

実は、女性が足に激痛を感じたのは、今回が初めてではなかった。同年の10月にもブーツを履いた右足に激痛を感じ、病院に飛び込んだ。
捜査関係者は「12月のときよりは症状が軽かったものの、やはり病院で足指の先端を切断している。彼女は両足の指10本すべてを切断するはめになった」と話している。

靴に塗るだけで、女性の足をわずか数十分で壊死させたフッ化水素酸とは、一体どのような“毒薬”なのだろうか。
化学熱傷の治療に詳しい医療関係者によれば、フッ化水素酸は、ガラスやゴム、皮革などを溶かすため、磨りガラスなどガラス製品の加工や、焦げ付きにくいフッ素樹脂製フライパンを作る際などにも使われる一般的な薬品だという。

危険性は濃度によって異なり、50%以上の濃度だと触れただけで激痛がするが、それ以下の濃度でも、皮膚の表面のタンパク質を通して骨まで瞬時に浸透し、壊死させるという。
また、フッ化水素酸に含まれるフッ素イオンは血液中からカルシウムを奪い、「テタニーショック」と呼ばれるけいれんを起こして死に至らしめる。
このため、身体のわずか1%以下の面積がフッ化水素酸に触れただけでも、死に至ることがあるという。

この関係者は、女性が痛みを感じたのが靴をはいてから約20分ほどたってから、という“遅発性”に注目する。
「10月に使われたものも12月に使われたものも、濃度が40パーセント程度だった可能性が高い。12月の方が症状が重かったのは、気温が低いためにフッ化水素酸が揮発せず、靴の中に多く残留していたためではないか」と指摘する。
 


出典URL

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130407/crm13040712010005-n1.htm




 

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2013219731分に読売新聞から、同日944分にNHKさいたまから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。 

インフルエンザ予防用として首にぶら下げて使う携帯型の除菌剤でやけどを負う事故が今月に入って6件続いており、消費者庁で商品をテストしたところ、薬剤の成分が皮膚に障害を与える恐れがあることがわかった。
消費者庁は18日、「ダイトクコーポレーション」が販売する空間除菌剤「ウイルスプロテクター」について直ちに使用を中止するよう、注意喚起した。


同庁によると、この商品は「首から掛けると、塩素成分で周りのウイルスや菌を除去する効果がある」とうたって先月下旬に発売、約70万個が市場に出回っているという。

袋には、漂白剤として使用する次亜塩素酸ナトリウムの錠剤が入っており、汗などで溶けて皮膚に触れ、やけどの被害が出ているという。今月2日には、千葉県の幼児が胸に1か月以上のやけどをした。  


厚労省は、既に同社に自主回収を促している。

出典URL

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130218-OYT1T01389.htm?from=ylist

http://www.nhk.or.jp/lnews/saitama/1106657401.html?t=1361308349947



(ブログ者コメント)

 

kis-netで調べた次亜塩素酸ナトリウムの特性は下記。

次亜塩素酸ナトリウムの液をなにかに浸み込ませて錠剤にしているのかもしれない。

・無色透明な液体

・殺菌剤、漂白剤、水処理剤などに使用

・空気、熱、光などにきわめて不安定で放置すると徐々に有効塩素を失う

・液が長時間皮膚に接触すると刺激作用があり、皮膚炎、湿しんを生じる。目に入ると角膜が侵される。経口摂取および吸入により毒性を示す。 

http://www.k-erc.pref.kanagawa.jp/kisnet/hyouji.asp





(2013年3月31日 修正1 ;追記)

20133291831分に共同通信から、二酸化塩素を用いた別の商品でも同様な事故があったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

首に掛けるだけでウイルスなどを除去できるとうたった「ウイルスプロテクター」を使用した人がやけどを負う事故が報告されている問題で、消費者庁は29日、同様の「除菌」効果をうたった他の複数商品でも計11件の事故情報が寄せられたとして注意を呼び掛けた。


消費者庁によると、新たな事故情報があったのは、次亜塩素酸ナトリウムを含むウイルスプロテクターとは異なり、二酸化塩素を用いた商品。
「ズボンのポケットに入れていたら化学熱傷で皮膚がただれた」など、いずれもやけどをしていた。
消費者庁はこれらの商品名を公表していない。 

