







2017年9月1日17時28分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
奈良県葛城市教育委員会は31日、2学期の学校給食から米飯の納入業者を変更することを明らかにした。
異物の混入が過去3年間で40件以上と相次いでおり、健康被害は報告されていないが、食の安全安心を確保するために決めたという。
同市教委によると、給食は市立の幼稚園と小中学校の12校園で1日に計約4000食を配食。
おかずは給食センターですべて調理し、米飯とパンは、30年以上前から市内の食品会社が一括で請け負っていた。
しかし、2014年頃から米飯やパンに頭髪や虫、金属片などが相次いで発見。
確認されただけでも、14年度は10件、15年度は19件、16年度は15件あった。
今年4月下旬には、米飯にナット(1cm四方、厚さ2mm)1個が見つかり、市教委は同社からの納入を停止。
米飯は御所市、パンは河合町の業者に変更していた。
市PTA協議会からの改善要望もあり、市教委は8月に同社との契約を解除。
9月以降、米飯は大阪府八尾市、パンは引き続き河合町の業者から納入する。
杉沢教育長は取材に対し、異物の混入は業者が安全管理を怠ったとの認識を示した上で、「子どもや保護者に心配をかけて申し訳ない。信頼回復に全力で取り組む」としている。
出典
『給食異物混入、3年間で40件以上…業者を変更』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170901-OYT1T50060.html
2017年8月11日18時22分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
購入した食品に異物が入っていたという苦情が、昨秋までの約3年間で全国の保健所に約1万4千件あり、このうち4519件は業者の製造過程で混入したとみられることが、厚生労働省研究班の調査でわかった。
健康被害は236件で確認された。
厚労省は、食品販売業者の異物混入対策を強化する方針という。
研究班(代表=砂川・国立感染症研究所感染症疫学センター第二室長)は昨年12月、保健所を設置する142自治体(当時)に調査票を送付。
2014年4月~16年11月に対応した食品の異物混入事例を尋ね、127自治体(89%)から回答があった。
調査によると、工場や飲食店、小売店の食品製造過程で、異物混入が判明したか、可能性が高いものの件数は計4519件。
異物はゴキブリやハエといった虫が最も多く、金属やビニール、人の毛もあった。
飲食店の料理や弁当など調理済み食品が最も多く、菓子類、米飯やカット野菜などの農産加工品と続いた。
口の中を切ったり、歯がかけたりなどの健康被害は236件。
金属や動物の骨、プラスチック片などが原因の約9割を占めた。
硬い異物が混入した事例のうち、混入工程がわかった約1000件を調べると、調理済み食品や菓子類、飲料は、製造過程で調理器具の一部が入る事例が多かった。
調査した国立医薬品食品衛生研究所安全情報部の窪田・第二室長によると、年度ごとの苦情件数や異物の割合はほぼ同じ。
「食品業者は、異物混入が起きている現実を認識し、『うちは大丈夫か』と注意してほしい。異物を発見した消費者は保健所に相談して」と話す。
食品衛生法は、健康被害の恐れがある異物が混入した食品の販売を禁じており、食品製造の現場では、食品の一部を抜き取る自主検査が主流という。
より効果的な対策につなげようと厚労省は、異物混入や食中毒菌による汚染などのリスクを予測し、従来より厳しくチェックする国際基準「HACCP(ハサップ)」に基づく衛生管理を食品業者に義務づける方針だ。
厳格にした後は、製造工程で異物混入のリスクを予測し、適した対策をとる。
金属片が混入するリスクがある場合は金属探知機で調べることが、具体例としてあがっている。
厚労省は、ハサップに基づく管理を義務づける食品衛生法改正案を、来年の通常国会に提出することをめざしている。
出典
『食品への異物混入、最多はゴキブリ・ハエ… 厚労省調査』
http://www.asahi.com/articles/ASK7M5J35K7MULBJ00S.html
2017年7月6日16時57分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
本格的な夏の到来を前に、各自治体が、加熱しても殺菌しにくい「ウェルシュ菌」食中毒への注意を呼びかけている。
作りおきしたカレーなどの煮物が原因となることがあり、昨年は全国で約1400人が発症した。
専門家は、「梅雨や夏は、1年の中で最も菌が増えやすい。料理は常温保存せず、速やかな冷蔵を心がけ、食中毒を防いで」と呼びかけている。
「Rホテル」(大阪市北区)のレストランでは、5月初旬、昼食をとった利用客25人が下痢や腹痛などの症状を訴え、患者からウェルシュ菌が検出された。
大阪市は、提供メニューのうち、カレーなど作りおきの煮物料理が感染源の可能性が高いとみている。
3日間の営業停止処分を受けた同レストランは、料理の作りおきの中止や温度管理の徹底などの再発防止策をとった。
担当者は、「うまみを出すなどの目的で作りおきをすることがあった。調理後、速やかに提供するよう徹底する」と話す。
夏場は気温、湿度が高く、他の季節以上に食べ物への注意が必要だ。
ウェルシュ菌は肉や魚、野菜などに広く付着する。
加熱処理さえすれば「安心」と考えがちだが、この菌は加熱しても、一部は残存する。
カレーやシチューのようにとろみがあり、空気が通りにくい料理だと、特に増えやすい。
しかも、食材の温度が45℃程度まで下がると急激に増殖する特徴があり、いったん増殖すると死滅させるのは難しい。
100℃で6時間加熱したが、それでも殺菌できなかったという報告もあるという。
厚労省の統計では、ウェルシュ菌による食中毒は過去10年間、およそ500~2800人で推移。
昨年は、前年の2.6倍の1411人に急増し、原因物質別でノロウイルス、カンピロバクターの次に多かった。
特に、7月は大量発生が頻発する“要注意”月で、1980年には埼玉県久喜市で小中学校の給食が原因で生徒ら3610人、2012年には山梨県富士河口湖町のホテルで宿泊客の高校生126人がそれぞれ集団で発症した。
大阪府立大食品安全科学研究センターの三宅センター長は、予防策として、
(1)調理後はすぐに食べる
(2)保存する時はできるだけ速やかに15℃以下に冷蔵する
(3) 再加熱する際は、長時間よく混ぜる
の3点を挙げる。
出典
『一晩寝かせたカレー、ウェルシュ菌増殖の恐れ』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170706-OYT1T50000.html
(ブログ者コメント
同趣旨の情報は、過去に下記記事でも紹介スミ。
2017年4月18日掲載
[昔の事例] 2017年3月8日 東京都世田谷区の幼稚園で1晩おいたカレーを食べた園児など76人が食中毒、トロミある料理を常温保存すると再加熱してもウエルシュ菌で食中毒の恐れあり
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/7010/
2017年7月4日17時26分にNHK福井から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
富士・東部保健所管内にある障害者福祉施設で、先月、井戸水を飲んだ18人が下痢や腹痛を訴え、患者から食中毒を引き起こす細菌の「カンピロバクター」が検出された。
県は井戸水による食中毒と断定し、施設に再発防止の指導を行った。
県によると、先月21日から26日にかけて、富士・東部保健所管内にある障害者福祉施設で、敷地内の井戸水を飲んだ10代から60代の職員や施設の利用者18人が下痢や腹痛を訴えた。
保健所が調べたところ、このうち10人から細菌のカンピロバクターが検出された。
入院した人はおらず、全員が快方に向かっているという。
県が原因を調べたところ、この施設では先月のカラ梅雨で敷地内の井戸水の水位が下がり利用を控えたが、水位が戻り、今月21日から利用を再開した際に、塩素を使った消毒をしていなかったという。
県は、消毒をしていない井戸水を飲料水に使ったことによる食中毒と断定し、施設に対し、再発防止に向けて衛生管理の徹底を指導した。
出典
『福祉施設の井戸水で18人食中毒』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/kofu/1044854491.html
2017年3月11日に掲載した第2報がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第3報修正4として掲載します。
第2報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6874/
(2017年6月21日 修正4 ;追記)
2017年6月13日8時17分に産経新聞westから、御坊市が調達したきざみのりゆえ営業停止は不当と調理委託業者が提訴したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
和歌山県御坊市の市立給食センターで一括調理された学校給食を食べた小中学生ら800人以上が下痢や腹痛などの症状を訴えた集団食中毒で、県から営業停止処分を受けた同センターを運営する調理委託業者の「Sサービス」(東京都)が、処分の取り消しを求め、和歌山地裁に提訴していたことが分かった。5月1日付。
6月12日の定例会見で仁坂知事は、「当然、争わないといけない」と述べた。
訴状などによると、大阪市の食品加工業者が提供した「きざみのり」を使用したが、御坊市が調達した食材であり、過失はなく、営業停止処分は違法などとしている。
今年1月下旬の集団食中毒の発生後、県は、同社が運営する同センターの運営状況を調査。
14日間の営業停止処分を出した。
今年2月に東京都内の小中学校で発生した集団食中毒の原因が、御坊市の調達先と同じ大阪市の食品加工業者が提供した「きざみのり」と判明した。
処分後、同社は県内外の24自治体の給食事業の参加資格の停止や指名停止を受けており、同社は、「食中毒の過失はなく、創業以来食中毒事故がなかった当社のブランドが毀損された」と主張している。
一方、県側は答弁書をまとめ、近日中に同社側に送付する方針。
営業停止処分について、県食品生活衛生課の担当者は、「県内でこれ以上、食中毒の被害が拡大しないようにとった適切な対応。処分の取り消しに応じることはできない」と争う方針を示している。
出典
『給食食中毒のり訴訟 業者「御坊市が提供」VS和歌山県知事「当然争う」』
http://www.sankei.com/west/news/170613/wst1706130015-n1.html
(ブログ者コメント)
他社から支給された物品を使用して、その物品が原因で事故が起きた場合、責任はどちらが負うべきなのだろうか?
