







2015年12月4日12時15分に山形新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12月4日付で毎日新聞山形版からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
3日午前10時20分ごろ、JR奥羽本線下り普通列車(4両編成)が、停車予定だった上山市の茂吉記念館前駅を誤って約100m通り過ぎて停止した。
JR東日本山形支店によると、30代の男性運転士が、同駅に止まらない山形新幹線つばさを運転していると勘違いしていたという。
同支店によると、運転士はホームに客がいるのを見つけて停車駅であることに気づき、非常ブレーキをかけたが、間に合わなかった。
列車は駅に戻らず、約10分後に運転を再開。
同駅で乗車予定だった2人は山形駅までタクシーで送った。
降りる人はいなかったという。
乗客70人に、けがはなかった。
運転士は運転歴16年のベテランで、日によって山形新幹線や普通列車を運転しているという。
県内では今年、陸羽東線と羽越本線でも、停車駅を通過するトラブルが起きている。
同支店は、「再発防止のため乗務員の指導を徹底したい」としている。
出典URL
http://yamagata-np.jp/news/201512/04/kj_2015120400074.php
http://mainichi.jp/area/yamagata/news/20151204ddlk06040082000c.htm
(ブログ者コメント)
ヒューマンエラー対策の一つに、間違え難い設備を作る、というものがある。
しかし、今回のケースでは、普通列車と新幹線とでは運転席の作りが大幅に違っているので、原因を設備面に求めることはできない。
人間、間違う時には間違ってしまう。
それがヒューマンエラーだということを肝に銘じ、日々の業務に取り組んでいくしかないのかもしれない。
2015年12月3日16時11分にNHK首都圏NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3日午前2時半すぎ、横浜市緑区のJR横浜線の線路で架線を張り替える工事が行われていた際、線路脇の架線をつなぐ電柱1本が折れ、JR横浜線は始発から5時間あまりにわたって一部の区間の上下線で、運転を見合わせた。
通勤時間帯になっても運転の見合わせが続いたため、およそ11万人の通勤客などに影響が出たという。
JRが原因を調べたところ、新しい架線がたるまないよう引っ張る作業をしていた際、電柱が折れていたことが分かった。
電柱は高さ5mの鉄筋コンクリート製で、地面から1mほどのところで折れていて、当時、電柱の上の方に付けた滑車のような装置に新しい架線を通し、機械を使って巻き取るようにして引っ張っていたという。
折れた電柱は39年前に設置され、去年6月に行われた定期点検では異常はなく、強度には問題がなかったという。
JRは、電柱に強く引っ張る力がかかったために折れたとみて、作業手順に問題がなかったか、詳しく調べている。
トラブルは、架線を張り替える工事中に起きた。
架線は、線路を挟んでおよそ40m離れた2本の電柱の間に張られている。
作業では、古い架線がある状態で、電柱の上の方に付けた滑車のような装置に新しい架線を通し、車の荷台に積んだ機械を使ってたるまないように引っ張る。
そして新しい架線が設置できると、その後、古い架線を同じ機械で巻き取っていくという。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20151203/3996754.html
12月3日20時31分に共同通信からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
架線を張り替える作業中に電柱が折れたJR横浜線のトラブルで、作業前の点検でも折れた電柱に異常が確認されなかったことが、3日、JR東日本横浜支社への取材で分かった。
同支社は、作業中の不手際により、電柱上部に通常より大きな力がかかったとみて、詳しい原因を調べている。
同支社によると、作業前に現場作業員が、ひびの有無や劣化した箇所がないかなどを目視で点検した。
その後、電柱上部に滑車を付けて支点にし、保守用車で新しい架線を引っ張りながら張り替える作業をしていた。
この電柱は耐用年数が60年で、設置されてから約40年がたっていたという。
出典URL
http://this.kiji.is/45110033578508293?c=39546741839462401
(2015年12月13日 修正1 ;追記)
2015年12月11日12時11分にNHK首都圏NEWS WEBから、作業手順を急遽変更していたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
(新情報に基づき、タイトルも修正した)
作業手順を急きょ変更したところ、電柱に無理な力がかかり、倒れた可能性が高いことがわかった。
JR東日本によると、電柱には、高さおよそ5mの場所に新たな架線が取り付けられ、電柱は、この架線に引っ張られて、下り方向に力が加わっていたという。
このため工事では、逆の上り方向に架線を巻き取りながら張り替えを進めることで、電柱に加わる力のバランスを保つことになっていたという。
ところがこの日は、現場の作業員が急きょ手順を変更し、電柱に加わる力を十分に検討しないまま、架線を下り方向に巻き取ってしまったという。
このため、電柱には下り方向だけに強い力が加わり、根元付近から折れて倒れた可能性が高いという。
JR東日本は、電柱が倒れないよう追加の対策をとっていれば倒壊は防げたとして、当時の状況をさらに詳しく調べている。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20151211/4218971.html
2015年11月22日12時35分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大阪府貝塚市で2013年8月、遮断機が下りなくなった水間鉄道の踏切内で電車(2両)と乗用車が衝突し、車を運転していた男性(31)が軽傷を負った事故で、大阪府警は、同鉄道の男性助役(50)と電車の男性運転士(59)が適切な安全対策を取らなかったなどとして、業務上過失致傷容疑で12月上旬にも書類送検する方針を固めた。
捜査関係者への取材でわかった。
捜査関係者によると、同鉄道では、事故の約20分前から、今回の現場を含む複数の踏切で「遮断機が動かなくなっている」と、通行人らから通報が入っていた。
同鉄道は内規で、踏切故障の際、職員を現場に派遣すると規定。
しかし、当時、その責任者だった助役は指示を出さず、また、助役から不具合の連絡を受けた運転士も踏切の状態を確認しないまま電車の運行を続け、その結果、13年8月27日午前8時40分頃、踏切が上がったままの「森2号踏切」(貝塚市三ツ松)内に進入してきた車と衝突事故を起こし、車の男性に軽傷を負わせた疑いがある。
車は、前部が大破していたという。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/20151122-OYT1T50026.html
(ブログ者コメント)
以下は、5ケ月前の関連情報。
(2015年6月10日13時50分 朝日新聞)
大阪府貝塚市の水間鉄道の踏切で2013年8月、普通電車と乗用車が接触し、車を運転していた男性(30)が軽傷を負った事故で、府警は10日、業務上過失致傷の疑いで同市の水間鉄道本社を家宅捜索した。
府警によると、男性は「遮断機が下りていなかった」と証言。
府警は、遮断機の電気系統などに異常があり、同社が安全対策を怠った疑いがあるとみて、調べている。
同社の兼弘総務部長は、「事故後に調査したところ、警報機や遮断機に異常はなかった。当時も正常に作動していたはずだ」と話した。
出典URL
http://www.asahi.com/articles/ASH6B41Y6H6BPTIL00C.html
