







2013年10月25日付で読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国交省は25日、JR北に対し、社内の安全管理体制の強化を求める追加の改善指示を行った。
同社が来年度の予算で安全確保に必要な額を配分することなどを求めている。レール異常の放置などトラブルが9月に起きてから、同社に改善指示が出されるのは2回目。
太田国交相は、同日午前の閣議後の記者会見で、予算編成のあり方にまで踏み込んだ改善指示とする理由について、「(JR北海道は)本社が現場の状況を把握しておらず、現場の要望が考慮されていない。現場の提案を十分聴取し、安全を確保するための適正な予算編成を行うよう指示する」と述べた。
その上で、「引き続き、JR北の安全問題の全体の分析を続けたい。追加の特別監査は必要ならやる構えだ」と述べ、さらに調査や指導を徹底する考えを強調した。
同省の滝口鉄道局長は同日午後1時過ぎ、同社の小山総合企画本部長を同省に呼び、改善指示書を手渡した。
指示書を受け取った小山本部長は「安全確保に全社一丸となって取り組みます。ご指導をお願いします」と述べた。
改善指示では、経営幹部でつくる安全推進委員会が、多発するトラブルに十分対応できていないとして、機能の強化を求めた。
このほか、枕木の老朽化への対応が統一されていない問題については、枕木の状態を1本ずつ確認して管理を徹底するよう指示した。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/hokkaido/news/20131025-OYT8T00678.htm?from=popin
また、2013年10月26日0時52分に毎日新聞から、解説的な記事が下記趣旨で、他の指示事項とともにネット配信されていた。(他の指示事項は転載省略)
レールの異常放置問題で25日、国交省から再び改善指示を受けたJR北海道。
わずか1カ月足らずで2度の改善指示に、幹部は「非常に重く、厳粛に受け止めている」と謝罪したが、経営不振が安全対策に影響している実態が表面化。再生には険しい道が待ち受けている。
「経営的に潤沢な予算が組めない現状があった。結果的に現場の声を軽視していた」。同日夜、札幌市の本社であった記者会見。「『資材が足りず、人も不足している』などの現場の声が反映されていない」と指摘した改善指示について、萩原経営企画部長はこう釈明し、資金難で安全対策がおろそかになっていたことを認めた。
豊田・常務鉄道事業本部長は「来年度は安全に関してしっかり予算を付けたい」と説明したものの、1987年の発足以来、営業赤字が続く中、安全対策への投資をどこまで拡大できるかは不透明だ。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20131026k0000m040113000c.html
それに加え、2013年10月30日11時11分に毎日新聞から「記者の目」というコラムで、国鉄分割民営化の問題にまで踏み込んだ解説記事が、下記趣旨でネット配信されていた。(長文につき大幅カット)
なぜこれほどまでに問題が相次ぐのか。私は、脆弱な経営基盤が原因の根本にあると考える。
資金と要員不足の両面で、この会社はもはや限界にきている。
鉄路の再生、万全の安全確保のためには、公的支援をさらに施すしか解決策はない。
枕木には白いペンキで「×」や「△」の印。ひび割れが目立ち、一部は表面がめくれ上がっている。雑草が伸び、レールを固定する「犬くぎ」が5cmほど浮き上がっていた。「犬くぎが簡単に手で抜けるほど、枕木が朽ちていることもある」。ある保線社員の言葉を思い出した。
北海道の保線作業は過酷を極める。冬は氷点下20℃以下の寒さと雪氷との闘いだ。地中の水分が凍って土が盛り上がると、レールに凹凸が生じる。なだらかにしなければ脱線につながる。ふぶけば視界も悪くなり、人身事故の危険性も高まる。「乗客の命を守るため、自分たちも命がけで体を張っている」
現場では、傷んだ線路を補修するためのヒト、モノ、カネの不足が深刻だった。複数の保線社員は「金がないから、その場しのぎで先送りするしかない」「人が足りず、検査も補修も追いつかない」「声を上げても上司に握りつぶされる」と証言した。その結果が、レールの異常放置の常態化だった。
JR北海道の何が問題なのか。
民営化を控えた国鉄末期から採用を抑制した結果、「いびつな年齢構成が技術継承を断絶した」との声も漏れるが、この問題はJR各社が抱える共通の悩みで、言い訳にすぎないだろう。
民営化をめぐる方針の違いから、対立する労働組合の存在を指摘する論調もある。だが、複数の組合員は「所属労組によってあつれきがあるのは事実だが、仕事は仕事」と証言しており、問題の本質ではないと感じる。
やはり最大の問題は、脆弱な経営基盤だ。問題をさかのぼれば、政治が主導した分割民営化の失敗に行き着く。
多くの赤字路線を存続させる一方、赤字を補填する経営安定基金を設けたが、低金利時代になって得られる利ざやは減っている。国鉄時代を知るベテラン社員は「JR北海道は分割民営の敗戦処理を強いられた」という。
一連の問題が発覚してから、政府もJR北海道への批判を強めるが、自立経営ができないことは最初から分かっていたはずだ。むしろ株主であるのに、見て見ぬふりをしてきた国も同罪ではないか。
単に経営陣を刷新するだけでなく、国には安全対策に使途を限定するような形でも、経営安定基金を積み増しするような公的支援の拡充を求めたい。
それには当然のことだが、JR北海道が旧弊を断ち切り、自ら生まれ変わる必要がある。
「今回の問題は、10年を超える歳月の間にできた仕事のしくみに原因がある。責任は過去の経営幹部にある」。元取締役の一人は自戒を込めて語っている。
にもかかわらず、いまだに取締役を降りた相談役や顧問が「秘書、車付き」のままでは、社会の納得は得られない。
北海道で代わりの鉄道事業者はいない。そのことにあぐらをかいては、再生は不可能だ。
出典URL
http://mainichi.jp/opinion/news/20131030k0000m070113000c.html
(ブログ者コメント)
○JR北のトラブル多発問題、本質的には毎日新聞「記者の目」の指摘どおりなのだろう。
○JR北のケースはさておき、一般的に言えることは、経営が厳しくなると真っ先に削られる予算の一つが安全対策費だということだ。
それは、安全対策費は対投資効果が見えにくいため、不要不急の出費だと思われがちなことが一つの原因だ。
必要な安全対策費は、いくら経営が厳しくても出さなくてはいけない。
それは分かっているのだが、どの項目を「必要な安全対策」と評価するか、いざ予算を決める段になると、頭を悩ませてしまう。
永遠の課題だ。
2013年10月17日18時27分にNHK高松から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ことし8月、JR高徳線の列車が高松市内で緊急停止して5時間半にわたって運転を見合わせたトラブルについて、JR四国は17日、車両の推進軸と呼ばれる部分とほかの器具とをつなぐ部品を車両のメーカーが誤って取り付けていたことが原因だったと発表した。
このトラブルは、ことし8月、JR高徳線の下り普通列車が高松市内を走行中にエンジンの力を車軸に伝える推進軸と呼ばれる部分が外れて緊急停止し、およそ5時間半にわたって運転を見合わせたもの。
その後、原因を調査したところ、車両の下にある推進軸とほかの器具をつなぐための「ベアリングキャップ」と呼ばれる部品が左右逆に取り付けてあり、安定性が低かったために推進軸が外れたことがわかった。
JR四国によると、去年8月に車両メーカーが別の部品の交換のためにこの車両の推進軸をはずした際に、ベアリングキャップを左右誤って取り付けたと考えられるとしている。
きょうの会見でJR四国運輸部車両課の吉本課長は「メーカーからの報告で問題はないとされたので誤ったままの状態になってしまった」と述べ、再発防止策としてベアリングキャップの確認を検査項目に加える考えを明らかにした。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/takamatsu/8035321911.html?t=1382042667948
10月17日18時34分にKSB瀬戸内海放送からは、補足的内容の記事が下記趣旨でネット配信されていた。
横から見ると取り付けミスがわかるが、JRの定期検査は打音検査しかしていないため見つけられなかった。
結果を受けてJR四国は全てのディーゼル車両を緊急点検したが、問題は見つかっていない。
出典URL
http://www.ksb.co.jp/newsweb/index/147
一方、10月18日付で朝日新聞香川全県版(聞蔵)からは、左右上下を間違っていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
