2017年9月13日付で中日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12日午後3時ごろ、新城市宮ノ西のJR飯田線新城駅に停車中の上り列車内で、男性車掌(23)が左手の親指をハチに刺された。
車掌が手のしびれを訴えたため、この列車が運休。
50人に影響した。
JR東海によると、列車は2両編成の豊橋行き。
豊橋から下り列車として新城駅に到着し、上り線へ折り返す予定だった。
車掌は、ドアを開けたまま車内を見回っている最中に、スズメバチとみられるハチを発見。
追い払おうとして刺され、駅からタクシーで病院へ向かった。
駅で待っていた乗客8人に、けがはなかった。
出典
『新城駅で車掌がハチに刺され運休 JR飯田線』
http://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20170913/CK2017091302000050.html
9月13日8時11分に読売新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
12日午後3時頃、愛知県新城市宮ノ西のJR飯田線新城駅で、新城発豊橋行き普通電車(2両編成)の男性車掌(23)が発車前の車内点検中、スズメバチとみられるハチに左手親指付近を刺され、手がしびれる症状が出た。
このため、JRはこの電車の運転を取りやめ、乗客約50人には約30分後の後続電車を利用するよう案内した。
JR東海によると、車掌は車内にハチがいるのを見つけ、車外に追い払おうとしたところ刺され、その後、そのハチを殺したという。
乗客にけがはなかった。
出典
『ハチの一刺し、電車ストップ…車掌が被害』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170913-OYT1T50014.html
(ブログ者コメント)
蜂は刺激しなければ攻撃してこないと言われているが、今回の場合、放っておくわけにもいかなかっただろう。
すべてのドアを開けて、蜂が出ていくのを待てばよかったのかもしれないが、調べたところ発車は15時11分。
時間的に余裕がなかったのかもしれない。
2017年9月11日21時51分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京都渋谷区で10日夕、沿線の建物火災が小田急線の車両に延焼する火事があった。
けが人はなかったが、乗客300人が線路に避難した。
小田急などによると、緊急停止した8分の間に車両に火が燃え移ったという。
小田急や警察などによると、同区代々木5丁目にあるボクシングジムが入るビルから出火したと119番通報があったのは、10日午後4時6分ごろ。
小田急によると、「消火活動をするため電車を止めてほしい」と消防から現場で依頼された警察官が、通報から5分後に近くの踏切にある非常停止ボタンを押した。
列車に自動的にブレーキがかかる仕組みが作動し、新宿行き上り列車(8両編成)が「たまたま火災現場の目の前に止まった」(小田急)という。
ジムの入るビルからわずか3m。
ここで一時とどまっている間に、2両目の屋根に延焼した。
小田急では、沿線で火災が起きた場合、「運転士や車掌が覚知したら電車を安全な場所で止める」のが原則だという。
今回、運転士は白煙は確認したが、火災とは認識しておらず、踏切事故などで非常停止ボタンが押されたと考えた。
安全確認のために電車を降りて初めて、火災に気づいたという。
運転士は手動で非常停止状態を解除し、運転指令に連絡して電車を動かす許可を取った。
停止から8分後、火災から遠ざけるために電車を動かし始めたが、直後、現場にいた消防から屋根への延焼を知らされ、約120m前進したところで再び停車。
乗客を避難させたという。
乗客は、1両目と8両目のドアから、車外に出た。
全車両のドアを開けなかった理由について、小田急は「対向する下り車線の運行が確実に停止されているか確認できていなかったことに加え、車内が燃えていたわけでもないので、乗務員の目が届く場所から降ろすことにした」という。
燃えたのは、電気設備周辺を絶縁するため、ステンレス製の車両に上塗りしているウレタン樹脂。
難燃剤を混ぜるなどして燃えにくくしているが、今回は炎の勢いが強かったと小田急はみている。
【国は社内検証を指示】
国交省は11日、小田急に対し、火災対応や避難誘導が適切に行われたか、社内で検証するよう指示した。
沿線火災は過去にも起きているが、国交省によると、現場のすぐ脇で列車が止まった例はなく、「踏切事故で車両が焦げたことはあるが、沿線火災で車両が焦げたケースは記憶にない」と担当者。
沿線火災への対応は国のルールがなく、列車が焼ける事態も想定していなかった。
一般的には、沿線で火災が起きた場合、列車は現場の手前で非常停止するか、止まることが難しい場合には現場脇をそのまま通りすぎることで、対処しているという。
非常停止は、火災などの危険に気づいた運転士が判断するか、運転指令が運転士に指示して実施されることが多い。
ただ、今回はそのどちらでもなく、非常停止ボタンが押されて自動列車停止装置(ATS)が作動し、ブレーキがかかった。
非常停止ボタンは、ATSと連動するタイプとしないタイプがあるが、小田急は連動式で、運転士や運転指令の意思とは関係なく列車が止まったという。
鉄道の安全対策に詳しい関西大社会安全学部の安部誠治教授(交通政策論)は、「踏切の非常停止ボタンが押されたため、運転士は踏切自体の異常と火災との両方を確認しないといけない状況だった」と分析。
「トンネル内で火災が起きた際には『止まるな』という鉄道業界の原則があるが、トンネル以外には無い。建物の間をぬうように列車が走る都市部では、今回のような火災の可能性があり、鉄道各社は避難誘導の方法も含め対策を練っておく必要がある」と指摘する。
出典
『自動停止し火災に横付け… 小田急延焼、想定外重なる』
http://www.asahi.com/articles/ASK9C5GXYK9CUTIL02Z.html
9月12日12時33分にNHK首都圏からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
石井国土交通大臣は12日の閣議のあとの記者会見で、「住宅密集地などにおいて、線路の間近で火災が発生した場合の列車の運行と消火活動のあり方について検討するよう指示した」と述べ、沿線で火事が起きた際の列車の運行と消火活動の進め方について、消防や警察と連携して検討を始める考えを明らかにした。
国交省によると、これまでトンネル内や地下で火災が起きた際の対応は決められているが、沿線で火事が起きた際の列車の運行や乗客の避難、消火活動については定められていないという。
出典
『沿線火災の列車運行と消火検討へ』
http://www.nhk.or.jp/shutoken-news/20170912/0000348.html
2017年9月6日3時42分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
首都圏を走る山手線や京浜東北線などJR東日本の7路線で、5日午前、大規模停電のため電車が一時運転を見合わせたトラブルで、JR東は、埼玉県蕨市にある同社変電所で作業員が機器の操作を誤り、電流の異常を感知して電気が止まったことが原因と明らかにした。
停電は午前10時ごろに発生。
山手線、常磐線の快速電車、埼京線、京浜東北線、宇都宮線、高崎線、湘南新宿ラインの7路線で、最大で約40分間運転を見合わせた。
計75本の列車が遅れ、約4万1000人が影響を受けた。
停電で、駅と駅の間の線路で止まった電車もあった。
一部の駅ではエレベーターが停止して乗客が閉じ込められ、改札機や券売機が、一時、利用できなくなった。
けが人や体調不良を訴えた人は把握していないという。
JR東によると、5日午前、変電所の電気回路を点検しようとした作業員が、手順に反して電気を止めないまま作業を開始。
地面に過大な電気が流れたため、センサーが異常を感知して自動停止し、電気を供給できなくなった。
この変電所はJR東に18ある基幹変電所の一つで、複数の変電所を通じて埼玉県や東京都心を走る各路線や駅に電気を送っている。
このため、蕨市の変電所でのトラブルが、都心の路線にも影響した。
