







2018年7月23日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第3報修正2として掲載します。
第2報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/8606/
(2018年12月13日 修正2 ;追記)
2018年12月6日22時51分に毎日新聞から、安全管理責任者である技術顧問が書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県警は6日、現場の安全管理責任者で同社技術顧問の男性(68)を、業務上過失致死容疑で金沢地検に書類送検した。
金沢労基署も同日、同社と技術顧問を労安法違反容疑で書類送検した。
事故は6月6日午前3時半ごろに発生。
県警によると、古紙に希硫酸などを混ぜる円筒形のタンク(深さ約5m)内で、異物を取り除こうとした従業員の男性(57)が倒れ、助けようとした49歳と27歳の男性も巻き込まれた。
死因は、高濃度の硫化水素による急性中毒だった。
送検容疑は、技術顧問は有毒ガスの発生を予測できたのに現場に立ち会わず、ガス濃度の計測やマスク着用の指示などを怠り、3人を死亡させたとしている。
出典
『3人死亡のタンク事故 技術顧問の男性を書類送検 石川県の製紙会社』
https://mainichi.jp/articles/20181206/k00/00m/040/296000c
12月6日19時32分にNHK石川からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
警察のその後の調べで、68歳の技術顧問の男性は、タンク内に硫化水素が発生する危険作業だったにも関わらず、事故を防ぐためのタンク内の換気を行うよう指示しなかったことなど、適切な安全対策を怠ったという。
出典
『タンク3人死亡事故で書類送検』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kanazawa/20181206/3020000503.html
2018年12月3日9時28分にNHK首都圏から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ことし5月、東京都内の高速道路で補強工事に携わっていた作業員2人が鉛中毒と疑われ、激しい腹痛や手足のしびれなどの症状が出る危険が高いと診断されたほか、ほかにも6人が、作業を続けると鉛中毒を発症する可能性が高いと判断されたことが分かった。
いずれも、橋脚などの劣化を防ぐために塗装に混ぜて塗られた鉛を誤って吸い込んだとみられ、厚労省などは注意を呼びかけている。
東京・江東区にある「ひらの亀戸ひまわり診療所」によると、ことし5月、東京都内の高速道路で補強工事に携わっていた作業員33人が健康診断で血液検査を行った結果、血中に含まれる鉛の数値が異常な値を示すケースが相次いだ。
このうち2人が、国が基準としている血液100mℓ中60μg以上の鉛が検出され、鉛中毒と疑われると診断された。
自覚症状はなかったが、激しい腹痛や手足のしびれなど、中毒特有の症状が出る危険が高い状態だったという。
さらに、ほかにも6人が、国の基準は下回ったが、このまま作業を続けると中毒を発症する可能性が高いと判断されたという。
診療所や会社側によると、いずれも橋脚などの劣化を防ぐために過去に塗装に混ぜて塗られた鉛を誤って吸い込んだとみられ、厚労省などは注意を呼びかけている。
診察した毛利医師は、「これほど血液中の鉛の濃度が高い作業員が多くいることに驚いた。全国でインフラの補修工事が進む中、ほかの工事現場でも同様の鉛中毒の危険はあり、今後、中毒を発症する作業員が出る可能性がある」と話している。
厚労省などによると、4年前、東京の高速道路で改修工事などをしていた14人の作業員が鉛中毒となる災害が発生したため、業界団体などに対策の徹底を呼びかけている。
鉛中毒は、鉛を吸い込んだり舐めたりするなどして体内に蓄積したため起きるもので、激しい腹痛や手足のしびれなどの症状が出るほか、重症化すると、最悪の場合、死亡するケースもある。
しかし、医師の間で鉛中毒の知識やリスクが十分に共有されていないため、正しく診断されないケースが出ている。
4年前に東京都内の高速道路で改修工事を行っていて、鉛中毒を発症した40代の男性は、4つの病院をまわっても原因が特定されず、腹部や胸などの激しい痛みが1か月以上続いた。
男性は、点滴を受けるなど体内の鉛を外に出す治療を半年間続けた結果、ようやく回復したということだが、診断がもう少し遅れれば、体にマヒが残った危険もあったという。
診察した大阪・西淀川区にある「のざと診療所」の中村医師は、「症状だけでは、医師の多くは何の病気か分からないと思う。見過ごされている患者も多いのではないか」と話している。
一方、厚労省は、鉛中毒について昭和46年に出された通達に基づいて、末しょう神経障害や激しい腹部の痛み、それに関節痛、けん怠感など複数の症状が出ていることと、血液100mℓ中60μg以上の鉛が検出された場合、業務との関連が認められれば、労災と認定している。
鉛は、鉄がさびるのを防ぐことで長く使用できるようにするため、高速道路や鉄道の橋脚や住宅やマンションの鉄骨、それに公園の遊具などに、塗料に混ぜて広く塗られてきた。
しかし、鉛自体が有害物質であり、健康被害が出たことなどから、塗装メーカーおよそ100社で作る団体「日本塗料工業会」は、平成8年に自主的に鉛を含む塗料の使用を禁止した。
団体によると、今も一部で使用されているということで、2020年までの廃絶に向けて取り組んでいるという。
過去に高速道路の橋脚などに塗装に混ぜて塗られた鉛は、補強工事で作業員が塗料をはがす際に誤って吸い込む危険があり、大型インフラの改修や補修の時期を迎える中、専門家や医師などからは鉛中毒のリスクを指摘する声があがっている。
工事の元請け会社はNHKの取材に対して、「作業員には、鉛を吸い込むのを防ぐためのマスクや防護服などの着用を指示していたが、1人1人に徹底されておらず、着用が不適切だった可能性がある。血液中の鉛の濃度が高かった作業員の配置を換えるなど、適切な措置を行っている。今後も引き続き、健康被害の防止に関する法令を遵守しながら工事を行っていきたい」と話している。
出典
『高速道工事で作業員が鉛中毒疑い』
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20181203/0022093.html
(ブログ者コメント)
「職場の安全サイト」に、発生年月日などは不明だが、同じような事例が下記趣旨で掲載されていた。
休業者1名とあるので、4年前の高速道路事例とは違うかもしれないが・・・。
『橋梁桁に塗布された塗料の塗り替え作業中、鉛中毒を発症』
本災害は、高速道路で、橋梁桁に塗布された塗料の塗り替え作業中に発生した。
高速道路の橋梁桁に塗布された塗料の塗り替え工事で、近隣環境への配慮のためビニールシートで作業場を覆い、隔離措置された作業場でディスクサンダー等を用いて含鉛塗料のかき落とし作業に従事した作業者1名が、全身倦怠感、食欲不振、体の痛み、指の痺れ、急激な体重減少などを訴え、鉛中毒と診断された。
休業者数1名
【原因】
1.発注者、事業者は、塗布されている塗料中の鉛等の有害な化学物質の有無を把握せず、また、把握した後も施工事業者に伝えられていなかったこと。
2.剥離等作業を乾式方法で行っていたこと。
3.保護具の選定が適切でなかったこと。
4.作業時に保護具を外すことが行われていたこと。
5.集じん機・掃除機等による除じんを行っていなかったこと。
6.鉛作業主任者が選任されていなかったこと。
【対策】
1.発注者は、有害な化学物質の有無について把握している情報を施工者に伝えるほか、塗料中の有害物の調査やばく露防止対策について必要な経費等の配慮を行うこと。
