2022年4月22日18時37分にNHK神奈川から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
22日午後3時15分ごろ、横浜市鶴見区の大黒ふ頭で、「車両から大量の積み荷が落下した」と通報がありました。
警察によりますと、高架の国道を走っていたトレーラーの荷台部分がおよそ10メートル下の敷地に落下し、止めてあった複数のトレーラーが下敷きになったということです。
被害を受けたトレーラーは輸出するために止められていたもので、けがをした人はいませんでした。
現場は左カーブになっていて、50代の男性運転手は調べに対し、「16トンの鉄の塊を運んでいて車両が傾いた」などと説明しているということです。
警察は、カーブを曲がる際にバランスを崩したとみて、荷物の積みかたに問題がなかったかどうかなど、詳しい状況を調べています。
被害にあった車両を管理する会社の50代の男性は、「ドーンという音がしたので駆けつけてきました。少なくとも6台が下敷きになってしまいましたが、下に人がいなくてよかったです。ここには輸出するための車を置いておくのですが、このような事故は初めてで驚いています」と話していました。
現場近くの会社に勤めているという男性は、「この場所は、主に輸出するための車や製品を置いておく場所です。今回のように、上の道路からコンテナ自体が落ちてくるという事故は聞いたことがない。かなりひどい状態で、損害も大きそうだ。私の会社でもこの場所に製品を置くことがあるので心配です」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/yokohama/20220422/1050016776.html
4月22日18時1分にYAHOOニュース(神奈川新聞)からは、現場は片側1車線の上りカーブだったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
鶴見署によると、現場は片側1車線の上り左カーブ。
カーブを曲がる際にトレーラーの車体が左に傾き、荷台の鉄の塊がフェンスを突き破って、約10メートル下の駐車場に落下したという。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e2d5e6e0d70abf061b018410fac4f732c8059be6
4月22日17時11分にYAHOOニュース(テレビ朝日)からは、トラック本体と荷台は下に落ちず残ったままになっていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
22日午後3時すぎ、横浜市鶴見区の国道357号で「荷台から荷物が落下した。カーブで傾いてかなりの量が落ちた」と、トラックを運転する50代の男性から110番通報がありました。
警察によりますと、現場はカーブ状の上り坂になっていて、運転席があるトラックの本体と荷台は下に落ちずに残ったままになっていました。
落ちた荷物はおよそ16トンあり、高さ9メートルほどから下に落ちて、止まっていたトラック3、4台に衝突しましたが、けがをした人はいませんでした。
https://news.yahoo.co.jp/articles/700dc3a769f995b085eb4606d4dabcf202aa0499
(ブログ者コメント)
鉄の塊が落ちたという報道だが、映像を見る限り、落ちたのは荷台状のものだったように見受けられる。
2022年3月19日11時5分にYAHOOニュース(福井新聞)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
福井県南越前町と敦賀市にまたがる北陸自動車道上り線の敦賀トンネル内で約50台の車が絡んだ2021年12月の多重事故で、福井県警高速隊は3月18日、走行中の大型トラックから燃料を流出させて人身事故を引き起こす一因にさせたとして、自動車運転処罰法違反(過失致傷)の疑いで福井市のトラック運転手の男性(61)を書類送検した。
また、運転手が勤務する福井市の物流会社の男性社長(50)=同市=と男性役員(54)=同市=を業務上過失傷害の疑いで書類送検した。
運転手の送検容疑は、大型トラックのメインタンクとサブタンクをつなぐビニール製のホースが経年劣化で破れやすい状態だったのに十分な点検を怠り、走行中にホースが破れ、軽油を流出させて路面を滑りやすい状態にして人身事故4件の一因とさせた疑い。
社長の送検容疑は、役員に点検整備の管理を十分にさせる必要があったのに怠った疑い。
役員の送検容疑は、運転手に十分な点検を実施させる必要があるのに怠った疑い。
高速隊によると、多重事故は21年12月17日午前10時20分ごろ発生。
送検された運転手の大型トラックがトンネルを通過した直後、別のトラックの単独事故をきっかけに後続の乗用車などが次々に衝突し、複数人がけがを負った。
少なくともトンネル内約3キロにわたって路面に軽油が漏れているのが確認された。
事故関係者への聴取やドライブレコーダーの映像などから容疑が分かった。
当時、事故に巻き込まれたドライバーから「路面が滑って止まれなかった」という趣旨の通報が10件以上寄せられていた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/28f9f7ee5f0c9b9884618b492191174669659b92
※事故当時の状況は下記報道参照。
(2021年12月19日8時15分 YAHOOニュース;福井新聞)
福井県南越前町と敦賀市にまたがる北陸自動車道上り線の敦賀トンネル内で12月17日午前に発生した乗用車やトラックなど計45台が絡む多重事故で、現場から数十キロ手前の丸岡インターチェンジ(IC)-武生IC間の複数箇所で、事故直前に路面に油膜が確認されていたことが18日、中日本高速道路などへの取材で分かった。
事故に巻き込まれた運転手らは現場の路面に油のようなものがあったと話しており、福井県警は関連を調べている。
中日本高速道路金沢支社によると、17日午前9時55分ごろから事故が発生した同10時20分ごろまでの間に、北陸道上り線の利用者から「路面に油膜らしきものがある」という趣旨の通報が3件あった。
いずれも直後に社員が現地で油膜を確認し、除去したという。
何らかの原因によるオイル漏れが長い区間に及んでいた可能性もある。
県警は事故現場付近の路面数カ所から油を採取し、成分を分析するなどして原因を調べている。
多重事故は、敦賀トンネル内でトラックが壁面に衝突した後、後続で約20件の単独事故や衝突事故が起きた。
1人が重傷、5人が軽傷を負った。
https://news.yahoo.co.jp/articles/cdc4ac3ac0e609dff308010ce55c9e2e8fab4768
2022年2月6日12時6分にYAHOOニュース(千葉日報)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5日午前7時35分ごろ、八千代市勝田台南1で、トラックの荷台で作業中の男性が積み荷に挟まれ、千葉市美浜区内の病院に搬送された。
八千代署によると、首の骨を折っており、意識不明の重体。
積み荷を搬送していた東京都内の運送会社の作業員とみて、身元を確認するとともに、事故原因を調べている。
同署によると、男性はトラックの荷台で、太さ1・5センチの鉄筋を四角形に折り曲げた「溶接フープ」(縦1・2メートル、横1メートル)をおよそ10本ずつ束ねた資材の間に首を挟まれた。