2015年11月16日20時47分にNHK長野から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11月16日22時33分に日テレNEWS24からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
先月11日、長野市安茂里の北陸新幹線の線路脇にある作業員用の通路で、新幹線の車輪についた汚れなどを取り除くため車輪に取り付けられている「車輪研摩子」と呼ばれる、重さ1kgあまりの合成樹脂製の部品1個が落ちているのが見つかった。
JR東日本では、走行中に部品が外れた可能性もあるとみて、この部品を使っている北陸新幹線の車両をすべて点検したところ、正常に部品が取り付けられていたことが確認されたほか、落ちていた部品は一定程度、摩耗が進んでいたという。
このため、JRは、この部品を新しいものに取り替える際、取り外した古い部品を車輪の近くに置き忘れたまま新幹線を走行させたところ、落下したとみられるという調査結果を発表するとともに、国土交通省にも報告した。
JR東日本は、「お客様にご心配をおかけして深くお詫び申し上げます」と陳謝していて、今後、部品を車両に置かないよう指導を徹底するほか、取り外した部品と廃棄する部品の個数が一致するかどうかをチェックリストで確認するなど、再発防止策を徹底するとしている。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/lnews/nagano/1013559021.html?t=1447707707460
http://www.news24.jp/articles/2015/11/16/07315039.html
2015年11月16日23時38分に神戸新聞から、現場に設置されている標識の写真付きで、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
神戸市中央区のJR神戸線神戸-元町間で、16日朝、架線の切断で通勤・通学時間帯のダイヤが大幅に乱れ、約15万人に影響した。
JR西日本は、原則、停車禁止の区間である「セクション区間」に新快速電車が止まり、放電によって架線が溶けて切断した、との見方を示した。
運転士が標識を勘違いした人為的ミスという。
停電は、同日午前8時5分ごろ発生。
姫路-芦屋間で、4時間あまり運転が見合わせとなった。
4カ所で電車が立ち往生し、約5千人が元町、須磨の各駅まで最長約1kmを歩いて移動。
また、車内に長時間閉じこめられ気分不良などを訴えた7人が救急搬送された。
原因となった新快速電車は、約50分前、同市東灘区のJR住吉駅であった人身事故の影響で神戸駅に止まっていたが、運転再開に伴い、大阪方面に発車。
元町駅に別の電車があったため、駅の400m手前で停車した。
この場所が、「セクション(またはエアセクション)区間」だったという。
セクション区間は、約10kmごとに設けられている。
2本の架線が走る特殊な区間のため、パンタグラフと1本の架線に隙間が生じ、空中放電が起きる危険性がある。
緊急停止した場合、運転士はパンタグラフを下げることが、マニュアルに記されているという。
同社によると、2005年にも同様の事故が大阪駅構内で発生し、約4年かけて全てのセクション区間に標識を設置した。
しかし、新快速電車の男性運転士(29)は、「区間の終わり」を伝える標識を「区間の始まり」と誤り、その手前12mで停車。「勘違いした」と説明したという。
セクション区間に車両が含まれたが、パンタグラフを下げなかったため、先頭車両で放電が起きて断線し、車両が一部焦げた。
今年8月も、横浜市の京浜東北線で同種の事故があり、その後、運転士の訓練で注意を喚起したという。
また、試行中の「セクション注意」を呼びかける音声も流れたが、勘違いを防ぐことはできなかった。
本来は、あと約250m以上走行し、全車両が完全に抜けきるか、手前で停車すべきだったという。
同社近畿統括本部の清水次長は、「単なる『勘違い』では済ませられない。背景に何があったのか、原因を究明したい」と述べた。
出典URL
http://www.kobe-np.co.jp/news/jiken/201511/0008572736.shtml
11月17日6時52分に読売新聞から、11月17日付で毎日新聞大阪版からも、両標識などの図解付きで、同趣旨の記事がネット配信されていた。
現場は、「エアセクション」(66m)と呼ばれる送電の切り替え区間。通常は、2系統の架線が並んで張られている。
区域ごとに異なる変電所からそれぞれの架線に電気を送り、送電トラブルの際の停電箇所などを最小限にする働きがある。
パンタグラフを上げた車両がこの区間で停止すると、電圧差などから放電し、架線を溶かすことがあるという。
付近の線路は、約1時間前に起きた人身事故の影響で、電車が徐行と停止を繰り返して混み合っていた。
新快速の運転士は、前方が赤信号で、エアセクションに注意を促す自動音声が流れたため、列車を停止させた。
その際、「エアセクションの終点を示す標識」を「始点」と勘違いし、誤って停車禁止区間に停めてしまったという。
自動音声システムは、今年8月、横浜市のJR京浜東北・根岸線で発生した同様の事故を受け、JR西が一部で試験導入していた。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/20151117-OYT1T50022.html
http://mainichi.jp/area/news/20151117ddn041040015000c.html
(ブログ者コメント)
○読売新聞と毎日新聞の図や神戸新聞の写真によれば、「終点を示す標識」は四角形で黄地に太い赤線、「始点を示す標識」は四角形で白地に太い赤線で、電線を吊り下げている梁?の下に設置されている。
○今年8月の横浜市での事故は、下記参照。
(2015年8月12日掲載)
2015年8月4日 神奈川県横浜市のJR根岸線でATC指示に従わず電車を停めたところ、そこが架線の切れ目に当たる停止禁止区間だったため、架線がショートして35万人に影響
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/5110/
(2016年2月11日 修正1 ;追記)
2016年2月9日1時40分に日本経済新聞から、標識サイズを大きくするなどの対応がとられたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2月8日19時55分に神戸新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
JR西は、8日、運転士の誤認防止のため、停車禁止の「エアセクション」区間の始点を示す標識のサイズを大きくするほか、終点を示す標識に「×」印を表記する対策を発表した。
運転士らに聞き取りなどを行い、標識の変更を決めた。
10月末までに、同社の在来線全体の約800カ所で交換する予定だ。
JR西は、架線切れについて、ダイヤの乱れで駅間に止まる必要のあった新快速の運転士が、エアセクション区間の終点を示す標識を区間の始点を示す標識だと勘違いし、終点の手前のエアセクション内で停車。
架線が数秒で高温になり、溶けて切れたことが原因としている。
対策では、エアセクションの始点を示す白地に赤帯の標識を、従来(縦36cm、横20cm)よりも大きい、約2倍の縦60cm、横40cmに。
終点を示す黄地に赤帯の標識の空白部分に、黒色の「×」印を加える。
架線切れが起きた昨年11月16日には、約150本に運休や遅れが出て、約15万人に影響。
乗客約5100人が、線路上を最寄りの駅まで誘導された。
出典URL
http://www.nikkei.com/article/DGXLASHC08H9P_Y6A200C1AC8000/
https://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201602/0008789230.shtml
(ブログ者コメント)