2.施工者は発注者に問い合わせる等して、当該塗料の成分を把握すること。
3.当該塗料の成分に鉛等の有害物が確認された場合、当該塗膜の剥離作業を行う場合、湿式による作業の実施、作業主任者の選任と適切な作業指揮の実施、有効な保護具の着用、適切な使用の監視等を行うこと。
4.塗膜の剥離作業に従事させる時は、遅滞なく、塗料に含まれる鉛等の有害物に係る有害性、取扱い方法、当該作業に関し発生する恐れがある疾病の原因、予防方法、保護具の性能及び取扱い方法に関する教育を行うこと。
http://anzeninfo.mhlw.go.jp/anzen_pg/SAI_DET.aspx?joho_no=101504
2018年12月3日12時45分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3日午前9時45分頃、名古屋市瑞穂区のパロマ瑞穂スポーツパークで、テニスコートのクラブハウスの解体作業をしていた作業員から、「複数人が気分が悪いと訴えている」と119番があった。
消防によると、20歳代~50歳代の作業員6人が頭痛やめまい、吐き気などの症状を訴え、病院に搬送された。
いずれも意識はあり、命に別条はないという。
工事を発注した市によると、当時、作業員らは建物をビニールで囲って外壁のアスベストを除去していた。
当時は雨だったため、ビニール内で発電機を稼働させて作業していたという。
警察は、一酸化炭素が発生して作業員が酸欠状態になった可能性があるとみて、原因を調べている。
出典
『アスベスト除去中に酸欠か、作業員6人を搬送』
https://www.yomiuri.co.jp/national/20181203-OYT1T50042.html
12月3日16時50分に中京テレビからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3日午前10時前、名古屋市瑞穂区のパロマ瑞穂テニスコートにあるクラブハウスで、アスベストの撤去作業をしていた男性作業員6人が体調不良などを訴え、病院に搬送された。
消防などによると、全員が酸欠とみられ、命に別条はないという。
作業員らは当時、密閉された部屋で発電機を使って作業をしていたということで、警察は、発電機の排気ガスが影響したとみて調べている。
出典
『密閉した部屋で作業の6人、酸欠で搬送 名古屋・瑞穂区』
https://www2.ctv.co.jp/news/2018/12/03/32638/
(ブログ者コメント)
以下は、中京テレビの映像の1コマ。
クラブハウスの側面全体がビニールシートで囲われている。
報道では酸欠の可能性ありということだが、CO中毒の可能性もあるのではないだろうか?
2018年11月14日18時8分にNHK徳島から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
14日午前11時半ごろ、徳島市幸町のホテル千秋閣などが入っている自治会館で、作業員がエアコンの解体作業を行っていたところ、配管に残っていたフロンガスが漏れ出した。
この事故で、ガスを吸った男性の作業員3人が体調不良を訴えて、病院に運ばれた。
このうち、50代の作業員が一時、全身に脱力感を訴えたが、特に異常はなく、いずれも命に別状はないという。
警察によると、建物の5階にある機械室で、作業員がエアコンの解体作業中に配管を切断したところ、配管内に残っていたフロンガスが漏れ出したということで、事故の詳しい原因を調べている。
ガス漏れのあった自治会館は、地上10階、一部11階建てで、徳島県市町村職員共済組合がホテルも経営し、宿泊用の部屋やレストランなどがある。
建物は現在、耐震工事を進めていて、ホテルは今月1日から休館しているが、建物の中には市町村職員共済組合のフロアなどがあり、ガス漏れがあった時間帯には職員など、およそ50人が建物の中にいたという。
建物の中にいた人は無事避難したが、一時、玄関付近には消防隊員や建物の中にいた人が大勢集まり、複数の消防車や救急車が待機するなど、現場は騒然とした。
【フロンガスとは】
環境省によると、フロンガスは、エアコンや冷蔵庫で熱を冷やすための冷媒として多く用いられていて、フロンガス自体は人体に直接の影響はないものの、一度に大量のフロンガスを吸い込んだり、地下室など密閉された空間に漏れたりした場合は一時的に酸欠状態になり、めまいや気分が悪くなることがあるという。
こうしたフロンガス漏れを防ぐため、現在、フロン排出抑制法により、業務用エアコンの所有者に対して定期的な点検が義務づけられているという。
出典
『フロンガス漏れ 作業員3人搬送』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/tokushima/20181114/8020003482.html
2018年10月25日8時58分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。温故知新情報として紹介する。
「正体不明の奇病が続出」。
50年前の1968年10月10日付の朝日新聞夕刊(西部本社版)社会面に、そんな見出しの記事が載った。
国内最大の食品公害と言われる「カネミ油症」を、初めて公にした記事だ。
当時、取材にあたった元記者は、今も苦悩する被害者を忘れてはならないと語る。
記事は、体中の吹き出物や手足のしびれなどの症状を福岡県内の住民らが訴え、「米ぬか油」が原因と疑われると伝えた。
カネミ倉庫(北九州市市)の名前は、この時点で、まだ触れられていない。
報道のきっかけは、同県大牟田市の会社員の男性と親族が、記者に被害を訴えたことだった。
大牟田通信局の記者だった武田さん(男性、83歳)=東京都小平市=は、「原因も治療法も分からない。市役所も取り合ってくれない」と、途方に暮れた男性の様子を覚えている。
厚生省(当時)の資料によると、男性の一家は10月4日、保健所に「油による被害」を届け出た。
九州大学病院の皮膚科には、8月から通院していた。
同様の症状の患者たちが、4月から来院していたという。
報道があった翌11日、福岡県は九大病院に聞き取りをし、県下の保健所に調査を命じた。
北九州市は、カネミ倉庫に営業自粛を勧告。
厚生省は16日、大阪以西の府県に、同社の油の販売停止を指示した。
被害の届け出は、22日までに、23府県で約1万人に上った。
なぜ、各地の被害は表沙汰にならなかったのか。
武田さんは、「企業活動の妨げになりそうな事案を行政は黙殺し、住民も声を上げない。国全体がそんな雰囲気だったのではないか」と振り返る。
油症被害が公になって50年。
「問題が起きたとき、SNSで個人の声は届きやすくなったが、国や企業が責任を認めずに事をかえって大きくしているという構図は変わっていない」
◇
西部本社(北九州市)の社会部記者だった西村さん(男性、78歳)=千葉県佐倉市=が11日、北九州市の被害者宅に向かうと、カネミ油の一斗缶があった。
同社は当初、「油の販売店が別の油を混ぜることがある」と、自社製品が原因であることを否定していたが、その油は、同社の社員を通じて直接買ったものだったという。
カネミの工場にも確認した上で、12日付夕刊に「カネミの油で発病」の見出しで記事を載せた。
西村さんは、「50年たって、国も企業も、個々の問題への反応は敏感になったかもしれない。ただ、福島の原発事故に見るように、手に余る被害が半ば放置されているのは同じだ」と話す。
定年後、熊本県水俣市に家を借り、自宅と行き来しながら、水俣病の事件史を調べてきた。
60年代に「終わった問題」と見なされて報道が下火になり、「空白」が生じていると気付いたからだ。
「(メディアは)日々の出来事に追われ、被害者が長い間苦しみ続ける事件を追うのは不得手。この間、どれほどカネミ油症を報じてきただろうか」