作業は、JR東の関連会社「東日本電気エンジニアリング」が担当。
JR東は、作業の指示や管理が適切だったかどうか詳しく調べる。
出典
『JR東 機器の誤操作が原因 首都圏7路線で大規模停電』
https://mainichi.jp/articles/20170906/k00/00m/040/087000c
9月5日22時22分に産経新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR7路線をストップさせたのは、蕨交流変電所での点検作業の操作ミスだった。
JR東管内では近年、多数の利用者に影響を与えるトラブルが相次いでおり、首都圏の重要交通インフラが簡単に機能停止する脆弱性が改めて浮き彫りになった。
点検はJR東の関連会社「東日本電気エンジニアリング」の作業員2人と孫請けの7人の計9人が、5日午前9時15分に開始。
12年に1度実施する、通電装置の「断路器」が正常に動くかを確認する作業だった。
9人はいずれも作業経験があり、手順書も渡されていたが、電源を停止させないまま作業を開始した。
別系統の電源と接続する遮断器も開放せずに断路器のスイッチを入れたため、地面に過大な電気が流れ、センサーが異常な電流を感知。
蕨変電所全体が自動停止した。
JR東は別の基幹変電所から電源を供給するなどしたが、蕨変電所の復旧には約30分を要した。
鉄道の安全管理に詳しい関西大学の安部誠治教授は、「作業は複数人でのダブルチェックが原則。なぜ手順を間違えたか、問題の本質を見極める必要がある」とし、作業員の実務的な知識不足の可能性を指摘した。
JR東のトラブルをめぐっては、平成27年4月、東京都千代田区の山手線で、線路内の支柱がレールに接触する形で倒壊した。
同8月には横浜市内の京浜東北線で、架線のつなぎ目にある「エアセクション」と呼ばれる、原則、停車禁止の部分に電車が停止。
ショートした熱で架線が切れ、35万人に影響が出た。
昨年5月には川崎市内で、今回と同様に変電所のトラブルを原因とする停電が発生し、南武線などで24万人に影響している。
鉄道インフラは犯罪行為の標的になる可能性もあり、2020年に迫る東京五輪に向けて、安定輸送対策は急務だ。
平成27年には、JR関連施設で相次いで放火事件が発生するなどしている。
安部教授は、「鉄道は、事故に対する備えは強化されているが、安定輸送という観点では脆弱な側面もある。本腰を入れて議論を進める必要がある」と指摘した。
出典
『相次ぐJR東トラブル 今度は「人災」 脆弱性浮き彫り』
http://www.sankei.com/affairs/news/170905/afr1709050037-n1.html
(ブログ者コメント)
平成27年4月と8月の事例は本ブログでも紹介している。
2017年8月25日付で東京新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
認知症の高齢者が徘徊中に踏切事故に遭うなど、不測の事態で家族が高額の損害賠償を求められるケースに対応しようと、神奈川県大和市は24日、賠償金として最大3億円が支払われる保険に加入すると発表した。
市によると、公費によるこうした取り組みは全国で初めてという。
認知症の高齢者を巡っては2007年、愛知県大府市で男性が東海道線の電車にはねられて死亡し、家族がJR東海から720万円の賠償を求められる訴訟があった。
一審、二審とも家族に賠償を命じたが、最高裁は昨年3月、「監督が容易な場合は賠償責任を負うケースがあるが、今回は困難だった」として、JR東海の請求を棄却している。
大和市には、小田急線や相鉄線などの8つの駅と32の踏切がある。
認知症高齢者の家族から「事故が起きた場合、どこまで責任を負うのか」といった相談があったことから、公費で民間保険会社と契約して対応することにした。
対象は、徘徊の危険性が高いとして、発見や保護を目的に市と関係団体がつくる「はいかい高齢者等SOSネットワーク」に登録している人。
7月末時点で237人おり、市は323万円を補正予算案に盛り込み、30日開会の市議会に提案する。
保険金は、鉄道会社などへの個人賠償責任が認められた場合、最大3億円の範囲内で肩代わりする。
対象者が事故で亡くなった場合は、遺族に最大300万円、入院や通院した場合にも一日1200~1800円が支払われる契約になる見通し。
結城康博・淑徳大教授(社会福祉学)は、「認知症の高齢者を抱える家族や本人にとっても住みやすい街づくりへの一歩になり、評価できる取り組みだ。全国的に広げるには、民間保険を活用するのでなく、公的制度としてこのサービスを構築することが求められる」と指摘した。
出典
『認知症で踏切事故 家族に高額請求 大和市が保険加入 最大3億円を賠償』
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201708/CK2017082502000123.html
(2018年12月2日 修正1 ;追記)
2018年11月19日10時59分に神奈川新聞から、この制度の運用が2017年11月から開始されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大和市は11月から、認知症による徘徊の恐れがある高齢者などを対象に、公費で損害保険の保険料を負担する取り組みを始めた。
徘徊中に踏切事故に遭って高額の損害賠償を求められる事態などを想定し、家族の不安を解消する狙い。
市が保険契約者となり、最大3億円が補償される。
市によると、こうした取り組みは全国で初めて。
対象は、徘徊の恐れがある高齢者の情報を事前登録する市の「はいかい高齢者等SOSネットワーク」の登録者。
現在、同月初旬までに申請のあった242人が被保険者となった。
補償対象となるのは
(1)踏切内で電車に接触、鉄道会社の車両が壊れる
(2)復旧による代替輸送が生じる
(3)自転車を自ら運転していて通行人にけがを負わせる
などの事態だ。
認知症の高齢者を巡っては、愛知県大府市で2007年、90代の男性が電車にはねられる事故が起こった。
JR東海は約720万円の賠償を遺族に求め、1、2審判決では家族に支払いが命じられた。
昨年3月の最高裁判決では請求が棄却されたが、それまでに「(踏切事故が起きた場合に)家族がどこまで責任を負うのか」と不安に感じる声が市民から出ていた。
取り組みは、そうした家族の不安を和らげるのが狙い。
市は、高齢者本人が事故などで死傷した時に補償される傷害保険にも加入。
死亡時は300万円、後遺障害を負った場合は最大300万円、入院では日額1800円(支払い限度180日)、通院では同1200円(同90日)が補償される。
市高齢福祉課は、「認知症と家族の方が安心して住み続けられる町を目指す」と話した。
問い合わせは、同課電話046(260)5612。
出典
『認知症徘徊、公費で保険 全国で初めて、大和市』
http://www.kanaloco.jp/article/292084
2017年8月15日19時44分にNHK静岡から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
今月8日、浜松市中区にある東海道新幹線の浜松工場で、メンテナンス中で徐行していたN700系の新幹線16両のうち、9号車から11号車のあわせて3両が脱輪した。
この事故によるけが人はいなかったが、先頭付近の車両が一般の市道の踏切をふさぎ、踏切は約5時間にわたって通行止めになった。
この事故について15日、JR東海は浜松市内で説明を行い、新幹線が通過した際に現場付近のレールを枕木に固定するくぎが緩み、2本のレールの間隔が広がったことが脱輪の直接の原因だったことを明らかにした。
現場付近でくぎのゆるんだ場所はあわせて17か所で、新幹線が通る際、レールは外側に傾く状態になっていたという。
このためJR東海は、工場内のレールの一部で、固定方法をこれまでのくぎから、衝撃や振動に強い「板バネ」を使う方法に変更し、事故の再発防止を図ることにした。
出典
『新幹線脱輪レール固定のくぎ緩む』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/shizuoka/3033031351.html