2016年2月8日付でJR西のHPに、「エアーセクション箇所における標識および看板の一部見直しについて」という図解付きのプレスリリースが掲載されている。
https://www.westjr.co.jp/press/article/2016/02/page_8263.html
2015年8月9日1時41分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
8月9日5時17分に産経新聞westからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
8日午後5時半ごろ、福岡県内の山陽新幹線、小倉−博多間で停電が発生し、上下線計2本の列車が両駅間で緊急停車した。
約30分後に電力が復旧し、さらに約10分後に運転を再開したが、福岡県宮若市で停車していた下りのさくら561号(8両編成)の3号車に乗車していた20代の女性が左手首捻挫、左肘打撲の軽傷を負い、福岡市内の病院に搬送された。
JR西が停電の原因や事故当時の状況を調査している。
JR西によると、561号は新大阪発鹿児島中央駅行きで、約500人が乗車していた。
2号車の床下にあるアルミ製のカバー(幅71cm、長さ62cm、重さ6.5kg)がトンネル内で脱落しているのが確認されており、部品が跳ね上がって3号車の車体左側面にぶつかり、さらに架線に近づいてショート。その影響で停電したとみられる。
車体の側面や窓ガラスに複数の傷があった。
JR西によると、けがをした女性は3号車の左窓側の座席に座っていた。
「電流が走るような痛みを感じた」と訴え、左頭部と左腕が赤くなっていたという。
561号の乗客は、博多駅で列車を乗り換えた。
この事故で、計53本に最大97分の遅れが生じ、約1万5000人に影響が出た。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20150809k0000m040152000c.html
http://www.sankei.com/west/news/150809/wst1508090020-n1.html
8月9日21時53分と8月10日7時30分に毎日新聞から、8月9日19時15分にNHK九州から、8月9日19時43分に共同通信からは、カバーを固定するボルトが外れていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
また8月12日付で毎日新聞西部版からは、乗客がけがした原因に関する記事も、ネット配信されていた。
JR西などによると、停電は8日午後5時半ごろ、さくら561号が福岡県宮若市のトンネル内を時速285kmで走行中に起きた。
1号車と2号車の連結部分付近に取り付けられていた防音用のアルミ製カバーが脱落。
風圧で舞い上がり、車体にぶつかった後に車体上部の架線に近づいて、ショートさせたとみられる。
3号車の左側面の複数箇所がえぐられたように損傷していたのをはじめ、2号車から6号車までの左側面に計39カ所の傷があった。
脱落したカバーがトンネルの内壁と車体に次々とぶつかりながら後方に飛んでいったとみられる。
カバーは、2本のボルトと2カ所のフックで固定されているが、ボルトが2本ともなくなっていた。
また、隣に取り付けられていたカバーのボルトも1本がはずれ、1本が緩んでいた。
カバーは、7月中旬まで行われた走行試験に伴って、318枚のうち60枚をいったん取り外したあと7月24日につけ直しており、その際にボルトの取り付け方が悪かった可能性があるとみて、調べている。
また、その後の検査でも見逃すなど、ミスが重なった可能性がある。
事故車両は2日に1回点検されており、今月7日の目視点検では、ボルトが緩んでいないのを確認していたという。
一方、JR西によると、けがをした女性は3号車の前から4列目の窓際に座っており、座席近くの車外にカバーがぶつかった痕跡があった。
車外の衝撃が車内に伝わり、女性が左手や左肘に打撲などの軽傷を負ったとみられる。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20150810k0000m040044000c.html
http://www3.nhk.or.jp/lnews/kitakyushu/5024026911.html?t=1439152387582
http://www.47news.jp/CN/201508/CN2015080901001343.html
http://mainichi.jp/select/news/20150810k0000m040113000c.html
http://mainichi.jp/area/news/20150812ddp041040024000c.html
(2015年8月24日 修正1 ;追記)
2015年8月21日21時25分に産経新聞westから、走行試験担当部署の人間が分担して、いったん外したカバーを再取付けしていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
8月22日9時11分に朝日新聞から、8月21日22時41分に毎日新聞からも、同趣旨の記事が掲載されていた。
(新情報に基づき、タイトルも修正した)
JR西は21日、通常は1人で行うボルトを締める作業を複数の社員で分担し、ボルトが十分に締まっていなかった可能性があるなどとする調査報告を発表した。
また、緩みを防止する座金も社内ルールに反して再利用していたことが判明したといい、ボルト外れの一因になった可能性があるとみている。
JR西によると、事故があった編成は6~7月に走行試験に使われ、脱落したカバーを含む74枚がいったん取り外され、7月24日に取り付けられた。
取り付けは通常の点検、整備を行う部署ではなく、走行試験を担当する部署の若手中心の4人が実施していた。
カバーをボルトで固定する作業には、
①カバーを車体にかける
②ボルトを入れる
③仮締め
④本締め
の4つの手順があり、最後に正しく締めたことを記す「合いマーク」を書き入れる。
通常は1人で4つの手順を行うが、走行試験後の作業はルールが明確化されておらず、現場の裁量任せになっていた。
今回は、4人のうち1人が担当した本締めが不十分だった可能性がある。
上司の係長は、4人の技量などを考慮して分担させたという。
また、通常は作業終了後、チェックシートでカバーの装着状況を確認するが、この係長はシートを用いていなかったとされる。
脱落したものとは別のカバーでは、合いマークが書かれていないミスも判明。
JR西はこうした状況から、通常とは違う作業の中で締め方が不十分になった可能性があるとみている。
一方、座金についてメーカーは、正しい取り付け方をすれば再利用可能としているというが、JR西は新品に取りかえる独自ルールを設けている。
しかし今回、脱落したカバーについては担当者が別の社員が行うと思い、取りかえていなかった。
さらに事故の2日前、普段検査をしている作業員がカバーの取り付け具合を確かめたが、そこでもボルトのゆるみが発見できなかったという。
今回の事故を受け、JR西は、臨時の取り付け作業の場合でも1人が一貫して一連の作業を行い、担当者を明確に記録するシステムを導入するなどの再発防止措置をとる。
出典URL
http://www.sankei.com/west/news/150821/wst1508210094-n1.html
http://www.asahi.com/articles/ASH8P5J2CH8PPTIL01V.html
http://mainichi.jp/select/news/20150822k0000m040121000c.html
(ブログ者コメント)
JR西のHPに「山陽新幹線 車両部品の落下原因および今後の対策について」というタイトルで、報告書の内容が詳しく掲載されている。
https://www.westjr.co.jp/press/article/2015/08/page_7528.html
(2015年9月19日 追記)
JR西のHPに事故報告書が掲載されていた。