積み荷は印西市に搬送する途中で、何らかの理由により八千代市でトラックを停車した際に事故が起きたとみられる。
異音に気付いた女性が110番通報した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/334b55154f842e7e4a9f6529867b5d183e5dd19a
2022年2月6日7時51分にYAHOOニュース(埼玉新聞)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
4日午後3時45分ごろ、埼玉県吉川市須賀の工事現場前の路上で、トラックから荷物を積み降ろそうとした運転手の男性(28)が荷台と荷物の間に挟まれ、搬送先の病院で死亡が確認された。
吉川署によると、男性は2トントラックの荷台から樹脂製マットなどを積み降ろそうとしたところ、何らかの原因で荷台内の右側に立て掛けていた樹脂製マット16枚が倒れ、男性の体が荷台内の左側側面との間に挟まれた。
樹脂製マットは縦180センチ、横90センチ、厚さ1・5センチの大きさで重さは21キロ。
結束バンドでまとめていたが、事故発生後は緩んでいたという。
通行人の男性(26)が発見し、「トラックの荷台で男性が荷物に挟まれている」と119番した。
同署で事故原因などを調べている
https://news.yahoo.co.jp/articles/d0fa5a798892d04e610e0aaa2c223dae37fce7b6
2022年1月23日6時59分にYAHOOニュース(埼玉新聞)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
22日午前9時50分ごろ、埼玉県川越市中福、K建材リサイクルセンターで、大型トラックから廃材の荷下ろし作業をしていた会社員男性(63)が、落ちてきた廃材の下敷きになった。
同僚の会社員男性が事故に気付いて119番。
男性は搬送先の病院で約1時間半後に死亡が確認された。
川越署によると、落下したのは古紙を圧縮した塊で、大きさは縦1・7メートル、横0・9メートル、高さ約1メートル、重さは約440キロ。
男性がトラックの荷台後部の扉を開けたところ、古紙の塊1個が落下し、下敷きになったとみられるという。
同署で男性の死因と事故原因を調べている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/30c1ef0852117a486113d0ab7730ca8c7c4e89b4
2022年1月13日15時41分にNHK福島から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
13日午前7時ごろ、二本松市西新殿の国道459号で大型トラックが左カーブを曲がる際、荷台からはみ出した鉄板が対向車線を走っていた乗用車の運転席付近に衝突しました。
乗用車はガードレールにぶつかった状態で止まっていて、運転していた51歳の男性が頭を強く打ち、病院に搬送されましたが、意識不明の重体になっています。
警察は、大型トラックを運転していた二本松市茶園2丁目の会社員、和嶋容疑者(52)を過失運転傷害の疑いで、その場で逮捕しました。
現場は山間部を走る片側1車線の国道のカーブで、和嶋容疑者は「事故を起こしたことは間違いない」と容疑を認めているということです。
警察は、鉄板がはみ出した理由など事故の詳しい原因を調べています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukushima/20220113/6050016917.html
1月13日17時4分にYAHOOニュース(福島テレビ)からは、固定ワイヤーがずれていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
これまでの調べで、鉄板を固定するワイヤーがずれていたことが分かっていて、和嶋容疑者は「ワイヤーがずれていた原因はわからない」などと供述している。
https://news.yahoo.co.jp/articles/f9f86ab2e886d0083c4826ea600bb03df11cf7f6
1月14日10時54分に福島民報からは、数枚の鉄板のうちの1枚がはみ出したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
二本松署によると、トラックの荷台には畳ほどの大きさの鉄板が数枚積まれていたが、このうち1枚がずれて荷台からはみ出ていたという。
https://news.yahoo.co.jp/articles/49235ae464c1dfb0210bd33cb38efeca9381ebc7
2022年1月13日19時0分にYAHOOニュース(北海道文化放送)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12日午後1時45分ごろ、苫小牧市一本松町の運送会社の関係者から「従業員が大型シャーシに挟まれケガをしている」などと消防に通報がありました。
挟まれたのは同会社に勤務する28歳の男性で、病院に搬送されましたが、死亡が確認されました。
警察などによりますと、当時、男性と同僚の2人でトレーラーをけん引する「トレーラーヘッド」と呼ばれる車両と荷台部分のシャーシを接続する作業をしていたということです。
事故の直前、接続部分に雪が積もっていたため2人で除雪作業をしていて、同僚がトレーラーヘッドを操作・運転し接続を試みたところ、雪の影響でうまくできず、男性が1人で再び除雪作業をしていたところ、同僚がトレーラーヘッドをバックさせ、間に挟まれたとみられています。
警察は、同僚男性の後方の確認不足が事故の原因とみて、業務上過失致死容疑で調べる方針です。
https://news.yahoo.co.jp/articles/c655cc24d37a9913d4fabe70b1b4105f64fb4a94
2022年1月13日0時12分にYAHOOニュース(FNN PRIME)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
群馬・渋川市の国道で、走行中のダンプカーから外れたタイヤが歩道を歩いていた男性(45)を直撃し、男性は重傷を負った。
FNNは、ダンプカーから外れたタイヤが、国道を猛スピードで転がる映像を独自入手した。
車が行き交う国道17号線。
すると、右からきたダンプカーの前を猛スピードで転がっていくのは、なんと2本のタイヤ。
タイヤが外れたダンプカーは、ゆっくり止まる。
2本のタイヤは、走行中のダンプカーの左後部から外れたもので、中央分離帯を越えるなどして、うち1つが、歩道を歩いていた男性を直撃した。
12日午後0時30分ごろ、渋川市の国道17号線で、走行中のダンプカーの左後部から直径105cmのタイヤ2本が外れ、そのまま転がったタイヤが男性を直撃した。
男性は大動脈解離、肝臓損傷、肋骨を折るなどの重傷で、搬送される際は意識があったという。
警察によると、タイヤが外れたダンプカーは、砂や砂利、砕石などを運搬していて、事故が起きた際は焼き砂を積んでいたという。
警察は、ダンプカーの整備の状況を含め、事故の状況をくわしく調べている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/cedb32f0d713c71e17cd020eb352f514e6c7837d