8月15日12時4分に朝日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR東海の浜松工場(浜松市中区)で8日に起きたN700新幹線(16両)の脱線事故で、同社は15日、レールを枕木に固定するためのくぎ(犬くぎ)が浮き上がり、レールが傾いて間隔が広がったことが原因だったと発表した。
同社によると、脱線は8日夕、工場内にある半径200mの急カーブで発生。
車輪がレールを横に押す力に対し、レールと枕木をつなぐ力が経年で弱まっていたため、犬くぎが浮いたという。
同社は7月15日に目視で確認。その際、異常は見つからなかった。
対策として現場の犬くぎを板ばねに変更。
本線上には現場周辺ほどの急カーブはなく、犬くぎも使っていないという。
この事故では、点検中の新幹線を走行させた際に9~11号車の計17車輪が脱線。
脱線の影響で2号車部分が市道と交差する踏切で立ち往生し、約5時間、市道を塞いだ。
車内に乗客はおらず、けが人はなかった。
出典
『新幹線脱線、レールつなぐ力の弱まり原因 浜松の事故』
http://www.asahi.com/articles/ASK8H32RBK8HUTIL00F.html
8月15日14時29分に静岡新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR東海は15日、カーブで車輪がレールを押す力が働き、レールが外側に傾いて幅が広がり脱線したとの調査結果を発表した。
同社によると、事故現場は半径200mの急なカーブ区間で、車両進行時に車輪がレールを横方向に押す力が働き、レールを枕木に固定する犬くぎが浮いたという。
経年によってレールを固定する締結力が弱まっていたとみられる。
同社は月1度の目視による点検を実施していて、7月15日の検査では異常は見られなかったという。
同社は、半径200m以下の曲線区間11カ所を、順次、犬くぎから板バネによる固定に変更する方針。
板バネに変えることで、衝撃や振動に対する締結力の低下を減少できるという。
事故現場は既に板バネに変更した。
犬くぎを使用しているのは同工場のみという。
出典
『くぎ緩みレール傾く JR東海浜松工場・新幹線脱線原因』
http://www.at-s.com/news/article/social/shizuoka/391588.html
事故時の状況は8月8日23時0分に静岡新聞から下記趣旨でネット配信されている。
8月15日13時5分に産経新聞からも、関連記事がネット配信されていた。
8日午後4時45分ごろ、浜松市中区南伊場町のJR東海浜松工場敷地内で、車庫から出庫中の16両編成の新幹線が脱線した。けが人はいなかった。
車両の一部が市道の西伊場第1踏切をふさいだため、JR東海が同踏切を通行止めにした。
脱線していない車両を切り離して踏み切り外に移動させ、同10時すぎに通行止めを解除した。
JR東海によると、脱線したのはN700系G19編成で、9号車から11号車の複数の車輪がレールから外れた。
車両は試運転のため工場を出庫する途中だった。
事故当時、車両は時速5kmで走行していた。
運転士が異常を知らせる表示灯の点灯に気付き、車両を停止させた。
新幹線の営業運転には影響はなかった。
通行止めにより、周辺の道路が一時渋滞した。
同踏切では2008年10月にも試作中の新幹線車両の脱線事故が起きているが、レールのすり減りが原因で、今回の事故との関連はないという。
出典
『新幹線が工場で脱線 JR・浜松、踏切一時通行止め』
http://www.at-s.com/news/article/social/shizuoka/389532.html
『くぎの力弱まりレール傾く 新幹線脱線でJR東海』
http://www.sankei.com/affairs/news/170815/afr1708150011-n1.html
2017年8月15日17時7分と17時50分にNHK首都圏から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
湿った空気の影響で、関東地方は大気の状態が不安定になり、南部を中心に局地的に非常に激しい雨が降った。
・・・・・
この雨の影響で東京・北区のJR赤羽駅では、午後1時半前、京浜東北線の大宮行きの10両編成の電車で安全装置が作動し、発車できなくなった。
駅の係員が対応して、電車はおよそ12分遅れで発車したが、後続の電車も安全装置が作動して発車できなくなったという。
JR東日本によると、車両とホームドアはいずれも閉まったが、ホームドアのセンサーが雨を誤って荷物などの異物と感知したことが原因とみられるという。
この影響で、京浜東北線は15本の電車に最大で28分の遅れが出て、およそ6500人に影響が出たという。
一方、15日午後3時すぎ、東京・台東区のJR御徒町駅の改札の前で利用客の男性が撮影した映像では、運転状況を知らせる掲示板に、雨漏りのため改札の利用が一部制限されていることが記されている。
映像では、天井部分から水が落ちてきていて、付近の改札にはシートがかけられ使えない状態になっているほか、駅員が掃除をしている様子も映っている。
撮影した男性は、「改札に向かったら床が水浸しで驚きました。改札の利用が制限されていたので10人ほどが列を作って通過していました。こんなことは初めてで早く雨の影響が収まってほしいです」と話していた。
出典
『関東 しばらくは大気不安定続く』
http://www.nhk.or.jp/shutoken-news/20170815/3057622.html
『赤羽駅 雨で安全装置が誤作動か』
http://www.nhk.or.jp/shutoken-news/20170815/3064401.html
2016年8月21日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6196/
(2017年8月20日 修正1 ;追記)
2017年8月13日18時43分に朝日新聞から、転落原因はこれまで報じられてきたことと違うかも・・・という、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、第1報ともどもタイトルも修正した)
東京都港区の東京メトロ銀座線青山一丁目駅のホームから、盲導犬を連れた会社員のSさん(当時55)が転落し、亡くなった事故から1年になる。
妻の直美さん(53)は、「家族にとって主人の死は深い悲しみだが、社会が変わる礎になってほしい」と話した。
・・・・・
事故後、東京メトロから妻の直美さんに「説明したい」と連絡があり、同社の会議室に行くと問いかけられた。「映像をご覧になりますか」
直美さんはしばらく考えた。見たくない気持ちと、何があったか知りたい気持ちと。
通常、映像の開示はしておらず、特別な対応になるという。
「お願いします」と告げた。
パソコンの画面で説明を受けながら、普段と当日の動きを順番に見せてもらった。
Sさんは普段、ホームに電車が到着すると、左手を前に出して車両を探しながら前進し、電車に触れて乗り込んでいた。
ところが事故の日は、向かい側のホームに電車が入って来た直後、いつもの動作で車両を探しながら線路の方に向かって歩き出し――。
「音が反響し、自分側の電車が来たと勘違いしたのかもしれない」と直美さんは考えている。
ワッフル号はホーム上に残されていた。
・・・・・
出典
『盲導犬連れホーム転落「音反響、逆と勘違いも」 妻語る』
http://digital.asahi.com/articles/ASK895WJXK89UTIL05V.html?rm=597
2017年8月13日19時1分にNHK北海道から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12日午後11時半ごろ、清水町のJR根室線の十勝清水駅で、帯広方面に向かっていた「特急スーパーとかち」が所定の位置よりおよそ70m手前で停止し、一番後ろの6両目の車両がホームを外れた状態で車掌がドアを開けるミスがあった。
けが人はいなかったが、車掌らは6両目に乗っていて、駅で降りられなかった客から指摘を受けてミスに気付いたという。
JR北海道によると、この列車は繁忙期のため通常より1両多い6両編成で運行していて、運転士が誤って5両編成の時の停止位置に止め、車掌もよく確認せずにドアを開けたという。