いずれ、カネミ油症の調査にも取り組みたいという西村さん。
「今年は、油症の問題を問ういい機会。被害者と遺族の苦悩に耳を傾ける報道を願う」と話した。
出典
『被害者宅に一斗缶が… カネミ油症50年、報道の端緒は』
https://digital.asahi.com/articles/ASLB40DCYLB3TIPE02P.html?rm=439
ちょっと古いが、2018年6月16日14時44分に朝日新聞からは、被害者の1人かもしれない女性に関する以下のような記事もネット配信されていた。
ダイオキシン類などで汚染された食用油による食中毒「カネミ油症」の事件発生から、今年で50年。
油は広く西日本一帯に流通したとされるが、被害の実態は不明な点も多い。
首都圏に住む患者や支援者らが17日、東京で集会を開き、問題が今も未解決であることを訴える。
近年になって、「自分は油症かもしれない」と気づいた女性も声を上げる。
都内の女性(60)は2012年、カネミ油症を取り上げた新聞記事を偶然手に取り、がくぜんとした。
自分の長年にわたる多くの症状が、すべて、油症の特徴にあてはまった。
「私はカネミ油症だったの?」
油症は1968年3月ごろから、西日本の各地で多く現れてきた。
症状は一様でなく、黒い吹き出物、爪の変色、手足のしびれ、全身の倦怠感、内臓疾患など、「病気のデパート」と呼ばれるほど、多岐にわたる。
被害が広く報じられた68年10月から約1年で、保健所に被害を届けたのは1万4000人を超え、近畿、中国地方、四国、九州のほぼ全県にわたった。
だが、汚染された油の流通経路や購入先の調査は徹底されず、被害の広がりの実態は、今日まで不明なままだ。
女性は、西日本の山あいの村で育った。
10歳だった68年3月、顔や体の一面に黒い吹き出物が現れた。
成人後は体のあちこちに脂肪腫ができ、手足の硬直、倦怠感や抑うつに悩まされた。
月経は激しい痛みと大量の出血を伴い、流産と死産を繰り返して、子どもはあきらめた。
病院では、「原因不明」と言われ続けた。
発症当時、家族にも同様の症状が出たが、だれも医師から油症の疑いを指摘されなかった。
今となっては、自身も家族も、当時食べたのがカネミ油だったのか分からない。
油症との関連を疑い、首都圏の患者らが集まるカネミ油症関東連絡会に相談した。
多くの患者と交流のある佐藤さん(女性、79歳)は、「皮膚症状や婦人科疾患など、油症に特徴的な多くの症状と発症時期を考え合わせると、女性が油症である可能性は高い」と指摘する。
・・・・・
出典
https://www.asahi.com/articles/ASL6G62H3L6GTIPE02H.html?iref=pc_extlink
(ブログ者コメント)
〇ご存知の方も多いと思うが、この事故は米ぬか油の製造時、熱媒として使用していたポリ塩化ビフェニール(PCB)が、コイルに開いた穴から米ぬか油側に漏れ、PCBというよりは、熱によって生成していたダイオキシン類によって引き起こされた。
〇つい最近、どこのテレビ局だったか忘れたが、現在も営業を続けているカネミ倉庫の、たしか社長の話が流されていた。
詳細は覚えていないが、「自分たちの責任が問われるのは仕方がないが、PCBを製造していた会社に一切オトガメがないというのは釈然としない・・・・」といった内容だったと思う。
カネミ油症となると、どうしても患者サイドの報道が目立つが、原因企業側にも苦悩が続いている。
事故は、双方に残酷な結果しかもたらさない。
2018年10月24日18時55分にNHK静岡から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
24日午前11時ごろ、焼津市中根新田のお総菜を製造する食品工場で、「厚焼きたまごを焼いていた何人かが体調の不良を訴えている」と、工場の従業員から消防に通報があった。
消防によると、工場内でたまごを焼く作業をしていた20代から60代の男女、計6人が意識がもうろうとするなどの症状を訴えていたため、病院に搬送したという。
警察によると、6人はいずれも軽傷で、一酸化炭素中毒とみられるという。
この工場では、24日朝6時過ぎから厚焼きたまごを焼く作業が行われていたが、警察などによると、工場内では、ほとんどの窓が締め切られた状態だったという。
警察は、工場の安全管理など、詳しいいきさつを調べている。
出典
『卵焼いていた6人搬送CO中毒か』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/shizuoka/20181024/3030000944.html
10月25日7時55分に静岡新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
従業員の一人が「普段は開けている窓を閉めていた」と話していて、警察は、換気が不十分な状況で作業していたことが原因とみて調べている。
出典
『換気不十分原因か、従業員6人搬送 焼津の食品工場』
http://www.at-s.com/news/article/social/shizuoka/557456.html
(ブログ者コメント)
以下はNHK映像の1コマ。
1階、2階のどちらで事故が起きたかは不明だが、1階窓の外側には赤っぽい色の扇風機2台が、また2階には換気扇口のようなものが見える。
2018年10月16日11時54分にNHK関西から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
15日午後6時半ごろ、大分市豊海にある大分市公設地方卸売市場で、下水道の清掃作業のためマンホールの中に入り、はしごを登っていた男性がはしごから落ちるのを、一緒に作業をしていた別の男性が見つけ、消防に通報した。
はしごから落ちたのは、大分市東院の会社員、葛城さん(男性、50歳)で、駆けつけた消防隊員がマンホールの底に落ちていたのを見つけ病院に運んだが、意識不明の重体となっている。
警察の調べによると、葛城さんは高さ3mの所から落ちているが、目立った外傷はなく、消防の調べではマンホールの中から硫化水素が検出されたということで、警察では、葛城さんが硫化水素を吸って意識を失った可能性もあるとみて、詳しい状況を調べている。
葛城さんは、市場を管理する大分市から発注を受け、下水道の清掃作業にあたっていたという。
出典
『清掃でマンホールに入り転落重体』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/oita/20181016/5070002241.html
10月17日13時34分に読売新聞からは、以下の記事がネット配信されていた。
15日午後6時半頃、大分市豊海の市公設地方卸売市場で、下水道の清掃をしていた同市東院、会社員の男性(50)がマンホール内から地上に出ようとした際、約3メートル下の下水道に転落した。
男性は市内の病院に搬送されたが、意識不明の重体。
大分中央署の発表では、男性は市の発注を受けて作業をしており、一緒にいた同僚の男性が転落に気付いた。
下水道から安全基準の15倍にあたる濃度の硫化水素が検出され、同署は男性が硫化水素を吸って意識を失った可能性もあるとみて、原因を調べている。
出典
『マンホール出ようとして転落重体…硫化水素検出』
https://www.yomiuri.co.jp/national/20181017-OYT1T50062.html
2018年9月27日17時50分にNHK山梨から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
27日正午ごろ、笛吹市御坂町成田にある塗装会社の倉庫の中で男性2人が倒れていると、近くを通りかかった人から消防に通報があった。
2人は、この塗装会社の30歳と54歳の男性従業員で、甲府市内の病院に搬送されたが、症状は軽く、命に別状はないという。