https://www.westjr.co.jp/press/article/items/150918_00_sanyoshinkansen.pdf
2015年8月4日22時24分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
4日午後7時10分ごろ、JR京浜東北線の横浜―桜木町間で、列車に電力を供給する架線が切れた。
JR東日本によると、午後9時半現在、京浜東北・根岸線の蒲田―大船間の南行きと北行き、横浜線の東神奈川―中山間の上下線で運転を見合わせている。
新子安駅付近で止まった列車の乗客らが車内からドアを開けて車外に出たため、安全のため、隣接する東海道線と横須賀線も運転を見合わせている。
この日は、横浜市のみなとみらい地区で約19万人(主催者発表)が観覧した花火大会があり、午後8時15分の花火終了から、周辺の駅では混乱が続いている。
出典URL
http://www.asahi.com/topics/word/東神奈川.html
8月5日12時21分に朝日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR東は5日午前5時半すぎに復旧作業を終え、通常ダイヤでの運行を始めた。
4日夜には5路線が一時運転を見合わせ、150本が運休、159本に最大6時間20分の遅れが出て、乗客約35万人に影響が出た。
JR東によると、切れた架線は直径12mmの合金製で、地上5m付近に架かっていた。
2本が焼け切れた状態で、JR東はまず1本を復旧させ、5日午前1時半前後に京浜東北・根岸線と横浜線の運転を再開。
5日早朝までに2本目の架線も復旧した。
架線補修のため、5日早朝も、京浜東北・根岸線と横浜線は始発から上下線合わせて計10本が運休した。
出典URL
http://www.asahi.com/articles/ASH852VSDH85ULOB001.html
8月6日1時26分に毎日新聞からは、原因に関する下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR東日本横浜支社は5日、架線の切れ目に当たる区間「エアセクション」で電車が止まり、再出発時にパンタグラフとの間でショートして架線が熱で溶け、切れたと発表した。
この区間は、電源の異なる架線が構造上重なり、ショートの可能性があるため、停止禁止とされている。
同社によると、首都圏の在来線では、電気を供給する変電所ごとに、架線を数kmずつの区間で分けている。
切れ目の部分では、電源の異なる2系統の架線を約50mにわたって重ね、パンタグラフと接触する架線を2系統間で徐々に移していく仕組みを設け、エアセクションと呼ばれる。
2系統の架線間では電圧差が生じやすく、エアセクションで一旦停止後に運転を再開する際は、不完全に接触している方の架線とパンタグラフの間でショートする恐れがある。
今回の現場は、近くで開催された花火大会による混雑で運行が遅れ、先行電車との距離が300〜400mまで接近していた。
自動列車制御装置(ATC)は低速進行を指示していたが、問題の電車の運転士は前方を気にして早めに停止させたため、先頭から8両目のパンタグラフがエアセクションにかかった。
運転再開時にショートして、列車後方の変電所から来ている系統の架線2本が熱で溶け、切れたという。
同種のトラブルは過去にもJR各社で起きており、東日本も2007年に再発防止策を策定していた。
しかし、京浜東北・根岸線のATCは、運転台に表示される指示通り走行すれば、エアセクションには止まらない仕組みになっていた。
このため、運転士にエアセクションの位置を伝える再発防止策は導入されておらず、この運転士も知らずに停車していたという。
同社は今後、エアセクションの位置を運転士に音声で知らせるシステムを導入する。
同種ATCの山手線、常磐緩行線にも同じ措置をとる。
さらに乗務員に対し、ATCの指示通り走行するよう促す。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20150806k0000m040101000c.html
2015年7月26日18時16分に北海道新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
25日午後9時55分ごろ、札幌市営地下鉄南北線大通―すすきの間を走行中の麻生発真駒内行きの列車(乗客約250人、6両編成)で、運転手が線路などの異常を指令所に知らせるスイッチを誤って作動させ、南北線で運行中の全8本が最寄り駅で停車した。
各列車に2~7分の遅れが生じ、約1200人に影響が出た。
同市交通局によると、男性運転手が誤って落とした業務用携帯電話が、運転台のスイッチに当たった。
出典URL
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0161050.html
2015年7月10日17時47分にNHK水戸から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京・秋葉原と茨城県つくば市を結ぶ「つくばエクスプレス」が、先月29日の朝、停電で運転できなくなった原因は、車両基地で出庫前の列車のパンタグラフを上げた際に電線がショートしたことによるもので、車両の側面に直径4cmほどの穴が開いたことが分かった。
「つくばエクスプレス」は、先月29日の午前6時前、つくばみらい市にある車両基地で停電が起きたため、30分近くにわたって全線で運転できなくなり、通勤・通学者などおよそ1万人に影響した。
運行会社の首都圏新都市鉄道が調べたところ、出庫前の点検で車両のパンタグラフを上げた際に、車両に電気を供給する電線がショートしたことが停電の原因と分かったという。
ショートしたのは、6両編成の2両目の車両の側面に沿って取り付けられていた電線で、アルミニウム製の車両の側面と電線を覆っていた鉄製の管が焼けて、それぞれ直径4cmほどの穴が開いたという。
電線の管の中には雨水がたまっていたということで、首都圏新都市鉄道は、電線まで水がしみてショートしたとみられるとしている。
首都圏新都市鉄道は、「ご迷惑をおかけして大変申し訳ありません。原因の解明を進め、同じようなトラブルが起こらないよう努めます」と話している。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/lnews/mito/1073243441.html?t=1436558041484
2015年7月8日9時26分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
7月7日19時20分にNHK東海NEWS WEBから、7月7日付で朝日新聞名古屋版(聞蔵)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
また、7月8日付の岐阜新聞紙面にも、同趣旨の記事が掲載されていた。
岐阜県岐南町の名古屋鉄道名古屋本線・岐南駅で、走行中の電車の電源が落ちてブレーキが効かなくなり、停止位置を大きく超えてオーバーランした問題で、名鉄は7日、問題の車両が別の車両を切り離した後、「電気連結器」と呼ばれる部品の鉄製カバーが閉じるまでの間に雨水が入り込み、ブレーキなどを制御する電気系統のショートを引き起こした可能性があると発表した。
名鉄によると、先頭車両にある電気連結器の内部に雨水が入りこんだためショートが起きた可能性が高いとみて、専門機関に電気連結器に残っていた物質の分析を依頼していた。
その結果、電気連結器の内部に雨水の痕跡が確認されたほか、ショートを起こした際に発生する銅の炭化物も見つかったという。
このことから、電気連結器内で「電源切」の信号をやりとりする端子付近に水分が入り、100ボルトの電流がショートし、電源が落ちたと結論づけた。
電気連結器にはカバーがついていて、切り離すと通常は自動的にカバーが閉まり、水分が入らない構造。
当日は雨が降っていたが、早朝に連結切り離し作業をした際には、カバーが閉じていることを確認したという。
名鉄は、水分が入った経緯を「切り離した際に何らかの原因で雨水が入ったとみられる。特定はできない」としている。