1月13日6時0分に上毛新聞からは、外れたのは冬用タイヤで500mほど転がったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12日午後0時半ごろ、群馬県渋川市半田の国道17号を走行していた榛東村長岡、会社員の女性(46)の大型トラックから突然、タイヤ(直径約1メートル)2本が外れ、転がった1本が歩道を歩いていた近くのアルバイトの男性(45)にぶつかった。
男性は大動脈解離やあばら骨を折る重傷。
女性にけがはなかった。
渋川署によると、大型トラックは前輪タイヤが左右1輪ずつ、後輪が同2輪ずつ付いていた。
走行中に左側後輪の冬用タイヤ2本が外れ、1本が中央分離帯や反対車線を越え、約500メートル先の歩道まで転がり、男性に衝突したという。
現場は片側2車線で、歩道にはガードレールなどはなかった。
女性は焼き砂を運ぶ業務の途中で、同乗者はいなかった。
同署が詳しい事故原因を調べている。
https://www.jomo-news.co.jp/articles/-/55870
1月14日付で毎日新聞東京版からは、1本は中央分離帯がないところを通過し、もう1本は分離帯を乗り越えたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
渋川署によると、タイヤはいずれも後輪で直径約1メートル。
1本は約500メートル転がり、中央分離帯がないところを通過、反対車線の歩道を歩いていた木暮さんにぶつかった。
もう1本は分離帯を乗り越え、フェンスにぶつかって止まった。
ダンプは砂を運搬中で、後輪に8本、前輪2本の計10本のタイヤがあり、脱輪後まもなく停車したとみられる。
https://mainichi.jp/articles/20220114/ddm/041/040/023000c
1月13日20時34分にYAHOOニュース(共同通信)からは、外れたタイヤはメーカーに依頼して昨年12月に交換していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ダンプカーを運行していた前橋市の運送会社社長が13日、取材に応じ、外れたのは昨年12月に交換したスタッドレスタイヤで、交換作業はタイヤメーカーに依頼したと明らかにした。
運んでいた砂の過積載や走行スピード超過などの「問題はなかった」と説明した上で、「整備の問題ではないか」との認識を示した。
会社や渋川署によると、運転手の女性(46)は12日朝に出勤。
群馬県片品村から茨城県内の工場に向け、砂を運搬中だった。
https://news.yahoo.co.jp/articles/2f609994e0e280dd16803896cf3302e2358f13ee
1月14日1時16分にYAHOOニュース(日テレNEWS24)からは、タイヤは歩行者の後ろからぶつかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
被害者の父親:
「後ろからいきなりドーンと(タイヤが)きたみたい。前に倒れて、そのまま脳しんとう起こして、本人は『記憶、完璧に飛んでる』と言ってた。」
・・・
国土交通省による、今回のダンプカーのタイヤとほぼ同じサイズのタイヤが時速60キロで走る大型トラックから外れ、人にぶつかる想定で行われた実験では、タイヤが外れ人形にぶつかると、人形はその衝撃で4メートルほど飛ばされました。
国土交通省によると、昨年度、大型車のタイヤが外れる事故は131件発生。
そのうち87件は、冬用タイヤを装着する11月~2月に集中しているということです。
・・・
13日、今回の事故とは関係のない、東京都内にある整備工場で同じサイズのタイヤを見せてもらいました。
重さを量ると90キロでした。
整備工場社長:
「このようなナットが外れると、タイヤこの2本いっぺんに脱落してはずれる形になる。トラックは荷物運んでるんで、使ってるうちに若干、緩みが出てくる可能性はあります」 定期的な点検が、対策として欠かせないといいます。
https://news.yahoo.co.jp/articles/b4cb62f5eaa091831a22ecb1f7763eed1c64cb10
1月13日17時11分にNHK群馬からは、後輪は前輪と異なり締め付けが緩んでも運転手が気付きにくいなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国土交通省によりますと、トラックなど大型車のタイヤが走行中に外れる事故は、昨年度は131件起きていて、統計を取り始めた平成16年度以降で最も多くなっています。
そのうち左後輪が外れるケースは125件と、全体の95%を占めています。
大型車の構造や積み荷の重さによって、左後輪には大きな負荷がかかるほか、前輪と異なり、後輪は締めつけが緩んでもハンドルの振動が大きくなるなどの変化があまり起こらず、運転手が気づきにくいことが要因とみられるということです。
一方、昨年度の事故のうち、65%にあたる87件は冬用タイヤを装着する11月から2月までの冬場に集中しているほか、58%にあたる76件はタイヤ交換をしたあと1か月以内に発生しています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/maebashi/20220113/1060011095.html
1月14日18時24分にNHK群馬からは、タイヤ交換後は「初期なじみ」が起きるため増し締めが必要、運行前点検でハンマリングしても経験浅い運転手は緩みを見落とすことが多い、ナットマーカーが一つの対策など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
自動車メーカーで作る日本自動車工業会によりますと、大型車両のタイヤ交換直後は、走行距離に伴ってナットやボルトの金属どうしがなじんで緩まる「初期なじみ」が起きるため、50キロから100キロ走ったタイミングを目安に、緩みを締め直す「増し締め」を行うことが推奨されています。
8本や10本のボルトとナットで締められている形式が多い大型車のタイヤは、1本が「初期なじみ」を起こして放置されると、そのほかに負荷がかかって緩みを生じさせ、結果的に外れる事故につながるということです。
タイヤの取り付け状態を毎日、運行前に点検することは法律上の義務になっていて、緩みはハンマーでナットを叩く音や手の感触で判断することが基本になっていますが、音の違いは気づきにくく、経験が浅い運転手の場合は見落としてしまうおそれがあるということです。
このため、国土交通省は去年4月、ナットに装着し、形の変化でナットの緩みが認識できる「ナットマーカー」を点検の手法の1つとして手引きに加えました。
国土交通省は、日々の点検で緩みの早期把握を徹底するよう呼びかけています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/maebashi/20220114/1060011119.html
(ブログ者コメント)
大型タイヤの脱落は左後輪に多い、それも冬用に交換した後に・・・といった情報を本ブログでは過去に何件か掲載スミ。
今回の事例では転がるタイヤの動画もあったため、そういった事故の1例として、改めて紹介する。
一方、国交省の実験動画については、過去の記事でも紹介している。