ブログ者は、以前、安全保護具を安易に貸し借りして、その保護具の不具合で事故が起きた場合、貸した側の責任が問われることがあると聞いたことがあるのだが・・・。
2017年6月6日19時36分にJ-CASTニュースから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
新潟県妙高市立小学校の3年生児童らが飲んで食中毒になった湧き水は、県の調べによると、しみ出る場所ではなく、水を通したパイプから汲んでいた。
県では、しみ出る場所が汚染されたことも可能性の1つとして考えられるとしている。
児童らの食中毒は、カンピロバクターという細菌によるものだった。
鳥獣の腸管内にいるとされ、フンなどを通じて感染が広がる。
小学校では、今回、校外学習の一環として2017年5月26日、妙高市の猪野山地区の里山の頂上付近にある湧き水まで足を運んだ。
水を自宅に持ち帰った児童もいるため、児童27人と家族16人の計43人が発熱や下痢などの症状を訴え、児童3人が入院する事態になった。
3人はすでに退院し、ほかの児童らも快方に向かっているという。
この食中毒で、12人の便からカンピロバクターが検出され、県では、児童らが飲んだ湧き水が汚染されていたことが原因とみている。
県の生活衛生課が6月6日にJ-CASTニュースの取材に答えたところによると、湧き水のある場所は、水がしみ出る場所からパイプを1~2m引いて、汲みやすいようにしていた。
湧き水は、土と砂が混じった地面からしみ出ており、県では、ここにたまった水がフンなどで汚染された可能性もあることを認めた。
ただ、水はどこから来ているのか分からないため、もともと動物の死骸などに汚染された水だった可能性もあるとしている。
一方、この湧き水で食中毒になったという報告は、ここ数10年ないという。
新潟県内では、「名水」に選定されたところが60か所以上ある。
今回の湧き水は、選定場所ではなかったが、こうした名水でも危険はあるのだろうか。
新潟県では、名水などでは定期的な水質調査も行っている。
しかし、県の生活衛生課では、地殻変動などで重金属などの毒物が混入するケースも含めて、水質が変動することもありうるとして、「基本的には、飲まないでほしい」と言っている。
県のホームページでも、同様の理由から、選定した名水について「飲用について保証するものではありません」と書いている。
県では、自己責任で飲む場合でも、煮沸してからにするように呼びかけている。
妙高市教委のこども教育課は、小学校の教員らは、地元の人の案内で事前に湧き水の下見をし、その場で飲んだものの、食中毒の症状は出なかったと取材に説明した。
コップも置いてある場所で、これまでにお腹を壊したといった話は聞いていなかったという。
「今回は、『地域のお宝を探す』という総合学習の一環として行い、地元でも自慢の湧き水だけに、先生方も子供たちに飲ませてあげたいという思いがあったのだと思います。しかし、湧き水を巡る条件が変わることを考えれば、認識が甘かったと思っています。今後は、選定された名水も含めて、子供たちに飲ませることは控えたいと考えています」
出典
『妙高「自慢の湧き水」で児童43人が食中毒 「名水もそのまま飲まないで」と新潟県』
https://www.j-cast.com/2017/06/06299898.html?p=all
(ブログ者コメント)
ブログ者は、しばしば銘水の里、久留里まで湧き水を汲みに行っている。
そこでは、上総掘りという伝統手法で地下深く掘られた井戸から自噴した水が、いったん地上にあるタンクに入り、そのタンクから水が出てきているので、汚染される心配は、まずないと思っている。
また、中には水質検査結果を表示している井戸もあるので、ますます安心だ。
以下は、様々な水汲み場の外観。
井戸によって、若干、水の味が違うように感じるのも面白いところだ。
http://www.city-kimitsu.jp/kanko/spot/manabu/ido-kururi.html
2017年6月6日20時52分にNHK茨城から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5日午後、学校の給食で出された牛乳を飲んだ児童や生徒から相次いで「消毒臭がする」とか「水っぽい」などの訴えがあった。
県教育委員会が調べたところ、同様の訴えが相次ぎ、これまでに水戸市、北茨城市、ひたちなか市、常陸大宮市、那珂市、土浦市、日立市、茨城町の61校で、合わせて3700人余りが違和感を訴えたという。
このうち377人が体調不良を訴え、2人が吐き気などの症状で医療機関を受診したが、症状は軽いという。
出された牛乳は、いずれも水戸市の牛乳メーカー「I乳業」が製造した200mℓの紙パック製品「水戸H牛乳」だということで、茨城県の水戸保健所は、5日と6日、「I乳業」に立ち入り調査を行い、製造過程が記録されている書類などを確認するとともに、牛乳に含まれる成分を検査して原因を詳しく調べている。
「I乳業」はNHKの取材に対し、「多くの皆様にご迷惑をおかけし、申し訳ございません。牛乳については国際的な基準に従って作っているので、衛生上の問題はないと考えている」とコメントしている。
出典
『給食の牛乳 3700人余違和感』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/mito/1076083851.html
6月9日6時42分にNHK首都圏からは、牛乳の成分や保管状況に問題は見つからなかったという、下記趣旨の続報記事がネット配信されていた。
茨城県は、当初、違和感を訴えた児童・生徒の数を3333人、体調不良を訴えたのは377人としていたが、集計ミスがあったとして、違和感を訴えた人数を3193人、体調不良を訴えた人数を639人と訂正した。
この問題を受けて茨城県は、牛乳の成分の検査のほか、原料となる生乳を生産している農場の状況、集荷した生乳の保管状況などの調査を進めてきた。
その結果、8日までのところ、「異臭や風味の異常につながる問題は見つかっていない」としている。
茨城県は、さらに詳しい検査を行い、今月12日をめどにすべての結果について公表したいとしている。
出典
『給食牛乳 調査で問題見つからず』
http://www.nhk.or.jp/shutoken-news/20170609/4117041.html
(ブログ者コメント)
原因が特定されたかどうか定かではないが、過去にも同じようなトラブルがあった。
2013年10月9日掲載
『2013年10月2日 山口県の小中学校で複数の生徒が牛乳を飲んだ後に違和感を訴える、下痢なども?製造ラインなど点検結果問題なし、エサなどで味が変わった?』
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/3329/
(2017年6月17日 修正1 ;追記)
2017年6月14日10時23分に日テレNEWS24から、原料の違いで風味が安定していなかったことが原因だという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
茨城県などは、製造元への立ち入り調査などを行っていたが、「衛生上の問題はなく、原料による風味の違いが原因だった」との調査結果をまとめた。
普段は、複数の農場の牛乳を混ぜ合わせて風味を安定させていたが、問題となった日は、1つの農場の牛乳だけを使っていたという。
専門家によると、子供は臭いに敏感で、味の違いとして反応した可能性があるという。
茨城県は製造元の「I乳業」に対し、風味を安定させることなど、再発防止策を指導している。
出典
『牛乳に違和感「原料による風味の違い」茨城』
http://www.news24.jp/articles/2017/06/14/07364186.html
6月15日11時59分に産経新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
茨城県は13日、製造会社が仕入れた原料乳が通常と異なり、風味に違いがあったことが原因だったと発表した。
衛生管理に問題はなかったとしている。
県によると、製造した「I乳業」は、通常、複数の農場の原料乳を混ぜたもので製品を作っていたが、問題の製品は一つの農場の原料乳を用いていた。
風味は、複数の原料乳が混ざっていた方が安定するという。