この電車は、オーバーランした当日の6月3日朝、茶所(ちゃじょ)駅(岐阜市)で連結していた車両を切り離し、4両編成から2両編成に変更。
名鉄はこの日、国交省中部運輸局に検査機関の調査結果を提出。
電源喪失に備え、空気圧を使った非常ブレーキのかけ方などのマニュアルを作成し、連結器カバーの動作確認徹底や、連結器内部の清掃の頻度を増やすといった対策を取ったことも報告した。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/20150708-OYT1T50075.html
http://www3.nhk.or.jp/tokai-news/20150707/3144141.html
7月8日付で朝日新聞名古屋版(聞蔵)からは、オーバーランした時の状況が、詳しくネット配信されていた。
オーバーランし、分岐でポイントを壊して停止した。
約5分後に電源が戻ると、客を乗せたまま、終点の須ケ口まで運行した。
後続電車3本は、安全が確認されていないポイントを通常の速度で通過していた。
名鉄で走行中の車輌の電源が落ちたのは初めてで、対応が混乱。
運転士は、非常ブレーキの利きが悪いと感じて一旦緩め、電源が落ちて利かなくなった普通ブレーキをかけようとした。
本社の運転指令は、通常運行の再開を指示し、ポイント故障に気付いたのは、事故の20分後だった。
7月8日付で毎日新聞岐阜版からは、運行上の問題についての対策などが、下記趣旨でネット配信されていた。
岐南駅で電車の電源が落ちオーバーランした問題で、同社は7日、原因究明の外部調査結果を公表するとともに、運行に関するマニュアルに同様事例の対策を加えたことを明らかにした。
会見した井上運転保安部長は、発生直後に運転指令が状況を把握できなかったことや、この電車がトラブル後に通常の安全確認のみで運転を再開させたことは問題だったとした。
その上で、運転指令の教育徹底を図るとともに、運転士や車掌が持つ運行に関するマニュアルに非常ブレーキを入れることなど、電源喪失時の対応を加えたという。
一方、電源が落ちた原因について東海技術センターが調査し、連結器の内部に雨水などが入って短絡したと特定した。
名鉄は、3カ月ごとに実施していた連結器絶縁部分の清掃を1週間ごとへと短くしたという。
井上部長は、「電源喪失は想定外だった。同様のことが起きないよう、安全運行に努めたい」と話した。
出典URL
http://mainichi.jp/area/gifu/news/20150708ddlk21040096000c.html
(2015年7月19日 修正1; 本文に修正追記)
岐阜新聞に掲載されていた、電気連結器に水が入ったことに関するやや詳しい記事を、本文に追記修正した。
2015年6月22日7時7分にNHK北海道NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
21日午後2時40分ごろ、黒松内町白井川のJR函館線で、小樽発長万部行きの普通列車の運転士が線路の枕木から煙が出ているのを見つけ、指令センターに連絡した。
消防が現場にかけつけ、枕木1本が焼けているのを確認してすぐに消し止め、煙は収まった。
JRによると、列車は現場をそのまま通過し、次の駅で停車したが、乗客45人にけがをした人はいなかったという。
この影響で、JR函館線の小樽駅と長万部駅を結ぶ普通列車上下2本に、1時間あまりの遅れが出た。
現場は、JR函館線の熱郛駅から目名駅方向におよそ600mのささやぶに囲まれた場所で、一般の人は近づけないということで、警察や消防が、枕木が焼けた原因について調べている。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20150622/5741421.html
6月21日付で産経新聞からは、推定原因に言及した下記趣旨の記事がネット配信されていた。
21日午後2時40分ごろ、北海道黒松内町のJR函館線目名-熱郛間で木製枕木から煙が上がっているのを小樽発長万部行き普通列車の運転士が見つけた。
煙は約20分後に収まったが、枕木1本の一部が炭化していた。
警察や消防によると、レールを枕木に固定する特殊な金具「犬くぎ」が緩んでおり、列車通過時の振動でくぎが枕木を摩擦し、熱を帯びたのが原因とみられる。
出典URL
http://www.sankei.com/affairs/news/150621/afr1506210028-n1.html
(ブログ者コメント)
枕木の発煙トラブルは過去に何件か紹介しているが、原因は、ほぼ、急ブレーキ時の火花らしいということで、現在では、原則、掲載対象外としている。
それが今回は、犬くぎと枕木の摩擦熱らしい、ということなので紹介する。
2015年6月10日7時4分に産経新聞鹿児島版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6月9日1時22分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
8日午後10時45分ごろ、鹿児島県日置市のJR鹿児島線伊集院駅で、ホームに進入した鹿児島中央発川内行き上り普通列車(2両編成)が、ホーム手前の線路上にあった鉄パイプなどの工事用資材に衝突、車両の前面ガラスが一部破損した。
脱線はしておらず、乗客約30人にけがはなかった。
警察などは、駅関連の工事で線路周辺にあった足場の鉄パイプの一部が強風で飛ばされたとみて、調べている。
列車は運休し、乗客はタクシーなどで振り替え輸送された。
出典URL
http://www.sankei.com/region/news/150610/rgn1506100012-n1.html
http://mainichi.jp/select/news/20150609k0000m040160000c.html
(2015年6月21日 修正1 ;追記)
2015年6月10日付で朝日新聞鹿児島全県版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
(当該情報に基づき、タイトルも修正した)
運転士は鉄パイプに気付き、急ブレーキをかけたが、間に合わなかったという。
同駅では、南口駅前広場トイレが工事中で、鉄パイプは現場用足場として組まれていた。
警察は、鉄パイプが強風にあおられて倒れかかったとみている。
2015年6月8日14時43分に共同通信から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
8日午前10時ごろ、福岡市営地下鉄七隈線の車両基地(西区)で、教習のため試運転準備をしていた運転士が携帯式の緊急停止ボタンを誤って押し、七隈線を運行していた全列車9本が一斉に停止する騒ぎがあった。けが人はいなかった。
まもなく運行を再開したが、遅れにより約1500人に影響した。
福岡市交通局によると、市営地下鉄の運転士は事故などに備え、ベルトに付けた専用フォルダーに無線方式の緊急停止装置を差し込んでいる。
装置に異常はなく、何らかの理由で気付かずにボタンを押したという。
七隈線は、西区の橋本駅と中央区の天神南駅を結ぶ12kmのルート
出典URL
http://www.47news.jp/CN/201506/CN2015060801001754.html
(ブログ者コメント)
携帯式緊急停止装置とはどのようなものか調べてみたが、わからなかった。
ちょっと触れたぐらいで緊急停止しては困るので、何らかの誤作動防止対策をしているとは思うのだが・・・。
2015年5月25日19時35分に中日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5月26日20時49分に読売新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
伊勢鉄道(三重県鈴鹿市)は25日、津発四日市行き普通列車(1両編成)が、津市の東一身田駅を誤って通過したと発表した。
2人が乗車できなかったという。
伊勢鉄道によると、列車はワンマン運転で、25日午前8時47分に津駅を出発。