(2022年8月5日 修正1 ;追記)
2022年8月4日13時5分に読売新聞からは、冬タイヤに交換して以降ナット緩みを点検していなかった運転手と、運転手にまかせっきりで、かつ無許可営業していた社長が書類送検された、タイヤ2本のナット10本が緩んでいたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県警は3日、前橋市内にある運送会社の社長の男(44)を業務上過失致傷容疑で、ダンプカーを運転していた会社員の女(46)(榛東村)を自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致傷)容疑で、それぞれ前橋地検に書類送検した。
発表によると、2人は法令などで定められたタイヤの点検・整備を怠り、タイヤを脱落させ、同市のアルバイト男性(45)に 肋骨骨折などの重傷を負わせた疑い。
タイヤは日常点検が義務づけられ、交換後に50~100キロ走行した際、ナットの「増し締め」などをして緩みを防がなければならない。
県警は脱落の原因について、点検不足によりナットにさびや汚れがつき、タイヤ2本のナット10個全てが緩んで外れたためと特定。
2人は、昨年12月7日に冬タイヤに交換して以降、ナットの緩みを点検せず、事故までの走行距離は約7200キロに達していた。
運送会社には「トルクレンチ」などの点検用工具がなかったという。
県警によると、運転していた女は20年以上の大型車運転歴がある。
調べに対し、社長は「経験豊富だから任せきりだった」、女は「業者がタイヤ交換をしたので大丈夫だと思った」などと話して容疑を認めている。
県警はまた、無許可で運送業を営んだとして、同社と社長を貨物自動車運送事業法違反(無許可経営)容疑などで3日に書類送検した。
社長は同日、読売新聞の取材に対し、「許可が出るまでの間も事業を続けるが、点検は徹底する」と話した。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20220803-OYT1T50302/
8月3日19時47分にNHK群馬からは、事故後は被害者に対し誠心誠意対応しているなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察によりますと、運転手は、トラックのタイヤを冬用に交換した去年12月上旬以降、ホイールを固定するナットに緩みがないかなど、法令で定める日常点検を行わずに運転を続けるなどした結果、事故を起こし、男性に大けがをさせたとして、過失運転傷害の疑いがもたれています。
また、運転手が勤務する会社の社長は、業務上の注意義務があるにも関わらず、運転手に日常点検を実施させずに車両を運行させていたほか、国土交通省の許可を得ずに大型トラックを使って運送事業を営んでいたなどとして、業務上過失傷害や貨物自動車運送事業法違反などの疑いがもたれています。
警察によりますと、運転手は調べに対し、「必要だとは知っていたが、ナットの締め直しも日常点検もしていなかった」と供述し、社長は調べに対し「車両のことは運転手に任せきりだった。事業には国土交通省の許可が必要なことも分かっていた」などと供述し、ともに、いずれの容疑についても認めているということです。
運送会社の社長はNHKの取材に対して、「被害者の方に申し訳なく、早く回復されることを祈る気持ちでいっぱいです。警察に話したことがすべてで、法に触れてしまったと思う」と話していました。
そのうえで、「運転手は大型トラックの運転歴が20年以上のベテランだったので、私は現場にあまり介入せず、点検状況をきちんと確認していなかった。現在は、ナットのずれが目視でわかるようにマーカーを引くなどして対策に当たっている。無許可経営の疑いがあると警察から指摘を受けているので、許可の申請を行うために必要な準備を進めている」と話していました。
事故にあった男性の父親はNHKの取材に対し、「運転手も社長も息子が退院する前からたびたび謝罪に来て、事故後の対応も誠心誠意行ってくれている。恨む気持ちはない」と心境を語りました。
そのうえで、「車両の日常点検をしっかりしてもらい、もっと時間に余裕をもつなどして業務にあたってほしい」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/maebashi/20220803/1060012648.html
(ブログ者コメント)
「業者が交換したので大丈夫と思っていた」と話している件、業者から増締めの話しは出なかったのだろうか?
ブログ者は今年4月、マイカーのタイヤを交換したが、その際、100km程度走った後に増締めするので来てくださいと言われ、その通りにした。
2021年12月24日付でサンテレビから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
24日午前7時半ごろ、尼崎市立花町の名神高速道路上りで、走行していた貨物トラックがパンクして、そのはずみで側壁に衝突し、積んでいた長さおよそ4メートルの金属製のサッシ3本が高架下に落下しました。
サッシが落下した先は幼稚園の駐輪場でしたが、事故が発生した時間は登園前で誰もおらず、けが人はいませんでした。
貨物トラックに乗っていたのは20代の男性運転手1人だったということで、警察は男性に話を聞くなど、事故当時の詳しい状況を調べています。
https://www.youtube.com/watch?v=fWJl7x5jT6g
12月24日11時55分にYAHOOニュース(神戸新聞)からは、プラスチック製の防音壁を破って落ちたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
24日午前7時半ごろ、兵庫県尼崎市立花町3、名神高速道路東行き車線で、軽トラックが側壁に衝突した。
はずみで軽トラックの荷台に積まれていた金属製の棒3本(長さ約4メートル)が、道路がある高架から、約5・5メートル下にある幼稚園の敷地に落下した。
敷地に人はおらず、けが人はなかった。
トラックの運転手もけがはなかった。
県警高速隊によると、金属の棒は高速道路のプラスチック製防音壁を突き破って落ちた。
園によると、敷地は送迎時間帯に自転車やバイクを置く駐輪場として利用され、園舎は道路を挟んで離れた場所にあった。
24日は休園だったが、登園時であれば、棒が落下した場所は保護者らが自転車を止めていたといい、園の職員は「(事故が起きた)7時半ごろは園児が集まり出す時間だった。きょうが休園で本当に良かった」と話していた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/6ed8b5d85e89a52277ad7140861b1738c4bed082
12月24日11時17分にYAHOOニュース(mBS NEWS)からは、6本積んでいたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
午前7時半すぎに名神高速の上り線で軽トラックが防音壁に衝突する事故がありました。
トラックは荷台に長さ4mの鉄の棒を6本積んでいましたが、そのうち2本が、約5m下にある幼稚園の敷地内に落ちたということです。
幼稚園には園児や職員などがいたということですが、鉄の棒が落ちた運動場付近には誰もおらず、けが人はいないということです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/c91027d79c0d9253a39e3b4dcd450058e8d87239