出典URL

http://www.47news.jp/CN/201303/CN2013032901002399.html


(ブログ者コメント)   

 

kis-netで調べた二酸化塩素の特性は下記。

・室温で黄または黄赤色の気体。赤黄色のガスあるいは澄赤色の結晶。

・不快臭、強酸化性。

・水、水蒸気とは有毒、腐食性のガスを発する。

・分解性は水、光、熱に不安定。

・吸入に対し強い刺激で毒性あり。加熱すると分解し、塩素ガスを発する。

http://www.k-erc.pref.kanagawa.jp/kisnet/hyouji.asp

 




(2013年5月1日 修正2 ;追記)

2013430206分に毎日新聞から、類似3商品にも問題ありというテスト結果が、下記趣旨で写真とともにネット配信されていた。

首から下げるだけでウイルスなどを除去できるとした除菌用品「ウイルスプロテクター」を使った人がやけどを負う事故が発生している問題で、国民生活センターは30日、同様の商品について行ったテストの結果を発表した。
6商品のうち3商品で、皮膚が赤くなったりかさぶたができたりするなど「中等度の刺激性」がみられた。

対象は複数のインターネット通信販売などで入手できる6商品。
商品を動物の皮膚に張り付けて24時間おいたところ、ティエムシィ「ウイルスガード」、ザッピィ「Space Washer」、ERA Japan「ERA空気除菌グッズ」の3商品で、赤みやかさぶた、脱毛が見られた。

6商品には、刺激作用のある二酸化塩素、亜塩素酸塩、亜塩素酸ナトリウムが含まれていた。
同センターは「薬剤の成分が外に出てくる穴などが体に触れると、化学やけどのおそれがある」として、肌に強く触れるような使い方を避け、乳幼児や高齢者は使わないよう呼びかけている。

出典URL

http://mainichi.jp/select/news/20130501k0000m040049000c.html




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2012年10月29日19時54分にNHK高知から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
高知市の下水道の工事現場で作業員2人が死亡した事故で、救出作業にあたっていた消防隊員あわせて8人が、29日、土砂を固めるための薬剤に触れて、皮膚が水ぶくれになるなど軽いやけどを負った。

高知市などによると、軽いやけどをしたのは、トンネル内に入って、行方が分からなくなった作業員2人を救出するため、手作業で土砂を取り除いていた消防隊員8人。

地下水を止めて土を固めるために使われたアルカリ性の薬剤が、作業をしていた手袋と服の隙間から入り込み、皮膚に触れて水ぶくれなどの軽いやけどの症状が現れているという。

消防は、「人命を第一に考えて活動したので、今の段階で適切ではなかったとは言えないが、結果的に8人のけが人を出してしまった。後日、救助の方法が適切だったか検証したうえで反省していくことがあれば反省していく」と話している。


出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/kochi/8013095541.html
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20121010日付で朝日新聞三河版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

9日午後1時5分ごろ、碧南市の製鋼会社のタンクで、男性作業員が「ボン」という音に気付き、近くを確認したところ、同社作業員の男性(48)が倒れていたという。

男性は、まもなく死亡した。

 

警察によると、円柱形のタンクの一部が破損していたという。中には約1万5000ℓのフッ化水素酸が入っていて、男性はこの液を全身に浴びたとみられる。

 

 

 

(2013年3月15日 修正1 ;追記)    

 

201339日付で朝日新聞愛知版(聞蔵)から、関係者が書類送検されたという下記趣旨の記事がネット配信されていた。   

 

刈谷労基署は8日、同社と部長(52)、元部長(60)を労安法違反の疑いで書類送検した。

同署によると、男性作業員は、破裂した貯蔵タンクから噴出したフッ化水素酸液を浴びて死亡した。

 

同社などは、同法の特定化学物質障害予防規則で2年以内に1回、実施しなければならない貯蔵タンクの定期自主検査をしていなかった疑いがある。    

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

この報道を機会に、破裂原因など新しい情報がないか調べてみたが、まったく見つからなかった。

 


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2012年9月29日11時18分に日テレNEWS24(南海放送)から、同日4時49分にNHK松山から、また9月29日付で毎日新聞愛媛版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
28日午後6時15分ごろ、新居浜市の住友化学愛媛工場の肥料やウレタンなどの原料となる硝酸を製造する施設で、ポンプの配管の弁の付近から硝酸液が漏れ出した。
 