次の東一身田駅に停車するはずだったが、男性運転士(63)が地名のことなどを尋ねてきた乗客に対応するうち、駅を通過。
案内の車内放送も流さなかった。
列車を待っていた男性が伊勢鉄道に連絡してミスが発覚。ホームにはもう1人男性がいたという。
列車の乗客4人は、同駅で降りる予定がなかったという。
伊勢鉄道が列車の速度や距離が分かる運転記録を調べた結果、停車した形跡がなかったことが判明。
聞き取り調査に、運転士は当初、「停車したつもりだった」と説明。その後、運転記録の結果を示したが、「乗客に声を掛けられて、止まったかどうか覚えていない」と話したという。
伊勢鉄道は、「ご迷惑をお掛けし、おわび申し上げます。再発防止に努めます」と話している。
出典URL
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2015052590193528.html
http://www.yomiuri.co.jp/national/20150526-OYT1T50039.html
(ブログ者コメント)
こういったヒューマンエラーを防止するため、電車でもバスでも、運転中の運転士に話しかけることは「遠慮」することになっていると思うのだが・・・・。
2015年5月23日7時8分に朝日新聞から、下記趣旨の記事が写真と図解付きでネット配信されていた。
一歩間違えれば大惨事になる可能性もあった。
佐賀県白石町のJR長崎線肥前竜王駅で22日起きた特急同士のすれ違いミス。
同一線路上で向かい合って停車した2本の特急の距離はわずか93mしかなかった。
JR九州は同日夜、記者会見で謝罪し、運転士と指示を出すJR九州指令との間の情報伝達ミスがトラブルにつながったことを明らかにした。
「(重大事故につながりかねない)インシデントを発生させてしまいました。それによりお客様に多大な迷惑をおかけして、深くおわび申し上げます」。トラブルから約7時間半後の午後8時、福岡市のJR九州本社で始まった会見には報道陣約40人が詰めかけ、冒頭、松本・安全推進部長は深々と頭を下げた。
同社によると、博多発長崎行きの「かもめ19号」と長崎発博多行きの「かもめ20号」は、一駅長崎寄りの肥前鹿島駅ですれ違うはずだった。
しかし、19号の運転士が肥前竜王駅に入る直前に異音に気付いたため、駅の手前の信号機のほぼ横で停車した。
この間に20号が一駅進み、肥前竜王駅ですれ違うことになった。
20号が肥前竜王駅の待避線に入ったことを受けて、JR九州指令が19号の運転再開を指示した。
この時点で、ポイントは両方向とも待避線側になっていたが、19号の運転士は自分の側は直進方向になっていると誤解。
約120m先のポイントを時速約35kmで通過して待避線に進入して初めて気付き、急ブレーキをかけた。
列車は、2両目まで待避線に入って停車した。
誤解が生じた理由が、19号の停車位置だった。
19号の運転士は、目視で既に信号機を越えていると認識していたが、信号機のセンサーを感知する車輪はまだセンサーを越えておらず、実際は信号機のわずか手前で止まっている状態だった。
一方、運転士は停車位置について指令に「鳥栖から49km地点」と伝えた。
だが厳密には、信号機は鳥栖から49.16kmの場所にあり、指令側は信号機の160m手前で停車していると理解した。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20150523k0000m040111000c.html
5月24日11時8分に産経新聞からは、より詳しい状況が、下記趣旨でネット配信されていた。
異音トラブルにより停止した特急の運転士が運転席のモニターに表示された位置情報を過度に信頼し、指令側に正確な停止位置の情報が伝わっていなかったことが、23日、JR九州への取材で分かった。
JR九州によると、特急かもめ20号が停車中の待避線に、本線から進入して衝突直前に緊急停止した特急かもめ19号は、現場の肥前竜王駅手前で異音トラブルにより停止していた。
この停止位置は、19号の運転席部分が駅側への進入の可否を伝える信号を通り過ぎた辺りだった。
運転士はトラブル時、指令に停止位置を伝えることになっており、19号の運転士も、運転席に表示される起点駅からの距離を報告。
しかし、車輪の回転から距離を計算するため厳密ではなく、報告された数字は実際の停止位置より約160m手前だった。
司令は、そうした認識のまま、運行再開を許可した。
指令は、19号を信号の手前まで進めて赤信号で一旦止め、待避線への進入に設定されていたポイントを切り替えた上で、本線を走らせようとしていた。
しかし、実際には19号の運転席部分は信号を通過しており、運転士が赤信号に気付くことはなく、指令の許可に従って運行を再開したため、待避線に進入してしまった。
一方、指令側にも車輪の位置から列車の大まかな位置を把握するシステムがあるが、19号の車両が信号を越えたと判定する位置まで届いておらず、指令のモニター上では、列車が信号手前の区間で停止していると表示されていたため、停止位置を正確に把握できていなかった。
運転席に表示される距離は、車輪の回転数に応じたものだが、車輪の摩耗などで誤差が生じることは知られていたという。
同社は今後、電柱や踏切など周囲の視覚情報から現在位置を判断するようマニュアルに盛り込むことも検討する。
出典URL
http://www.sankei.com/affairs/news/150524/afr1505240005-n1.html
関連URL
(2015年6月13日 修正1 ;追記)
2015年6月12日15時33分に朝日新聞から、再発防止に関する、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR九州は、同様の事故の再発を防ぐため、在来線に新たな標識を設置する方針を固めた。
不備のあった運行ルールはすでに改善したが、再発防止には設備面の対策も必要だと判断した。
同社によると、現場では、信号機の2.5m先の線路に電気を通さない絶縁箇所があり、一番前の車輪がそこまで進まないと、総合指令は列車が信号機を超えたことを認識できない。
こうした場所は、各地にあるという。
緊急対策として、絶縁箇所にペンキで印をつけたが、運転士が気づきやすくするため、標識のような看板を設置することにした。設置する区間は、今後、検討する。
今回のトラブルでは、直前に特急がすれ違う駅を変更したことを、総合指令が下り列車の運転士に伝えていなかった。
緊急停止してから再出発する場合、総合指令が運転士にすべての重要事項を伝えるなど、意思疎通を徹底するよう、運行ルールも見直す。
出典URL
http://www.asahi.com/articles/ASH6C6CYQH6CTIPE03N.html
関連記事
6月12日 毎日新聞
衝突回避トラブル:乗務員マニュアルを改正 JR九州
http://mainichi.jp/select/news/20150613k0000m040079000c.html
6月12日 NHK佐賀
長崎線トラブルでJRが対策
http://www3.nhk.or.jp/lnews/saga/5085513061.html?t=1434142878625
2015年4月20日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正2として掲載します。
第1報は、下記参照。
(第1報 2/2)http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/4796/
(第1報 1/2)http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/4795/
(2015年5月14日 修正2 ;追記)
2015年5月8日21時13分に毎日新聞から、構造計算ミスがあったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR東日本は8日、構造計算や施工のミス、安全意識の低さなどが重なったのが原因との調査結果を発表した。