推進軸を取り付ける際に、部品2つを左右上下間違えて固定したことが原因という。
部品の噛み合わせの悪さでボルトに負担がかかり、破損したという。
2013年10月17日付で東京新聞(夕刊)から、10月17日9時13分にmsn産経ニュース東京版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京都板橋区で16日午後8時10分ごろ、携帯電話を操作しながら歩いていた男性が踏切に進入し、電車にはねられ死亡する事故があった。
スマートフォンや携帯電話の画面に気を取られ、駅のホームから落ちたり、人と接触したりする事故が相次いでおり、警察や鉄道会社は注意を呼びかけている。
警察によると、死亡したのは区内の無職男性(47)。
現場は東武東上線大山駅に隣接する踏切で、事故当時、左右両側から遮断機が下り、警報機も鳴っていた。
男性は携帯電話を操作しながら、中央部分に数cm開いた遮断機の隙間を通り抜けて電車と衝突し、死亡したとみられる。
電車は大山駅を通過するため、速度が出ていたという。
警察が男性の家族に事情を聴いたところ、「自殺する原因は思い当たらない」と話したといい、「携帯電話の画面に気を取られ、誤って進入した可能性がある」と署幹部。
近くにある飲食店の男性店員(38)は「同僚が事故を目撃した。警笛が鳴り、男性は踏切の中で驚いた顔をしていたそうだ」と話した。
今年5月には、新宿区のJR中央線四ツ谷駅のホームで、携帯電話を見ながら歩いていた小学5年の男児がホームに転落する事故が発生。その際、電車が進入したが、男児はホームと電車の隙間にいたため、あごをけがしただけで済んだ。
携帯電話をめぐる事故を受け、鉄道各社は車内放送やポスターなどで注意を促すキャンペーンを始めている。
東武鉄道も先月30日以降、駅構内や電車内に「スマートフォンや携帯電話の『ながら歩き』は危険」という内容のポスターを掲示していた。
広報担当者は「今回の事故は遮断機が下り、警報機も正常に作動していたので、電車の接近は気づくはず」と戸惑いがちに話した。
出典URL
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013101702000239.html
http://sankei.jp.msn.com/region/news/131017/tky13101711400002-n1.htm
(ブログ者コメント)
○人間、一点集中すると周囲の状況が見えなくなる。
このことは、ヒューマンエラーの1つのパターンとして、しばしば指摘されてきたことだ。
今回も、報道内容から推測すると、携帯画面に集中し過ぎたために周囲が見えず、遮断機の棒を、単に自分の通行を阻害するものとしてしか、認識していなかった可能性がある。
以前、本ブログに掲載した心理学的観点から考えれば、携帯画面が「図」、遮断機の棒が「地」となっていたのかもしれない。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/23/
○自分の不注意で事故を起こすと、その結果は自分に跳ね返ってくるばかりでなく、大勢の人に迷惑をかけることになる。
今回も、鉄道会社、利用客、そして残された家族に多大の迷惑をかけてしまった。
他山の石とすべき事例だ。
2013年10月13日23時4分に徳島新聞から、10月14日13時17分にNHK徳島から、10月14日付で朝日新聞徳島全県版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR四国は13日、徳島市のJR徳島線蔵本駅近くの踏切で、断線し垂れ下がっていたワイヤーに、ミニバイクを運転していた徳島市内の20代男性が接触、転倒し、首などにけがをしたと発表した。
JR四国によると、ワイヤーは直径6mmの鋼製。線路脇に長さ約55m、高さ約6.5mに設置されており、途中で切れ、垂れ下がったとみられる。
もともとは通信用のケーブルなどをぶら下げるためのものだった。
旧国鉄時代に新しいケーブルとワイヤーに交換した際、古いワイヤーを撤去し忘れた可能性が高いという。
さびており、老朽化が原因とみられる。
断線したワイヤーは現在使われておらず、ただ張られている状態だった。
ケーブルは点検を行うが、切れたワイヤーは点検対象になっていなかった。
JR四国は14日から、管内の約1300の踏切を中心に緊急点検を始めた。
徳島市の鮎喰駅近くにある踏切には、午前9時半に3人の担当者が訪れ、地上5mほどの高さに張られている通信ケーブルやワイヤーが古くなっていないか目視で点検していた。
また、図面と照らし合わせながら、不要なワイヤーがそのまま残されていないかも確認していた。
出典URL
http://www.topics.or.jp/worldNews/worldSociety/2013/10/2013101301001756.html
http://www.nhk.or.jp/lnews/tokushima/8025252911.html?t=1381776777785
(ブログ者コメント)
上記3社の報道記事では「架線」、「ケーブル」、「ワイヤー」の3つの言葉がゴチャ混ぜに使われており、そのまま転載したのでは頭が混乱する。
よって、ブログ掲載に当たっては、ブログ者が勝手に推察して、「ケーブル」、「ワイヤー」の2つの言葉に統一した。
その内容で合っているかどうかは不明だが・・・。
(2013年11月3日 修正1 ;追記)
2013年10月14日付の徳島新聞紙面に、ワイヤーの状況に関する下記趣旨の記事が掲載されていた。
JR四国によると、架線は直径約6mmの鋼製で、7本を束ねて1本にしている。
2013年7月12日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正2として掲載します。
(2013年10月16日 修正2 ;追記)
2013年10月9日12時22分にNHK北海道NEWS WEBから、過去に別の部品を補修した影響で当初の想定以上の負荷がかかったことなどが原因で破損した可能性大という、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ことし7月、JR函館線を走っていた特急北斗のエンジン付近から突然火が出て乗客およそ200人が避難したトラブルでは、エンジンに送る燃料の量を調整する「スライジングブロック」という部品が金属疲労によって壊れ、燃料が過剰にエンジンに送られたことが出火につながったとみられている。
去年9月と、ことし4月の列車からの出火トラブルでも同じ部品が破損し、JR北海道は当初、原因は部品の不良などと判断していた。
ところが、ことし7月の破損を受けて、同じ型のエンジンを使って実験するなど調査をしたところ、過去にJRがエンジン内の別の部品を補修した影響で、スライジングブロックに当初の想定以上の負荷がかかっていたことが複数の関係者への取材でわかった。
さらに、スライジングブロックへの負荷を軽減する部品も能力が落ちていたとみられ、JRの当初の判断と異なって、複合的な要因によって金属疲労を起こし、破損した可能性が高まったという。
JR北海道は、調査結果を分析して、さらに詳しく原因の特定を進めることにしている。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20131009/5136931.html
(ブログ者コメント)
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/3023/
(2014年6月7日 修正3 ;追記)
2014年6月7日0時17分に毎日新聞から、国鉄時代の設計ミスだったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR北海道の函館線などで2012年9月から昨年7月にかけて特急のエンジン付近から発煙・出火した事故で、同社は6日、出火原因となったエンジン部品の破損は、燃料の制御装置の設計ミスで過剰な力が働くようになり、一部の部品に負荷がかかったためとする調査結果を発表した。
破損したのは、エンジンの燃料供給量を調節する「スライジングブロック」と呼ばれる金属部品。
旧国鉄時代の1986年、列車を高速化させるため、スライジングブロックとつながっている燃料の制御装置「サーボモーター」を大型化した。
その結果、速度を変える際に制御装置内の油圧の変化が大きくなり、過剰な力が働くようになってスライジングブロックに想定の4倍の負荷がかかり、破損につながった。
旧国鉄時代になぜこのような設計ミスをしたかは不明という。
同社は、制御装置内で過剰な力が生じないように改良し、スライジングブロックが破損しても燃料が過剰供給されないようにした。