2021年12月17日15時12分にNHK和歌山から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
17日午前6時ごろ、紀の川市桃山町市場の市道で、ダンプカーの荷台が電線に引っかかり、道路脇の電柱2本が根元から折れました。
関西電力によりますと、この影響で現場周辺で一時、746戸が停電しました。
けが人はいませんでした。
警察の調べによりますと、ダンプカーを運転していた男性は、現場近くの駐車場で、ダンプカーの荷台に貯まっていた水を荷台を傾けることで流したあと、荷台を戻しつつ走行したところ、電線に引っかかったと話しているということです。
現場は、JR和歌山線の下井阪駅から南に3キロほど離れた市道です。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/wakayama/20211217/2040010298.html
2021年12月14日10時53分にYAHOOニュース(千葉テレビ)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
13日午前、千葉県佐倉市の東関東自動車道・下り線で、トレーラーからの落下物に後続車3台が接触する事故があり、一時、通行止めとなりました。
警察などによりますと、13日午前9時過ぎ、佐倉市八木の東関道下り線で、3車線のうち左車線を走っていたトレーラーから約1.5メートルの重機の部品が落下し、乗用車2台が接触したほか、右車線を走っていた9トントラックが部品に乗り上げ横転し、炎上しました。
消防車など11台が出動し、火は約1時間後に消し止められました。
トラックを運転していた男性(70代)が首などの痛みを訴え、救急搬送されましたが、意識はあり、命に別状はないということです。
この事故で、東関道下り線は佐倉IC~酒々井ICまで一時、通行止めとなりましたが、午後4時すぎに全面解除されました。
当時、トレーラーは重機の部品を運搬中で、警察は男性運転手(40代)から事情を詳しく聞いています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/2d3d6086c1850eecb3c13896ea8fae9c559ce0df
2021年11月29日21時25分にYAHOOニュース(テレビ朝日)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
フロントガラスに穴が開き、ひびが広がっています。
すぐ脇のトラックに積まれていたパイプが当たったのです。
29日午前8時半ごろ、東京・八王子市の交差点でのことです。
トラックが交差点を左折した際、荷台にあったパイプがずれて、信号待ちをしていた乗用車のフロントガラスにぶつかりました。
フロントガラスは丸くへこんで穴が開いています。
原因は積み荷の甘さ。
パイプは長さ5メートルほどの鉄製の水道管で、荷台には5本ほど積まれていましたが、結びが甘かったため、左折する際の勢いでパイプが崩れたとみられています。
この事故によるけが人は出ていません。
警察は事故の詳しい状況を調べています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/546687a37fac5915268a4f4fe3667873e2b7705d
11月29日17時2分にFNN PRIMEからは、パイプが荷台からはみ出したという表現で、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
午前8時半ごろ、八王子市中野上町の交差点で、トラックの荷台に積まれていた鉄パイプが、停車していた乗用車のフロントガラスにぶつかった。
警視庁によると、トラックには、長さおよそ5メートルの鉄パイプが5本ほど積まれていて、左折した際の勢いで、荷台からはみ出したとみられている。
https://www.fnn.jp/articles/-/277500
2021年11月5日19時6分にYAHOOニュース(FNN PRIME)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5日朝、茨城・古河市の県道をとらえた防犯カメラ映像。
画面右側から走ってきた大型トレーラーが、反対車線のトラックとすれ違った。
すると、トラックの荷台部分が大きく裂け、白い残骸が道路上に舞った。
カメラには、そのあと、あわてて現場に集まる人たちの姿も。
いったい何が起きたのだろうか。
事故が起きたのは、茨城県のJR古河駅から直線で8kmほど離れた県道。
警察によると、午前9時40分ごろ、大型トレーラーが県道を走っていたところ、積んでいた10メートルほどの鉄骨3本のうち1本が荷崩れし、反対車線を走ってきたトラックに衝突。
トラックは、その後、歩道脇のブロック塀にぶつかり、停止した。
事故の瞬間をとらえた映像では、荷崩れした鉄骨は、最初にトラックの運転席付近に接触。
その後、荷台部分にぶつかり、激しく切り裂く様子が確認できる。
荷崩れした鉄骨で、大きく裂けてしまった荷台部分。
運転席側のドアも、原型がわからないほど破損している。
この事故で、トラックを運転していた50代くらいの男性が右足などを骨折する重傷を負った。
なぜ、事故は起きてしまったのか。
警察は、大型トレーラーの男性運転手から、鉄骨の積み方に問題がなかったか事情を聴くなど、調べを進めている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/4bfe64ff7076038ee07acda0f602a81b9733aedd
(ブログ者コメント)
冒頭の切り取り映像2枚を見ると、荷台の鉄骨間にあった隙間が衝突前にはなくなっているようにも見える。
もしそうだとすれば、衝突直前に荷崩れしたのかもしれない。
2021年10月26日18時31分にFNN PRIME(関西テレビ)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ビルの2階から、滝のように流れる白い液体。
道路は、白い泡で覆われていく。
この白い泡は、消火剤だった。
26日午後2時半ごろ、大阪市浪速区にある専門商社Iの立体駐車場の2階で、消火設備が誤作動して消火剤が噴き出した。
I社の担当者「2階は泡だらけ。1階にもそれが滝のように流れていて、道まで出ていた」
現場に駆けつけた消防は、泡に向け放水を開始。
泡は、ビルの壁面のいたるところについていた。
なぜ消火剤が噴き出したのか。
I社の担当者「業者の車が、スプリンクラーに当てたんですよ。それでどーっと出て、一瞬でした。こちらの倉庫の方に、トラックのまんま上がっていったんです。バックして、その時に当てた」
I社によると、荷物をトラックに積んでいたところ、トラックの屋根が消火設備に当たり、誤作動を起こしたという。
I社は今後、トラブルが起こらないよう、再発防止を検討するとしている。
https://www.fnn.jp/articles/-/259568
(ブログ者コメント)
ホームページによれば、I社は食品原材料の専門商社で、トラブルが起きたビルはグループの本社ビル。
それゆえ、入出荷関係のトラックが入ってきていたのかもしれない。