児童らが体調不良を訴えた点については、「異臭と感じたことで、体調不良を起こしたと思い込んだ可能性がある」と説明している。
同社は今後、日々の風味の検査を厳格化するなどし、味の平準化を徹底するとしている。
出典
『給食牛乳から異臭「衛生問題なし」 原因は原料の違い 茨城』
http://www.sankei.com/affairs/news/170615/afr1706150005-n1.html
2017年5月17日付で信濃毎日新聞から、下記趣旨の記事が写真付きでネット配信されていた。
16日午後1時50分ごろ、長野市豊野町豊野の豊野高等専修学校から保健所に、授業で作ったニラ入りスープを食べた生徒の具合が悪くなったと通報があった。
生徒と教員の計14人が嘔吐や腹痛の症状を訴え、市内3病院に搬送されたが、全員軽症で同日中に退院したという。
保健所によると、同校は「ニラとスイセンを間違えた」と説明。
有毒のスイセンはニラと葉が似ており、誤食して食中毒になった可能性がある。
料理に使った植物を調べたところ、ニラ特有のにおいはしなかった。
保健所が経緯などを調べている。
警察も、関係者から事情を聴いている。
学校を運営する豊野学園の山岸理事長(65)は、記者会見して経過を説明した。
2年生の家庭科の授業で親子丼とニラ入りスープ、ワカメスープを作り、食べた生徒23人のうち、男子8人、女子3人の計11人に嘔吐や腹痛の症状が出た。
ほかに、料理を食べた家庭科教員と学級担任教員、男性校長の3人も体調不良を訴えた。
授業の食材は学校側が用意したが、入手経路は確認できていないという。
これまでは、メニューや食材は家庭科教員が担当してきたとした。
山岸理事長は、「安全確保に十分に注意してきたつもりだったが、生徒に大変な心配を掛けて申し訳ない」と陳謝。「原因をしっかり究明し、再発防止と安全確保に全力を挙げたい」とした。
学校は、保護者への説明など対応に追われた。
子どもが病院に運ばれたという男性は、「学校から『食あたりがあった』と聞いた。病院へ急ぎたい」と慌てた様子。
女子生徒の1人は、「会議室で何人か座り込んでいた。校長先生も一緒に運ばれていった」と不安そうに話した
出典
『スイセンを誤食か、14人搬送 長野の高等専修学校で授業中』
http://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20170517/KT170516FTI090029000.php
5月16日19時27分にNHK信州からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
長野市の高等専修学校で、調理実習の料理を食べた教員や生徒、合わせて14人が嘔吐などの症状を訴え、病院に運ばれた。
保健所では、「ニラ」と誤って有毒な「スイセン」を食べた食中毒の可能性もあるとみて調べている。
保健所によると、16日午後2時前、長野市豊野町にある豊野高等専修学校から、「調理実習の料理を食べた教師や生徒が嘔吐や吐き気などの症状を訴えている」と連絡があった。
消防によると、教員3人と生徒11人の合わせて14人が病院に運ばれ手当てを受けているが、いずれも命に別状はないという。
調理実習ではニラの入ったスープなどを作ったということで、保健所では、担当の教員が「自分で採ってきた植物を使ったが、ニラとスイセンを誤ったかもしれない」と話していることなどから、有毒なスイセンを食べた食中毒の可能性もあるとみて、詳しく調べている。
長野県によると、県内ではこの時期、家庭菜園や山菜採りで誤って有毒な植物を食べ体調不良を訴えるケースが後を絶たず、昨年度は3件の食中毒が発生し、17人が症状を訴えていて、県では、食用かどうか判断がつかない植物は絶対に食べないよう注意を呼びかけている。
出典
『調理実習でおう吐スイセン誤食か』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/nagano/1013450671.html
5月19日20時24分にNHK信州からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5月20日付で朝日新聞長野東北信版(聞蔵)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
長野市保健所は、このうちの11人について、ニラと誤って毒のあるスイセンを食べたことによる食中毒と断定した。
これを受けて学校が19日会見し、市川校長は、生徒や教員が誤って食べたスイセンは、14日に実家を訪れた学校の職員が「畑の下のほうに良いのがある」と母親から聞き、端に生えている一番新鮮そうなものを採取したが、実際に職員が向かった場所は母親が指示した場所とは違い、ニラによく似たスイセンが混生していたという。
校長は、今後、調理実習などの際は使用する食材の管理を徹底したいと話した。
出典
『スイセン誤食で食中毒 学校会見』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/nagano/1013512231.html
(ブログ者コメント)
〇同種事例は本ブログで過去にも紹介スミ。
〇ニラとスイセンの見分け方については、東京都薬用植物園から以下のとおりに写真付きで説明されている。
http://www.tokyo-eiken.go.jp/assets/plant/suisen.htm
ちなみに、その中に記されている臭いによる判別方法だが、「そのままだと区別できないこともあるが、茎を折ればニラだと特有の臭いがする」と書かれた、別の非公式情報もあった。
2017年5月9日付で毎日新聞東京版から、下記趣旨の記事が中毒件数の棒グラフ付きでネット配信されていた。
生の魚介類に付いている寄生虫「アニサキス」による食中毒の報告件数が急増している。
厚労省の統計によると、2007年は6件だった報告件数は、16年に20倍以上の124件に増え、食中毒の原因物質としては、ノロウイルスとカンピロバクター菌に次いで3番目に多い。
「報告は氷山の一角」との指摘もあり、専門家が注意を呼び掛けている。
アニサキスは、幼虫(体長2~3cm)が魚介類の内臓に寄生し、鮮度が落ちると筋肉に移動しやすい。
人がそれを生で食べると、数時間後から激しい腹痛や嘔吐などの症状が出る。
原因食品はサバが最も多く、サンマやサケ、アジ、イカなどでも起こる。
シメサバによる報告も目立つように、酢では予防できない。
ここ10年ほどの報告急増は、13年から法令改正でアニサキスによる食中毒が届け出対象に明示されたのも一因だが、背景にあるのが生の魚介類の流通の多様化だ。
大手の量販店や鮮魚専門店が市場の競りを介さず産地の業者から直接買い付ける「相対取引」などが盛んになり、消費者の口に入るまでの経路が複雑になっている。
国立感染症研究所の杉山広・前寄生動物部第二室長が約33万人の診療報酬明細書(レセプト)のデータを使って推計したところ、年間発生数は約7000件に上った。
杉山さんは、「アニサキスの食中毒を防ぐには、加熱するか、マイナス20℃以下で24時間以上冷凍すること」と、管理の徹底を訴える。
海外では、生食用の魚の冷凍保存を義務づける国もあるという。
厚労省などは、消費者には
▽鮮度の良いものを選ぶ
▽速やかに内臓を取り除く
▽内臓を生で食べない
といった対策を呼び掛けている。
刺し身を食べる時は、細かく砕くようによくかむことも大事だという。
出典
『アニサキス中毒 急増 10年で20倍に 鮮度に注意、酢でも防げず』
https://mainichi.jp/articles/20170509/ddm/041/040/207000c
(ブログ者コメント)
アニサキスについては、以下の情報もある。
2016年9月30日掲載
2016年9月23日報道 サバの生食文化が九州に根付いているのは日本海側と太平洋側でアニサキスの種類が違うことが理由、日本海側アニが筋肉部位に移行する割合は太平洋側アニの1%程度
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6327/
2017年4月11日11時6分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
食中毒を引き起こす「ウェルシュ菌」をご存じですか?