さらに、エンジンが過剰回転しても強制停止できるようにした。
装置の大型化によるスライジングブロックの破損は、96年と97年にも計3回起きていたことも判明。同社は単純に部品が原因と判断し、交換や補強だけで済ませていた。
JRグループで現在も同型エンジンを使っているのは同社だけで、難波・車両部長は「全体的な原因究明ができなかったことを反省している。(予算が足りず)車両の更新ができなかった。だが、メンテナンスをすれば使っていけると判断している」と述べた。
出火原因の判明を受け、JR北は昨年7月から運転を見合わせていた札幌−函館間の北斗とスーパー北斗の計4往復と、札幌−稚内間のサロベツ1往復を8月1日に再開する。
車両の負荷を減らし、整備に余裕を持たせるために行っている減速・減便は今後も続ける。
同社は、出火事故を起こした特急と同型の36両のうち、お座敷列車などを除く25両でエンジンの交換や部品の改良を進め、運転再開に間に合わせる。
国交省から5日に再開の了承を得ており、来週から試運転をして問題がないか確認する。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20140607k0000m040126000c.html
(ブログ者コメント)
JR北海道のHPに、6月6日付のプレスリリースとして、詳細な図解付の文書が掲載されている。
http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2014/140606-1.pdf
(2015年4月24日 修正4 ;追記)
2015年4月23日13時50分に読売新聞から、運輸安全委員会から報告書が公表されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
運輸安全委員会は23日、燃料供給量を調節する部品に過大な負荷がかかり、出火につながったとする調査報告書を公表した。
報告書では、整備の際、JR北海道が異常な燃料供給を防ぐボルトの取り付けを失念する作業ミスがあった可能性などを指摘した。
この事故では、燃料供給量を調節する「スライジングブロック」と呼ばれる部品が破損してエンジンが制御不能になり、ピストンにつながる棒が破損して火花が発生、燃料などに引火した。けが人はなかった。
スライジングブロックの破損による特急列車の事故は、12年9月と13年4月にも起きていた。
JR北は12年の事故後、同部品の交換の周期を早めたが、報告書では「技術的な根拠に欠ける対策で不十分だ」などと厳しく批判。
また、同社は13年4月の事故後に同部品を一斉交換したが、報告書では、その際に異常な燃料供給を防ぐボルトを付け忘れ、7月の事故につながった可能性があると指摘した。
同社はこの事故後、同型車両の運行を止めて原因を調査。
制御不能に陥った場合は緊急停止するなどエンジンを改良し、14年8月から運行を再開している。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/20150423-OYT1T50075.html
2013年10月8日2時0分に読売新聞から、10月8日1時11分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR北海道は7日、特急列車の自動列車停止装置(ATS)など三つの緊急停止装置が正常に機能しない状態で、営業運行していたと発表した。
緊急停止装置が機能すると自動で非常ブレーキがかかる仕組みになっているが、ブレーキの作動に必要な空気圧を調整するコックが閉まっていた。
緊急停止装置が3つとも作動しない状態になっており、衝突などの大惨事につながる恐れもあった。
同社によると、札幌―網走間を走る特急「オホーツク」の運転席が付いた車両1両で異常が見つかった。
ATSのほか、緊急列車停止装置(EB)、緊急列車防護装置(TE)が機能しない状態に陥っていた。
これらの装置は運転士が赤信号を見落とすなどした際、非常ブレーキがかかる仕組みになっている。
非常ブレーキの作動には、空気圧を調整する弁が正常に動くことが必要になる。
弁の作動に必要なコックが、本来は開いた状態になっていなければならないが、ブレーキが機能しない閉まった状態になっていた。
7日に札幌市内の同社工場で行った90日ごとの定期検査で発覚した。
7月上旬の前回検査の後、この弁を操作した記録はないという。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20131007-OYT1T01422.htm
http://www.asahi.com/national/update/1007/TKY201310070485.html
2013年10月9日10時24分に朝日新聞から、作業員が操作を誤ったらしいという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
回送時の作業ミスの可能性が高いことが、同社への取材でわかった。
車両の配置換えで、ブレーキを動かす空気の弁(コック)の開閉が不要になったのに、作業員が操作を誤ったとみられる。
問題となった特急オホーツクの先頭車両は、7日の定期検査で非常ブレーキのコックが閉じ、自動列車停止装置(ATS)が作動しても緊急停止しない状態だった。
今年7月の前回検査では、コックが開かれ、正常な状態だったことが確認されている。
JR北海道によると、定期検査を終えた車両を回送列車として運転所に戻す際、自力走行する方式と、別の機関車が引っ張る方式があり、所属する運転所で方式が違う。
引っ張る方式では、勝手にブレーキがかからないようコックを閉じることになっている。
問題の車両は昨年9月、引っ張る方式の札幌運転所から、自力走行方式の苗穂運転所に配属が変わった。
同社は、定期検査を担当していた作業員らが、回送先をかつての札幌運転所と勘違いしてコックを閉じた可能性が高いと判断。苗穂運転所側では、車両が自力走行してきたため、コックが開いていると思い込み、異常に気づかなかったのではないかとみている。
出典URL
http://www.asahi.com/national/update/1009/TKY201310080512.html
また、2013年10月10日6時55分に北海道新聞から、車両点検時にコック開閉を記録するよう義務づけられていなかったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
同社は9日、誤って設定されていた空気圧コックの開閉操作を車両点検時に記録していなかったことを明らかにした。
同社は、前回6~7月に苗穂工場で実施された点検で、検査担当者が誤ってコックを設定したとみて調べているが、人為ミスを防ぐチェック態勢がなかったことも判明した。
JR北海道によると、同社の規定では、苗穂工場での車両検査時のコック操作について、記録するよう義務付けていなかった。
さらに、コックの操作ミスは日常的に起きうるが、複数の社員がチェックするなどの態勢も取られていなかった。
同社の豊田常務鉄道事業本部長は9日の記者会見で、再発防止策について「コック操作に関する記録調書などを新たに導入したい」と述べた。
今回の問題では、こうした社内規定の不備により、苗穂工場でのコックの操作ミスの可能性が高いとする会社側の見方と、それを否定する現場の証言に食い違いが出ており、原因究明が難しくなっている。
出典URL
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/497110.html
2013年10月8日0時47分に毎日新聞から、こすった車体の写真付きで、また10月8日0時4分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR九州は7日、管内の在来線で、走行の安全確保のために建造物を建設できない基準「建築限界」の内側に電柱などが75カ所あったと発表した。
15日の運行開始を前に試運転していた豪華寝台列車「ななつ星in九州」の車両に電柱が接触し、その後の緊急点検で発覚した。
同社は国土交通省九州運輸局に報告し、文書で指導を受けた。
同社は「今後走行する車両に接触する恐れはないと確認されたが、早急に改良する」としている。
同社によると、9月15日と29日、長崎線肥前麓駅(佐賀県鳥栖市)構内で、試運転中のななつ星が電柱に接触。車体の側面上部が10〜15m傷ついた。
30日には北九州市の鹿児島線戸畑−枝光駅間で、試運転中だった別の列車で側面のランプが、架線を引っ張るため電柱に付けられている重りに接触し破損した。
いずれも接触したのはカーブ地点だった。
接触した電柱などはいずれも社内基準の「建築限界」内側に建てられていたことが判明。ななつ星に接触した電柱は31cm、もう一つの列車に接触した重りは28.5cm、基準を超えてレール寄りにあった。