JR北海道は、「運転士や車掌には、停止位置を確実に確認することを徹底するよう、改めて指導したい」と話している。
出典
『ホーム外で特急のドア開ける』
http://www.nhk.or.jp/sapporo-news/20170813/3014081.html
(ブログ者コメント)
ホームがあるものとばかり思い込んだ乗客が足を踏み出して転落する・・・そんな事態になっていてもおかしくなかったかもしれない。
2017年7月28日10時27分に読売新聞から、下記趣旨の記事が図解付きでネット配信されていた。
長野県佐久市平賀のJR小海線中込―太田部駅間の「第2新町踏切」で、昨年11月10日夕、近くの女性(当時81歳)が、線路点検用の列車(検測車)にはねられて死亡した事故について、国の運輸安全委員会が27日、調査報告書を公表した。
現場は、警報機のみ設置され遮断機がない「第3種踏切」で、耳が不自由で警報機の音の聞こえない女性は、点滅する赤色灯を見て列車の接近を知る必要があった。
だが、踏切の構造などから女性は点滅を確認できず、報告書は「女性が警報機の作動に気づかずに進入した可能性がある」と指摘している。
報告書によると、検測車の運転士は踏切の約100m手前で踏切内にいた女性を発見し、非常ブレーキをかけて警笛を鳴らしたが、間に合わずにはねた。
運輸安全委の調べに運転士は、「女性は検測車の接近に気づいていない様子で立ち止まっていた」と証言した。
運輸安全委は、「女性の両耳の聴力低下が事故に関与した可能性がある」とする。
女性は20年ほど前から聴力が低下し、身体障害者の認定を受けていた。
踏切では、警報機の赤色灯の点滅に頼るところが大きかったが、事故当時、点滅が見えにくい状況が重なっていた。
現場の踏切は、住宅街を抜ける細い道にあるが、約20m手前にある民家の庭木の枝で赤色灯が見えにくかった。
さらに、踏切直前の停止線まで近づくと、線路手前側の警報機は踏切を渡る人の背後の位置になって赤色灯が見えにくく、反対側の警報機も背面しか見えないため、点滅しているかどうかわからない。
また、赤色灯は警報機の高さ2.5mのところに取り付けられていたが、女性は身長約1m50cmで、当時、つばの広い麦わら帽子をかぶっていたために視界が狭くなり、赤色灯を確認できなかったとみられる。
運輸安全委は、再発防止策として「赤色灯を停止線から確認可能となる位置に増設することや、全方位から見えるものを設置すること、さらに遮断機の設置についても検討が望まれる」とした。
出典
『JR踏切死亡事故、聴覚障害で警報気づかず?』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170728-OYT1T50058.html
7月28日付で毎日新聞長野版からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR東日本は、再発防止策として、警報機の赤ランプを見やすくするために民家の庭木を切り、全方向からランプが見える警報機を設置した。
出典
『鉄道事故 踏切死亡の女性、聴力低下原因か 運輸安全委報告書 /長野』
https://mainichi.jp/articles/20170728/ddl/k20/040/024000c
7月27日20時10分に信越放送からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR東日本では、長野支社管内でほかに47か所ある同じ種類の踏切について、今のところ、赤色灯を今回のように改修する予定はないという。
出典
『小海線の踏切死亡事故・耳の不自由な女性が警報に気付かなかったか』
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170727-00309748-sbcv-l20
2017年7月13日9時57分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大阪府高槻市の東海道新幹線で6月、架線が切れて停電が起き、運休や遅延が生じたトラブルで、JR東海は13日、架線のつなぎ目部分にあたる「エアセクション」と呼ばれる部分に列車が停止したことにより架線が高熱を帯び、放電が起きたことが断線の原因だったと発表した。
エアセクション部分の断線は、全国の新幹線で初めてだという。
断線したのは、京都-新大阪間の下り線。
東海道新幹線のエアセクションは、熱を帯びる不完全接触を起こす可能性がある範囲が、在来線の約50mと比べると約2mと極めて短い上に、1列車あたりの電流も小さいことから、特に停車を制限していなかったという。
ただ、トラブルのあった際には、大雨の影響で列車のパンタグラフが約2mの部分にかかるように停車。
さらに11分間も止まった上に、近くに12本もの大量の列車が同様に停車していて流れる電流が大きかったことが重なり、異常な高熱を帯び、列車に電力を供給する「トロリー線」が軟化して細くなって断線した。
JR東海から依頼された鉄道総合技術研究所(鉄道総研)の調査では、少なくとも600℃以上の高温になっていたとみられる。
列車の運転士は、エアセクションに停車している認識がなく、列車指令によって移動させるなどの指示も出さなかった。
JR東海関西支社の浜崎運輸営業部長は、「複数の要因が重なって起きた。予見することはできなかった」としている。
同社では、今後、エアセクション区間が分かる標識を東海道新幹線内192カ所に、8月上旬までに設置。
また、やむを得ず停車した際は、在来線と同様にパンタグラフを降下して移動する措置を講じるように運転士らに指示するという。
この停電は約5時間後に復旧したが、約8万9千人に影響した。
浜崎部長は、「今後は再発防止に努める」としている。
エアセクションをめぐっては、平成27年8月にJR東日本の京浜東北線で、電車が停車したことによる架線切断トラブルが発生。
同年11月にも、JR西日本のJR東海道線元町-神戸間で、同様に切断が起きている。
【エアセクション】
電車の架線のつなぎ目にあたる境界部分。境界部分では空中で切れ目が作られ、分離されている。
架線に高低差ができるこの区間では、架線とパンタグラフの間に隙間が生まれ、発車した際に大量の電流が流れるとショートする可能性がある。
出典
『東海道新幹線の架線切断、不完全接触による高熱と放電が原因…運休、遅延多数発生』
http://www.sankei.com/west/news/170713/wst1707130039-n1.html
※以下は、トラブル発生当時の状況を伝える記事。
(2017年6月22日1時30分 朝日新聞)
21日午後7時55分ごろ、大阪府高槻市の東海道新幹線の下り線で架線が切れ、東海道・山陽新幹線の京都―新神戸間の上下線が停電し、運転を見合わせた。
22日午前1時前に復旧したが、この影響で、長時間にわたって東海道・山陽新幹線は、ほぼ全線で運転を見合わせたり、大幅に遅れたりした。
新幹線の架線が切れるのは異例。
JR東海・西日本によると、停電発生時に京都―新神戸で、少なくとも上下10本が駅間などで立ち往生した。
断線のあった京都―新大阪の下り線では6本が立ち往生し、JR東海は、新大阪発の上りの「救援列車」を走らせ、立ち往生した一部の列車に横付けし、乗客に乗り換えてもらって京都駅まで運ぶ作業を進めた。
京都駅では、「列車ホテル」が用意された。
JR東海によると、断線したのは複数の架線のうち、車両の集電装置「パンタグラフ」と接するトロリー線。
トロリー線が断線すると、列車は現場を走行できなくなる。
ただ、ほかの架線からは電気が流せるため、列車内の明かりはつき、空調やトイレも使えたという。
出典
『新幹線停電、深夜に復旧 原因は異例の架線切れ』
http://www.asahi.com/articles/ASK6P7HXGK6PPTIL026.html?iref=pc_extlink
(ブログ者コメント)
平成27年の在来線エアセクショントラブル2件は、いずれも本ブログで紹介スミ。
2017年7月6日11時52分にNHK関西から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6日午前3時前、大阪・西成区の南海本線の萩ノ茶屋駅と天下茶屋駅の間の線路上で、レールの保守作業を行っていたところ、作業に使っていた4本のガスボンベの一部が燃えた。