この菌には熱に強いものがあり、作りおきしたカレーや煮物などを食べて発症するケースが多くみられます。
春にも食中毒が起きており、注意が必要です。
【熱に強い性質、煮物も注意】
3月8日夕方から翌朝にかけて、東京・世田谷の私立幼稚園の園児67人と教職員9人の計76人が、次々と下痢や腹痛、嘔吐の症状を訴えた。
複数の患者の便からウェルシュ菌が検出され、保健所は、8日昼の「年長組を送る会」で食べたカレーが原因と断定した。
カレーは、7日午前11時ごろから、教職員と園児が職員室で2つの大きな鍋を使って作り、そのままの状態で一晩、常温で保存。
食べる直前に再加熱したという。
ウェルシュ菌は、人や動物の腸管内や土壌、下水などに存在。
肉や魚、野菜などの食材にも付着し、体内に大量に取り込まれると食中毒を引き起こす場合がある。
日本食品衛生協会の栗田・技術参与によると、ウェルシュ菌による食中毒が起きやすいのは「カレーやシチューなど、とろみのある料理を大鍋で作った時」だという。
筑前煮や煮込みハンバーグなどでも起こる。
ウェルシュ菌の中には「芽胞(がほう)」という、殻のような状態になるものがある。
熱に強い芽胞は、100℃で60分間熱しても死滅しないとされる。
そのため、調理の際に煮沸してもウェルシュ菌が残り、その後増殖して食中毒を引き起こす可能性がある。
常温で保存し、温度が55℃程度まで下がってくると、芽胞から新しい芽が出て菌が増殖し始める。
特に43~45℃で急速に増える。
料理にとろみがついていたり、量が多かったりすると、温度はゆっくり下がるため、菌が増殖する時間も長くなる。
飲食店やイベントで大量に調理した時に食中毒が発生しやすく、2014年には京都市の業者が製造したキーマカレーの弁当を食べ、900人が食中毒症状を訴えた。
ウェルシュ菌による食中毒の症状は、腹痛や下痢など。
ほとんどの場合、発症後1~2日で回復するという。
ただ、病気などで免疫力が低下していると、まれに重症化することもある。
【常温放置せず冷蔵を】
厚生労働省へ報告があった2016年のウェルシュ菌による食中毒は31件。
患者数は計1411人にのぼる。
31件の事故を発生月別でみると、4月と5月に計7件、10月と11月に計9件が起きている。
細菌性の食中毒は一般的に夏に多いが、ウェルシュ菌は春や秋の発生が目立つ。
では、どうすれば防げるのか。
「一番の予防法は、調理後すぐに食べること」と栗田さんは言う。
家庭でも注意が必要だ。
カレーなどは一晩おくとおいしいとも言われるが、保存の仕方によっては、ウェルシュ菌が繁殖してしまう。
ポイントは、一度に作りすぎないこと。
作りおきする場合は、常温で長時間放置せず、容器に小分けにし、冷蔵庫や冷凍庫で10℃以下に冷やして保存する。
料理が早く冷めるよう、小分けする容器は底の浅いものがいい。
ウェルシュ菌は酸素が苦手な嫌気性菌のため、容器に移し替える際に料理を混ぜて空気に触れさせると、より効果的だという。
作りおきしたものを食べる際には、ムラなく加熱できるよう、鍋に移し替えた上でよくかき混ぜながら全体にしっかり火を通す。
ウェルシュ菌には熱に強い芽胞をつくるものもあるが、75℃で1分ほど加熱すれば死滅するものもある。
栗田さんは、「菌の数を少なくすることで食中毒の防止につながる」と話す。
出典
『「一晩寝かせたカレー」食中毒ご注意 ウェルシュ菌増殖』
http://www.asahi.com/articles/ASK463CMDK46UTFL002.html
2017年4月8日付で毎日新聞東京版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
4月7日21時18分に共同通信から、4月7日23時54分に読売新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
東京都は7日、足立区の生後6カ月の男児が3月、蜂蜜が原因の食中毒で死亡したと発表した。
家庭で与えた市販の蜂蜜にボツリヌス菌が含まれ、乳児ボツリヌス症を発症したとみられる。
都によると、同症状は統計で確認できる1986年以降、今回を含め全国で36例が報告されているが、死亡は初めて。
都によると、男児は2月16日からせきなどを発症し、20日にけいれんと呼吸不全で救急搬送され、3月30日に死亡した。
発症の1カ月前から、家族が離乳食として1日2回ほど、計約10g蜂蜜をジュースに混ぜて飲ませていた。
保健所が、便や自宅にあった蜂蜜から菌を検出し、ボツリヌス菌による食中毒で死亡したと判断した。
都によると、ボツリヌス菌は海や川の泥砂などに存在し、市販の蜂蜜にも5%程度の商品に含まれる。
腸内の細菌が十分にあれば、摂取しても菌は発芽せず、毒素を出すことも少ない。
しかし、1歳未満の乳児は消化器官が未熟で腸内の細菌が少ないため、発芽して毒素を出しやすい。
乳児のボツリヌス症の大半は蜂蜜が原因で、死亡した男児の家族には、リスクを知らない人もいたという。
乳児ボツリヌス症は、1986年に千葉県で初めて確認され、厚生省(当時)は87年、1歳未満の乳児に蜂蜜を与えないよう通知を出し、注意喚起を続けてきた。
死亡した男児が食べた製品にはメーカーの注意書きがあったが、家族が見逃していた可能性が高いといい、厚労省の担当者は、「改めて注意を促したい」としている。
東京都も以前から注意を促してきたが、今回の事故を把握した後の3月中旬、食品安全情報サイト「食品衛生の窓」に改めて注意情報を掲載した。
食品安全に詳しい唐木英明・東京大学名誉教授(薬理学)は、「乳児はまだボツリヌス菌に免疫をもっていないので、蜂蜜を与えてはいけないのは常識だと思っていたが、最近は知らない人がいる。ボツリヌス菌は、芽胞の形で何年も生き残る。これを機に、乳児に摂取させてはいけないとの表示を徹底すべきだ」と話す。
出典
『食中毒 蜂蜜摂取の乳児死亡 国内初、ボツリヌス菌中毒 東京・足立』
http://mainichi.jp/articles/20170408/ddm/041/040/107000c
『蜂蜜原因で6カ月児死亡、東京 乳児ボツリヌス症、全国初』
https://this.kiji.is/223025453527434742?c=39546741839462401
『乳児ボツリヌス症、初の死亡…離乳食にはちみつ』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170407-OYT1T50121.html?from=ycont_top_txt
4月11日4時1分に朝日新聞からは、乳児に与えてはいけない飲食物は他にもあるという、下記趣旨の解説的記事がネット配信されていた。
蜂蜜入りの離乳食を与えられていた生後6カ月の男児が亡くなった。
蜂蜜は危険なのか?