すでに建て替えたり、小型のものと交換したりした。
ななつ星は他の車両と比べ車体が幅広く、乗り心地を良くする目的で空気バネを使用しているためカーブで内側に傾きやすく、接触したとみられる。
また、もう一つの列車は試験走行で速度を落としていたためカーブで傾き、突起物のランプが接触した可能性があるという。
事故を受け管内のカーブにある電柱などを緊急点検したところ、鹿児島、長崎、日豊の3路線計75カ所で基準値超えが見つかった。
年内にすべてを改良するほか、基準を15cm以上超えている箇所については、職員が常時列車の通過状況を監視するという。
基準超えの電柱は旧国鉄時代の1960〜70年代に建てられたが、当時の設計図などはなく、同社はその後、点検をしたことがなかった。
青柳・鉄道事業本部長は「重大事故にはならないと考えているが、お客様に不安を与えてしまった。国鉄時代のものを確認していなかったのは恥ずかしい」と陳謝した。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20131008k0000m040092000c.html
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20131007-OYT1T01264.htm
(ブログ者コメント)
基準と違う状態が長年、誰にも気付かれず放置され、トラブルが起きて初めて、その実態を知る・・・。
今回のような事故・トラブルは、過去に何回も起きている。
この種の事故を未然に防ぐには、設備や作業が基準どおりになっているか、行われているかを、計画的、定期的に確認することが一つの方策だ。
しかし、そのための作業量たるや、膨大なもの。
そういった理由からだろうか、本格的に取り組んでいる企業があるという情報は、これまで見聞きしたことがない。
難しいところだ。
2013年10月8日1時6分に共同通信から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
7日午後6時ごろ、群馬県伊勢崎市の東武伊勢崎線新伊勢崎―剛志間を走行中の普通電車(3両編成)の最後尾車両で、備え付けの消火器が落下、そばに座っていた乗客の40代女性に当たった。女性は額を切るけが。
東武鉄道によると、消火器は高さ48cm、直径10cm、重さ約2kg。高さ1.4mの窓際に金属製バンドで固定して設置されていたが、落下した消火器のバンドは外れていたという。
けがをした女性は近くの駅で降車し、病院で手当てを受けて帰宅した。
同社はバンドが外れた原因を調べるとともに、同様の方式で消火器を設置している全車両を点検する方針。
出典URL
http://www.47news.jp/CN/201310/CN2013100701002909.html
(2013年11月3日 修正1 ;追記)
2013年10月8日付の上毛新聞紙面に、下記趣旨の記事が掲載されていた。
フック状の留め具が、何らかの理由で外れたとみられる。
2013年10月2日付で朝日新聞鹿児島全県版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR指宿線の生見駅で1日、木製の枕木が焦げているのが見つかった。
鹿児島市内の同線では、4月からこれで5件目。指宿市内でも7月に枕木が炎をあげた。
同線の枕木は木製のまま。列車がブレーキをかけた際に飛び散った火花が枕木に引火したと、各消防機関はみている。
生見駅では1日午前7時40分ごろ、近くの住民の女性(67)が枕木2ケ所から煙が上がっているのを見つけ、夫が119番通報した。2人で現場に戻ると火が上がったため、夫がホースを使って火を消し止めたという。
女性は、「火を消したら、すぐに次の列車が入ってきた」と話した。
記者が現場を見ると、線路の枕木が真ん中でぱっくりと口を開け、その周りが黒く焦げていた。
鹿児島市消防局によると、中名駅そばで4月22日、線路脇の草が焼けた。
8月3日には、喜入駅そばの踏切付近で枕木2本が焼け、草が燃えた。
9月15日にも、喜入駅そばの踏切付近で枕木が焦げ、17日にも中名駅そばで草が焼けた。
指宿南九州本部によると、指宿市の宮ケ浜駅近くで7月13日、枕木が燃えているのが見つかり、消防隊員が消し止めた。
昨年も2ケ所で枕木が燃え、住民が消し止めている。
出火と列車通過の間が短く、現場は駅に近く、火の気はない。列車がブレーキをかけた際に高温の鉄粉が出て引火したと、両消防機関はみている。
JR九州鹿児島支社は、指宿枕崎線で5~9月、枕木が焼けたり焦げたりしたのが27件あったのを把握している。
個々の原因は不明としつつ、「油が枕木に浸みて引火しやすい状況になっている」とも認める。
鹿児島線の一部では、枕木をコンクリート製に換えた。他の区間でも、徐々に換えていくという。
2013年10月4日付で朝日新聞鹿児島全県版(聞蔵)から、下記趣旨の関連記事がネット配信されていた。
同様の事例が8月、JR鹿児島線でも3件起きていたことがわかった。3件とも乗務員が消火した。
枕木には腐敗防止のための油がしみ込ませてある。また、線路のポイントには潤滑油が使われ、その油が枕木にしみ込んでいるという。
(ブログ者コメント)
富山県などでの枕木発火トラブルは本ブログでもしばしば紹介したところだが、今度は鹿児島県での事例だ。
この記事などから類推すると、以下のようなメカニズムで発火しているのかもしれない。
○木製の枕木には多数のヒビ割れがあり、また油も浸み込んでいる。
○そのヒビ割れの中に、ブレーキをかけた時の火花が入った。
○火花周辺の油と木材の温度が上昇した。
○温度上昇が起点となって徐々に油あるいは木材の酸化反応が進行し、しばらく経ってから発火した。
※枕木発火トラブルは、ブログ者にとって初耳の事例だったので、これまでは報道の都度、掲載してきた。
今後も報道されることだろう。
しかし、特殊な事例なので、これ以上掲載しても意味がない。
よって、今後は、特段のものでない限り、報道の都度、掲載することは差し控える。
2013年10月3日付で朝日新聞から、下記趣旨の記事が図解付きでネット配信されていた。
横浜市緑区のJR横浜線の踏切で1日、男性(74)を助けようとした女性(40)が列車にはねられ死亡した事故で、踏切には最新型の障害物検知器が設置されていたが、反応していなかったことが、JR東日本への取材でわかった。
主に自動車を検知する設定になっていたことなどから、反応しなかったとみられるという。
JR東日本横浜支社によると、装置は事故のあった川和踏切に1基設置。
立体的にレーザー光線を出し、警報音が鳴り始めた後で踏切内に数秒間とどまった物体を検知できる。
検知すると、踏切前の信号が光り、運転士が急ブレーキを操作する仕組みだ。
ただ、検知器は誤作動を防ぐため、自動車ほどの大きさがないと反応しない設定になっており、人は検知しない場合があるという。
国土交通省は省令で、大事故につながる車との衝突を防ぐよう鉄道事業者に求めているが、人との事故には触れていない。
鉄道事業者が踏切に非常ボタンや障害物検知器を設置する法的義務もない。
結局、運転士は目視で線路上の人影に気づき、現場の約200m手前で急ブレーキをかけたが、間に合わなかったという。
出典URL
http://www.asahi.com/shimen/articles/TKY201310020895.html
(ブログ者コメント)
この女性の勇気ある行動に対し、官房長官や横浜市長が通夜に弔問に訪れるなど、社会的に大きな反響があった事故だった。
合掌。
2013年9月30日23時58分にmsn産経ニュースから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR東日本は30日、団体臨時列車用の車両6編成で、運転士が急病になった際などに働く緊急列車停止(EB)装置が配線ミスで作動しない状態だったと発表した。
16年近く気付かなかったが、運行トラブルはなかったとしている。
JR東によると、平成9年12月に自動列車停止装置(ATS)を新たに取り付けた際、EB装置の回路の図面が誤っていたのが原因という。
EB装置は、運転士が運転機器を1分間操作しないとブザーが鳴り、さらに5秒間操作しないと自動的に非常ブレーキがかかる仕組み。
総武快速線の幕張-稲毛間を回送中の「ニューなのはな」で9月14日、EB装置の警報ブザーが突然鳴りやまなくなった。
運転士の報告で調べたところ、この車両を含む485系の6編成でミスが発覚。
JR東は配線をやり直し、正常に作動することを確認した。
出典URL
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/131001/dst13100100010000-n1.htm
(ブログ者コメント)
このような安全装置なら、問題なく作動することを定期点検などで確かめていないのだろうか?