火はおよそ4時間後に消し止められ、現場にいた14人の作業員に、けがはなかった。
南海電鉄によると、当時はレールを磨く作業が行われていて、作業中に飛び散った火花が、付近にあった溶接に使うためのガスに引火し燃えだしたという。
当時、レールの溶接は終わっていたが、作業員がガスボンベのバルブの取り扱いを誤ってガスが漏れ出してしまい、引火したことが原因とみられるという。
この影響で、南海電鉄の南海本線や南海高野線などで、始発から午前7時すぎにかけて運転を見合わせた。
南海電鉄は、「多くのお客様にご迷惑をおかけして申し訳ありません。再発防止を徹底していきます」と話している。
出典
『ガスボンベ燃え一時運転見合わせ』
http://www.nhk.or.jp/kansai-news/20170706/4915951.html
7月6日13時15分に朝日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6日午前2時55分ごろ、大阪市西成区萩之茶屋3丁目の南海電鉄南海線の萩ノ茶屋~天下茶屋駅間で、線路工事中にガスボンベから出火した。
消火作業などの影響で、南海線と空港線、高野線は、一部区間で始発から運転を見合わせた。
同8時35分までに全線で運転を再開したが、上下線計160本が運休、計143本が最大約55分遅れ、約20万人に影響が出た。
南海電鉄によると、コックを開いたままのガスボンベからガスが漏れ、近くで工具を使ってレールを削っていた際に出ていた火花に引火したという。
出典
『南海電鉄、線路工事中にボンベから出火 160本が運休』
http://www.asahi.com/articles/ASK762C2GK76PTIL001.html
2017年6月28日0時32分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR東海は27日、東海道線岐阜駅で26日に停車中の特急列車の線路側ドアが開いたトラブルは、車両連結の際の回線接続ミスが原因だったと発表した。
JR東海によると、トラブルがあった特急は、別の特急と連結作業中だった。
ドアやブレーキを制御する回線の接続が不十分なまま、運転士が自動列車停止装置(ATS)の電源を入れたため、通常とは違う回路に電気が流れ、ホームと反対のドアが開いたという。
同社は、回線接続を確認してから電源を入れるよう、手順を見直した。
(共同)
出典
『JR東海 車両連結時に回線接続ミス 特急で反対ドア開く』
https://mainichi.jp/articles/20170628/k00/00m/040/169000c
6月28日11時19分に読売新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR東海は27日、JR岐阜駅で26日午前、特急列車「ひだ」の連結作業中に一部車両でホームと反対側のドアが3枚開いたトラブルがあったとして、その原因と対策を発表した。
発表によると、原因は、作業員が手作業でドアやブレーキなどを動かす電気ケーブル同士を接続する瞬間と、運転士が自動列車停止装置(ATS)の電源を入れた瞬間がたまたま重なったことという。
乗客にけがはなかった。
同社は「今回の事例はまれなケースで、想定できていなかった」とし、再発防止のため、ATSの電源を入れる手順などを変更したとしている。
出典
『駅で特急連結作業中、ホームと逆のドア突然開く』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170628-OYT1T50026.html
JR東海HPには、原因として以下の一文が掲載されていた。
「ひだ」25号と「ひだ」5号を併合しジャンパ線を連結している最中に、ATS(自動列車停止装置)の電源を投入した際、ジャンパ線同士の端子の一部が接続されていない状態であったため、通常とは異なる回路に電気が流れ、「ひだ」25号の反対側のドアを開扉させる電気回路が構成された。
http://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000034300.pdf
2017年6月13日19時4分にNHK広島から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6月14日付で朝日新聞広島版(聞蔵)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
広島市の新交通システム・アストラムラインの軌道に、上を走る高速道路の高架橋からコンクリート片が剥がれ落ちているのが見つかり、アストラムラインは、13日朝から一部の区間で7時間あまりにわたって運転を見合わせ、およそ5000人に影響が出た。
広島市の新交通システム・アストラムラインを運行する広島高速交通などによると、13日、始発前の点検中に、作業員が軌道の上にコンクリート片があるのを発見した。
コンクリート片は撤去され、アストラムラインは始発から運転を開始したが、その後、ネクスコ西日本が調べたところ、コンクリート片は上を走る「広島自動車道」の高架橋から剥がれ落ちていたことが分かったという。
このためアストラムラインは、高架橋の点検作業のため、13日午前7時前から、長楽寺駅~広域公園前駅の間の上下線で運転を見合わせた。
見合わせは7時間あまりにわたって続いたあと、午後1時50分すぎに安全が確認できたとして運転が再開されたが、この区間で上り42本、下り41本が運休となり、広島高速交通では、貸し切りバス6台と路線バスで代替輸送を行ったが、およそ5000人に影響が出た。
ネクスコ西日本によると、軌道上に落下していたコンクリート片は4つで、最も大きなもので10cmから15cm四方、重さがおよそ1kgあり、軌道の下を走る県道にも複数、落下していたという。
ネクスコ西日本は、剥がれ落ちる危険性があるコンクリートを除去するとともに、落下防止用のネットを設置した。
現場の高架橋は昭和60年に設置され、去年実施した定期点検では異常は見られなかったという。
コンクリート片の落下を受け、ネクスコ西日本中国支社保全サービス事業部の矢嶋部長らが緊急に記者会見を開き、「通勤や通学などでアストラムラインや県道を利用していただいている方に、深くおわび申し上げます」と陳謝したうえで、施設の管理状況や今後の対応を説明した。
それによると、会社側では高速道路などについて、5年に1度、ハンマーでたたいて異常がないかを確認する打音検査など行うのに加え、鉄道と交差する場所は年に1度、目視で点検しているという。
今回の高架橋は、おととしの5年に1度の詳細な点検で損傷が確認されたものの、機能低下への影響はないとして継続的に監視することになり、去年9月に行った目視による点検でも問題はなかったという。
会社側は、点検のあり方の見直しを検討するとともに、今回の現場のように高速道路と鉄道などが交差する中国支社管内のおよそ100か所について、速やかに点検を行うことを明らかにした。
広島高速交通によると、始発から運転を見合わせるまでに7本の列車が現場の軌道を通行したが、作業員2人を配置し、異常がないか確認を続けていたということで、その後、高架橋に更に剥がれ落ちる危険のあるコンクリート片(長さ約130cm、幅約55cm)が見つかったため、急きょ、運転を見合わせることにしたという。
広島高速交通では、「対応に問題はなかった」としている。
出典
『コンクリ片落下一時運転見合わせ』
http://www.nhk.or.jp/hiroshima-news/20170613/4210785.html
6月14日19時13分にNHK広島からは、対象100か所のうち54か所を14日に目視で緊急点検したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
この問題を受けてネクスコ西日本中国支社は、管内にある鉄道などと交差する高速道路の高架橋100か所のうち、今年に入って点検が行われていない54か所について、14日、一斉に緊急点検を行った。
このうち、広島市安佐南区緑井のJR可部線の線路の上を走る山陽自動車道の高架橋では、担当者3人が目視による点検を行った。