警察によると、2人は27日午前中から倉庫のシャッターを開けて、「トリクロロエチレン」という塩素系の薬品を使って金属製の部品の洗浄作業をしていたということで、警察は、2人がこの薬品を吸い込んで体調を崩したとみて調べている。
当時、現場周辺では異臭がただよったため、警察は近くの道路を1時間ほど通行止めにし、近くの笛吹高校と市の教育委員会に状況を説明したが、警察によると、これまで体調不良などを訴えた人は他にはいないという。
出典
『薬品吸い込んだか 男性2人搬送』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kofu/20180927/1040004304.html
(ブログ者コメント)
以下はNHKの1シーン。
奥行きは定かでないが間口が10mほどありそうに見える、そう大きくもない平屋建ての倉庫だ。
その建屋の壁から、直径数10cmほどあろうか、排気筒が屋根の上まで出ている。
排気筒といい、シャッターを開けて作業していたことといい、有機溶剤中毒の危険性については理解していたように見受けられる。
それなのに、なぜ?
可能性としては、トリクロロエチレンが入った容器に顔を近づけ過ぎた、あるいは空気流れのない場所でトリクロロエチレンを取り扱った・・・そのようなことが考えられる。
2018年9月15日13時47分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
15日午前3時ごろ、東京都文京区後楽の遊園地「東京ドームシティ アトラクションズ」内にある遊戯施設「ジオポリス」の地下1階の改装工事現場で、アトラクションの交換作業にあたっていた作業員7人が体調不良を訴えた。
警察などによると、一酸化炭素中毒の疑いで1人が入院したが、命に別条はないという。
警察によると、作業員ら11人が発電機を使ってコンクリートの解体作業を行っていたところ、作業終了後に複数の作業員が「具合が悪い」などと訴え出たといい、換気の状況など詳しい原因を調べている。
運営会社は、原因調査や安全確保のため、15日にジオポリスで予定していたヒーローショーを中止した。
出典
『一酸化炭素中毒か 東京ドームの遊園地の改装工事現場』
http://www.sankei.com/affairs/news/180915/afr1809150004-n1.html
9月15日14時49分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
作業は14日午後10時から15日午前3時までで、作業員は終了直後に体調不良を訴えた。
『東京ドームシティ 一酸化炭素中毒か 作業員7人体調不良』
https://mainichi.jp/articles/20180915/k00/00e/040/306000c
9月15日17時28分にテレビ朝日からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
消防によると、発電機の排ガスが地下で充満していて、一酸化炭素が検出された。
出典
『東京ドームシティで作業員が一酸化炭素中毒か』
https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000136330.html
2018年8月11日19時4分にYAHOOニュース(宮崎放送)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11日午前6時50分ごろ、高原町蒲牟田にある、S地鶏屋の食品加工場内で、清掃作業をしていたパート従業員のFさん(66)と手伝いに来ていた妻(40)の2人が倒れているのを会社社長が発見し、119番通報した。
2人は病院に搬送されたが、約1時間後に妻の死亡が確認された。
夫は意識が回復しているという。
警察によると、2人は10日夕方から工場内の清掃をしていたということで、警察で、倒れた原因について詳しく調べている。
出典
『宮崎・高原町の工場で清掃中に女性死亡』
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180811-00010001-mrt-l45
8月11日17時9分にFNN PRIME(テレビ宮崎)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
警察によると Fさん夫婦は窓を閉め切った状態で、工場の清掃作業をしていたという。
警察では、意識が回復した夫から話を聞き、事故の原因など、詳しい状況を調べている。
出典
『清掃作業中に2人倒れ 女性1人死亡』
https://www.fnn.jp/posts/390UMK
(2018年9月13日 修正1;追記))
2018年9月7日12時40分にNHK宮崎から、使用していた高圧洗浄機の不完全燃焼によるCO中毒だったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
先月11日、高原町蒲牟田の鶏の炭火焼などを作る工場で、機械の清掃作業をしていたパート従業員の66歳の男性と、男性の妻で、元従業員の40歳の女性が倒れているのが見つかり、その後、女性の死亡が確認された。
警察が詳しく調べたところ、女性は一酸化炭素中毒で亡くなっていて、作業にはガソリン式の高圧洗浄機が使われていたことが、捜査関係者への取材でわかった。
さらに警察によると、当時、工場の窓は閉めきられ、中の空気を外に出す換気扇も作動していなかったという。
ガソリン式の高圧洗浄機は、使用時に大量の酸素を消費するということで、警察は、閉めきった場所で使用したために不完全燃焼が起きたとみて、当時の詳しいいきさつを調べている。
メーカー各社によると、ガソリン式の高圧洗浄機は、電源が不要で洗浄力も強いことから、主に業務用として使われているが、一酸化炭素中毒を防ぐため、多くの機種が屋外の風通しの良い場所に使用を限っているという。
出典
『死亡事故 洗浄機の不完全燃焼か』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/miyazaki/20180907/5060001732.html
2018年8月10日2時33分に北海道新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9日午後2時半ごろ、旭川市パルプ町2の5、日本製紙北海道工場旭川事業所から、「工場の塩素ガスが漏れ、従業員が吸い込んだ」と119番があった。
消防によると、従業員14人が市内の病院に運ばれ、うち1人が自力で歩けず重症。
13人は、いずれも軽症という。
同事業所によると、同日午後2時10分ごろ、工場3階の作業室(約70m2)の天井のコンクリート片が、何らかの原因で剥がれて落下。
パルプ原料の漂白に使う二酸化塩素の配管(塩化ビニール製)に接触して穴が空き、液体が漏れ出て気化。
塩素ガスが発生したとみられる。
この作業室付近や5階の中央制御室にいた14人がのどの痛みやせき、涙が出るなどの体調不良を訴えた。
同事業所は塩素ガスが漏れた区画を封鎖し、操業を停止。
工場外に被害が広がる恐れはないとしている。
同事業所の中山所長は、「これまで塩素の漏出はなかった。原因を調べ、再発防止に努めたい」と話している。
現場はJR新旭川駅の東側約400m。
近くの国道沿いには大型商業施設が並ぶ。
出典
『ガス漏れ14人搬送 旭川・日本製紙』
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/217107/
8月9日18時26分にNHK北海道からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
日本製紙によると、ガスはパルプの漂白に使う二酸化塩素で、消防は、ガスを吸った従業員合わせて14人を市内の病院に搬送した。