蜂蜜には、「1歳未満の乳児には与えないで下さい」と表示があったが、離乳食を与えていた家族は把握していなかった。
「栄養があると思った」と話したという。
ボツリヌス毒素について研究している東京農大の丹羽光一教授(病態生理学)によると、菌は土や川など自然界に広く存在。
成人でも、辛子レンコンなどでの食中毒が報告されている。
蜂蜜の場合、酸素が苦手な菌が自分を守るために殻を作り出した「芽胞(がほう)」という形態で存在し、低酸素状態になると発芽して強い毒を出す。
121℃で一定時間加熱すれば死滅するとされるが、家庭の調理では難しい。
1歳までは、腸内の菌の種類が大人と違い、消化吸収の機能も未熟なため、腸内で増殖しやすく、重症化すると呼吸困難や呼吸停止に至ることもあるという。
内閣府食品安全委員会によると、菌が土ぼこりなどで巻き上げられてハチや巣箱につき、混入するとみられる。
過去には、自家製の野菜スープや井戸水が感染源とみられる例も報告され、コーンシロップや缶詰も混入の可能性があるとされる。
業界団体の一般社団法人「全国はちみつ公正取引協議会」の担当者は、「蜂蜜に関する注意をラベルに表示する義務はないが、表示している業者が大半。さらに周知徹底していきたい」と話した。
離乳食に蜂蜜を使わないことは母子手帳にも書かれ、乳児健診でも指導されている。
ただ、料理情報サイトには、蜂蜜を使った離乳食レシピも。
投稿形式の大手サイト「クックパッド」(東京都渋谷区)では、10日現在、「ハチミツ」「離乳食」で検索すると100件以上表示され、中には離乳食初期用としての投稿もある。
同社では、問題があると判断したレシピは投稿者に連絡し、非公開にすることもある。
投稿者が「蜂蜜は1歳以上から」などと書いていない場合は、注意点について書かれたリンクを末尾に貼るなどしていたという。
9日には、サイト上で改めて注意喚起した。
厚労省も7日、改めて、乳児に蜂蜜を与えないよう通知を出した。
同省は87年に、1歳未満の乳児に蜂蜜を与えないように求める通知を出していたが、子育て経験者でも、世代によっては知らない人も多いようだ。
祖父母と親世代の子育ての「常識」の違いについての著作がある小児科医、森戸やすみさんは、「子育てでは、以前やっていたことがだめとされていることもある」と指摘する。
例えば、今は口うつしで食べ物をあげると虫歯菌がうつるとされ、うつぶせ寝も突然死のリスクがあるとされる。
「かつて、たまたま大丈夫だったとしても、その後の研究で危険性がわかったこともある。子育てに関わる人は、行政など信頼できる機関が出した最新の情報を見てほしい」
出典
『蜂蜜食べ乳児ボツリヌス症で死亡 危険な食品、ほかにも』
http://www.asahi.com/articles/ASK4B5FGMK4BUTIL03X.html
(2/2へ続く)
(1/2から続く)
4月12日付で毎日新聞東京版からは、今回の事故で波紋が広がっているという下記趣旨の記事がネット配信されていた。
子育て世代に驚きが広がっている。
1歳未満に蜂蜜を与えないよう、さまざまなかたちで注意喚起される一方、料理サイトは蜂蜜入り離乳食のレシピを載せる。
乳児についての基礎知識は、氾濫する育児情報に埋もれてしまったのか。
都によると、男児は1月中旬からほぼ毎日、蜂蜜入りジュースを1日2回与えられ、2月下旬に発症した。
蜂蜜の量は、1回約5g(小さじ1杯弱)だった。
国立感染症研究所によると、植物の種子のような状態にあるボツリヌス菌は酸素や熱に強く、なかなか死滅しない。
これを大人が食べても問題ないが、1歳未満では腸内の細菌が未発達のため、菌が腸内で発芽、増殖して毒素を出す。
大人でも、真空パック内など低酸素状態で菌が増殖し、毒を含んだ食品を食べると食中毒を起こす。
同研究所の加藤はる・細菌第2部第3室長は、「蜂蜜は、乳児ボツリヌス症との因果関係が分かっている唯一の食品。繰り返し啓発しなくてはいけない」と強調する。
医師に相談できる掲示板サイト「Ask Doctors」には、親たちから「蜂蜜入りの菓子を食べてしまった」「誤ってなめたかもしれない」など、100件以上相談が寄せられている。
だが、乳児ボツリヌス症は、症状が出ないと診断も治療もできないという。
料理検索サイト最大手クックパッドは、10日夕、トップページに「1歳未満の乳児に蜂蜜を与えないでください」と注意文を掲載した。
サイトには蜂蜜を使う離乳食レシピが約140件投稿され、注意喚起のないものもあり、懸念する声が上がっていた。
クックパッド広報部は、「これまで投稿内容をチェックしてきたが、今後は投稿者などにも注意を呼び掛ける」としている。
蜂蜜を扱う業界団体「全国はちみつ公正取引協議会」によると、国内で流通する大半の商品には注意書きがある。
また、足立区は国の通知に基づき、母子手帳や乳児健診で注意を呼び掛けていた。
だが、インターネット上に「これはダメ」「これはいい」と育児情報があふれている。
親は惑い、肝心の大切な情報が伝わらないおそれは消えない。
米国で5歳の長男を育てた東京都中野区に住む女性(34)は、「米国の離乳食で普通の牛肉やパスタも、日本では与えない方がいいとされ、混乱した」と振り返る。
蜂蜜については、「ダメと知っていたが、腸が弱い子は下痢をする程度と軽く考えていた」。
今は生後11カ月の次男を育てており、「市販のパンを与え、原材料を見たら蜂蜜が入っていたことはある。気をつけたい」と話す。
ちなみに国は、蜂蜜が原材料に使われている食品も1歳未満に与えないよう求めている。
出典
『乳児に蜂蜜、危険 ボツリヌス菌、6カ月男児死亡 ネットに離乳食レシピ多数』
http://mainichi.jp/articles/20170412/ddm/041/040/084000c
4月12日6時51分にNHK首都圏からは、厚労省が改めて注意喚起の通知を出したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
厚労省は、発症のリスクがある1歳未満の乳児に蜂蜜を与えないよう、自治体を通じて全国の保健所などに対し、注意喚起を求める通知を出した。
これまでも、母子手帳や蜂蜜を使った食品の表示などで注意喚起が行われているが、今回の通知では、子育ての訪問相談や乳幼児健診でも積極的に指導するよう、求めている。
厚労省は、「菌に汚染された井戸水でミルクを作っても発症するリスクがある。乳児は特に抵抗力が低く、病気になるリスクが高いので、安心して子育てができるよう情報提供を徹底したい」としている。
出典
『乳児ボツリヌス症死亡で注意喚起』
http://www.nhk.or.jp/shutoken-news/20170412/5487111.html
(2018年9月16日 修正1 ;追記)
2018年9月14日15時23分に読売新聞から、注意表示が義務化されるという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ハチミツを食べた乳児が昨年3月、ボツリヌス菌が原因の「乳児ボツリヌス症」で死亡した事故を受け、業界団体が会員業者に、容器への注意表示を義務付けることを決めた。
来夏にも規約を改正し、統一した表示基準を設けて、乳児に対する危険性を明確にする。
出典
『「乳児ハチミツ注意」、死亡事故受け表示義務化』
https://www.yomiuri.co.jp/national/20180914-OYT1T50069.html
2017年4月2日22時28分に中日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
4月2日22時51分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
製パン大手Fパン系列の「Fパンストアー」(名古屋市)は、2日、愛知県みよし市の商業施設「イオン三好店」で運営する店内調理のパン店「パン工場」で、昨年12月5日、金属製の型が中に入ったチョココルネ1個を誤って製造、販売したと明らかにした。
Fパンストアーによると、購入して食べようとした愛知県内の男性から、翌日、イオン側に「歯が欠けた」と苦情が入り、判明。
Fパンストアーが型の残数を確認したところ、1個足りなかった。
男性は、右下にある治療中のセラミック製の歯が欠けた。
型は長さ13.5cmの円すい形で、内側が空洞。
パン生地を巻き付けて焼き、抜き取った後にチョコレートクリームを注入するが、膨らんだパンの生地に埋もれ、店員が気付かなかったという。
同時にコルネ10~20個を焼いたが、外した金型の数を確認し忘れたため、混入を見落とした。
Fパンストアーは、型を一回り大きくて空洞になっていないシリコーン製に変えて生地の中に埋もれにくくし、残数の確認も徹底する。
イオンの委託を受けて運営する全国の計124店のうち、対策が終了した店から、コルネの販売を再開する。
Fパンストアーは男性に謝罪。担当者は「治療費を支払うなど誠意をもって対応したい」と話している。
出典
『パンに金型、男性歯欠ける Fパンストアー、みよしで販売』
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2017040290222643.html
『買ったパンに13センチの金属製の型 男性「歯にひび」』
http://www.asahi.com/articles/ASK42739LK42OBJB004.html
2017年3月4日7時26分に山形新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
酒田市の7小学校で今年1月、卵へのアレルギーがある児童11人に微量の卵の成分が入ったパンが提供されていたことが、3日、分かった。
健康被害を訴えた児童はいなかったという。
山形市内の工場で、卵を原材料に使わないパンを製造する際、製造ラインの洗浄が不十分で、別の製品の卵の成分が残ったのが原因とみられる。
この工場は、酒田を含め県内17市町村に給食用パンを提供しており、他市町村でも、卵アレルギーの児童らが口にした可能性がある。
酒田市教育委員会の独自調査で、後日、卵の成分が検出された。
酒田市教委は、「何らかの症状が出た児童はおらず、独自の調査結果だけで判断して知らせることができなかった」ことなどを理由に、3日までに、児童や保護者に卵の成分が入ったパンが提供されたことを伝えていなかった。
今後、11人の児童の保護者に説明する予定。
酒田市教委によると、パンが提供されたのは今年1月11日。
酒田市教委は、年1回程度、残留農薬など、その時々の項目で給食を独自調査している。
今年は食物アレルギーの原因物質を検査項目に設定しており、11日の給食に出したパンを県外の検査機関に送ったところ、同月23日に微量の卵の成分が検出されたとの結果が届いた。
酒田市では、食物アレルギーがある児童・生徒には、原材料表示を見て対象となる食品を別の食品に替えているが、11日のパンは卵の表示がなかったため、結果的に、アレルギーがある児童にも提供された。
検査結果が出た翌24日に予定していたパン給食では、卵アレルギーのある11人に米粉パンやごはんを提供し、対応した。
パンは、県学校給食会の委託を受けた山形市内の工場が製造し、県内のほかの市町村にも提供されている。
酒田市教委は、1月23日中に、同給食会に結果を連絡。
同給食会でも再度検査したところ、同様に卵の成分が検出された。
同給食会の結果は、2月21日に酒田市教委に伝えられた。
同給食会は2月20日付で、製造過程で微量の卵の成分がパンに入った事例があったこと、今後は同給食会が提供するパンや麺のアレルギー物質の使用状況の調査を行うこと、などを伝える文書を県内の全市町村に送付した。
工場では、再発防止のため製造過程の見直しに努めているといい、パンの提供は継続する見通し。
扱いについては、市町村の判断に委ねる。
酒田市内の児童に健康被害はなかったというが、酒田市教委は、「万が一の事態にならないよう、工場には製造ラインの洗浄の徹底をお願いしたい」と話した。
出典
『アレルギー児童に微量の卵成分入りパン 酒田・11人に提供、健康被害なし』
http://yamagata-np.jp/news/201703/04/kj_2017030400061.php
(ブログ者コメント)
〇年1回の検査で検出されたとのこと。
それも毎年、検査項目は違うという。
どの市町村でも、このような管理をしているのだろうか?