021年10月18日12時46分にYAHOOニュース(FNN PRIME)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
18日朝、東京・台場の交差点で、8トンのショベルカーがトラックの荷台から歩道上に落下する事故があり、けが人はいなかった。
交差点のカーブした部分の歩道上に、ショベルカーが横向きに倒れている。
18日午前6時半ごろ、港区台場のレインボー入り口交差点で、「トラックの荷台から重機が落下してしまった」とトラックの運転手から110番通報があった。
落下したのは、重さおよそ8トンの工事用のショベルカーで、警視庁によると、トラックが右折する際、バランスを崩し、荷台から落下したとみられるという。
この事故によるけが人はいなかった。
https://news.yahoo.co.jp/articles/5ad79af25e65b0f11d1ad436b20ea6837703b389
(ブログ者コメント)
映像によれば、十字路交差点ではなく、緩やかにカーブしている交差点の模様。
2021年9月27日8時13分にYAHOOニュース(フリーライターの寄稿記事)から下記趣旨の記事が、複数枚の写真付きでネット配信されていた。
本題に入る前に、まずは読者各位に問いたい。
商品の入った段ボール箱は「梱包材」か、それとも「商品の一部」か。
上の画像ほどの傷は許せないか。
これが自分宛ではなく、中身がこれからスーパーの店頭に並ぶスナック菓子で、陳列後はすぐに廃棄される段ボールだったらどうだろうか。
中身は無傷なのに、段ボールについたわずかな擦(す)れでドライバーが弁償させられているとしたら、どうだろうか。
【日本の輸送クオリティ】
アメリカに住んでいた頃、8つの角すべてが尖った状態の荷物が家に届かないことがよくあった。
そのボコボコぶりは、SNS上などでも驚きや困惑の心情とともによく紹介されている。
一方、日本では、段ボールがアメリカで許されるほど潰れた状態で家に届けられることはほとんどない。
筆者にも宅配業者から、「段ボールに傷を付けてしまった。返品したほうがいいか」という詫びと確認の電話が掛かってきたことがある。
【「段ボール箱は梱包材か、それとも商品の一部か」】
以前、SNSでもこの議題について簡易アンケートをおこなった。
段ボールはあくまでも「梱包材」であり、むしろ、商品の代わりに角が潰れたり、穴が開いたりするものだと思っていた筆者にとって、約32%の人が「商品」と答えたのには、大きな衝撃を受けた(回答者119人)。
実際、大手通販サイトのレビューには、「商品の段ボールに直接ラベルが貼られていたこと」に憤り、わざわざ最低評価をつける利用者もいる。
また、段ボールではないが、駅などで手土産などを購入すれば、その商品の数だけ「贈る用の紙袋」を入れてくれるといった‟気遣い”が日本にはある。
こうした「段ボールなどの外装を含めて商品」と考える風潮は、贈る(送る)相手への敬意があるからこそゆえ、決して悪いことではない。
が、現代社会にみられる‟過剰な気遣い”によって、我々の代わりに荷物を運ぶトラックドライバーたちが深刻な影響を受けていることを、世間は知らない。
【わずかな擦れでも返品】
以前、「世間が知らない“送料無料”の裏側『積荷5000個を手で積み降ろすトラックドライバーたち』」を紹介した。
その大まかな内容は、タイトル通り、
「走るだけが仕事だと思われがちなトラックドライバーだが、荷主の元では時に数千個もの積荷を手作業で1つひとつ積み降ろす(通称「バラ積み・バラ降ろし」)など、契約にない作業を無償でさせられている実態がある。」
というものだ。
しかし、このバラ積みによる理不尽には、「続き」がある。
荷物の積み降ろしの際、中の商品がたとえ無傷でも、その商品が入っている段ボールにわずかな擦(す)れや汚れ、角潰れがあるだけで返品・買取させられることがあるのだ。
冒頭で紹介したようなtoC輸送で、配達先がエンドユーザーである荷物だったり、「箱売り」するような商品であれば、どうにかまだ理解する余地はある。
が、開封し、商品を陳列したら即刻「ごみ」と化すBtoB輸送の段ボールにおいても、わずかな傷は「商品事故」と処理されることが少なくないのだ。
「飲料を運んでいます。商品が入れられている段ボールに少しの擦れがあるだけで返品させられます。もちろん中身は無傷です」(20代中型地場配送)
「バラ積みによる荷物同士の擦れで返品。夏場に汗が段ボールに付いたから返品。緩衝材の汚れが段ボールについても返品」(50代長距離フリー)
「ティッシュ、トイレットペーパーのバラ積みやってるとそんな事ばっかりですよ。そのまま売るなら分かりますけど、店員さんが開けて捨てるだけの段ボールにちょっと傷が付いただけで返品交換ですからね。怖くてやりたくないですね」(40代中長距離大型)
なかでも、多くのドライバーが「とりわけ厳しい」と声をそろえるのが医薬品・医療系の荷物だ。
「定期便で医薬品を運んでいますが、外装・ラベルの擦れは返品といわれてます」(50代大型定期便)
「医療品が入った箱はとにかくうるさかったですね。指でグッと押さえて凹んじゃダメ、製品同士で擦れてもダメ。雑貨と積み合わせだったので擦り傷付くのを避けるため、助手席に積んで運んでいました」(40代長距離)
また、段ボールを持ちやすくするために切り込まれた両横の「取っ手」の穴にも、ドライバーは指を入れてはいけないとされることがよくある。
「あの取っ手には指を入れてはいけないと会社からきつく言われています。よく家電の外装についてますが、うちでは完全にアウトです」(30代地場配送)
「まだ蓋が閉じていて手が入らない状態が正規の製品の状態。荷物が持ちやすいようにある取っ手は、運搬するドライバーのためではなくお客さんのためにあるものですからね」(50代大型ウイング)
【段ボールを段ボールに入れてくれ】
こうして破損扱いになった段ボールは、発荷主に返されたり、スペアの段ボールを持たされ、わざわざ詰め替えさせられたりする。
国内の段ボールのリサイクル率は高いとはいえ、荷主には環境問題やSDGsに積極的に取り組んでいるとする企業も少なくないことを考えると、「ちょっとの傷」で余計なごみや労力を発生させる現場に、ドライバーたちが違和感を覚えるのも不思議ではない。
「(食材を入れる前の)弁当の容器を段ボールに入れて運ぶ際、擦れを防止するのに荷台の壁をさらに段ボールで養生するという……。その一度の輸送で捨てられる養生材の量たるや、プラ製レジ袋の比ではない」(30代元大型長距離)
「中身は無傷なのに、ダンボールだけ発注して詰め替え。無駄なことばかりしています。どこがエコなのか。ダンボールも納品や積み込みで近くに行った時に自分で取りに行き、謝ってダンボールを受け取って詰め替え、再度お店に運びます」(40代中長距離大型)
中には、これほど厳しい運搬や条件を強いられているにもかかわらず、実際現場や店頭では潰れていることもある、と嘆くドライバーも。
「たった数滴の雨濡れで返品されるのに、お店の倉庫では雨漏れや浸水で濡れようが潰れようがお構いなし」(40代大型中距離)
「コンビニのパックジュースは、自重で潰れていると受けてくれないのに、店舗には潰れて並んである。あんなに必死にいろんなこと気にして運んでるのに店舗で潰れてるなら多少は目をつぶれと言いたい」(30代長距離)
また、「段ボール=商品」の発想で、どのみち緩衝材として大量の段ボールを使ったり返品して新しい段ボールを使用したりするのならば、もはや最初から段ボール箱に段ボール箱入れてほしい、という声は非常に多い。