問題の柱には2011年7月、架線のたるみを防ぐためのワイヤが結ばれたが、柱の強度は工事当初から、鉄道営業法に基づいて国に届け出た安全基準を下回っていたことが新たに判明した。
同社によると、現場の神田−秋葉原間では架線と柱を順次交換しており、その過程で11年7月、架線をピンと張るため、問題の柱に一時的にワイヤを結びつけた。
当初、てこの原理による倒壊を避けるため、ワイヤは柱の根元に結ぶ予定だったが、土台を大型化することになり、ワイヤは地上から高さ約2mに取り付けられた。
この際、ワイヤの張力に耐えられるかどうかの構造計算が、データ不足でできなかったにもかかわらず、別の新しい柱の計算結果を流用し、担当者は安全基準(張力の2倍に耐えられる)をクリアしていると判断した。
ところが、事故後の調査で実際の耐久力は1.44倍しかなかった。
2カ月後、基礎の大型化は見送られたが、ワイヤの取り付け場所は下げられなかった。
さらに今年3月25日、この柱と線路をまたいで別の柱を結ぶはりが外され、耐久力は0.97倍にまで下がった。
これらは、担当者が安全性の検討を怠った結果といい、ワイヤを外してからはりを撤去するという社内の標準手順も踏まれていなかった。
同社は、現場が高架上で、担当者が、手間のかかるはりの撤去を優先したとみている。
柱が倒れたのは4月12日。
同11日未明に工事関係者が傾きに気付いたのに、部門間の連携不足で情報が迅速に共有されなかった。
これらを踏まえ、同社は、安全リスクが高い工事の内容を検討する組織の新設など再発防止策を公表した。
一方、管内約25万本の電化柱を緊急点検したところ、全てで安全性が確認されたという。
同社は、11日未明と倒壊1時間前の問題の柱の写真も公開し、11日未明時点で約4.5°、1時間前には約10.5°傾いていたことを明らかにした。
記者会見した柳下副社長は、「大変申し訳ない。安全意識をさらに徹底したい」と陳謝した。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20150509k0000m040104000c.html
5月8日23時59分に朝日新聞からも、同趣旨の記事が図解付き、かつ若干異なる下記趣旨の表現で、ネット配信されていた。
JR東によると、ワイヤは2011年7月に設置。
ワイヤの張力に対する支柱の抵抗力(安全率)は、規定で2以上が必要だったが、実際は1.4だった。
基礎部が約60年前に製造された古いもので資料がなく、間違った推測のもと強度計算し、2以上を保てると誤認していたという。
14年5月には、倒れた支柱の上部に付いていた鉄製はりから架線のつり下げをなくし、実際の安全率は1.13に。
今年3月25日の鉄製はり撤去で、倒壊の危険性の分岐点となる1を下回った。
ワイヤは、本来は土台のすぐ上につけるが、工事の関係で地面から高さ約2mに設置したことも強度を弱めたという。
事故原因では、倒壊2日前に社員が傾きに気づいたが、工事を先送りした判断の甘さも指摘した。
JR東は、支柱の傾きが一定程度を超えた場合、列車の運行を止めて修復する基準を新たに策定した。
一方、事故後に管内の全支柱約25万本やワイヤを緊急点検したが、異常は見つからなかったという。
今後、国の運輸安全委員会による調査を踏まえ、対策を見直していくという。
出典URL
http://www.asahi.com/articles/ASH585R5SH58UTIL03R.html
※関連記事URL
http://www.sankei.com/affairs/news/150508/afr1505080014-n1.html
2015年5月8日19時6分に共同通信から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
8日午前8時50分ごろ、宮崎市清武町の竹林で、九州電力の作業員が切り倒した高さ約11mのタケノコがJR日豊線の架線に接触し、南宮崎(宮崎市)―財部(鹿児島県曽於市)間で約50分間停電、ダイヤが乱れた。
タケノコは、皮がはがれると若竹と呼ばれるようになる。
九電によると、今回伐採したのは全体が茶色い皮に覆われていたといい、九電の担当者は「タケノコとしてはかなり大きめだ」と話した。
4、5月はタケノコが急成長する時期。
九電が管理する送電線の近くまで伸びていたため、伐採することにしたが、作業員が誤って線路の方向に切り倒し、JRの架線に接触した
出典URL
http://www.47news.jp/CN/201505/CN2015050801001546.html
2015年4月29日21時29分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
29日午前11時半ごろ、東北新幹線の郡山駅(福島県郡山市)付近で上り線の架線が切れ、新白河−福島間で停電が発生した。
東北、秋田、山形新幹線は午後4時過ぎまで全線で運転を見合わせ、上下58本が運休、66本に遅れが出た。
ゴールデンウイーク(GW)最初の祝日のトラブルで、帰省客ら計約6万1000人に影響した。
JR東日本によると、この停電で、仙台・新庄発東京行き「やまびこ・つばさ136号」(17両編成)が郡山駅から約500mの地点で停車。
乗客約550人は午後0時50分ごろから降車し、郡山駅まで徒歩で移動した。乗客2人が体調不良を訴え、病院に運ばれた。
列車は、架線が破断した場所で止まっていた。
4つあるパンタグラフのうち前方2つが破損しており、原因を調べる。
午前11時5分にも同区間で一時停電が起きており、関連を調査するとともに、管内の新幹線の全架線と車両を緊急点検する。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20150430k0000m040061000c.html
5月2日0時20分に毎日新聞からは、原因に関する、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
切れた架線は年1回しか検査せず、開業以来33年間、一度も交換されていないことが分かった。
問題の架線は、下り線と上り線をつなぐ「渡り線」にあるため、本線より検査頻度が低く、老朽化などの異常が見過ごされた可能性もある。
JR東日本は、検査に問題がなかったかも含め、調査を進めている。
JR東によると、架線の寿命は一般に約40年とされるが、本線の架線は、パンタグラフとの摩擦で生じる金属疲労による破断を防ぐため、10日に1回程度、摩耗やひずみを専用車両で検査し、寿命を迎える前に交換してきた。
一方、切れた渡り線の架線を通るのは、折り返しの始発など1日5本程度で、摩耗なども進みにくく、開業時の架線がそのまま使用されていた。
検査も年1回、たるみや金具の状態などを係員が調べるだけで、直近は昨年11月だった。
数日前に地上からの目視で確認した際も、異常は発見されなかったという。
切れたのは、上り線と交差する手前の1カ所。切れた架線が車両などに接触してショートし、停電が起きたとみられる。
直前に現場の上り線を通過し、近くで停車した「やまびこ・つばさ136号」は、2両目と4両目のパンタグラフが大きく破損しており、切れてたるむなどした架線と接触した可能性がある。
その25分ほど前に「やまびこ134号」が通過した際、短時間の停電が起き、134号のパンタグラフに軽度の変形があった。
JR東は、134号の通過時に渡り線の架線が損傷したとみて、調べている。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20150502k0000m040112000c.html
(ブログ者コメント)
事故が起きるパターンの一つに「付帯設備等の事故」があると、ブログ者は考えている。
これは、メインの設備の安全には皆の目が向いているが、付帯設備の安全となると、そうでもないところがある・・・といった意味あいの事故だ。
今回のトラブルは、そのパターンだったのだろうか?
それとも、たとえば、列車の通過回数に応じて検査・取り換えするといった管理をしていたとすれば、その回数設定などに甘さがあったということだろうか?