〇「製造ラインの洗浄不十分」とは、具体的に何がどう悪かった
のだろう。
洗浄方法に盲点があった?
設備にデッドスペースがあった?
それとも・・・。
2017年2月28日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正2として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6823/
(2017年3月11日 修正2 ;追記)
2017年3月4日21時10分にNHK関西NEWS WEBから、大阪の個人業者の海苔加工所からノロウイルスを検出し遺伝子が一致したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
(新情報に基づき、第1報ともども、タイトルも修正した)
大阪市が、原因と特定された「刻みのり」を製造した大阪市北区ののりの加工所を2月27日に調査した結果、トイレの周辺やのりの裁断機の付近など8か所からノロウイルスが検出され、東京都が検出したウイルスと遺伝子の型が一致したという。
また、市の聞き取りに対し、この加工所を営業する男性は、去年12月下旬におう吐などの症状があったと話しているという。
このため、市では4日、この加工所を当面の間の営業禁止と問題の商品の回収命令の処分にした。
回収対象となるのは、賞味期限がことし12月1日の「キザミのり2ミリ青」で、これまでに780袋が出荷され、業務用だが、一部は一般家庭に流通している可能性もあるという。
出典
『集団食中毒 のり加工所を処分』
http://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20170304/4454031.html
3月5日付で毎日新聞東京版からは、ノロウイルスは手洗いしたぐらいでは落ちないなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
集団食中毒の原因が給食で使用された刻みのりから検出されたノロウイルスと分かり、驚きが広がっている。
のりは製造過程で加熱されて、ウイルスが死滅するイメージが強いが、今回は加熱後の作業で混入したとされており、食品加工の衛生管理に警鐘を鳴らす形になっている。
食中毒の原因となった刻みのりは業務用食品を扱う「T社」が販売し、各地に流通した。
東京都などによると、1月に和歌山県御坊市の小中学校などで800人超、2月下旬には東京都小平市の小学校2校で100人超が症状を訴えた集団食中毒でも同じ製品が給食に使われ、3市で検出されたノロウイルスの遺伝子データが一致した。
立川市内でそば店を営む女性(42)は、「ニュースで、のりからノロウイルスが出たと知り、とても驚いた。のりはあぶって使っていましたが、徹底しないと」と話した。
都の担当者は、「加熱後の食材から広域で大規模にノロウイルス感染による集団食中毒が広がった例は、聞いたことがない」という。
ノロウイルスは、85℃から90℃で90秒以上加熱すれば、死滅するとされる。
この刻みのりの製品化の際、90℃で2時間加熱した養殖ノリを240℃程度で7秒間焼いたといい、加熱前にウイルスが付着していたとすれば、この過程で死滅したはずだ。
だが、のりを細かく刻む機械がないT社は、加熱後の製品の裁断作業を大阪市内の加工業者に委託していた。
大阪市によると、のり加工業者は保健所の営業許可の対象ではなく、のりを素手で扱うことを禁じる規定もない。
加熱後の工程に盲点があった形だ。
立川市の清水市長は、原因が判明した直後の先月28日の記者会見で、「給食にのりを使うのは厳しくなる。(感染の危険性がある)生野菜などの食材もあり、給食(提供)の環境はより難しくなる」と困惑気味に話した。
ノロウイルスに詳しい北里大の高橋孝教授(感染症学)の話によると、ノロウイルスは冬場の気温4℃の低温でも、2カ月生き残ると言われている。
感染している場合、排せつなどの後に手洗いしても、指にウイルスが付着したまま残り、素手で扱った食品を通じて食中毒を引き起こす可能性がある。
今回の件を教訓に、食品食材を扱う全ての人が、感染を防ぐルールを考え直す必要がある。
出典
『東京・立川の給食集団食中毒 「のりからノロ」波紋 裁断業者、素手で作業 加熱後の工程に盲点』
http://mainichi.jp/articles/20170305/ddm/041/040/074000c
『東京・立川の給食集団食中毒 「のりからノロ」波紋 ノロウイルスに詳しい北里大の高橋孝教授(感染症学)の話』
http://mainichi.jp/articles/20170305/ddm/041/040/072000c
(ブログ者コメント)
〇ノロウイルスによる食中毒は流水による手洗で防げる、そう思っている人は、結構多いのではないだろうか?
かく言うブログ者も、その一人だった。
しかしながら調べてみると、広島県HPに「流水で15秒手洗いしてもウイルスは1%ほど残っている」という趣旨の記述があった。
また、手洗いミスの頻度が高い手の部分の解説図も掲載されていた。
https://www.pref.hiroshima.lg.jp/soshiki/168/tearai.html
大阪の業者も、食中毒症状が出ていたのに、流水手洗いだけで済ませていたのだろうか?