この高架橋は昭和63年に設置され、おととし4月に打音検査などを行った際は異常はみられなかったということだが、担当者は当時の検査結果と見比べながら、双眼鏡を使ってコンクリートが剥がれ落ちそうな所がないか点検していた。
一斉に行われた14日の緊急点検は目視による点検だったが、地上から赤外線カメラを使ってコンクリートの浮きがないかを調べる検査も報道各社に公開され、ネクスコ西日本では、今後、効果的な点検方法として本格的な導入を検討したいとしている。
道路や橋などのインフラの老朽化対策は、自治体にとっても大きな課題だ。
このうち、今回問題となったような高架橋を含めた橋についてみてみると、広島県が管理するものだけで4000か所以上あり、建設から50年以上経過しているものが4割を占め、今後20年では7割を超える見通しだという。
・・・・・
出典
『コンクリート片落下一斉緊急点検』
http://www.nhk.or.jp/hiroshima-news/20170614/4247121.html
出典
『高架橋点検で問題見つからず』
http://www.nhk.or.jp/hiroshima-news/20170616/4335001.html
2017年6月13日付で朝日新聞静岡版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6月13日付で毎日新聞静岡版からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
12日午前11時10分ごろ、静岡市のJR静岡貨物駅構内の訓練線で「車両から出火した」と、現場にいたJR東海の職員から119番通報があった。
警察によると、解体作業中だった保守用の車両1台が全焼したが、火は約1時間後に消し止められた。
列車の運行に影響はなかった。
警察は、車両を切断した際に、火花がプラスチック部分に引火したとみて調べている。
作業員は、「作業に夢中で、気づいた時には手に負えないほど燃えていた」などと話しているという。
JR東海によると、新幹線や在来線の運行に影響はなかった。
現場はJR東静岡駅から北東へ約1.1km。
出典
『火災 静岡の線路上、工事車両出火 解体中、けが人なし /静岡』
http://mainichi.jp/articles/20170613/ddl/k22/040/203000c
6月13日7時47分に静岡新聞からは、若干ニュアンスの異なる、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
静岡市駿河区聖一色のJR東海道線の線路上で12日午前、保守用車両を焼いた火災で、作業員が車両内部の金属部分を溶断していた際、積んでいたウレタンの資材に着火したとみられることが、同日、消防への取材で分かった。
JR東海静岡支社によると、車両を廃棄する目的で、作業員3人が同日午前9時半から解体を行っていたという。
現場はJR東静岡駅東側の柚木基地内。
車両は炎と黒煙を上げ、全焼した。
出典
『溶断作業中に 資材に着火か JR火災 静岡』
http://www.at-s.com/news/article/social/shizuoka/369406.html
2016年1月6日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正2として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/5535/
(2017年6月14日 修正2 ;追記)
2017年6月5日21時0分に産経新聞westから、運転士は考え事をしていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、第1報ともどもタイトルも修正した)
香川県警さぬき署は5日、業務上過失往来危険の疑いで、元男性運転士(56)を書類送検した。
「信号機を見落とした」と、容疑を認めている。
同署によると、脱線事故では乗客1人が軽傷を負ったが、被害を申し出ないと意思表示したため、業務上過失傷害罪での送検は見送った。
JR四国によると、元運転士は現在も同社の社員。
運輸安全委員会が昨年12月に公表した調査報告書によると、元運転士はオレンジタウン駅に到着後、「年末だが乗客が少ない」などと考えているうちに出発時間になったと気付き、急いで発車したという。
出典
『香川の脱線事故、元運転士を書類送検 27年の大みそか「乗客少ない」…信号見落とし』
http://www.sankei.com/west/news/170605/wst1706050082-n1.html
2016年12月15日付で運輸安全委員会HPに、事故報告書が掲載されていた。
以下は冒頭に要旨として記された内容の抜粋。
出発信号機に停止信号が現示されているにもかかわらず運転士が列車を出発させたことについては、出発信号機を確認すべきタイミングで他の動作をしたため、運転取り扱い作業に関する意識が希薄になったことによりノッチ投入前の出発信号機の確認が抜け落ち、さらに、考えごとをしながら出発時の運転取り扱い作業を無意識に行ったことにより、ノッチ投入後の出発信号機の確認を失念したものと考えられる。
2017年5月22日16時22分にNHK NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
22日午後3時ごろ、群馬県と栃木県を結ぶ、わたらせ渓谷鉄道の群馬県桐生市の水沼駅近くの踏切で、線路を点検する3両編成の列車のうち2両目が脱線した。
列車には鉄道会社の社員など7人が乗っていたが、けが人はいなかった。
鉄道会社によると、この列車は群馬県桐生市の桐生駅から栃木県日光市の間藤駅までの線路の点検を終え、桐生駅に戻る途中で脱線したという。
この影響で、わたらせ渓谷鉄道は群馬県みどり市の大間々駅と栃木県日光市の間藤駅の間の上りと下りで運転を見合わせていて、この区間はバスでの代行輸送をしている。
鉄道会社は、脱線した原因を詳しく調べている。
出典
『わたらせ渓谷鉄道で点検車両が脱線 けが人なし』
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170522/k10010990921000.html
5月25日18時13分にNHK群馬からは、脱線原因に関し、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
群馬県内のわたらせ渓谷鉄道の踏切で起きた点検車両の脱線事故で、鉄道会社は、事故が起きた手前のカーブ付近のレールが点検車両の重みでずれて脱線した可能性もあるとみて、レールの整備や安全確認を行った上で、今月28日以降の運転の再開を目指すことにしている。
この事故は、今月22日、わたらせ渓谷鉄道の群馬県桐生市の水沼駅近くの踏切で、JRが貸し出した線路を点検する3両編成の列車の2両目が脱線したもので、けが人はいなかった。
事故のあと、国の運輸安全委員会が現地で事故原因の調査を行い、24日夜までに、脱線した車両はすべて撤去された。
鉄道会社では、これまでの調べで、重量がおよそ50トンある脱線した2両目の車両が普段運行している車両よりも1.5倍ほど重く、事故が起きた手前のカーブ付近のレールが点検車両の重みでずれて、脱線した可能性もあるとみている。
このため、わたらせ渓谷鉄道では、事故後から運行を見合わせている群馬県みどり市の大間々駅と栃木県日光市の間藤駅の間のおよそ37kmにわたってレールや枕木をすべて点検し、安全確認をした上で、今月28日以降の運転の再開を目指すことにしている。
出典
『車両の重みでレールずれ脱線か』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/maebashi/1063695221.html
(ブログ者コメント)
〇たまたま、脱線する瞬間を至近距離で動画撮影していた人(撮り鉄?)がいて、その映像も放映されていた。
それによると、若干の砂ぼこりを上げながら近づいてきた2両目がガタンと浮き上がり、その後、より多くの砂ぼこりが舞い上がっていた。
〇脱線した点検用車両が重すぎたことが原因らしいが、この車両、わたらせ渓谷鉄道を走ったのは初めてなのだろうか?