それとも、点検の方法に問題があったのだろうか?
(2013年10月5日 修正1;追記)
2013年9月25日21時44分に朝日新聞から、9月26日5時15分に読売新聞から、脱線現場のレール幅は規定より37mm広がっていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
運輸安全委員会によると、副線から本線に合流する分岐器(ポイント)付近のレール幅を調べたところ、分岐器の手前で最大37mm広がっていた。
同社の基準値は19mmで、脱線はこの付近から始まったとみられるという。
JR北によると、この地点のレール幅の広がりは、昨年10月の検査時点で、すでに基準値を超える20mmだった。
それを放置した結果、今年6月の時点では25mmに拡大。現在は37mmだが、脱線時の衝撃で広がった可能性もあるという。
あるいは、現場のレールは木製の枕木に専用のクギで固定する方式で、脱線現場のレール幅は、約1年前から急激に広がりが進展していた可能性があり、木材の劣化などでクギが緩み、保持力が急激に低下した可能性がある。
同社は、レールの広がりの「限界値」は43mmとしており、この広さに達すると脱線する可能性がきわめて高くなるとしている。
出典URL
http://www.asahi.com/national/update/0925/TKY201309250263.html
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130926-OYT1T00135.htm
2013年9月28日15時4分に毎日新聞から、レール幅検査基準が変更になったことを知らない社員が多かった背景に関し、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
最長で28年間にわたり、レール幅の検査で誤った整備基準値が適用されてきた背景を現場で取材すると、若い社員に技術が引き継がれにくい人員配置や、保線作業が優先されない社内事情が見えてきた。
「新旧のレールで検査基準が異なることは、職場でも話題にならない。若い人は知らないかもしれない」「基準が二つあるとは知らなかった。教わった記憶もない」。JR北海道の複数の保線担当者は、こう証言した。
JR北海道の線路の総延長約3000kmのうち、85年以前の旧型レールは現在も168kmある。
今回は44の保線担当部署のうち、10部署が旧型レールの整備基準値として、20mmではなく新型レール用の25mmを誤って適用。結果的に5mm甘い基準で検査していた。
2つの基準はなぜ徹底されなかったのか。背景には、保線担当者の異動事情があるとの指摘もある。
誤検査が発覚した10部署の担当路線は、札沼線や留萌線など旧型レールが多いローカル路線が含まれる。ところが、保線担当社員は新人時代を新型レールが多い大規模部署で過ごすことがほとんどだ。
JR北は誤検査を発表した25日の記者会見で、2つの基準について「新人研修で教え、詳しい内容は仕事の中で学ぶ」と説明したが、鉄道関係者は「旧型レールの扱いを知らないまま、新型の基準のみで検査してしまった可能性が高い」と指摘する。
保線現場でも民営化による採用抑制で30〜40代が極端に少ない傾向にある。
あるベテラン保線担当者は嘆く。「保線の技術力が落ちていることも原因の一つ。人も減って担当区間が長くなり、綱渡りで仕事している。現場は『安全第一』というトップのかけ声通りになっていない」
保線に詳しい北見工業大の白川龍生准教授(鉄道工学)は「85年のレール変更を現場で経験していない若い世代が増えた。また以前より人事異動が増えたことで、現場の保線担当者間でしっかりと引き継ぎがされていなかった可能性がある」と話している。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20130928k0000e040231000c.html
2013年9月28日19時49分に共同通信から、JR各社のうち北海道だけが検査結果をダブルチェックしていなかったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR北海道がレールの異常を放置していた問題で、JR各社のうち北海道だけが検査結果や補修の状況を本社と、現場で保線業務を担当する工務部門でダブルチェックしていないことが28日、JR各社への取材で分かった。
保線管理の仕組み作りを怠ったことが、レール異常発生や放置長期化の一因となった可能性が出てきた。
JR北海道は関連会社と共同で、軌道検測車と呼ばれる特殊車両を使って本線にレール異常がないかを検査している。
検査回数は、特急列車が走る区間で年4回、普通列車だけが走る区間では年2回で、検査結果は本社にも送られていたが、内容は特に検討されず、放置されていた。
出典URL
http://www.47news.jp/CN/201309/CN2013092801001945.html
2013年9月28日21時58分に毎日新聞から、国交省の監査結果、レール幅以外に違反はなかったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国交省が行っていた鉄道事業法に基づく特別保安監査(立ち入り検査)は28日、終了した。札幌市中央区のJR北海道本社で取材に応じた潮崎・主任監査員は「レール幅の他に明らかな法令や社内規定の違反は見当たらなかった」と明らかにした。
項目は、土木、車両、運転など技術系4部門に加え、異例の経営部門も対象とし、人事や財務も調査。
潮崎氏は「経営と安全は表裏一体。経営問題は安全と密接に関わる」とした。
同社は石勝線脱線炎上事故(2011年5月)を受け、安全基本計画を策定。
それでも今回の事態に至った理由について、野島社長からは「安全意識が浸透していなかった」との趣旨の回答があったという。
国交省は入手した資料を分析して追加調査し、事業改善命令を出す方針。
野島社長は監査終了を受け「大変厳粛に受け止めており、改めて、極めて重大な事態を発生させたと認識している」とのコメントを発表した。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20130929k0000m040045000c.html
2013年9月30日18時48分にNHK北海道NEWS WEBから、保線現場は予算と人手が不足しているという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
線路の管理に携わる「保線」の現場では、予算や人手の不足のため、社内規程の15日以内に補修できないケースが日常的に起きていることがわかった。
保線担当の複数の社員によると、規程を守ることは基本だとしながらも、「基準の値を超えていても枕木やレールを固定するくぎの状態などを見て、現場の判断で補修を後回しにすることはある」と話し、社内規程の15日以内に補修できないケースが日常的にあることを明らかにした。
その背景としては、レールの補修だけでなく、定期的な検査や巡回など多くの業務があるにもかかわらず、人員が大幅に削減され、作業量に対して人手が不足している状況を指摘している。
このため、今回、脱線が起きたような列車の往来が少ない副本線の補修を後回しにするなど優先順位をつけざるをえないとしている。
さらに、補修に必要な資材を要求しても予算が限られていることから、すべてが認められることは、ほとんどないとして、「管理している現場は、何か起きないかとひやひやしている」と打ち明けた。
こうした現状について「危機感という以上に大変な状況で『保線』ということば自体が死語になっていく気がする」と安全がおろそかになっている実態に強い懸念を訴えた。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20130930/4873411.html
2013年9月24日付で読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
横須賀市の追浜―京急田浦駅間で起きた土砂崩れによる京急線脱線事故から、24日で1年となる。
京急電鉄は事故について、短時間に局所的な豪雨が降り、沢状の斜面に水が集中したことで地盤の深い層から崩落した「深層崩壊」が原因として、運輸安全委員会に報告。
現場や現場と同じような斜面で約10億円をかけて進めていた再発防止対策は今年5月までに終え、新たな運転規制も設けた。
事故直後、現場に設けた高さ3m、幅14.7mの木製防護柵は高さ5mの鉄製に取り換え、落石検知装置を設置。斜面は整地してコンクリートで固め、防護ネットで覆った。
沿線にある同様の地形43か所で再調査を行った結果、24か所で安全性を高める必要があると判断。14か所に防護柵と落石検知装置、線路まで離れている10か所は落石検知装置を設置した。
同装置は、防護柵の柱などに取り付けた機械が土砂崩れを検知すると、約600m前にある表示器のランプが点滅し、運転士に危険を知らせる仕組みだ。
さらに雨量計の設置場所を見直し、8か所から9か所に増設、民間会社の気象情報システムも新たに導入した。