T社が大阪の業者に対し、なぜ手袋を着用しなければならないか、その理由をしっかり伝えていれば、今回の事故は防げていた・・・かもしれない。
〇御坊市、立川市、小平市以外、久留米市の事業所食堂でも、同じ刻み海苔を食べて39人が発症している。
(2017年3月19日 修正3 ;追記)
2017年3月17日17時56分にNHK和歌山から、御坊市で手洗い講習会が開かれたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
給食施設の関係者などが食中毒を防ぐ手の洗い方を学ぶ講習会が、和歌山市で開かれた。
これは、御坊市の集団食中毒を受けて、県などが開いたもので、会場の県民文化会館には、県内の給食施設や飲食店の関係者など、300人余りが集まった。
講習会では、まず、食品衛生の専門家が講演を行い、おととしまでの3年間に全国で起きた食中毒の患者の約6割はノロウイルスが原因だったとしたうえで、感染の予防には適切に手を洗うことが重要だと述べた。
このあと、日本食品衛生協会から「手洗いマイスター」に認定された指導員が、完全にウイルスを洗い流す正しい手の洗い方を説明し、参加者たちは、指導員のまねをしながら、指の付け根や爪の間などを入念に洗う方法を学んでいた。
講習会のあと、和歌山市で学校給食を作っている女性は、「ノロウイルスの怖さや手洗いの大切さがよくわかりました。職場に戻ったら、ここで学んだことをみんなに伝えたい」と話していた。
出典
『集団食中毒受け 手洗い講習会』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/wakayama/2043917441.html
2017年2月24日8時54分に山形新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2月23日20時39分にNHK山形からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
米沢市教育委員会は、23日、市内の中学校で小麦粉アレルギーを持つ男子生徒2人が給食を食べて呼吸が荒くなるなどのアレルギー症状を起こしていたと明らかにした。
小麦粉が含まれるルーを使ったドライカレーが原因。
対象生徒の保護者や学校に事前配布する献立の成分分析表に、小麦粉使用を記載するのを、学校栄養士が忘れていたという。
2人は、治療薬の注射や服用で、翌日には回復した。
市議会市政協議会で報告した。
男子生徒2人は、今月15日の給食後に発症。
このうち1年の1人は、体育館で遊んでいたところ、体のかゆみを訴えた。
処方薬を飲んでも改善せず、呼吸が荒くなったため、養護教諭が本人持参の緊急補助治療薬「エピペン」を打ち、救急搬送。
一晩入院し、回復した。
2年の生徒は、食後1時間ほどして、腹痛などを訴えて嘔吐。
保護者と帰宅し、処方されていた薬を服用して落ち着いた。
市内中学校の給食は、小学校で調理して配食する方式。
この日の献立のドライカレーは、当初、カレー粉のみの使用となっていたが、配食を担当する小学校では、先月18日の打ち合わせで、とろみを出すためカレールーの追加を決定。
学校栄養士が成分分析表に項目を追加しないまま、同20日に保護者や中学校に配られた。
市教委の聞き取りに対し、学校栄養士は「失念していた」と話したという。
協議会で佐藤教育指導部長は、「命に関わる重大な事態。危機意識が欠けていた」と述べた。
市教委は17日に臨時の校長会議を開いており、意識向上の指導、小中学校間の情報共有の徹底を確認した。
山形県教育委員会によると、県内の学校給食で今年度、アレルギーと疑われる症状を訴えたのは、小学校と中学校でそれぞれ3人のあわせて6人で、今回の米沢市のケースを含めると8人になるという。
このうち、米沢市以外の6人は、いずれも保護者と本人が把握していなかったアレルギーの食材を食べて症状を訴えたケースだという。
6人とも病院に運ばれ治療をうけたが、いまは通常通り学校に通っているという。
出典
『米沢・中学生2人、給食でアレルギー症状 成分表に記載忘れ』
http://yamagata-np.jp/news/201702/24/kj_2017022400570.php
『給食でアレルギー症状1人搬送』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/yamagata/6024178781.html?t=1487880611617
2017年2月20日11時20分に産経新聞westから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
和歌山県の仁坂知事は、20日の記者会見で、同県御坊市で800人以上が被害を訴えた給食による集団食中毒について、感染経路の特定のため、調理従事者が給食を食べないようにするなどの対策を取る考えを明らかにした。
県食品・生活衛生課は、厚労省に対して管理マニュアルの変更も求めたいとしている。
県によると、集団食中毒を巡っては、給食センターで調理された「磯あえ」と、それを食べたセンターの調理従事者の両方からノロウイルスが検出されたため、感染経路が特定できなかった。
厚労省の「大量調理施設衛生管理マニュアル」では、調理従事者が健康調査をしていれば給食を食べられるとしており、仁坂知事は「個人的には、追跡調査ができるよう、調理従事者は食べない方が良いと思う」とした。
東京都立川市でもセンターが調理した給食が原因とみられる集団食中毒が起きたことにも触れ、「集中管理をして安全に給食を作ろうという場でミスをすると、被害が大きくなる」と指摘した。
御坊市は17日、新たな二次感染者が出なくなったとして、終息を宣言。
集団食中毒後から中止している給食について、同市教育委員会は20日、来月1日に再開すると発表した。
出典
『「調理従事者の給食試食を禁止」管理マニュアル変更求める 集団食中毒で和歌山知事』
http://www.sankei.com/west/news/170220/wst1702200022-n1.html
食中毒事故の概要は、2017年1月28日付で日高新報から下記趣旨でネット配信されていた。
御坊市教育委員会は、27日朝、市内の公立4幼稚園、6小、5中学校(大成含む)の児童や教諭ら633人(午前9時現在)が下痢や嘔吐、発熱など食中毒とみられる症状を訴えたため、すべての幼稚園、小中学校を臨時休園・休校にした。
全施設の休園・休校措置は初めて。
市教委や御坊保健所では、感染拡大防止対策を講じるとともに、給食が原因の可能性があるとみて、調査に乗り出している。
市教委によると、26日夜から児童らが症状を訴え、27日朝に欠席が相次いだため臨時休校を決定し、登校していた児童らを帰宅させた。
9時現在、すべての児童、教諭ら2267人中、3分の1近くが症状を訴えている。
幼稚園、小学校、中学校別の内訳や、症状の重さ、ウイルス性かどうかなどは、現在調査している。
市内の日高病院では、26日夜に同様の症状を訴える子どもから大人まで数10人が殺到。近隣の病院にも連絡するなどして対応した。
27日朝時点では、これらの症状による入院患者はいないという。
原因については、すべての施設が市立給食センター(南塩屋)で調理している給食を食べているため、可能性が高いとされている。
26日の献立は「サバの味噌煮」「きんぴら大豆」「けんちん汁」など。
給食の配送先は市内の幼稚園、小中学校のみだが、センター内にも同じ給食を食べ、同様の症状を訴える従業員がいるという。
また、幼稚園については、26日は給食を食べていなかった。
市教委では、原因究明に乗り出すとともに、学校内を消毒するなど、感染拡大防止に取り組んでいる。
学校など、授業再開のめどは未定となっている。
奥教育長は、「皆さんに迷惑をかけて申し訳ありません。原因はわかっていませんが、いまは感染拡大防止へ全力で取り組んでいきたい」と話している。
出典
『給食原因か 御坊市の全幼小中学校が食中毒症状で休校に』
http://www.hidakashimpo.co.jp/news/2017/01/post-6550.html
(2017年3月3日 修正1 ;追記)
2017年3月1日21時7分にNHK関西NEWS WEBから、立川市で起きた給食による集団食中毒とノロウイルスの遺伝子が一致したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
患者の便から検出されたノロウイルスと、2月、東京・立川市で起きた給食が原因の集団食中毒で検出されたノロウイルスの遺伝子の型が一致したことが分かった。
御坊市のノロウイルスの集団食中毒では、給食として出された刻みのりを使った「磯あえ」というメニューが原因と特定されている。
一方、2月、東京・立川市で1000人以上が症状を訴えたノロウイルスの集団食中毒では、給食に使われた刻みのりが原因と特定され、この時使われた刻みのりは、御坊市で磯あえに使われたものと同じ大阪・都島区の「T社」が製造・販売したものだった。
東京都と和歌山県によると、詳しい遺伝子の分析から、御坊市の患者の便から検出されたウイルスと、立川市の未開封ののりから検出されたウイルスの遺伝子の型が一致し、同じ感染源から広がった可能性が高いことが分かったという。
和歌山県では、御坊市の給食センターがのりを使い切って、残っていないことなどから「詳細な感染源は特定できない」としているが、今回の結果を受けて、「磯あえの刻みのりが感染源である可能性が高いと推測できる」と話している
出典
『ノロウイルスの遺伝子型一致』
http://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20170301/4369311.html
3月1日17時4分にNHK首都圏NEWS WEBからは、下請けの個人業者が取り決めに違反し長年海苔を素手で扱っていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
「T社」によると、この商品を製造する際、のりを刻む作業を大阪・北区の個人業者に委託しているが、この業者は、乾燥した状態の「のり」を1枚1枚機械に入れて刻む際、T社との取り決めに違反して、手袋をせずに素手で作業をしていたという。
この業者は、作業の効率が悪くなるとして、長年、手袋を使わずに作業をしていたということで、「T社」の田中社長は、「衛生管理の指導が十分できていませんでした。大勢の方を不安にさせ、大変申し訳なく思います。早急に回収をはかり、これ以上の被害の拡大を防ぎたいです」と話している。
ノロウイルスの問題に詳しい北里大学の片山和彦教授は、「食中毒というと生ものによく火を通さないで食べてなるというイメージがあるかも知れないが、必ずしもそうではない。ノロウイルスは、インフルエンザウイルスなどと比べても乾燥に強いウイルスだ。過去の調査では、最大で1か月半程度、乾燥した状況でも生き続けたことが確認されている。また熱に対しても、60℃程度の加熱では、死なない。今回のケースでは、刻みのりを大量に食べたわけではないのに、感染者が1000人以上出たことを考えると、のりに付着したウイルスの量が多く、しかも給食に出されるまでの間、乾燥にも耐えられたため感染性が維持され、集団食中毒につながったと考えられる」と話している。
出典
『食中毒刻みのり 素手で作業か』
http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20170301/4351821.html
(ブログ者コメント)
〇80代と思しき個人業者の男性がインタビューに答えていた
が、店は昔から続いている感じの個人商店的たたずまい。
「海苔を裁断機に入れる際、手袋していると滑りが悪いの
で・・・。慙愧に堪えない」などと話していた。
〇小平市の小学校でも2月、同じ刻み海苔による集団食中毒が
起きている。
2017年2月20日21時1分にNHK松山から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
新居浜市の教育委員会は、中学校や特別支援学校向けの給食センターで、昼食用のごはんにプラスチックの破片が混入したおそれがあるため、提供を中止したと発表した。
新居浜市教育委員会によると、20日朝8時半ごろ、新居浜市学校給食センターで、調理員が麦ごはんをほぐす回転羽根の安全カバーを取り付ける準備中に、誤ってカバーを床に落とした。
このため、そのカバーを洗った上で、再度、取り付けてごはんを炊き、各学校に配った。
しかし、あとになって床にプラスチックの破片が落ちているのが見つかり、安全カバーの一部が壊れていたことに気づいた。
壊れた部分を探したが、大きさ1cmほどのかけらが見つからないため、麦ごはんに混入しているおそれがあるとして、教育委員会は正午に提供の中止を決め、各学校に連絡した。
この給食センターからは、新居浜市内の合わせて11の中学校や特別支援学校、小学校の子どもたち、およそ3000人に配食が行われているが、新居浜特別支援学校とその川西分校の児童、合わせて75人はすでに食べた後だったため、健康に影響が出ていないか観察を行っているという。
また、ほとんどの学校では、ごはんを食べずにおかずだけで済ませたという。
新居浜市教育委員会は、「安全・安心なごはんを提供できず、大変申し訳ない。今後は再発防止に努めたい」と話している。
出典
『異物混入おそれ給食中止 新居浜』
http://www3.nhk.or.jp/matsuyama-news/20170220/4079951.html
(ブログ者コメント)
給食などへの異物混入問題がメディアで大きく取り上げられることの多い昨今、カバーを落とした時点で、なぜ、割れていないか確認しなかったのだろうか?