消防によると、このうち1人が低酸素症で重症だという。
日本製紙によると、工場の天井のコンクリートの一部が何らかの原因で剥がれて落下して配管を破損し、中を通っていた二酸化塩素の液体が漏れ出てガスが発生したと見られるということだが、間もなく元栓を閉めたため、ガスが工場の外に漏れることは無かったという。
出典
『製紙工場でガス 14人搬送』
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20180809/0002162.html
8月11日0時9分に北海道新聞からは、やや詳しい下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察と労基署は10日、実況見分を行った。
労基署によると、工場は4階から3階にまたがって大型タンクが設置されている。
一辺が最大約20cmのコンクリート片が工場4階の壁から剥がれ、タンク周囲の隙間を通って落下し、3階作業室でパルプ原料の漂白に使う二酸化塩素の配管(塩化ビニール製)を損壊。
液体が漏れ、ガスが発生したという。
出典
『旭川ガス漏れ、警察など実況見分』
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/217376/
(ブログ者コメント)
二酸化塩素という化学物質名を聞くのは初めてだ。
社)日本二酸化塩素工業会からは、物性などについて、以下の情報が公開されている。
http://chlorinedioxide.or.jp/clo2
それによればTWAは0.1ppm。
かなり毒性が強い物質だ。
2018年7月17日0時40分に長崎新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
戦後最大規模の食中毒事件、カネミ油症が発覚して50年。
原因企業カネミ倉庫の加藤社長(61)は、北九州市の同社本社で長崎新聞の単独インタビューに応じた。
将来にわたって、同社の経営と油症認定患者の医療費支給の双方を安定的に継続していくことの難しさをにじませるとともに、「患者をきちんとケアできるシステムが必要」と指摘。
原因物質ポリ塩化ビフェニール(PCB)を製造したカネカ(旧鐘淵化学工業)が被害者救済の枠組みに参加すべきとの考えを示した。
カネミ油症は、カネミ倉庫が米ぬか油製造時の熱媒体としてPCBをカネカから購入し、これが油に混入、西日本一帯で販売して発生した。
PCBは、一部、ダイオキシン類に変化。
本県などで被害を広げ、1968年10月に発覚した。
事件発生の責任は、主に70~80年代に争われた複数の集団訴訟などにより、カネミ倉庫が負っている。
同社と共に被告となったカネカ、国が敗訴した判決はあったが、一連の訴訟の最後の判断となった全国統一2陣2審判決(86年)で、カネカと国は勝訴。
カネカは現在、「責任はない」として、被害者団体、カネミ倉庫、国による救済協議などに関わっていない。
加藤社長は、有害物質PCBを製造し、カネミ倉庫に販売したカネカにも責任があると強調する。
また、特措法に基づくPCB使用製品の適正な保管、処理について、PCB製造事業者ではなく、中小企業を含む使用製品の保管事業者が負担してきた点、全国のPCB廃棄物処理施設に多額の税金が投入されてきた点を疑問視。
「その何パーセントかのお金で患者さんを救える。そもそも、なぜ有害物質を製造し広く販売したカネカが回収・処理費を全額負担しないのか」と述べた。
加藤社長は、カネミ倉庫が認定患者の医療費自己負担分などを支払っていることなどから、「曲がりなりにも責任を取ってきた」とする一方、「カネカは(見舞金などの)金を一度(過去の原告患者に)払って、その後、責任はないと言い張っている。それが50年目の姿」と強調。
「被害者の救済問題を最終的に解決するには、カネカに何らかの形でコミットしてもらわなければならない」と主張した。
【PCB】
米国スワン社が1929年に工業生産を開始。
国内では、54年から鐘淵化学工業(現カネカ)が製造。
感圧複写紙やトランス、コンデンサー、安定器、電化製品など、幅広く用いられた。
三菱モンサント化成(69年~)を含め、72年の製造中止までの国内生産量は5万8787トン、国内使用は約5万4000トン。
残留性、生物蓄積・濃縮性が高く、内臓や神経、皮膚など人体に毒性がある。
2001年、特措法施行で、PCB廃棄物の処理事業が始まった。
出典
『<カネミ油症50年>「カネカも救済枠組みに」カネミ倉庫社長インタビュー PCB製造責任を指摘』
https://this.kiji.is/391475046247318625
上記記事にリンクして、カネミ倉庫は今も食用油を作り続けているなど、下記趣旨の記事もネット配信されていた。
米ぬか油独特の香ばしい匂いが漂う工場敷地内。
高さ10m近い機械や建屋が立ち並んでいる。
カネミ油症事件の原因となった汚染油を製造、販売したカネミ倉庫(北九州市)は、今も食用油を作り続けている。
過熱、ろ過、冷却・・・。
さまざまな工程を通して、油の不純物を取り除くのだという。
「米ぬか油には、結構な時間と手間が掛かるんです。もちろん、安全面は徹底しています」。
加藤社長(61)は年季の入った機械を見上げ、強調した。
事件発覚当時、油症の原因物質ポリ塩化ビフェニール(PCB)の毒性は、社会的に認知されていなかったとされる。
PCBを製造した鐘淵化学工業(現カネカ)の当時のパンフレットには、次のような記述がある。
「カネクロールによる金属材料の腐蝕は、高温、低温を問わず、実用上問題はなく、材質の選択は自由であります」
PCBによる金属腐食性も否定しているように読める。
食用油に大量混入したPCB。
原因は裁判において、脱臭工程でステンレス管を流れるPCBが管を腐食させ、漏れて食用油を汚染したとみられ、PCBを製造販売したカネカの責任も追及された。
だが、後にカネミ倉庫の人為的ミスと隠蔽行為があったとの見方が強まり、全責任がカネミ倉庫にあるとの判断に一気に傾いた。
加藤社長は、「混入原因は、はっきり言って分からない。当時を知る社員はもういませんし。僕らは、ピンホール(腐食穴)が原因としか、言いようがない。そして、PCBにもし毒性があると分かっていたら、(食品製造工程で)使ってない」と断言。
PCBそのものに問題があり、購入時のカネカの説明も不十分だったことを訴える。
PCBは、カネミ油症をきっかけに製造中止となったが、既に社会環境に大量に存在。
PCBの保管、処理は特措法などにより、メーカーではなく、購入した企業側が費用負担することになっており、加藤社長はその不満もぶちまけた。
「うちの場合、コンクリート小屋を造り、鉄板の大きな箱を入れ、その中にPCBを全部保管させられた。無害化処理する費用には2000万円もかかった。本来、カネカが全回収し処理するのが当たり前じゃないのか」
・・・・・
出典
『<カネミ油症50年>「カネカが回収すべきだった」 カネミ倉庫社長インタビュー CB処理負担に不満』
https://this.kiji.is/391483156631782497
2018年6月11日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/8441/
(2018年7月23日 修正1)
その後の北國新聞紙面に、事故当時の詳しい状況などが下記趣旨で掲載されていた。
(6月7日)
タンクは円筒状のコンクリート製で、工場の1階に設置され、容量約80m3、深さ約5m。
当時、再生紙を作るため、古紙や水、希硫酸、マグネシウムを混ぜて溶かしていた。
現場にはMさんとIさん、別の従業員男性の3人がいた。
タンク内に異物が詰まり、点検作業中のMさんが、除去するため、タンク上部にある50cm四方の開口部からハシゴを使って下に降りている際に倒れた。