運転規制は昨年10月に見直し、雨量が毎時30mm以上か連続200mm以上で時速60km以下に抑える区間を京急川崎駅以南の全線に拡大、金沢文庫駅以南は同じ条件で時速45km以下とした。
京急によると、崩落した土砂は、斜面上部に設置された鉄製防護柵と柵を支えていた約1m四方のコンクリート製基礎7個、斜面を覆っていた防護ネット(高さ15m、幅16.5m)ごと押し流した。土砂の量は約50m3で、倒木も約10本まじっていた。
運輸安全委員会が昨年10月に公表した事故の調査状況によると、基礎の1個は2両目の車輪が乗り上げた形で見つかり、先頭車両の床下も損傷していた。
調査は、「土砂崩れの危険性が予見できたか」や「斜面の構築物の設置状況に問題はなかったか」などが焦点になるとみられるが、京急は「安全対策は講じていた。想定外の大雨による深層崩壊は予見不可能」との見解を示しており、同委員会は近く最終的な調査結果をまとめる見通しだ。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kanagawa/news/20130923-OYT8T00998.htm
また、2013年9月28日付で毎日新聞神奈川版から、9月27日15時43分にNHK横浜から、当該事故の報告書が公表されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
運輸安全委員会は27日、事故報告書を公表した。
その中で、脱線事故の原因になった斜面崩落については、同社の管理に問題なく「予想困難だった可能性がある」と分析した。
一方で、斜面の健全度判定基準やルール見直し、崩落防止などを巡って多くの課題があったとも指摘し、同社に改善を求めた。
報告書によると、事故は9月24日深夜、横須賀市の京急本線追浜−京急田浦駅間で発生した。
脆弱な斜面の表層が長年の降水と湧水で劣化していたことに加え、当時の1時間当たり最大約40mmの雨による地下水位の上昇が原因と推定した。
2両目の車輪の付近におよそ90cm四方のコンクリートの塊が見つかり、1両目の床下には、このコンクリートに乗り上げてできたとみられる傷がついていた。
また、1両目の屋根には、架線にぶつかったとみられる痕跡が確認された。
このため報告書は、1両目の車両が線路に流入したコンクリートの塊に時速約66kmで衝突して乗り上げ、およそ1m跳ね上がり、被害が拡大した可能性が高いとしている。
コンクリートの塊は、斜面に設置されていた鋼鉄製の柵の土台部分で、土砂が流出したため落下したとみられるが、詳しい図面が残されておらず、強度などはわからなかったとしている。
このため運輸安全委員会は、詳細な図面が残されていない設備については、大雨などへの対策が十分か改めて調べるよう求めている。
同社は2年に1度、社外専門家と社員による現地調査を基に斜面の健全度を判定していた。
運輸安全委は、2011年4月の調査で現場付近の区間を最も危険性の高い「A」、またはそれに次ぐ「B」と判定したが、同年11月の判定会議ではすべて「B」に緩和した点に注目。「根拠が不明確で、判定会議の判定基準などを見直すべき」と指摘した。
また再発防止策として、現場と類似した地形の斜面の危険性を再評価し、降雨量による運転規制区間を見直すよう求めた。
出典URL
http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20130928ddlk14040162000c.html
http://www.nhk.or.jp/lnews/yokohama/1056687181.html?t=1380323371889
2013年9月24日23時19分に毎日新聞から、9月25日0時10分に北海道新聞から、9月25日18時33分にNHK北海道NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
運行をめぐる問題が相次ぎ特別保安監査中のJR北海道で、24日も普通列車から煙が上がったりブレーキの不具合が見つかったりした。
24日午後2時15分ごろ、JR根室線白糠駅構内で停車中の釧路発帯広行き普通列車(1両編成)の床下から白煙が上がり、油が漏れているのを運転士が発見。エンジンを止めると煙は収まった。乗客乗員15人にけがはなかった。
同社によると、車両後方にあるディーゼルエンジンの燃料タンク付近から油が漏れていた。
漏れ出した油がエンジン内のシリンダー外部に付着し、熱で気化して煙が出た可能性があるという。
列車は20日に定期点検を行ったほか、運行前に運転士が目視点検した際も異常はなかったという。
25日に調査の結果、燃料をエンジンへ送り込む直径2cmほどの細い管とエンジンとの接続部分にわずかな隙間が生じていて、ここから燃料がしみ出していたことが確認された。
エンジンに比べて配管が古く、接続部分が十分にかみ合っていなかった可能性があるということで、接続部分を改めて整備した結果、燃料漏れは収まったという。
一方、24日午後4時20分ごろには、JR石北線網走駅で、札幌発網走行き特急オホーツク3号(5両編成)の運行後の点検で、ブレーキ部品の一部が無くなっているのを整備士が発見。
同社によると、ブレーキパッドを動かす部品で、走行中に落下した可能性があるという
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20130925k0000m040078000c.html
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/493652.html
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20130925/4779131.html
(ブログ者コメント)
整備士がブレーキパッドを動かす部品の脱落を発見したという件、普通に整備していれば発見は容易な場所だったのだろうか?
それとも、なかなか発見は難しい場所だったのだろうか?
もし後者であれば、整備不良ばかりが大々的に報道されている昨今、しっかり整備している現場も多いというポジティブ報道もしてほしいものだ。
(2013年10月23日 修正1 ;追記)
発煙トラブルの原因に関し、以下の3つの記事がネット配信されていた。
一つの記事にまとめようとしたが元記事の微妙なニュアンスが損なわれるため、3記事を併記する。
(2013年10月18日21時38分 毎日新聞)
燃料をエンジンに送る管のつなぎ目に隙間が生じ、軽油が漏れたのが原因だったことが18日、JR北海道への取材で分かった。
JRによると、この車両は9月24日、釧路運輸車両所でエンジンに燃料を供給する管に差し込むノズルを新品に交換した。
管の先端は汚れや傷で凹凸ができているため紙やすりで削る作業が必要だが、作業員が怠ったため隙間ができたまま運行。
漏れた燃料が高温の排気管に触れて気化し、白煙が上がった。
JRは、ノズルを交換した場合は部品が密着しているか、確認するよう徹底する。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20131019k0000m040075000c.html
(2013年10月19日 朝日新聞北海道総合版(聞蔵))
部品を接合する際の調整が不十分だったことが、JR北への取材でわかった。
同社は、燃料漏れにつながった可能性があるとみて調べるとともに、再発防止のための技術指導を実施した。
JR北によると、トラブル前日の23日、エンジンに燃料を送るパイプと噴射ノズルの接合部付近に燃料のにじみが見つかって、同社は24日に噴射ノズルを交換。
この際、噴射ノズルとパイプの接合面を紙ヤスリなどで滑らかにしなかったため、凹凸が残ってしまったという。
交換後はエンジン出力を上げ、燃料漏れが起きてないことを確認していた。
接合面のヤスリがけはマニュアルに記載されておらず、技術者の経験に左右される部分だという。
ただ同社は、「経験豊富な技術者であれば、問題は起きなかった可能性がある」として、部品を交換した釧路運輸車両所にベテラン技術者を派遣、技術指導を実施した。
(2013年10月19日12時12分 北海道新聞 ※図解付き)
この列車は、出発前に別の燃料漏れが見つかり点検を受けたにもかかわらず、部品の異常が見逃されていたことが18日、JR北海道への取材で分かった。
JRでは、車両の修理が適切に行われずに同じ問題が繰り返される例が目立ち、JRはエンジンなどの修理を苗穂工場に一元化するなどの検討を始めた。
この車両は、出発前に釧路運輸車両所で行われた日常点検で、ノズルの別の箇所でわずかな燃料漏れが見つかり、ノズルやゴムパッキンを交換した。
その際、燃料パイプも取り外して接着面を確認していたが、検査社員は変形に気付かなかった。
同社は「変形は1mm以下で目視での発見は難しかった」とする一方、「ノズル交換後に長い時間、エンジンをかけっぱなしにして点検すれば、新たな燃料漏れを発見できた可能性はある」と説明する。
釧路運輸車両所では通常、ノズルの交換は行わない作業という。
同車両所では、特急列車の車両が昨年末、走行中にドアが開くトラブルが起きた際にも適切な修理が行われず、同じ車両が同様のトラブルを計7件繰り返した。
特急車両のドアは構造が複雑で、苗穂工場に持ち込んだ点検により、ドアの関連部品が摩耗していたことが判明したが、根本的な修理が遅れた。