この事故で、現場に駆けつけた36歳の男性作業員が首に霧状の硝酸液を浴びて軽いやけどを負い、病院に運ばれた。
警察によると、男性は意識があり、自力で歩けるという。
プラントを制御するコンピューターが異変を感知し、男性はその確認のため現場に向かったところ硝酸を浴びたらしい。

 
住友化学では、事故発生の3分後に硝酸の生産ラインを緊急停止し、現在、漏れ出した硝酸液の量などを調べている。

警察と消防では、29日午前から作業員に話しを聞き、事故当時の状況などを確認していて、現場の安全が確認されたあと実況見分を行い、硝酸液が漏れ出した原因などについて詳しく調べることにしている。

 
出典URL
http://news24.jp/nnn/news8782298.html
http://www.nhk.or.jp/lnews/matsuyama/8005370901.html
http://mainichi.jp/area/ehime/news/20120929ddlk38040690000c.html
 
 
一方、9月30日付で朝日新聞愛媛全県版(聞蔵)からは、漏洩発見時の状況について、上記とは異なる情報がネット配信されていた。
 
工場長らは29日、会見した。
同工場によると、28日午後4時ごろから作業員2人がパトロールし、同6時ごろに異臭を感じたため確認していたところ、うち1人がプラントの配管付近から突然漏れた硝酸を首の後ろに浴びたという。
 



(2012年10月23日 修正1 ;追記)

事故調査結果が報道されたが、各社、特に漏れた原因について微妙に報道のニュアンスが違う。
どの記事が正か判断しかねるので、各社ネット配信記事の趣旨を併記する。

(2012年10月15日 あいテレビ)

事故をうけ、原因を調べていた住友化学がきょう、会見を開き、配管のふたを止めるボルト8本のうち5本が腐食し脱落していたとする調査結果を発表した。
このボルトは今年3月に交換したばかりで、8月には、ふたの周囲に硝酸のにじみ跡が確認されていたが、住友化学ではボルトを締め直す処置にとどめていた。

ボルトの腐食や緩みの原因は不明だが、会社では今後、より強いステンレス製のボルトに交換するなどして再発防止を図る方針。
一方、報告を受けた市の消防は、きょう付けで工場の使用停止命令を解除した。


出典URL
http://www.itv-ehime.co.jp/catch/news_detail.php?date=20121015&no=0005


(10月15日18時44分 NHK松山)

住友化学は15日、事故の原因や再発防止策をまとめた報告書を市の消防本部に提出した。
住友化学によると、硝酸が入っているタンクどうしをつなぐ配管のバルブの鉄のボルトが8本のうち5本脱落していたという。
バルブでは事故の前に硝酸のにじみ跡が見つかり、シートで覆うなどの応急処置をとっていたが、漏れ出た硝酸によって、鉄のボルトが腐食して緩んだとみられている。

住友化学では再発防止策として、ボルトを腐食しにくいステンレス製のものに替えることや、応急措置をした後は速やかに修理を行うことなどをあげている。

副工場長は「関係者の皆様にご迷惑おかけしまして、深くお詫び申し上げます。再発防止策にとどまらず、設備の弱点の掘りおこしなどを続けていきます」と話していた。


出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/matsuyama/8005750441.html


(10月17日13時9分 NHK松山)

17日、住友化学の工場長ら3人が県庁を訪れ、検証作業の結果からわかった事故の原因や再発防止策を盛り込んだ報告書を提出した。
このなかで、住友化学は、事故についてタンクから硝酸を抜き出すポンプの逆流を防ぐ弁の付近から硝酸がしみだして、鉄製のボルト5本が腐食して緩んだのが原因だと報告した。

そして、再発防止のために
□配管などに使われるボルトを鉄製から腐食しにくいステンレス製に替える
□設備のパトロールを強化したりする
などの対策をとると説明した。
これを受けて、県民環境部長は、「しっかりと安全対策を見直していただきたい」と述べた。

住友化学によると、硝酸の製造プラントは19日にも再稼動する予定で、平成25年秋までに工場内に90あるすべてのプラントについてもボルトなどの点検を行うことにしている。
工場長は「今後、事故が起こりうる部分についてボルトをステンレス製に替えるなど、安全性の確保に取り組んでいく」と話していた。