その後、Mさんを救助しようとしたIさんも同様に内部で倒れたことから、従業員男性が別の部署に応援を要請。
他の製造作業を中断して駆け付けたNさんも内部に入って倒れたとみられる。
Nさんは、通常は事務職に従事しているが、4日から応援のため、製造現場で勤務していた。
消防が3人を救出する際、ガス検知器で硫化水素が検出された。
開口部付近に設けられた送風機で換気され、消防の到着時に硫化水素濃度は薄まっていたが、事故発生時は致死量があった可能性がある。
3人はマスクを着用しておらず、体の一部はタンクの底に溜まった深さ約20cmの溶液につかっていた。
警察によると、タンクの底部から、長さ約100cm、幅約15cmの布のようなものが見つかった。
この布が配管に詰まった可能性がある。
N製紙では1995年4月、段ボールの原料液を混ぜる撹拌機に作業員が転落、死亡する事故が起きている。
事故が起きたタンクは30年程度使われているが、今回の事故のように硫化水素が発生したケースは把握していない。
タンク内は水と古紙が大半で、硫化水素が検知される状況を同社は想定していなかった。
佐野総務課長は、今回の事故は不定期の作業中に発生したとし、「酸欠主任者の資格を持つ従業員は、他の作業現場にはいるが、今回はいなかった」と述べた。
【拡散されず致死濃度に】
金大物質化学系の千木昌人教授(有機合成化学)は、空気より重い硫化水素が溶剤タンクの底に溜まっていたと推測し、「発生が少量だったとしても、拡散されず、致死濃度に達した可能性がある」と指摘した。
千木教授によると、硫化水素の発生には2パターンある。
一つは、硫酸イオンが細菌で還元されるケースで、空気がよどんだ状態で起きる。
溶剤タンクは、物が詰まった状態でよどみ、希硫酸が投入されていたことから、このパターンで発生した可能性がある。
もう一つは、硫化物に酸性水溶液を加えた場合で、千木教授は「タンク内の古紙などに硫化物が含まれていたら、希硫酸と反応して硫化水素が発生することも想定される」と説明した。
(6月8日)
鼻を覆いたくなるような異臭が漂うタンクの内側を覗き込むと、倒れた2人の姿がうっすら見えた。
「すぐに換気しろ」「危険だ。入るな。」
タンク付近に集まった10人ほどの従業員の叫び声が未明の工場に響いた。
現場を目撃し、119番通報した同僚男性(21)が7日、事故当時の緊迫の状況を証言した。
同僚男性は、事故が起きたタンクから数10m離れた製造現場で作業をしていた。
「タンクに2人が落ちた。助けてくれ。」
突然の大声に作業を中断し、声のほうに向かうと、すでに10人近くの従業員がタンクの前にいた。
騒然とし、腐敗した卵のような臭いが残る現場で、同僚男性はタンクの開口部から下を見た。
「2人が倒れているのが見え、ただ事ではないと思った。」
携帯電話で急いで119番通報した。
他の従業員たちは、別の作業所にあった送風機を慌てて現場に運び、タンクの開口部付近に備えて換気に取り掛かった。
そんな中、3人目の犠牲者となったNさんが従業員の中を駆け抜け、タンク内に入った。
防毒マスクは着けていなかった。
「倒れている仲間を助んなんという思いが強く、危険を冒してでも助けに行ったんだと思う」と振り返る。
しばらくして、消防隊員が到着した。
(6月10日)
同社には、過去に酸欠作業主任者の資格を有する従業員が複数いたが、定年退職などに伴い、現在は1人となっている。
石川労働局は、工場内に複数のタンクがある同社の規模からみると、「1人では少ないのではないか」という。
(6月11日)
白山署は10日、司法解剖の結果、3人の死因は、いずれも硫化水素の吸引による急性中毒だったと発表した。
3人は、内部に入った直後に意識を失ったとみられる。
(6月14日)
「硫化水素が発生するなんて、本当に知らなかった」
警察の事情聴取を終えたN製紙幹部は、ため息をついた。
柴田社長も、「数10年、製紙業をやってきて、硫化水素という言葉を初めて聞いた」と言う。
同社は本当に、この有毒ガスを想定していなかったのか。
古紙と水が入った溶液に希硫酸を混ぜると硫化水素の発生する恐れがあるというのは、「製紙業界の常識」(金沢市の同業者)だ。
同社に30数年勤務した元従業員の60代男性は、「従業員向けの安全会議は定期的に開かれていたが、硫化水素の危険性を教わった記憶はない」と打ち明ける。
2018年7月13日22時14分にNHK岡山から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
岡山市が水につかった住宅用に配布した消毒薬を、北区の女性が誤って飲んでいたことがわかり、市では「誤まって飲むおそれがあるので、絶対に消毒薬はペットボトルなどに移し替えないでほしい」と注意を呼びかけている。
岡山市では、今回の豪雨を受けて、自宅が床上まで水につかった住民に消毒薬を配っているが、12日に北区に住む女性が、受け取った消毒薬を誤って飲んでいたことがわかったという。
女性は医師の診断を受け、のどに痛みが残っているものの、入院はしておらず、症状は軽いという。
市によると、女性は受け取った消毒薬を別のペットボトルに移し替えて保管していたということで、岡山市では「誤まって飲むおそれがあるので、絶対に消毒薬はペットボトルなどに移し替えないでほしい。万が一、誤まって飲んだ場合は、速やかに医療機関を受診してほしい」と注意を呼びかけている。
出典
『消毒薬の誤飲に注意呼びかけ』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/okayama/20180713/4020000809.html
2018年7月5日17時57分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5日午後3時20分ごろ、東京都台東区谷中のマンホール内で作業員が体調不良を訴えていると、119番通報があった。
消防によると、30~40代の男性5人が搬送された。
このうち1人が、一時、意識不明になったが、搬送中に意識を取り戻した。
いずれも命に別条はない。
マンホールの周辺で一酸化炭素が検出されており、一酸化炭素中毒の可能性があるという。
警察などによると、3人は自力でマンホールの外に避難。
2人はマンホール内の深さ約10mの場所に、一時、取り残され、消防隊員に救助された。
当時はマンホール内で浸水対策工事が行われており、警察が当時の詳しい状況を調べている。
現場はJR西日暮里駅から西に約300mの、住宅や商店が立ち並ぶ一角。
出典
『マンホール内で作業員5人が体調不良 一酸化炭素中毒か 東京・台東区』
http://www.sankei.com/affairs/news/180705/afr1807050031-n1.html
7月5日20時19分にTBS NEWSからは、ガス検電池切れ?という下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察によると、5人は午前8時半ごろから、休憩を挟んでマンホールの中で工事を行っていた。
発電機を使って作業していたが、ガス検知器の電池が切れていた作業員もいたということで、警察などが当時の状況を調べている。
出典
『マンホールで作業中に一酸化炭素中毒、2人意識不明』
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3413992.html
7月6日15時2分にNHK首都圏からは、換気対策不十分か?など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
マンホールの中で工事にあたっていた作業員が相次いで体調不良を訴え、夜までにあわせて6人が病院に搬送された。
作業員たちは一酸化炭素中毒の可能性があるとみられているが、工事を発注した東京都によると、6人はいずれも命に別状はないという。