「外装の段ボールも商品だというのならその外にもう一枚段ボールで梱包して欲しい。裸で運んでる事になるのだから」(30代長距離)
「昔は穴が空いていようが凹んでいようが中身が無事なら受けてくれたけど、今はダンボールも商品っていう荷主さん増えました。ダンボールも商品ならば更に梱包材巻いてほしいものです」(40代長距離トレーラー)
【商品無傷もドライバーが弁償】
最も理不尽なのは、商品そのものが無傷なのにもかかわらず、この段ボールの擦れや角打ち程度で、ドライバー自身が商品を弁償させられるケースがあることだ。
「弁償は個人負担のところが少なくないですよ。ウチはとりあえず会社が払って分割の給料引きです」(50代長距離冷凍車)
「ティッシュやカップ麺、飲料など運んでた時、角潰れは商品買取でした。『段ボールも商品』と言われ、若かったので『段ボールも商品ならもう1つ段ボールに入れてくれ』って言って一悶着ありました」(爆トラさん)
「某コンビニの配送センターでは、即席麺が入っている段ボールの蓋部分の糊付けが片方浮いているだけで破損、荷受け拒否です。社内で事故扱い、無事故手当カットに加え賞与の査定ダウン。数万円の減給です」(50代地場大型)
「医薬品の積み込み時、箱は無傷なのに中身が割れてるかもしれないと18万円の弁済。錠剤があのくらいで割れるようなら普通に走るだけでみんな割れてますよ」(50代大型長距離)
また、不可解なのが1箱ダメージがあった場合、一緒にパレット(下画像参照)に積まれている他の箱もすべて返品・弁償扱いになる事例があることだ。
「某医薬品会社では汚れや破損が1箱でもあると、その1箱だけでなく同じパレットに載っている全てのケースが受け取り拒否になり、発荷主に戻さなければなりません。酷い場合は、(荷崩れ防止のために巻かれた)ラップが擦れて切れてるだけでアウト。超超厳しいです」(40代大型長距離配車兼運行管理者)
【弁償品を受け取れないケースも】
しかし、この弁償に関して筆者が何より理不尽に思うのは、たとえドライバーがこれらの荷物を弁償したとしても、その商品を受け取れない場合があることである。
「自分が運んでいる飲料関係は、弁済になった際、中の飲料は荷主のお茶になりドライバーの手元には来ないです」(50代長距離フリー)
「ある飲料メーカーは破損で弁済しても品物は荷主の飲み物になります。弁済は会社の荷物保険。個人的には免責の分を月1万円づつ3回払いしました」(50代大型長距離)
「弁償だけさせて品物は渡さないとか意味分からん。中身大丈夫でも箱に傷つけただけで買取。輸入品の唐揚げの箱が破れてたのに気づかず、2万円の弁償で商品はメーカー預かりでした」(50代長距離冷凍車)
「飲料は1ケースの不良でもパレットごとの買取で、さらに商品もらえないことはザラに聞きます」(40代大型長距離一般貨物)
弁償しても商品を渡さない理由は何なのか。
あるメーカー社員の話によると、
「表向きは、正規外のルートで流通した商品によって事故が起きたらメーカーとして対応ができなくなるから。でも、その買い取らせた商品を安く売られては困るからという本音も裏にはある」(40代某菓子メーカー社員)
という。
また、ある運送関係者も、
「昔、買取したものを運送会社側が安く売りさばいて、支払額を少しでも抑えようとしていましたが、それはメーカー的にアウトらしく。小売で売れば500円なのに運送会社が返品した商品を300円で売ったら自社には1円の利益もないですからね」(関西地方配車担当)
と話す。
ならば、些細な傷や汚れなどで弁償させないでほしいというのが運送側の本音だが、実情に対して別の某メーカー社員いわく、
「段ボール箱は中の商品を保護するもので、中が大丈夫であれば箱が破れようが汚れようが問題無いと個人的に思うのですが、納品先の物流センターや販売店、宅配で受け取る個人の消費者ともに、箱が破れていることを問題視して返品になります」(50代家庭用雑貨メーカー営業)
とのことだった。
やはり、「段ボール=商品」の背景には、日本の「行き過ぎた顧客への気遣い」があるといっていいだろう。
1つひとつドライバーの手によって載せられる「バラ積み」は、こうした段ボールの破損を引き起こしやすい。
それでもバラ積みがなくならないのは、効率よく積めるパレットを使うと「隙間」ができ、空気を運ぶことになるから。
そして、自社のパレットが行方不明になるのを避けたいからという、
こちらも「荷主側の都合」によるものだ。
現在、「低賃金」「長時間労働」が問題になっているトラックドライバー。
こうした顧客至上主義、「段ボール=商品」という考えによって、結果的にドライバーのさらなる経済的負担を強いるだけなく、現場で積み込み作業の「順番待ち」が発生することで、「長時間労働」や「路上駐車問題」までをも引き起こす。
改めて読者各位に問いたい。
段ボールは「梱包材」か、それとも「商品の一部」なのか。
関連する過去記事:
世間が知らない“送料無料”の裏側「積荷5000個を手で積み降ろすトラックドライバーたち」
https://news.yahoo.co.jp/byline/hashimotoaiki/20210512-00237435
世間が知らない「トラックが路上駐車をする理由」
https://news.yahoo.co.jp/byline/hashimotoaiki/20210309-00226455
https://news.yahoo.co.jp/byline/hashimotoaiki/20210927-00259918
(ブログ者コメント)
数カ月前、親戚の農家から段ボール箱に入った野菜が宅配便で送られてきた。
その到着時に配送員いわく「段ボールに傷が入っている(入った?)ので、中身を確認してください」。
見れば、1か所のカドがつぶれ、少しだが隙間が開いていた。
「これぐらい、いいですよ」と言ったのだが、それでも「確認してください」と言うので、その場で開封し、確認した。
その時は、これぐらいのことで、えらく丁寧だな・・・と思ったものだが、今回の報道で理解できた。
2021年9月13日17時52分にNHK四国から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
13日午前10時半ごろ、西瀬戸自動車道、通称「しまなみ海道」の今治インターチェンジの付近でタンクローリーが道路脇の壁に衝突して、荷台のタンク部分がおよそ10メートル下にある道路に落下しました。
この事故で、運転していた愛知県武豊町の会社員、平田さん(68歳)が頭などを強く打って病院に運ばれましたが、まもなく死亡しました。
午後0時30分ごろにNHKのヘリコプターが上空から撮影した映像では、タンクローリーが高速道路を完全にふさいでいて、車両の一部は焼けているように見えます。
道路脇のフェンスが倒れていて、タンクが下の一般道路の交差点付近に落下していました。
警察によりますと、このタンクローリーにはしょうゆが積まれていたということで、タンクが落下した付近の道路にはしょうゆが漏れ出して臭いがたちこめていました。
この事故を受けて、西瀬戸自動車道は、今治インターチェンジと今治北インターチェンジの間の上下線で通行止めとなっています。
現場は片側1車線の直線道路で、警察は事故の詳しい原因を調べています。
https://www3.nhk.or.jp/matsuyama-news/20210913/8000010785.html