(2017年7月23日 修正1 ;追記)
2017年7月21日20時53分にNHK NEWS WEBから、枕木劣化が原因だった可能性ありという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。 (新情報に基づき、タイトルも修正した)
事故を受けて「わたらせ渓谷鉄道」で安全点検を行った結果、木製の枕木400本余りが劣化し、レールを枕木に固定する金具に緩みがあったことがわかったという。
これらは、応急処置で新たな木製の枕木に交換されているが、鉄道会社では、枕木の劣化が事故につながった可能性があると見て、事故が起きた区間を中心に、耐久性の高いコンクリート製の枕木を導入する方針を固めた。
事故が起きた区間では100本の枕木を交換して重点的に対策を進める方針で、9月から工事を始める予定。
今回の事故をめぐっては、国の運輸安全委員会が詳しい事故原因の調査を続けている。
出典
『わたらせ渓谷鉄道 脱線受け枕木を木製からコンクリートへ』
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170721/k10011068181000.html
少し前、6月10日付で毎日新聞群馬版からも、関連記事がネット配信されていた。
わたらせ渓谷鉄道(わ鉄)が6月10日に全線で運行が再開される。
わ鉄は当初、「数日で復旧する」との見通しを立てていた。
しかし、「安全の確認のため、運休区間のレールを一つずつ徹底的に点検したところ、交換や補修すべき部品が見つかったため再開が遅れた」としている。
運休区間の枕木約6万本を総点検した結果、老朽化やネジの緩みなどが見つかり、約440本を交換したという。
運休の間、わ鉄は、バスの振り替え輸送で対応した。
わ鉄によると、事故現場付近でも老朽化した枕木が見つかった。
担当者は、「レール部品の損傷が事故を招いた可能性もある」と推測する。
他の可能性も指摘されている。
検測車はJR東日本から借りたもので、わ鉄の客車より数m長く、10~20トンほど重い。
規格の違いが事故につながった可能性もある。
ただ、同様の検測車を使った測定は毎年実施しており、これまで異常はなかった。
検測車は当時、規制速度を守って約40kmで走行しており、現場の最寄り駅を予定時刻通りに通過していた。
出典
『わたらせ渓谷鉄道 なぜ復旧まで20日も? 枕木6万本を総点検 きょう全線再開の見通し /群馬』
https://mainichi.jp/articles/20170610/ddl/k10/040/075000c
(2018年7月1日 修正2 ;追記)
2018年6月29日付で上毛新聞から、事故報告書が公表されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
運輸安全委員会は28日、枕木の状態が悪く、レールとの固定が緩んだため、2本のレールの間隔(軌間)が広がり、車輪が内側に落ちたのが原因とする調査報告書を公表した。
検査用車両が直前に軌間を測っており、軌間の広がりが、わ鉄の整備基準値4cmを超える約5cmになっていた。
報告書は、「枕木の不良による軌間拡大の危険性を把握できていなかった」と指摘した。
再発防止策として、耐久性に優れ、保守管理が容易なコンクリート製枕木に交換することを挙げた。
出典
『昨年5月のわ鉄脱線事故 枕木の不良が原因 運輸安全委が報告』
https://www.jomo-news.co.jp/news/gunma/society/62422
2017年5月15日15時39分にNHK神奈川から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5月15日9時52分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
川崎市の踏切で電車にはねられ2人が死亡した事故から、15日で1か月。
鉄道会社は、踏切内の異常を運転士に知らせる非常ボタンの使用を呼びかけるとともに、踏切の中にとどまった人を検知しやすい最新型の検知装置の設置を進めている。
4月15日、川崎市川崎区の京急線の踏切で中に入った77歳の男性と救助に向かった銀行員の男性(52)の2人が、電車にはねられ死亡した。
この事故では、踏切内の異常を運転士に知らせる非常ボタンは使用されず、設置されていた障害物の検知装置も自動車の大きさを対象にしていたため、2人を検知できなかった。
このため、京急電鉄は通りがかった人が非常ボタンを見つけやすくするために、ボタンの位置を示す看板や表示を新たに設置したり、踏切内に人がとどまっている時は速やかにボタンを押すよう車内アナウンスで呼びかけたりする取り組みを始めた。
さらに、踏切内の人を検知しやすい最新型の障害物検知装置の設置も進めていて、来年3月までに6か所に増やす計画だ。
京急電鉄の岩切課長は、「亡くなられた方のご冥福をお祈りし、いっそうの安全に努めたい。ただ、最新の検知装置も100%、人を検知できるものではなく、異常を見つけたら踏切の中に入らず、非常ボタンを押して欲しい」と話していた。
国交省によると、平成27年度に全国で起きた踏切事故は236件で、前の年度に比べると12件減るなど、減少傾向が続いている。
これは、踏切の統廃合や立体交差化が進んで踏切が減少していることや、障害物検知装置の設置が進んでいることなどの効果とみられている。
一方、27年度に全国で踏切事故で死亡した人は前の年度より9人増え、101人にのぼるなど、毎年100人前後で推移している。
特に最近は、高齢者の歩行者が死亡するケースが目立っている。
27年度までの5年間に踏切事故で死亡した479人のうち、60歳以上が半数以上の252人、80歳以上が79人と、およそ16%を占めている。
国交省によると、高齢者の事故原因として、歩行速度が遅く渡り切れないケースや、踏切内の段差や隙間に足やカートの車輪が引っかかって転倒するケース、それに遮断機が下がって踏切の中に閉じ込められても棒を持ち上げたりくぐったりできずに外に出られなかったことなどがあげられるという。
このため国土交通省は、鉄道会社や自治体に対し、長い踏切には歩行者用の避難場所を設置することや、踏切内の段差や隙間の解消、それに脱出が容易な屈折できる遮断機の導入などを呼びかけている。
踏切にある非常ボタンは、押されると線路上の信号機が赤く点滅し、周辺の列車の運転士に異常をしらせるもので、踏切の手前で列車を停止させることが可能だ。
京急電鉄では、非常ボタンは90ある踏切すべてに設置されているが、存在を知らない人も多く、事故でも使用されるケースはあまりないため、適切な使用が課題になっている。
このため京急電鉄では、非常ボタンの存在をより目立たせようと、看板の位置を示す文字を大きくして赤色にしたほか、英語の表記も加えることにしている。
京急によると、現在はボタンのカバーに「非常ボタン」と表示され、「強く押す」と書かれている。
ここに、電車のイラストや「ボタンを押す指」のイラスト、「STOP」「Emergency button」といった英語表記を加えるなどし、外国人にもわかるようにする。
反射ステッカーを使い、夜でもボタンが目立つようにするほか、「非常ボタンはこちら」などと矢印で表示した案内板も設置することにしている。
さらに、事故の後、新たに車内アナウンスやホームの電光掲示板などで「踏切内に閉じ込められた人や車を発見した際は非常ボタンを押してください」という呼びかけを始めた。
今後、利用者に実際に非常ボタンを使用してもらう体験会も開いていきたいとしている。
京急電鉄は、踏切内で異常を見つけた際は、ためらわずにボタンを押して欲しいと呼びかけている。
(2/2へ続く)
(1/2から続く)
また、踏切事故を防ぐために、全国の踏切で障害物検知装置の設置が進められているが、検知技術の向上が課題となっている。
全国でもっとも多く設置されている検知装置は、赤外線で踏切内の自動車の大きさ以上のものを検知するもので、歩行者は、光を遮る位置にいないと検知されない。
先月、男性2人が電車にはねられ死亡した川崎市の踏切には、このタイプの装置が設置されていたが、2人は検知されなかった。
一部で導入が始まった最新型の装置は、3D技術で立体的に検知するもので、車より小さな人なども検知しやすいとされている。
しかし、踏切内に入った小動物やゴミなどに反応することを防ぐため、一定の大きさ以上のものだけを検知するよう設定しているのが一般的で、今月8日に東京・墨田区の踏切で91歳の男性が電車にはねられ死亡した事故では男性は検知されなかった。
踏切での事故が後を絶たない状況を受け、事故の遺族などから、現在の法令では障害物検知装置が検知すべき対象を自動車に限定していて人が含まれていないことに改善を求める声があがっている。
これについて国交省は、「現在の技術では、踏切に入り込んだ小動物やゴミなどを誤って検知することもあり、不要な輸送障害を起こす恐れがある。今後、技術的な動向を見守りながら、人も検知の対象に入れるか検討を進めたい」としている。
出典
『踏切事故1か月 最新検知装置増』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/yokohama/1056076731.html