この工事は、長さおよそ1kmの下水道管を新設するためのもので、事故当時、作業員たちはおよそ14mの地下で、鉄板を電動工具で削る作業や内部の清掃などを行っていたという。
都によると、マンホールの中では排気ガスの出る発電機を使っていたことから、換気のために送風機も設置されていた。
しかし現場では、業者に求められる酸素濃度の計測を行っていなかったということで、都は、送風機を使った換気対策が十分でなかった可能性があるとみている。
都は、今回の工事を請け負った業者に再発防止に向けた安全対策を求めるとともに、同じような工事を行う業者に注意喚起を行うことにしている。
出典
『マンホール事故換気対策不十分か』
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20180706/0014275.html
2018年6月22日6時51分にNHK北海道から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
21日午後8時半ごろ、札幌市厚別区東5条1丁目の食品加工会社「B」の3階建ての工場で、「体調不良の従業員がいる」と工場長から消防に通報があり、消防車など28台が出動した。
警察によると、工場では当時、従業員およそ50人が作業をしていて、このうち1階にいた20代から60代の5人が体調不良を訴えて病院に運ばれたが、いずれも命に別状はないという。
また、残りの従業員も、一時、屋外に避難し、念のため病院で検査を受けているという。
この工場はコンビニ向けの弁当や総菜などを作っていて、消防によると、建物内からは一酸化炭素が検知されたという。
出典
『食品工場でガス充満か 5人搬送』
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20180622/0000945.html
6月23日0時32分に北海道新聞からは、体調不良者は6人だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
新たに従業員の30代男性が22日、入院し、負傷者は6人となった。
警察は、炊飯設備に異常がなかったか、慎重に調べている。
警察や消防は22日、現場検証を行い、調理場の炊飯設備を稼働させて調べたが、不具合は確認されていないという。
出典
『弁当工場の負傷者6人に CO中毒の疑い 札幌・厚別区』
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/202095/
6月22日18時19分にNHK北海道からは、体調不良を訴えた人は炊飯室で作業していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
これまでの調べで、体調不良を訴えた6人はガスを使って弁当の米を炊く炊飯室で作業をしていたことがわかった。
会社によると、炊飯室には重さおよそ15kgの小型の釜が200個ほどあったという。
警察によると、炊飯室では高い濃度の一酸化炭素が検出されたということで、6人は一酸化炭素中毒の可能性が高いとしている。
6人は快方に向かっているという。
出典
『炊飯室で一酸化炭素中毒か』
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20180622/0000960.html
(2018年7月15日 修正1 ;追記)
2018年6月23日付の北海道新聞紙面に、下記趣旨の記事が掲載されていた。
部屋に窓はなく、換気設備が設けられている。
2018年6月13日11時21分に産経新聞westから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12日午後7時10分ごろ、三重県志摩市阿児町鵜方の料亭Mで、宴会をしていた客から「2人が倒れた」と119番があった。
倒れた客2人と体調不良を訴えた客6人の計8人が病院に搬送されたが、いずれも意識はあり,命に別条はなかった。
消防によると、現場からは通常より高い一酸化炭素が検出された。
警察によると、客8人は55~79歳の男性。
いろりのある部屋で宴会をし、炭火で海鮮料理を食べていた。
当時、部屋では換気扇が回っていたが、外が強風のため空気が正常に循環しなかった可能性があるとみられる。
出典
『炭火焼き海鮮料理でCO中毒か 料亭の客8人搬送 三重・志摩』
http://www.sankei.com/west/news/180613/wst1806130037-n1.html
6月13日付で毎日新聞中部版(夕刊)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
12日午後7時10分ごろ、三重県志摩市阿児町鵜方の料亭Mで、食事をしていた55~79歳の男性客8人が突然倒れるなど不調を訴え、市内外の病院に運ばれた。
室内から通常より高い濃度の一酸化炭素(CO)が検出されており、警察が一酸化炭素中毒の疑いがあるとみて、詳しい原因を調べている。
8人とも意識があり、命に別条はないという。
警察や消防によると、8人は午後6時ごろに入店。
1階の個室で酒を飲み、いろりの炭火を使って料理を食べていたという。
うち2人が突然倒れ、残り6人も不調を訴え、自分たちで119番した。
店内に他に客はおらず、店員も無事だという。
市商工会によると、Mは2010年7月創業で、海鮮料理などを提供している。
出典
『CO中毒? 料亭で食事中、8人搬送 三重・志摩』
https://mainichi.jp/articles/20180613/ddh/041/040/004000c
2018年6月6日19時22分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6日午後1時20分ごろ、栃木県那須町高久丙のホテル「E那須」で、従業員が「吐き気や息苦しさがある」と訴え、119番通報した。
ホテル2階の調理場を担当していた従業員5人とフロア担当で調理場と行き来していた従業員1人の計6人が病院へ搬送された。
全員、意識はあり、会話ができる状態だという。
警察によると、その他の従業員や利用客に体調不良を訴えている人はいない。
警察は、ガス漏れの可能性などもあるとみて、詳しい原因を調べている。
出典
『ホテル従業員6人が体調不良訴える 栃木・那須』
http://www.sankei.com/affairs/news/180606/afr1806060025-n1.html
(ブログ者コメント)
状況不明だが、CO中毒の可能性も考えられるので、「中毒」カテゴリーに入れておく。
2018年6月6日21時37分にNHK石川から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6月6日20時28分に毎日新聞石川版からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
6日午前4時前、石川県白山市相川新町の「N製紙」の工場の従業員から「男性2人が紙を溶かす溶剤が入ったタンクに転落した」という通報が消防にあった。
消防が駆けつけると、タンクの中には従業員の男性3人が倒れていて、その場で死亡が確認された。
警察によると、亡くなったのはいずれも従業員のMさん(男性、57歳)、Iさん(男性、49歳)、Nさん(男性、27歳)。
はじめにMさんが、タンク内で紙づまりが発生したため、紙を取り除くためタンク内に入って倒れ、その後、助けに行ったIさんとNさんも次々と倒れたという。
タンクは深さ5mほどで、縦横50cmほどの開口部があり、ハシゴを使って上り下りする構造になっていて、当時はタンクに古紙と水と硫酸、マグネシウムを入れ、濃度などを調整する作業を行っていたという。
警察の実況見分では、タンクの底に深さ約20cmの溶液がたまっていた。