9月13日22時20分にYAHOOニュース(愛媛新聞)からは、タンクには9トンのしょうゆが積まれていた、事故時の衝撃でタンクが台車から外れたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
13日午前10時25分ごろ、今治市阿方の瀬戸内しまなみ海道下り線で愛知県の男性会社員(68)の大型タンクローリーが左側側壁に衝突し、高さ約10メートルの高架からタンク部分が落下した。
会社員は市内の病院に搬送され、脳挫傷で死亡した。
県警高速隊によると、タンクローリーはしょうゆ約9トンを積んで、愛知県から市内の配送先に向かう途中だった。
タンクは県道と市道の交差点近くに落下し、コンクリート片などで周辺の駐車車両約10台に傷が付いた。
高速隊は、タンクが事故時の衝撃で台車部分から外れ、高さ約1メートルのコンクリート側壁を乗り越えたとみて調べている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/d533a775510d116d93c68e711400c17cbb4c0139
(ブログ者コメント)
タンクローリー車の衝突、横転、転落事故はしばしば発生しており、特徴的な事例は本ブログでも紹介しているが、タンクが台車から外れたという事例はブログ者の記憶にはない。
2021年8月21日13時8分にYAHOOニュース(関西テレビ)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
7月29日、夏の青空の下、兵庫県の新名神高速道を軽快に走る車に衝撃的な出来事が…。
突然、何かがフロントガラスにぶつかり、大破。
運転手は慌てて車を路肩へ。
事故に遭った運転手:
「あっ!と思った瞬間にぶつかっていた感じですね」
よく見てみると、車に直撃していた塊はなんと、対向車線から跳ね上がってきていたのです。
事故に遭った運転手:
「(対向車線から)モノが飛んでくることは想像もしなかったですね」
飛んできたものの正体は、大きさ20~30cmほどの木製の車止め。
後部座席までガラスの破片が飛び散り、運転していた男性は手や目に軽いけがをしました。
車の被害総額は100万円以上にものぼるといいます。
この落下物事故について街の人は…。
男性:
「ちゃんとそういう措置をしてないと、罪にはなるのかな」
女性:
「そういう危険性があることも、管理のひとつだと思うので…。気づかず落ちちゃったけど、もともと運んでた人の責任」
高速道路で起きた落下物による事故。
わざと落としたかどうかは不明なものの、落とした人の法的責任について、菊地幸夫弁護士に伺います。
菊地弁護士:
「わざとじゃなくても責任は重大です。これは『飛散防止』という事で、荷物をしっかりと固定しなさいよと道路交通法で定められています。うっかり荷物を落としちゃっても10万円の罰則があるんですね。 それだけはありません。もちろん落とすと反則金などもありますし、ケガをしたり、これが重傷だったりということになると過失運転致傷罪というもっと重い罪にもなり得ます。もちろん弁償もしなければなりません。運転手さん、荷物の固定はしっかりとお願いします」
(関西テレビ8月18日放送『報道ランナー』内「そこが聞きたい!菊地の法律ジャッジより)
https://news.yahoo.co.jp/articles/467abd4b2c99a74dcc2b657f2d66eff7b3db4a1e
(ブログ者コメント)
〇以下は名古屋高速からの注意喚起リーフレット。
『落下物は落とし主の責任です』
落下物により第三者に損害が生じた場合は、積荷を落とした方に民法上の損害賠償責任が生じます。
また、道路法第43条及び道路交通法第75条の10違反になります。
・・・
https://www.nagoya-expressway.or.jp/safety/04.html
〇トラックなどからの荷物落下事故で損害賠償されたという報道は、これまで記憶にない。
賠償金は支払われたが、ニュースバリューがないので報道されなかった、ということかもしれないが・・・。
2021年8月11日18時9分にNHK群馬から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11日午前11時50分頃、上信越自動車道の下仁田インターチェンジと松井田妙義インターチェンジの間の下り線を走っていた複数の車の運転手から「金属片のような落下物がある」「落下物を踏んでしまった」という110番通報がありました。
警察によりますと、走行していた大型トレーラーから積み荷の金属片が落下し、後続の30台以上の車がそれを踏み、複数の車がパンクしたということです。
パンクした車は路肩に止まったり近くのサービスエリアまで走って修理や搬送の対応をしたりして、けが人はいませんでした。
上信越自動車道は、午後3時半まで下仁田インターチェンジと松井田妙義インターチェンジの間で50キロの速度規制を行い、金属片を回収したということで、現在は特に規制は行われていないということです。
警察は、金属片を落としたトラックの運転手から事情を聞くなどして、当時の詳しい状況を調べています。
東京都内から長野県の軽井沢に向かっていたという50代の男性は、「道路に何かあるとは気がつかなかったのですが、パンと音がしたあと、車が傾いてきて、パンクしたことが分かりました。前方の車もゆっくり走っていて、同じようにパンクしていたようでした」と話していました。
また、オートバイで日帰りのツーリングをしていたという40代の男性も、「走行中に何か踏んだなと違和感があり、サービスエリアに入ったら同じような車が多くありました。途中の路肩にも車が10台以上止まっていて、おかしいなとは思っていたのですが、路上に何が落ちていたのか、自分の目では確認できませんでした。仕方がないので、電車で帰ろうと思います」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/maebashi/20210811/1060010039.html
2021年4月28日18時0分にNHK高知から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
今月25日の深夜、香美市の国道でタンクローリーが崖下に転落する事故があり、積み荷の塩化亜鉛の液体1万2000リットルのうち、およそ5000リットルが周辺に流出したとみられています。
塩化亜鉛はメッキの際の洗浄剤や乾電池の電解液などに用いられる薬品で、法律で劇物に指定されています。
しかし、流出した液体は土壌にしみこんでいるうえ、中和するための消石灰を散布するなどの対応が取られていることから、県は人体に健康被害が出る可能性は低いとしています。
また、近くを流れる穴内川でも水質への影響は確認されておらず、県は現時点で遊泳を含め川の利用を制限していません。
ただ、現場周辺の地質や地下水の流れなど不明な点もあるということで、県は引き続き、魚類の生息確認や川の水質検査を行うなど、周辺の環境への影響を調べることにしています。
県環境対策課は、「すぐに影響が出るとは考えにくいが入念に調べたい。万が一、異常が確認されたら速やかに発表したい」と話しています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kochi/20210428/8010011266.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。