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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2019932327分に毎日新聞から、浸水地域の図解付きで、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

佐賀県を中心に大規模冠水などをもたらした九州北部の大雨は4日、発生から1週間となった。

 

地元鉄工所から油が流出するなどし、深刻な被害が出た同県大町町では、水害対策として水を川に排出する排水機場の一つが8月28日午前の急激な水位上昇によって浸水。

操作員はポンプを止めて避難を余儀なくされ、機能不全に陥っていたことが判明した。

 

排水機場の浸水被害は全国で報告されており、識者は対策の必要性を指摘している。

 

大町町の浸水地域は低平地で水はけが悪く、水害の常襲地だった。

 

排水機場は、大雨時の市街地や農地の冠水を防ぐため、用水路などの水を遊水池に誘導しポンプで河川に送り出す仕組み。

 

町を流れる六角川に排水機場は計36あり、このうち町が管理する「下潟(しもがた)排水機場」(1秒当たり排水量7.5m3)は被害が大きかった地域の主要施設だが、雨で膝上の高さまで浸水した。

 

操作員の避難後に電気系統が故障したとみられ、復旧作業が続いている。

 

町から操作員を委任された男性住民によると、下潟排水機場では大雨に備えて8月27日昼からポンプを動かし始めたが、28日午前3時半から3時間で遊水池の水位は1.7m上昇。

 

水は増え続け、電気設備が浸水すれば感電する恐れがあるため、ポンプを止め、町の許可を得て正午前、備え付けのボートで避難した。

 

町内の浸水被害は、停止した下潟排水機場の周辺で広範囲に拡大し、床上・床下浸水は少なくとも381軒(8月末現在)。

 

順天堂病院が一時孤立したほか、冠水した佐賀鉄工所から油約5万ℓが流出し、水に混ざって住宅や農地に流れ込んだ。

 

操作員の男性は、「ポンプを動かしていれば被害は軽くなったかもしれないが、雨量が想定以上だった」と話した。

 

気象庁によると、大町町に近い観測地点(佐賀市)の28日の降水量は283ミリに上り、1890年に記録を取り始めて以降、最大だった。

 

排水機場が浸水して機能停止する例は、宮崎県えびの市の川内川(2006年)など、各地で報告されている。

 

政府の中央防災会議の専門調査会は10年、地盤かさ上げなどの対策を提言したが、市町村の財源は限られ、下潟排水機場など既存施設は、更新期まで改修されないのが現状だ。

 

調査会で副座長を務めた関西大の河田恵昭・社会安全研究センター長(危機管理)は、排水機場の停止で被害が広がった可能性を指摘し、「浸水の恐れがある排水機場は全国にある。国による現状調査と財政措置を伴った対策強化が必要だ」と話している。

 

https://mainichi.jp/articles/20190903/k00/00m/040/282000c

 

 

932122分に同じ毎日新聞から下記趣旨の関連記事が、ポンプ場の水位上昇写真付きでネット配信されていた。

 

長年水害に苦しんできた佐賀県大町町。

1990年の水害を受け、水防の要として2000年に完成した「下潟排水機場」が、8月末に九州北部を襲った記録的な大雨で機能不全に陥った。

 

町を守ろうとぎりぎりまで排水機場に残り、ポンプを操作した住民2人が緊迫した当時の状況を振り返った。

 

町に委任され、00年の稼働開始から操作員を務める近くの建設業、牛島Tさん(男性、62歳)らは、8月28日が大雨になるとの予報を受け、前日の27日昼ごろから排水を始めた。

 

当初、排水は順調だったが、28日午前3時過ぎから、遊水池の水位は急に上がり始める。

 

午前3時半に2.00mだった水位は、3時間後には3.75mに。

「排水が追いつかん。こら、やばかぞ」。

一緒にポンプ操作していた親戚の養鶏業、牛島Hさん(男性、56歳)が排水機場を飛び出し、消防団の車で周辺住民に避難を呼び掛けて回った。

 

2人は、この時点まで刻々と上昇する水位を運転日誌に記していたが、余裕がなくなり、以後は,持ち場に戻ったHさんがスマートフォンで水位計を撮影して記録した。

 

午前7時半、水位計の針は4mを指そうとしていた。

 

排水機場入り口には濁った水が迫っていた。

施設内にはバッテリーなど電気機器が並ぶ。

「このまま水が増えたら感電する。危なかけん、逃げてよかか」。

Hさんは町役場に電話し、了承を得た。

 

最後に撮影した水位計は午前9時58分の4.25m。

これ以上とどまるのは危険と判断した2人はポンプを止め、備え付けのボートで排水機場を離れた。

「止めたら集落がつかる」と頭をよぎったが、他に選択肢はなかった。

排水の止まった町は広範囲で水につかった。

 

「水害から解放されたと思っていた。まさか浸水するとは」。

排水機場完成時、町長だった武村さん(男性、78歳)は、今回の災害に声を失った。

 

水害対策は、炭鉱の閉山後、人口が減少する町で工場誘致などの振興策を進めるための最重要課題だった。

ポンプの完成後はこれまで大きな被害はなく、武村さんは「今回は想定を超える雨だったとしか言いようがない」と語った。

 

ポンプ操作に当たった2人の自宅も浸水した。

飼育していた鶏約2000羽のほとんどを失ったHさんは、「これからは想定のさらに上の対策をしなければならない時代になったのかもしれない」とうめいた。

 

https://mainichi.jp/articles/20190903/k00/00m/040/286000c

 

 

96日付で西日本新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

 

・・・・・

 

牛島Tさんは祖父の代から水門管理を担い、住民から「係さん」と呼ばれる。

2000年に排水機場が開所し、父から「係さん」を継いだ。

 

大雨が降れば、何時でも雨具を着て排水機場に向かう。

あの日も、そうだった。

 

しとしと雨が落ちる27日昼からポンプを動かした。

夜通し,排水機場の水位計に気を配った。

 

強まる雨脚。

28日午前6時、水位が4m近くに。
2時間で2mも上がった。

「排水が追い付かん。これまでと違う」

 

午前11時23分、携帯電話が鳴り、町の担当者が言った。
「鉄工所の油が流れているのでストップしてくれ」。

 

ポンプを止めれば住宅が水に漬かる。

頭に浮かんだものの、「町には逆らえん」。

指示に従った。

 

ただ、水位に応じて用水路から川に自然排水する水門は開けたままにした。

既に水位は門の下部に達しており、水面に浮いた油は滞留すると考えた。

わずかな望みを胸に家に戻った。

 

ぐんぐん水位が上昇。

黒い油水にのまれる一帯を、2階からただ見つめるしかなかった。

 

ポンプは停止後に冠水し、故障。

水門も国交省九州地方整備局職員の手で閉められていた。

 

・・・・・

 

https://www.nishinippon.co.jp/item/n/540982/ 

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

排水場のポンプが浸水した事例は、過去に本ブログでも紹介している。

 

2014822日掲載

2014817日 京都府福知山市を襲った豪雨で2400棟以上が床上床下浸水したのは、排水ポンプ4台のディーゼルエンジンが水をかぶって動かなくなったことも一因

http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/4202/

 

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
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