消防が駆けつけた際、タンク内には致死量の濃度を下回るものの、硫化水素が発生しているのが確認されたという。
警察などによると、N製紙の工場は24時間体制で稼働していて、従業員は3交代制で勤務をしているという。
死亡した3人は午前0時ごろから勤務し、このうちMさんとIさんの2人は紙の製造を担当する部門の、Nさんは事務部門の従業員だという。
従業員3人が死亡した工場では、6日午後3時前から警察官が訪れ、現場を詳しく調べている。
また、金沢労基署も立ち入り調査を行って、事故の状況を調べている。
工場はJR北陸線松任駅の北西約3kmの海沿いにある。
同社は1937年創業。
産業用特殊紙などを製造しており、従業員は70人。
出典
『製紙工場のタンク内で3人死亡』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/kanazawa/3025317011.html
『石川 製紙工場、溶剤タンクで作業員3人死亡』
https://mainichi.jp/articles/20180606/k00/00e/040/226000c
6月6日16時10分にTBS NEWSからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6日午前3時45分ごろ、白山市の「N製紙」の男性従業員から、「紙を溶かす溶剤が入っているタンクで男性が倒れている」と119番通報があった。
タンク内では、古紙に水や希硫酸などを混ぜる作業が行われていて、Mさんは古紙に混ざったごみを取り除くため中に入ったところ倒れ、その後、助けに向かった他の2人も相次いで倒れたとみられている。
「基本はタンクには入らない。今回は、何らかの異常があったからだと推測している」(社長インタビュー時の回答)
現場からは硫化水素が検出されているということで、警察で事故との関連を調べている。
出典
『石川・白山の製紙工場の溶剤タンクで男性従業員3人が死亡』
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3388348.html
6月6日19時57分に産経新聞westからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
同社によると、タンクでは再生紙を作るため、古紙と水、希硫酸を混ぜて溶かしていた。
同社では、従業員が中に入って作業することを想定しておらず、マニュアルを作成していなかった。
ただ、従業員に立ち入りの禁止は指示していなかったとしている。
事故は6日午前3時半ごろ発生。
従業員のMさんとIさん、男性従業員1人の計3人で作業中、Mさんがタンクに混入した異物を取り除こうとし、中に入って倒れた。
救助しようとしたIさんと、近くで別の作業をしていたNさんが内部に入って次々に倒れた。
出典
『作業員3人死亡の溶剤タンク、希硫酸など使用…立ち入りマニュアルなし
石川の製紙工場』
http://www.sankei.com/west/news/180606/wst1806060088-n1.html
6月7日20時26分にNHK石川からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察や関係者によると、タンクは大きさが約80m3。
中には、溶液をかき混ぜるためのかくはん機が付いているという。
警察が6日、タンクの中を調べたところ、紙が溶けたような液体と長さ1mほどの布のようなものが見つかったが、タンク内の配管などに目立った損傷はなかったという。
出典
『3人死亡 業務上過失致死疑いも』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/kanazawa/3025339311.html
6月8日付で毎日新聞石川版からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察によると、水や希硫酸を混ぜて粘土状になった古紙が詰まりを引き起こした可能性があるという。
N製紙によると、タンクに入ることを想定した安全対策マニュアルはなかったという。
この点について金沢市内の別の製紙業者は、「再生紙を作る工程でタンクに入る可能性はあり、その際には『送風機で酸素濃度を高める』などと定めたマニュアルを用意している」と話す。
労安法に基づいて酸欠作業主任者を置き、安全性が確保されない場合は作業を中止するという。
この業者は、作業で硫化水素が発生する可能性はあると指摘した上で、「物質として(空気より重いため)下にたまりやすく、タンク開口部からのぞいた時には臭いがしないため、『大丈夫だ』と思って中に入ったのでは」と推測。
何より「グループ作業で、何とか仲間を助けようと入ってしまったのかもしれない。自社の安全教育を改めて徹底する」と話した。
出典
『白山の製紙会社転落事故 3人死亡 業過致死疑いで捜査 白山署が見分』
https://mainichi.jp/articles/20180608/ddl/k17/040/273000c
6月10日19時23分にNHK石川から、死因は硫化水素中毒だったという下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察が9日、3人の遺体を司法解剖して詳しく調べたところ、血液中から致死量を超える硫化水素が検出されたことがわかり、3人は、いずれも、硫化水素による急性中毒で死亡したと判断した。
警察によると、当時、工場では古紙と希硫酸それに水を混ぜる作業を行っていて、事故当時、タンク内には非常に高い濃度の硫化水素が発生していたとみられる。
出典
『タンク事故 硫化水素で中毒死』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/kanazawa/3025439391.html
2016年11月26日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正4として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6511/
(2018年5月13日 修正4 ;追記)
2018年5月7日12時20分にNHK長崎から、当時の現場代理人は危険を認識していたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察は、ガソリン式の発電機を使用したうえ、空気の入れ替えを怠ったことが事故につながったとして、東京の2つの下請け会社の当時の現場責任者2人を、業務上過失致死傷の疑いで書類送検した。
書類送検されたのは、東京・台東区の建設会社、SN建設工業の53歳の社員と東京・北区の防水工事会社、S防水工業の43歳の社員の、合わせて2人。
2人は、ともに下請け会社の現場代理人として安全管理を行う立場で、捜査関係者によると、発電機を狭いトンネル内で使うことが危険だと認識していたことがわかったという。
出典
『トンネル事故で書類送検』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagasaki/20180507/5030000578.html
5月7日13時19分に産経新聞westからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
亡くなった男性は当時、水が張った坑内で作業しており、CO中毒で倒れたため窒息死したとみられる。
『長崎トンネルCO中毒死亡事故、工事責任者2人書類送検』
http://www.sankei.com/west/news/180507/wst1805070027-n1.html


















その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。