今回事故の詳細は不明だが、連休初日の大トラブルの報に数多く接しているうち、そんなことが頭に浮かんだ。
(2015年5月29日 修正1 ;追記)
2015年5月21日23時24分に毎日新聞から、金具の重みなどで架線がたるんでいたことが原因だったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。 (タイトルも修正した)
東北新幹線の郡山駅(福島県郡山市)付近で上下線をつなぐ「渡り線」の架線が切れ、停電による全線不通が長時間続いた問題で、JR東日本は21日、この架線がたるんで上り本線を走る新幹線のパンタグラフと繰り返し接触し、急速に摩耗して切れたとの調査結果を発表した。
同社は、張った架線のバランスに問題が生じていた可能性があるとみており、さらに調査を進める。
同社によると、新幹線のパンタグラフは通常、架線を最大約4cm押し上げながら走行する。
このため、折り返し運転などで使う渡り線と本線の架線が交差する部分では、上を通る渡り線側と本線側の接触を避けるため、上下の間隔を5〜8cm程度とするよう、社内規定で決めている。
ところが、現場の渡り線の架線は通常位置より下がっており、本線を走る列車のパンタグラフと接触する形になっていた。
渡り線と本線の架線の電流を整える器具(重さ約10kg)が断線部近くにあり、同社は、架線を張るバランスの崩れが、たるみの原因になった可能性があるとみている。
切れた架線は、33年前の開業時に直径15.5mmで、本線より通過車両が少ないため、昨年11月時点でも14.4mmあった。
しかし、断線部は交換基準の8.5mmを大幅に下回る4.5mmまで摩耗し、鋭い刃物で削られたような形状になっていた。
同社が昨年12月と今年1月に検査した際は、2つの架線の上下間隔に問題はなかった。
東北新幹線は、2013年に最高時速320kmでの運転を始めるなど、スピードアップの過程でパンタグラフによる架線への負荷が急速に高まり、以前より架線のバランス調整が難しくなっているとされる。
こうした事情も、今回の問題の背景にあるとみられる。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20150522k0000m040105000c.html
2015年4月23日10時43分に朝日新聞から、下記趣旨の記事が図解付きでネット配信されていた。
川崎市幸区のJR川崎駅で昨年2月、回送列車が工事車両と衝突、脱線した事故で、国の運輸安全委員会は23日、工事車両の誤進入が原因とする報告書を公表した。
車両への指示が不明確で、入ってよい範囲を運転手が誤解したと結論づけた。
工事はホームを改修するもので、JR東日本が発注。共同企業体や下請けの社員らが作業していた。
事故は2014年2月23日午前1時11分ごろ起きた。
京浜東北線の北行き回送列車が時速約65kmで通過する際、線路上にいた資材運搬用の「工事用軌陸車」に衝突。1両目が脱線・横転し、乗務員室にいた運転士と車掌が軽傷を負った。
現場付近では、東海道線の上下線と京浜東北線の南行き、北行きが並行して走る。
工事車両が線路を横切るには、終列車の通過後、信号を赤にして列車が入らないようにする「線路閉鎖(線閉)」の手続きが線路ごとに必要で、線閉責任者が携帯端末を操作する。
当日は、午前0時59分までに東海道線と京浜東北線南行きを閉鎖。
同1時5分、工事車両を誘導する指揮者(67)は工事車両の運転手(43)に「ここまでいいですよ」と口頭と手ぶりで東海道線を横切るよう合図したが、明確な指示ではなく、運転手は「『入れていいよ』と言われた」と証言。全線路が閉鎖されたと勘違いし、同1時7分、京浜東北線北行きの線路上に工事車両を止めた。
指揮者は、JR東の内規に反し、工事車両を誘導しなかった。
また内規は、線閉責任者(65)が閉鎖を工事全体の管理者(35)に報告し、管理者が工事車両を誘導する指揮者に作業開始を指示すると定めるが、3人は互いに聞こえる携帯無線を使い、線閉責任者の報告を聞いて指揮者が作業開始を判断した。
運輸安全委は、JR東と下請け会社は「指揮命令系統を明確にし、指示や作業が適切か再確認する必要がある」と指摘した。
出典URL
http://www.asahi.com/articles/ASH4Q6SDQH4QUTIL066.html
(ブログ者コメント)
関連記事は下記参照。(当時の記事は、本ブログには掲載せず)
2014年3月11日掲載
2014年3月5日報道 JR東日本は2月の脱線事故などの再発防止策として、線路閉鎖が必要な大規模で複雑な工事には社員を立ち会わせる方針
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/3726/
2015年4月17日16時54分にNHK大津から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
4月17日19時14分にmBS NEWSからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
17日朝、彦根市の近江鉄道で始発前に車両から火が出て屋根に穴が開くなどして一部を焼失し、近江鉄道は、当時、雷をともなう雨が降っていたことから、落雷の影響がなかったか、原因を調べている。
滋賀県内を走る近江鉄道によると、17日午前6時前、彦根市高宮町の駅で始発列車の準備をしていた運転士が車両に電気を送るパンタグラフを上げて送電しようとしたところ、バチバチという音が聞こえたという。
確認したところ、2両編成の1両目の座席の一部が燃えていて、火は運転士が消し止めたが、窓ガラスが割れ、車両の屋根に縦50cm、横30cmの穴が開いていたという。
運転士にけがはなかった。
彦根地方気象台によると、当時は彦根市の上空を発達した積乱雲が通過し、雷を伴う雨が降っていたという。
火災は、電車に過大な電流が流れて起こったということで、近江鉄道などは、落雷が原因になった可能性もあるとみて調べている。
近江鉄道では、火災の影響で始発から22本が一部の区間で運休し、川村総務課長は、「朝方は雨もひどく降っていましたし、雷も鳴っているという状況。今、『これが原因です』という答えは持ち合えわせていません。ご迷惑、ご不便をかけ申し訳ありません。原因を究明して再発防止に取り組みたい」と話している。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/2064112131.html?t=1429304081714
http://www.mbs.jp/news/kansaiflash_GE000000000000007428.shtml
(2015年8月30日 修正1 ;追記)
2015年8月25日17時51分にNHK大津から、原因は車体屋根上の電線の漏電だったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
近江鉄道は、東京・国分寺市の鉄道総合技術研究所に調査を依頼し、25日、結果を公表した。
それによると、車両の屋根の上の電線を保護する樹脂製の管と電線を覆う鉄製の管のつなぎ目に雨水が入ったことで漏電が発生して屋根が溶け、それが座席に落下して出火につながったとしている。
当時は雷をともなう雨が降っていたが、落雷によるものではなかったということで、近江鉄道では、今後2年かけて雨水が入りにくくする工事を行う計画。
近江鉄道工務課の三島電車区長は、「通常の点検では異常はなかったが、車両火災が発生してしまった。対策工事を終えるまでの間、通常3か月に1回の点検を3日ごとに行い、監視体制を強化したい」と話している。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/2064369191.html?t=1440534441748
8月25日21時22分に京都新聞からは、若干表現の異なる下記趣旨の記事がネット配信されていた。
近江鉄道は25日、車両の屋根にある配管内部の電線の漏電が原因だったと発表した。
同社によると、屋根上の配管接合部分から雨水が入り、電線を保護する絶縁ポリエチレンが破れ漏電が起き、その熱で屋根が溶け落ちた。
再発防止策として、すべての車両で防水性を高める配管の更新工事を2年以内に完了させるという。
出典URL
http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20150825000133
8月26日付で中日新聞からも、若干表現の異なる下記趣旨の記事がネット配信されていた。
近江鉄道は25日、同市役所で調査結果と再発防止策を公表した。
火災の原因は、金属の電線管と塩化ビニル管の接続部分がさび、雨水が接続部分にたまり漏電したため、と説明した。
再発防止策は、配管の接続部分を新しい部品に取り換え、配管を接続する場所も変更する。
すべての車両の工事を完了するには、少なくとも1年はかかる見込み。
それまでは、配管の定期点検を強化して対応する。
出典URL
http://www.chunichi.co.jp/article/shiga/20150826/CK2015082602000014.html


















その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。