仮に、割れているとは思わなかったとしても、洗った時点で破損に気付きそうなものだが・・・。
洗い方が雑?
もしそうなら、それはそれで衛生的に問題だ。
センターの責任者は、日頃、異物混入防止等について、どう指導しているのだろう?
2017年2月13日18時58分にNHK松山から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
小中学校の給食を作っている松山市の共同調理場で水道水に異物が混じっているのが見つかった問題で、異物は、給水ポンプの故障を放置して使っていたことで、プラスチック製の部品が削れて混入したものと確認された。
松山市の城北学校給食共同調理場と、同じ敷地内にある久枝学校給食共同調理場では、今月3日、水道水に黒い異物が混入しているのが見つかった。
松山市のその後の調査で、黒い異物は、給水ポンプのプラスチック製の部品が削れて混入したものと確認された。
給水ポンプの故障を放置して運転を続けていたことで緩みが出て、部品どうしがこすれあうようになっていたのが原因だという。
また、城北学校給食共同調理場では、今月7日にも炊いたごはんからさびの塊などが見つかるトラブルがあったが、炊飯用の機械の清掃が不十分で、さびなどが混じったのが原因と確認されたという。
松山市では、それぞれの調理場で給水ポンプなどの交換や点検を行ったということで、「心配や迷惑をかけたことを重く受けとめています。今後は設備の点検や整備に努め、再発防止に取り組みたい」としている。
出典
『異物混入はポンプ故障放置原因』
http://www3.nhk.or.jp/matsuyama-news/20170213/3884191.html
錆びの塊などが見つかった事例については、2017年2月8日18時51分にテレビ朝日から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
給食のご飯に、針金やサビのようなものが混入していたことが分かった。
愛媛県の松山市教育委員会によると、7日昼ごろ、市内の学校給食の調理場で、炊き上がったご飯から長さ1cm程度の針金のようなもの1本と、最大4mmほどのサビのようなものが複数見つかった。
教育委員会は、急きょ、各学校にご飯の提供をやめるよう連絡したが、すでに2つの小学校の児童、合わせて42人が口にした後だったという。
この調理場では、今月3日にも水道水から異物が見つかっている。
出典
『小学校の給食に“針金やサビ” 水道水から異物も…』
http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000093954.html
2016年12月23日20時55分に日テレNEWS24から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12月23日18時29分に朝日新聞から、12月23日18時57分にNHK水戸からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
茨城県水戸市の飲食店で「クマ肉のロースト」を食べた客と経営者ら15人が発熱などの症状を訴え、「旋毛虫」(せんもうちゅう)という寄生虫による食中毒と断定された。
茨城県によると、食中毒があったのは水戸市の飲食店「B」で、「クマ肉のロースト」を食べた客など20代から50代の男女15人が、発疹や発熱の症状で治療を受けているという。
このうち20代の男性1人が、一時、入院した。
「クマ肉」は常連客が北海道で捕獲し、自宅で調理して店に持ち込んだもので、市場には流通していないという。
店は、先月24日から今月8日までの間、27人に提供していた。
水戸保健所で調べた結果、冷凍保管されていた肉から寄生虫の「旋毛虫」が見つかったほか、患者からも「旋毛虫」の抗体が見つかった。
このため、保健所は旋毛虫による食中毒と断定し、店を当面の間、営業禁止とした。
店は18日から自主休業している。
国内での「旋毛虫」による食中毒は4例目で、35年ぶりだという。
旋毛虫は、野生のクマやイノシシに寄生。
人間の小腸の粘膜内で幼虫を生み、その幼虫が全身の筋肉に広がるという。
腹痛や下痢、筋肉痛などの症状が出る。
国内での過去の発生例は、1974年の青森県(患者数15人)、79年の北海道(同12人)、81年の三重県(同172人)の3例。
いずれも、野生のクマの刺し身が原因だった。
旋毛虫は加熱すれば死滅するため、県は、野生動物の肉は十分に加熱するよう呼びかけている。
出典
『クマ肉で15人食中毒 原因は「せん毛虫」』
http://www.news24.jp/articles/2016/12/23/07349875.html
『クマ肉食べたら食中毒 原因は旋毛虫、国内で35年ぶり』
http://www.asahi.com/articles/ASJDR569PJDRUJHB00B.html
『クマ肉で食中毒 せん毛虫原因』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/mito/1076034871.html?t=1482524204160
(ブログ者コメント)
調べたところ、旋毛虫は、冷凍したぐらいでは死なないらしい。
ということは、「クマ肉のロースト」という表現から考えると、ローストビーフのように、中心部が若干のレア状態だったのかもしれない。
以下は、横浜市HPにある記事の抜粋。
三重県での事例などが詳しく記されている。
『旋毛虫感染症(トリヒナ症)について』
旋毛虫感染症(トリヒナ症)は、全世界で見られ、極寒の北極でも発生していますが、南極での発生は報告されていません。
全世界での旋毛虫感染症(トリヒナ症)の発生は年間1万人程度と推計され、致死率は0.2%程度です。
また、世界的には、旋毛虫(トリヒナ)で汚染された豚肉が感染源となっていることが多いため、宗教的に豚肉の摂取が禁じられている地域での発生は少ないです。
しかし、トルコにおいて、宗教的に豚肉の摂取が禁じられている回教徒で旋毛虫感染症(トリヒナ症)の集団発生が起こったことがあります。
牛のミンチ肉とされたものに不法に豚肉が混じられていて感染源となったと考えられました。
1981年12月から1982年1月にかけて三重県四日市市のM旅館でツキノワグマの冷凍肉のサシミを食べた413人中172人が、発疹・顔面浮腫・筋肉痛・倦怠感などの症状を示しました。
ツキノワグマの冷凍肉から旋毛虫( Trichinella spiralis )が検出され、ツキノワグマの冷凍肉のサシミを食べた人60人で旋毛虫( Trichinella spiralis )に対する抗体が陽性となりました。
このツキノワグマは、京都府および兵庫県で捕獲されたもので仕入れ業者は解体後販売時まで-27℃で保存していました。
三重県四日市市のM旅館は仕入れ後は-15℃で保存し、サシミで客に提供していました。
旋毛虫( Trichinella spiralis )で汚染されていたツキノワグマの冷凍肉を十分加熱することなく食べたことにより客が旋毛虫感染症(トリヒナ症)となった事件でした。
この事件での患者に対するアンケート調査では、ツキノワグマの冷凍肉のサシミを食べてから症状出現までの潜伏期間は、最長54日、最短7日、平均24.3日でした(参考文献1)。
なお、日本で初めて確認された旋毛虫感染症(トリヒナ症)の集団発生は、1974年青森県岩崎村で野生のクマの肉をサシミで食べたハンター仲間での集団発生とされています。
・・・・・・
http://www.city.yokohama.lg.jp/kenko/eiken/idsc/disease/trichinella1.html


















その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。