出典URL
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/498903.html
(ブログ者コメント)
北海道新聞に掲載されている図によれば、出発前点検で漏れが見つかったのは、噴射ノズルとエンジンの接合部。漏れて白煙が上がったのは、噴射ノズルと燃料パイプの接合部だった。
2013年9月19日21時28分に朝日新聞から、事故発生を伝える下記趣旨の記事がネット配信されていた。
19日午後6時すぎ、北海道七飯町のJR函館線の大沼駅構内で、18両編成の貨物列車のうち4両が脱線した。貨物列車は線路を切り替えるポイント付近で脱線したとみられ、運転士にけがはなかった。
JR貨物北海道支社などによると、列車は大沼駅を出発した直後、先頭の機関車から6~9両目が脱線した。
道内では、8月に八雲町のJR函館線で大雨のために貨物列車が脱線したほか、昨年9月にも木古内町のJR江差線で貨物列車が脱線する事故が起きている。
出典URL
http://www.asahi.com/national/update/0919/HOK201309190001.html
2013年9月21日23時21分に毎日新聞から、9月22日5時4分に朝日新聞から、レールの幅が基準値を超えていたという下記趣旨の記事がネット配信されていた。
脱線現場で、レール幅が基準値を超える「整備不良」が約1年間放置されていた。
国交省運輸安全委員会によると、事故が起き、レール幅(規格=1067mm)の広がりが確認されたのは、貨物列車が本線に合流するポイントの20〜30m手前にある副本線(待避線)上。
線路の傷から「脱線が始まった場所」とみられている位置とほぼ同じだった。
現場を通過するのは1日に貨物列車1本で、客車は通らない。
JR北によると、レール幅が広がると、車輪がレールから落ちて脱線する恐れがある。
そのため、同社の内規でレール幅は年2回、保線担当者が実測検査することになっている。
昨年6月の定期検査では、幅が整備基準値(19mm)にギリギリ収まる18mmだったが、同10月に20mmに拡大。
内規では15日以内に補修作業をする必要があったが放置され、今年6月には25mmに拡大していたが、その後も手つかずだった。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20130922k0000m040054000c.html
http://www.asahi.com/national/update/0921/TKY201309210269.html
2013年9月22日23時53分に読売新聞から、基準値超え放置は97ケ所だったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR北は、脱線事故後に進めた調査で、レールの幅や高低差が基準を超えていて補修が必要にもかかわらず、放置していた線路の不具合が新たに88か所で確認されたと発表した。
このうち49か所は、乗客を乗せた客車が日常的に走行する本線で見つかった。
21日に判明した分を含めると、不具合は計97か所になった。
21日に判明した9か所の不具合は、いずれもレール幅の広がりが、同社の内規で定める基準値(カーブで19mm、直線で14mm)を超えたケースだったが、新たに見つかった88か所の中には、左右のレールの高さが違ったり、レールが波打つようにしてゆがんでいたりしたケースもあった。
補修担当者は社内調査で、「基準値超えを把握していたが、その後に失念した」、「本線の補修を優先し、副本線を後回しにしてしまった」などと釈明している。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130922-OYT1T00590.htm
2013年9月23日1時14分に毎日新聞から、レール幅の管理方法が本線と副本線では違うという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR北によると、保線作業は「線路技術心得(実施基準)」と呼ばれる内規に基づき行われる。
本線は、「軌道検測車」と呼ばれる検査車両が年4回通り、自動的にレール幅や高低を検査。
主に待避線に使われる「副本線」は、現場の保線担当者が計測機械を年2回、手動で使い計測する。
内規では、軌道に異常があった場合は、現場の保線管理室の所長代理まで報告が上がる決まりとなっている。
だが同社によると、検査をした担当者が補修担当者に異常を連絡したままで、上司に報告しないケースがあった。
検査担当者は聞き取りに「補修担当者が上司に報告していると思った」などと説明。ルールが骨抜きになっている実態が垣間見えた。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20130923k0000m040072000c.html
2013年9月24日2時30分に毎日新聞から、不具合97ケ所の放置は保線担当の一部の部署に集中していたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
レールの点検や補修を担当する部署によって異常を放置した数に大きな偏りがあることが、同社への取材でわかった。
保線を担当する44部署のうち4部署による放置が65カ所と全体の7割を占める一方、29部署では放置がゼロだった。
JR北によると、保線作業を担当するのは保線所(工務所)の出先機関である「保線管理室」や、各駅の工務部門など44部署。785人の社員が作業に当たっている。
異常放置の社内規定違反があった97カ所(本線49、副本線48)のうち、違反が最も多かったのは函館保線所・大沼保線管理室の23カ所(本線4、副本線19)。
同管理室は19日に貨物列車脱線事故が起きた大沼駅を担当しており、国交省が既に立ち入り検査している。
他に違反件数が多かったのは、『室蘭保線所・苫小牧保線管理室16カ所(全て副本線)』、『石狩当別駅14カ所(全て本線)』、『北見工務所・遠軽管理室12カ所(本線10、副本線2)』。
この4部署で全体の7割を占めた。
一方、札幌保線所管内には、札幌、小樽、江別など五つの保線管理室があるが、本線、副本線ともに放置はゼロだった。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20130924k0000m040090000c.html
2013年9月25日13時56分に読売新聞から、9月25日13時58分に毎日新聞から、新たに170ケ所の線路異常が見つかった、28年間旧基準で検査を続けていた可能性があるという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
新たに7路線170カ所の線路異常が見つかり、JR北は25日、民営化以前の旧国鉄時代から28年間、間違った基準で検査を続けていた可能性があることを明らかにした。
24日午後3時ごろ宗谷線の担当者から検査記録に疑問があるとの連絡があり、間違った基準を適用して検査していたことが判明した。
異常放置はこれまでに97カ所が判明しており、計267カ所に増えた。
新たに判明した170か所は全て、旧国鉄時代の1985年以前に敷設されたカーブ部分。
正規のレール幅は1067mmだが、旧国鉄時代の85年3月までは、例えば半径500mのカーブでは、大型で重量が重い機関車を想定し、5mmの余裕をみて1072mmで敷設していた。
その後、機関車のスリム化や走行性能の向上に伴って、1067mmに狭められた。
同社は内規で、カーブ区間ではレールの幅が25mm広がった段階で補修するとしており、本来なら1092mmを超えた箇所は補修する必要があった。
ところが、同社の保線担当者は、旧国鉄時代のレール幅を基に1097mmまで補修の必要がないと勘違いしていたため、実際には補修が必要な箇所が放置されてきた。
最大で基準から3mm超過していたケースもあったという。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130925-OYT1T00685.htm
http://mainichi.jp/select/news/20130925k0000e040221000c.html
2013年9月4日23時12分に毎日新聞から、9月5日1時9分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
特急列車の出火・発煙事故が相次いだJR北海道は4日、11月からダイヤを改正し、札幌と主要都市間を結ぶ特急や快速の最高速度を時速130kmから10〜20km落とし、運行本数を1日あたり計8本減らすと発表した。
列車運行に余裕をもたせて整備時間を確保し、減速でエンジンの回転数を低くすることなどで車両への負荷軽減を図る。減速減便の終了時期は未定だ。
このダイヤ改正で乗客が年間約28万人減り、約16億円の減収になると試算。事故多発の責任を取り、野島社長らの役員報酬を9月から3カ月間、10〜30%削減する。
国交省によると、鉄道事業者が安全対策として「減速減便」を行うのは異例だ。
利用客減少以外の理由で減速減便のダイヤ改正をするのは、1987年のJR北海道発足以来初めて。