『非常ボタンぜひ使って 京急、踏切事故受けデザイン変更』
http://www.asahi.com/articles/ASK5D44XZK5DULOB00H.html
(ブログ者コメント)
〇NHK報道では、文字情報としては掲載されていないが、踏切内障害物検知装置に関し、音声による以下の説明があった。
一部で導入が始まった最新型の装置は、3D技術で立体的に検出することができ、車より小さな人なども検出されやすいとされている。
さらに最新の画像認識の技術を使い、踏切に入った人の移動を検出する新たなシステムの開発も進んでいる。
東京多摩市と福岡市の企業が共同で開発を進める画像認識システム、踏切内に入った人の行動を見分けることが可能だ。
踏切内で人が倒れたりうずくまったりすると、異常と判断する。
その場合、列車を停止させる仕組みだ。
これまでに複数の鉄道会社から問い合わせや相談を受けているという。
※画像認識システムのデモ画像も放映されていたが、画像中、人が踏切内で倒れると、それまで画面上で人を囲んでいた黄枠が赤枠に変わり、ピンポン警報とともに「「踏切内非常事態発生」というアナウンスが流れていた。
〇川崎市の事例は下記参照 。
『2017年4月15日 神奈川県川崎市で踏切内にいる高齢者を引き戻そうとした銀行員が2秒後に一緒にはねられて死亡、非常ボタンあれど誰も押さず、高齢者は自殺志願だった模様』
(第1報)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/7020/
(第2報)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/7047/
5月16日2時0分に神奈川新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
川崎市の京急線八丁畷駅近くの踏切で男性2人が電車に轢かれ死亡した事故は、15日で1カ月が経過した。
・・・・・
路線バスの誘導員として現場の踏切前で4年ほど前から働いている男性(65)は、事故当時、休憩中だったが、「もし周囲に人がいたなら、ボタンを押してほしかった」と悔やむ。
自身も、踏切内で酒に酔った人が倒れているのを見つけ、押した経験がある。
「泥酔者はすぐに立ち去ってしまったが、係員に事情を説明し、数分で(電車は)復旧した」と振り返り、こうも指摘した。
「意外とボタンが固くて、3回ほど試してやっと押せた」
【親指で体重かけ】
「戻らなくなるまで強く推して下さい」との注意書きがある非常ボタンは、どれほどの固さなのか。
京急電鉄を訪れ、訓練用線路に設置されている非常ボタンを実際に押してみた。
20代の女性記者が人差し指で押してみたが、力を入れてもなかなか凹まない。
親指に変え、ほかの指で非常ボタンの外枠をつかむようにして体重をかけると、ようやく押せた。
京急の担当者は「誤作動防止などで、ある程度の固さがある」とした上で、「女性やお年寄りには少し固いかもしれない。親指を使い、ガチャンと音がするまで中に押し込んでほしい」と説明する。
ただ、タイミングによっては、非常ボタンを押しても間に合わないケースもある。
担当者は、「ボタンを押した後も決して踏切内に入らず、係員が行くまで待ってほしい」と強調する。
【賠償請求はない】
非常ボタンを押して電車を止めると、高額な損害賠償を請求されるのでは・・・。
使用をためらう理由として、そんな声もあるというが、担当者は「いたずらを除き、非常事態で押された場合に損害賠償を求めることはないので、安心してほしい。監視カメラもあるので、後からでも状況は確認できる」と呼びかける。
出典
『川崎・京急踏切事故1カ月 非常ボタンの周知強化』
http://www.kanaloco.jp/article/251177
(ブログ者コメント)
〇誤作動防止などの理由で押すのに力が要るようにしているということだが、それならカバーをつければ済む話しではないだろうか?
緊急時に、一度も押したことがない人が押して固かったら、壊れているなどと思い、押すのをあきらめるかもしれない。
川崎市の事例も、誰もボタンを押さなかったということだが、もしかして、誰かが押したが押しきれなかった・・・そんなことはなかったのだろうか?
〇京急電鉄の場合、緊急時に非常ボタンを押しても損害賠償は請求されないとのことだが、他の鉄道会社でも同様なのだろうか?
ネットで調べてみたが、オフィシャル情報としては、請求があるともないとも、書かれたものは見つからなかった。
※不確実情報としては「踏切で停車中に追突され、車がはみ出したのでボタンを押したら、後で請求された」という情報があった
ただ、JR西日本HPに「踏切内で何かトラブルが起こった際は、まず非常ボタンを押してください。」とある。
そこから類推するに、JR西では損害賠償請求はないのかもしれない。
ちなみに、同じページに「押した場合は、ボタン下部に表示されている連絡先への連絡ください」とも書かれてあった。
滅多にないことだが、ご参考まで。
『非常ボタンの重要性』
https://www.westjr.co.jp/safety/crossing/cp/emergency.html
2017年5月16日16時7分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
京急電鉄は16日、横浜市鶴見区の京急線生麦駅構内で12日に発生した架線切断の原因について、架線上部にあった駅舎床下の排水管が清掃作業中に破損し、隙間から垂れ下がった清掃機の先端が架線とはりに接触したため、ショートして切れたと発表した。
同社によると、断線は12日午後6時35分ごろ、同駅上り線で発生。
電車のパンタグラフに接するトロリ線をつり下げていた吊架(ちょうか)線が切れた。
約3時間20分にわたって運転を見合わせ、約8万5000人に影響が出た。
同駅は橋上駅舎で、グループ会社の清掃業者が同日午後6時25分ごろから、駅舎床下の排水管の詰まりを取るため、先端が棒状の清掃機を使って作業。
その際、排水管を破損させ、清掃機の一部が銅製の吊架線と鉄製のはりに接触し、ショートして断線したという。
吊架線は垂れ下がり、線路と接触したため停電した。
上り線の特急列車が駅の約300m手前で停止し、乗客約400人が線路上を歩いて避難した。
京急線では、橋上駅24駅中11駅が同様の構造になっており、緊急対策として吊架線に防護管を設置し、排水設備の移設などを進める。
出典
『京急架線切れ、原因は清掃機の接触 詰まり除去作業で排水管破損』
http://www.sankei.com/affairs/news/170516/afr1705160021-n1.html
5月16日19時14分に朝日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
京浜急行生麦駅(横浜市鶴見区)構内で、12日、架線が切れて一部区間で3時間余り運転を見合わせたトラブルで、京急は16日、駅舎床下の排水管を清掃作業員が破損させ、清掃器具が架線に触れてショートしたことが原因だとする調査結果を発表した。
京急によると生麦駅は橋上駅舎で、架線切れがあった10分前の12日午後6時25分から、グループ会社の作業員2人が床下の排水管の清掃作業をしていた。
清掃器具はステンレス製の先端を回転させて管内部の汚れを取り除くもので、内視鏡のような形をしている。
作業員がつまりを取り除こうと器具で突いた際に管を突き破り、1.3m下にある架線(直径1.6cm)に接触。
架線はショートして切れて垂れ下がり、線路に触れたため、ブレーカーが落ちて停電した。
器具は、架線と管の間にある鉄製の梁にも接触。
電気は梁に流れたため、作業員は感電しなかったという。
作業員は、「管を壊したことはわかったが、架線に触れたことには気づかなかった」と話しているという。
出典
『京急の架線切れ、原因は清掃作業 駅舎床下の排水管で』
http://www.asahi.com/articles/ASK5J56YNK5JUTIL042.html
5月16日16時48分にNHK首都圏からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5月12日、横浜市鶴見区の京急線の生麦駅の構内で、架線をつり下げる「吊架線」と呼ばれるワイヤーが切れて垂れ下がり停電した影響で、一部の区間で3時間以上にわたって運転ができなくなった。
京浜急行は16日、トラブルの調査結果を公表した。
それによると、当時、吊架線の近くにある排水管を作業員が機械を使って清掃していたところ、誤って機械で排水管を突き破り、吊架線まで切断してしまったという。
さらに、切断して垂れ下がった吊架線が電気が流れている線路に触れてショートし、停電が起きたという。
京浜急行は、清掃作業中のトラブルを防ぐため、吊架線の上に排水管が設置されている駅については「吊架線」にカバーを取り付けるほか、排水管そのものを別の場所に移すなどして、再発防止につとめたいとしている。
出典
『京急架線事故 清掃中に誤り切断』
http://www.nhk.or.jp/shutoken-news/20170516/3447731.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。