出典URL
http://www3.nhk.or.jp/lnews/matsuyama/8005758071.html


(10月17日18時48分 愛媛朝日テレビ)

17日住友化学が、県に、事故原因などに関する報告書を提出した。

報告書によると、事故があった配管に取り付けられていた鉄のボルトが締め付けが弱く、そこから硝酸が漏れだし、ボルトが腐食したことが原因としている。
住友化学愛媛工場ではボルトを締める強さが足りなかったと見ていて、再発防止策として、ボルトを締める力を確認するとともに、腐食に強い、ステンレス製のボルトに取り替える予定。

住友化学愛媛工場ではただちに再発防止策を実施し、10月19日から事故があった工場を再稼働するとしている。


出典URL
http://eat.jp/news/index.html?date=20121017T184838&no=3



(ブログ者コメント)

住友化学のHPにアクセスしたが、調査結果は掲載されていなかった。
報道された内容をまとめると、以下のような状況だったのかもしれない。

□3月、硝酸ポンプの吐出チェッキ弁フランジ(ボンネット?)のボルトを交換。
□8月、当該フランジの周囲に硝酸のにじみ跡を確認。ボルトを増締めし、当該場所をシートで覆う応急処置をとった。
□にじみ出た硝酸によって、(ボンネット?)フランジのボルトが腐食した。
□9月、(ボンネット?)フランジのボルト8本のうち5本が腐食で脱落し、当該部位から硝酸が霧状に噴出した。



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2011年12月10日付の読売新聞鳥取版ならびに毎日新聞鳥取版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

米子市の王子製紙米子工場で9日朝、パルプ製造設備の屋外パイプから水酸化ナトリウムの1~2%溶液が漏れて、従業員ら38人の顔などにかかり、病院に搬送された。
現場には消防車や救急車計17台が駆けつけ、溶液の中和作業が行われるなど、一時騒然となった。

同工場では今年1月にも試験運転中だった薬液ポンプから水酸化ナトリウム溶液が漏れ、作業中の5人が浴び、3人が軽いやけどをする事故が起きており、記者会見した工場長代理は「このような事態になり、申し訳ない」と陳謝した。

現場は、紙の原料となるチップを溶かすのに必要な薬液製造装置。
警察などによると、午前7時40分頃、石灰と苛性ソーダを一緒に反応槽に送り込むパイプ(直径約20cm)が詰まり、地表から高さ10mにあるパイプの清掃口の蓋の隙間から約1000ℓの苛性ソーダ溶液が漏れた。

一部が風にあおられ、設備脇の通路に20~30mにわたって飛散し、近くの事務所に出勤のため約6m離れた通路を歩いていた従業員など38人が浴びたという。
事故当時、従業員らは雨で傘を差していたが、横風が強く吹いていたため、溶液が吹き込んできたという。

溶液の漏れは、パイプを通っていた消石灰がタンクの入り口付近で詰まったことが原因とみられている。
装置は約20年前に設置したが、これまで事故はなく、パイプの詰まりは石灰の固着が原因とみられている。
同工場では、これまではパイプの詰まりを防ぐ対策として、月1回の清掃を実施しており、最近では11月中旬に清掃を行ったという。
記者会見で工場長代理は「今後は3日に1度のペースで点検をするようにし、再発防止に努めたい」と述べ、「事故を起こして責任を感じている。従業員に大きなけがはないと聞いており、工場外にも影響がないようだ」と説明した。

同工場では今年1月の事故後、作業中には防護服を着るなどの安全対策をとっていたが、今回の事故は防げなかった。
現在、同設備の稼働を停止しており、安全対策を検討するという。


出典URL■■■
             ■■■


ちなみに、1月の事故については、2011年1月12日付の朝日新聞鳥取全県版(聞蔵)から下記趣旨でネット配信されていた。

11日午後3時半ごろ、王子製紙米子工場で、男性作業員(35)ら5人が水酸化ナトリウム水溶液を送るポンプの修理作業中、足や顔などに水溶液を浴びた。 5人とも軽いやけどを負った。
警察によると、紙づくりに必要な木材チップを溶かすために使われていた水溶液が飛び散ったという。




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2011年10月20日付で、朝日新聞(聞蔵)から下記趣旨の記事がネット配信されていた。また国民生活センターからの報道発表資料もネットに掲載されていた。