最高速度を130kmから120kmに減速するのは、スーパー北斗(札幌−函館間)など6特急と快速エアポート(札幌−新千歳空港間)。
2011年5月に脱線炎上事故を起こしたスーパーおおぞら(札幌−釧路間)は、軽量化された車両で、高速走行で受ける負荷が大きいとして、20km減速し110kmとする。
減速により所要時間は札幌−釧路間は約20分、その他の区間は数分〜10分程度長くなる見込み。
特急の運行本数を削減するのは札幌−函館、釧路、旭川の3区間。削減本数が最も多い札幌−函館間は1日22本(11往復)から4本減らし18本(9往復)となる。札幌−釧路、札幌−旭川の両区間は各2本(1往復)減便する。
札幌市中央区の本社で記者会見した野島社長は「脱線炎上事故後の安全対策が社員に浸透していなかった。ダイヤ改正でお客様に迷惑をかけてしまい申し訳ない」と陳謝した。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20130905k0000m040111000c.html
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130904-OYT1T01166.htm
(ブログ者コメント)
減速減便にまで踏み込んだ異例の対応。
それだけ本気で安全対策に取り組んでいるのだろうと感じた。
2013年8月23日21時0分に中日新聞から、8月23日19時13分にNHK東海NEWS WEBから、8月23日19時54分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR東海は23日、東海道新幹線の運転士8人が運転中、業務用携帯電話を使って私的な通話やメールをしていたとして、減給処分などにした上で運転業務から外したと発表した。
JR東海では2003、11年にも新幹線運転士が運転中、私物の携帯を使った事例が発覚。
私物携帯は電源を切るよう指導してきたが、今回は業務用を使っていた。
今回発覚したのは8月10日、見習い運転士を指導中の男性運転士(38)が掛川―浜松間を走行中の下りのぞみから、同僚に「お互い頑張ろう」という内容の私的なメールを送ろうとして、職場の上司に誤送信したため。
これを受けJR東海は、全運転士736人の過去3カ月の業務用携帯の使用履歴を照会。さらに対面調査したところ、27~63歳の男女8人の運転士が運転中に私用で使ったと認めた。
過去1年で、1人は通話のみで11回、7人はメールのみで、1~29回使っていた。
内容としては、「仕事後の予定はどう?」「おはようございます」など。
8人は「業務で携帯を使ううち、気が緩んでしまった」などと話しているという。
JR東海は再発防止策として、業務用携帯のインターネット利用を制限し、定期的に使用履歴を確認することにした。
運転中の携帯電話の私的使用は国土交通省令の「異常運転」に当たり、JR東海は23日、中部運輸局に報告し、口頭注意を受けた。
運輸局では、運転士8人に最大20日間の免許停止処分を出す見込み。
運輸局鉄道部は「自動制御された新幹線とはいえ、一人一人の心の持ち方が重要。安全にかかわる意識を再確認してもらいたい」と話した。
出典URL
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2013082390210039.html
http://www3.nhk.or.jp/tokai-news/20130823/3981411.html
http://www.asahi.com/national/update/0823/TKY201308230269.html
(ブログ者コメント)
新幹線の運転士の安全意識は、普通の運転士に比べ、各段に高いだろうと勝手に思っていたのだが、そうでもなかったようだ。
2013年8月23日18時35分にNHK北海道NEWS WEBから、8月23日10時27分にmsn産経ニュースから、8月23日15時30分に北海道新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR北海道で走行中の特急列車から火が出るなどのトラブルが相次いだ問題をめぐっては、再発防止のため、JR東日本が支援に乗り出していて、23日、両社の車両部門の幹部による初めての検討会が開かれた。
一連のトラブルでは、車両整備の際の確認が不十分だったとみられるケースもあり、23日の会合では、若手社員の技能を高めるための教育のあり方などが議論された。
検討会のあと、JR北海道の難波車両部長は「JR北海道では、若手社員に対する専門教育の研修期間は数日から1週間程度だが、JR東日本では一部の若手社員を日常の業務から外して2年間の長期的な教育を行っていると知り、当社には不十分な面もあると感じた。JR東日本の例も参考にして長期的な教育のあり方を検討していきたい」と述べた。
一方、両社の安全管理部門も7日に東京都内で初会合を開き、車両の不具合情報を社内で共有し、対応する仕組みをテーマに話し合っている。
本社が日常的なトラブルも含めて全件に対応しているJR北海道に対し、JR東日本からはトラブルの深刻さに応じて本社と支社が手分けし、本社が重大事案の対応に専念できていることが紹介されたという。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20130823/3948832.html
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130823/dst13082310280004-n1.htm
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/487273.html
2013年8月22日1時35分に北海道新聞から、8月21日21時33分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
札幌発函館行き特急スーパー北斗6号(7両編成)は21日午前、渡島管内七飯町から函館市にかけてのJR函館線を走行中、エンジンが計3回停止するトラブルがあった。
JR北海道は「電気系統の部品に結露が発生したため」としている。
JRによると、同日午前11時40分ごろ、七飯町の大沼―仁山間で、4号車のエンジンが自然に停止した。エンジンをかけたところ、動きだしたため運転を続行した。
その後、北斗市市の渡島大野駅付近でも4号車など計3両のエンジンが自然に停止。再始動させ同駅で停車後、運転士が点検したところ、異常がなかったため運転を再開させた。
函館市の桔梗駅付近でも4号車など計5両のエンジンが同様に停止し、再始動させて約20分遅れで函館駅に到着した。
車両を函館運輸所に移して検査したところ、最後尾の7号車の床下にある電気系統の部品を収めた「制御箱」の内側に結露が生じたため、各車両のエンジンが停止したことが判明。
結露を拭き取った結果、エンジンが正常に動くようになった。
JRは「運転中にエンジンが3度も停止するのは極めてまれ。エンジン自体には問題はないが、結露が生じた原因も含め調査したい」としている。
この影響で、同じ車両を使う特急1本に約70分の遅れが出た。
出典URL
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/486939.html
http://mainichi.jp/select/news/20130822k0000m040060000c.html
2013年8月19日23時46分にさんようタウンナビから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
19日午後1時40分ごろ、新見市のJR姫新線刑部駅で、レールの熱膨張による変形を防ぐための温度センサーが基準値(57℃)に達し、一部運行を見合わせた。
点検の結果、異常はなく、3時間後に運行を再開。
JR西日本岡山支社管内で猛暑でレール温度が上昇し、運行休止に至ったのは初めて。
岡山支社によると、レールは鉄製で1本25m。
高温になると伸び、ゆがみや浮き上がりの恐れがあるため、温度センサーが1980年ごろから順次設けられている。
支社管内では22カ所、刑部駅は今年4月に設置した。
この日の新見市の最高気温は33.3℃。
岡山大大学院自然科学研究科の野原実教授(固体物性物理学)は、「鉄は熱伝導率が高く、日射の影響を受けやすい」と指摘。
同支社は、「局地的に日射が強く、風が弱い場合、レールの温度は60℃近くに達することもあり得る。ただ、安全基準は余裕を持って設定し、基準値に達してもただちにレールの損傷や事故にはつながらない」としている。
中国勝山―新見間の上下計2本が部分運休、同2本が最大2時間50分遅れ、約70人に影響した。
JR北海道では99年夏の猛暑でレールがたわみ、ダイヤが混乱。2000年夏からレールにタンクの水をまいて冷やす「散水列車」を走らせている。
出典URL
http://town.sanyo.oni.co.jp/news_s/d/2013081923465581


















その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。