肥料として使っていた消石灰が目に入って失明した・・・今年4月、山口県でこんな事故が起きた。
肥料用の消石灰は広く普及しており、国民生活センターは、「使用する時は保護メガネやマスク、手袋をつけてほしい」と呼びかけている。
この事故を受けて、農水省は、今月、製造元や小売店に対し、製造段階で注意表示をし、表示のないものは店頭で売らないように行政指導した。

事故に遭ったのは80代の女性で、バケツに入れた消石灰を畑に撒いている時に転倒。消石灰を頭からかぶった際に両目に入った。
すぐに洗って病院に行ったが、その後、左目を失明したという。

同センターは、「センターに重大事故として寄せられた相談は今回の1件だけだが、他にも多くの軽微な事故はあるだろう」と話す。

消石灰(水酸化カルシウム)は強アルカリ性。酸性の土壌を中和したりカルシウムを補ったりするために家庭菜園でも一般に使われている。
一方、皮膚への刺激や長期的に浴び続けた時の肺障害などが人体への影響として指摘されている。

農水省によると、これまでは業界が自主的に保護メガネの着用を促す警告マークをつけるなどしていたが、製造元で注意表示しても、ホームセンターなど店頭で小分けして販売した場合は、表示がないケースもあったという。


出典URL■■■



(ブログ者コメント)

本件、産業関連の事故ではないが、消石灰は産業現場で使われることもあるし、また、化学物質を安易に取り扱うことへの警告を発する事例だとも感じたので、紹介する。




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2011年7月31日21時47分に山陽新聞から、8月1日12時12分にKSB瀬戸内海放送から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

31日午前9時45分ごろ、K電化工業水島工場の苛性ソーダ製造プラントの配管から硫酸が飛散し、別の設備の点検をしていたメンテナンス会社社員(44)が全身に浴びた。病院に搬送されたが、全身やけどで重体。

警察などによると、プラントでは、製品を作る際、塩素ガスに含まれる水分を取り除くために使う硫酸を、塩化ビニール製の配管(直径2.5cm)に流していた。配管が破損し硫酸が霧状に飛散、約10m離れた被災者にかかった。計400〜500ℓが噴出したとみられる。

工場では7月13日から設備の点検・修理を実施。30日の試運転では異常なかったという。 警察と消防は1日に実況見分して破損の原因などを調べる。


出典URL■■■
            ■■■

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(2010年7月29日 旧ブログ掲載記事)
 
事故発生から1ケ月半、いまだ事故原因が全国紙に掲載されないので、念のため地方紙を確認した。結果、やはり掲載なし。
ただ、事故の翌日と翌々日に、以下のような、全国紙とは多少、内容の違う記事が掲載されていた。
 
(6月16日付 千葉日報)

 ・怪我した8人のうち、1人は京葉モノマー社員。7人は下請け会社社員。
 ・事故は、塩化ビニール樹脂原料の製造工程から出てくる廃油から塩酸を回収、再利用する蒸留装置で発生。
 ・塩酸を145℃まで加熱する加熱器のボルト締め作業をしていた際、噴出した約620kgの高温塩酸を浴びたらしい。
 ・当該装置は老朽化していたため、今月上旬に新品に取り替えたばかり。最終点検中で14日の夕方から運転を始め、装置内の温度を上げていたところだった。
 
(6月17日付 千葉日報)

 ・全身火傷で意識不明だった下請け会社社員の方が亡くなられた。


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(2010年6月26日 旧ブログ掲載記事)

6月16日(水)の毎日新聞朝刊千葉版に、以下の趣旨の記事が掲載されていた。

 ・6月15日(火)午前9時50分ごろ、作業員8人が顔などに塩酸を浴びて重軽傷。
 ・塩酸水を水蒸気で熱して蒸留するリボイラーから塩酸水が漏れた。
 ・当該装置は6月12日まで整備期間中。交換したリボイラーの接続部分の最終確認をしていた。
 ・接続部分はカーボン製で、約30個の金属ネジで密閉されているが、ネジの締まり方を確認中に塩酸水が漏れた可能性があるとのこと。
 ・塩酸水が漏れる危険予知はしていたが、にじむ程度だと想定していたとのこと。
 ・被災した8人は作業着を着用していたが、顔の部分は露出していた。


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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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